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最新更新日:2021/03/25 |
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「夾竹桃の花」![]() キョウチクトウは6月から残暑のころまで赤や白の花を咲かせ、異国情緒のある忘れがたい夏の花の一つです。高温乾燥に強く、また大気汚染にも強いことから、都市の街路樹として緑化にもよく利用されました。中国で名付けられた「夾竹桃」という名前の通り、葉が竹のように狭く、花は桃に似ており、そのまま和名にもなりました。 広島は今日、被爆から65年の「原爆の日」を迎え、中区の平和記念公園では「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれました。 「今日の一冊」![]() サンチャゴはメキシコ湾流に小舟を浮かべ、一人で漁をする老漁師です。顔には長年の日焼けによる褐色のしみが広がり、両手の所々には深い傷痕が見えます。この男に関する限り何もかもが古かったが、眼だけが海と同じ色をたたえ、不屈な生気がみなぎっていました。彼は貧しく、一匹も釣れない日がもう84日も続いていました。以前は一緒に舟に乗って手伝ってくれる少年もいましたが、今では両親の言いつけに従い、別の舟に乗っています。しかし、5歳の時からサンチャゴと漁に出ていた少年は、今も変わらず、彼を尊敬し、一人になった彼のことを気にかけていました。85日目の早朝、「今日こそは」という思いでサンチャゴは、少年がくれた餌魚を携えて、朝日の昇らないうちに沖に漕ぎ出しました。昼ごろ、餌のついた鉤素を仕掛けておいた綱を引っ張ると、すると信じられないほどの重い手応えを感じました。掛かっていたのは想像を絶する巨大なカジキマグロ、3日にわたる死闘の末、老漁師は巨大魚との勝負に勝ったが、港へ帰る途中に次々とサメに襲われて、舟にくくりつけた獲物は見る見る食いちぎられていく…。 感傷的な抒情を排除したハードボイルド・リアリズム(非情の現実主義)と呼ばれる簡潔な文体で、絶望的な戦いの中でうちのめされても敗れない人間の孤高の精神を、肯定的に描いた名作です。1954年、アーネスト・ヘミングウェイはこの「老人と海」でノーベル文学賞を受賞しました。 「ちょっと先を想像する」![]() そこで、人権強調月間にあたって、「できる限り最大限すべての人に利用可能であるように、製品、建物、空間をデザインする」という考え方に立った「ユニバーサルデザイン」を取り上げてみます。この考え方は、あるアメリカの建築家・工業デザイナーの提唱によりはじまりました。彼は車いすを利用していましたが、車いす専用の共同住宅を例に、一部の人のための特別なものを用意するのではなく、だれもが利用しやすく使ってみたくなるものをつくった方がいいということを、「ユニバーサルデザイン」(すべての人のためのデザイン)という言葉で表現しました。後に、彼は大学にユニバーサルデザインセンターを創設し、ユニバーサルデザインの7原則も発表しました。 (1)だれもが公平に利用できる。 (2)使ううえで自由度が高い。 (3)使い方が簡単ですぐにわかる。 (4)必要な情報がすぐにわかる。 (5)うっかりミスや危険につながらないデザイン。 (6)無理な姿勢をとることもなく、少ない力でも楽に利用できる。 (7)アクセスしやすい(近づきやすい)スペースと大きさを確保する。 このような考え方を具体化したものが、私たちの身近にもたくさんあります。屋外では、点字ブロック、信号機の音声案内、段差が少ない歩道など、屋内では、館内案内版、感知式の水道の蛇口、2種類の階段の手すりなど様々なものがあります。しかし、忘れてはならない一番大切なことは、いつも自分の身の回りのことや周りにいる人たちのちょっと先を想像するということです。困っている人を見かけたら勇気を出して声をかけてあげる、高齢の方などに席を譲る、歩道に自転車などを放置しない等々、そうすれば、「もの」がなくてもできることが見えてくるはずです。(参考文献・京都市保健福祉局発行「見つけたよ!京都のユニバーサルデザイン」) 「邂逅」![]() ![]() 生徒の皆さんに薦める「今日の一冊」を探して図書室に行ってみました。いつも感心することですが、よく整頓された本棚を見て、「もっと本を読んでほしい。」という気持ちが伝わってくるように思いました。夏休み前に行われた貸出しや新しく購入された本のために少し模様替えされており、前からあった「新刊図書コーナー」は拡張され、「夏休みすいせん図書コーナー」が新たに設けられ、そこには図書館教育部会発行の「すいせん図書一覧表」のプリントまで並んでいました。二つのコーナーに並べられた本は、様々なジャンルから選ばれた「ちょっと読んでみようかな。」