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最新更新日:2025/06/23 |
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国際理解は日本理解から
拓殖大学の国際学部教授の呉善花(O Son Fa)氏の「日本の曖昧力」(PHP新書)に日本語の「受け身」の多用について大変興味深いことが書かれています。
「迷惑受け身」といわれるもので日本語独特の表現であるというのです。「泥棒に入られた」「女房に逃げられた」というような言葉づかいであり,他言語では表現が難しいのです。多くの言語では「泥棒が入った」となるわけで,この違いは「責任は私にもあるという発想」が日本語の根源にあるとされています。 さらに,同じ「れる」「られる」という表現は,尊敬・可能・自発といった使い方でも同様に用いられ,集約するとすべて自発から派生し,もともと自分を超えた存在や力によって起きることをあらわす意味として使われるということです。この超越的な「神」に通じる感性は,四季に恵まれるなどの気候や,島国であるという地理的条件等により,長い歳月をかけて育まれた日本の精神的風土に拠るとされています。 このように,私たちが当たり前のように使っている言葉ひとつをとっても,世界の様々な方々とコミュニケーションを図る上で,必ずしも伝えたい事柄がストレートには伝わらないということを理解しておく必要があります。 他国の言語や文化を理解するということは,裏を返せば,まず我国のそれらを理解しておく必要があるということではないでしょうか。 開睛英語では,「コミュニケーションのツールとしての言語」という視点を大切にし,同時に確かな国語力を育みながら,これからの社会に通じる人間関係力を養いたいと考えています。 体感的に心に響く活動を!
東山開睛館では道徳の時間を核としながら,活動場面や様々な体験を通して,感性や道徳的実践力を育てていくことが最も重要であると考えています。
「いじめ問題」や「青少年の自殺」等の問題が起こるたびに,「学校でもっと人や命を大切にすることを教える必要がある」というような指摘がされます。 「いじめはいけない」「命を大切にしよう」と何千回何万回唱えようと,即座に解決できる問題でないことを私たちは知っています。むしろ,様々な体験や経験を通して体験的,体感的に受容した感覚が,様々の機会を通して育まれた人権意識や生命尊重の精神とあいまって,はじめて行動化するのだと考えています。そのためにも,様々な人々と交わりながら,豊かな体験等,活動場面を工夫していきたいと思います。ぜひ多方面からご支援ご協力をいただきますようお願い致します。 早寝早起きはやっぱり大切
子どもが「学校に行きたがらない」ということに対して,「学校ではお友達とうまくいっているでしょうか」「担任との相性は大丈夫でしょうか」というように心配され,相談される保護者が多くおられます。
また,教師からは「一時間目など,目がトロンとして学習に集中できていない子どもが心配」という声も増えているように思います。 ここで,学校へ行き渋る原因と思われる事柄の一つである低体温の問題をご紹介します。 早稲田大学の前橋明教授による1998年の5才児を対象とした調査によると,低体温の子どもが増えており,14.4%の子どもが低体温児であるとの結果が報告されています。 一方「学校に行きたくない」という子どもの割合を見ると ■標準体温群の子どもでは,18.8% ■低体温群の子どもでは33.3% というように明らかな差がみられ,低体温の子どもに学校への行き渋りの傾向が顕著に現われていると考えられます。 この原因の一つには,就寝時刻の遅いことがあげられており,睡眠時間が不足していることから,朝,脳は覚醒しているが体温が上がらず,活動に向かいにくい状態にあるという説明がされています。 このように,学校に行きたがらない子どもや,学習意欲の低い子どもの問題を,単に心の問題としてのみ捉えるのではなく,低体温というからだの状態から捉えることも大切です。 テレビやビデオ,テレビゲーム等の深夜に及ぶ視聴や,携帯でのメールのやり取りによる睡眠時間の減少等,家庭での生活習慣が学校生活にいかに大きな影響を与えているかがわかります。 昔から言われている早寝早起きは,このような点からもしっかりと習慣づけたいものです。ご家庭でも,一度お子たちの就寝時刻等をご確認いただき,健全な成長に必要な生活のリズムがつくれますようご指導よろしくお願い致します。 |
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