と興味をそそられるものばかりでした。以前にも紹介しましたが、図書委員会は「図書だより」の発行や「おすすめ図書紹介の手作りポスター」を掲示するなど、地道で熱意ある取組を続けてくれています。この二つのコーナーばかりではありませんが、並べられた本の中には、皆さんの琴線に触れる「一冊」がきっとあるのではないでしょうか。 「邂逅(思いがけなく出会うこと。巡り合うこと。広辞苑第5版)」という言葉がありますが、いろいろな人がその人生を振り返った時に、あの時あの人に出会ったことが大きな転機でしたというようなことがよく語られますが、人との出会いと同様に、「一冊の本」との出会いがその人の感性や人生に大きな変化をもたらすこともあるだろうと思います。次回の開館日には、たくさんの新刊図書たちが皆さんの手にとってもらえることを願っています。 「夏を乗り切る」![]() そこで、新聞に載っていた「夏バテを予防するコツ」を紹介しておきます。 《まずはきちんと食事》 ・1日3食をしっかりとる。主食と主菜、副菜をバランスよく食べることが大事。 ・ビタミンB1(豚肉、ウナギや大豆など)はエネルギー代謝や疲労回復に効果的。 ・ビタミンC(野菜や果物)はストレスや暑さに対する抵抗力を高める働きがある。 ・エネルギー源となるたんぱく質は肉、魚、卵や大豆などからしっかりとる。 ・食欲がないときには唐辛子やわさびなど食欲を刺激する香辛料などを料理に添える。 《大事な水分補給》 ・水分はこまめに少しずつとる。冷たい飲み物を一気に飲まない。 ・清涼飲料水の飲み過ぎは空腹感を薄めるので気をつける。 《冷房対策や運動も》 ・冷房の効いた室内と暑い屋外の温度差が大きいと体調を崩すおそれがある。 ・冷房で身体を冷やし過ぎない。冷房の効いた場所に長時間いる場合には肩や首などが冷えないように1枚上から着る。 ・睡眠をしっかりとる。寝る時に冷房の温度を下げ過ぎない。扇風機を使うのもおすすめ。 ・朝夕の涼しい時間帯などに適度な運動をして汗をかく。 以上、つまり「規則正しい生活を心掛け、バランスの取れた食事や十分な睡眠をとる」ということでしょうか。 「夏に鍛える」![]() ![]() ![]() 子どもたちばかりではなく、教職員を対象とした夏季休業期間を利用した各教科、職務・分掌や課題別の研修会も連日行われています。そんな中、先週行われた国語・書写夏季研修講座に参加させていただきました。 国語・書写研究会では、今年は「鍛えよう!自分を磨こう!2010年夏−国語の指導法を広げよう−」をスローガンに、国語科教員としての資質および力量の向上を図ることを目的として2日間の研修会が行われました。講演、実践報告、演習、書写実技演習と平成24年度完全実施の「新学習指導要領の各領域の改善ポイント」についてのパネルディスカッションなど、休み明けからの授業の改善に向けての指針や参考にして実践してみたい取組が多く、有意義な研修会となりました。学習指導、生徒指導や部活動指導などに多くの時間を費やす、忙しい中ではありますが、教科指導担当として日々の研鑽を大切にしていきたいものです。 「大暑」![]() そこで、熱中症にならないために心掛けてほしいことを挙げてみます。 (1)睡眠不足や風邪気味など、体調の悪い時は暑い日中の外出や運動は控える。 (2)通気性の良い服装で、外出時は帽子をかぶろう。 (3)こまめに給水する。「のどが渇いた」と感じる時には、すでにかなり水分不足になっていることが多いので、定期的に少しずつ水分を補給しよう。 (4)屋内にいても窓を閉め切ったりすれば、蒸し暑くなるので注意しましょう。 (5)体内の機能が発達途中の子どもや高齢の方は熱中症になりやすいので、特に注意しましょう。 もし、熱中症かもしれない、と思ったら ・涼しい日陰や冷房の効いた室内などに移動する。 ・衣服をゆるめて休む。 ・体を冷やす。 ・水分を補給する。 これは軽い症状の場合で、自分でできる応急手当です。気分が悪くなるほどなら、周囲の人にサポートしてもらう必要があります。まだまだ暑い日が続きますので、互いに気をつけて、楽しい夏休みを過ごしてください。 「教育キャンプ」![]() ![]() 毎年行われるこの教育キャンプには、小学生・中学生合わせて40名を越える参加者があります。大勢の少年補導委員の方々や地元の高校生・大学生の少年補導学生班のメンバーにお世話いただいており、子どもたちにとって夏の楽しみな行事となっています。 教育キャンプが行われた宇津峡公園は校区からも比較的近く、豊かな緑と傍を流れる上桂川の清流があり、設備も充実しており、ここ何年間はずっと利用されているそうです。 参加する小学生・中学生をいくつかの班に分けて、それぞれ学生委員が直接指導にあたり、他の委員さんは安全面等のサポートや次の食事の支度にと、休む間もなく汗を流していただいていました。初めてこのキャンプに参加させていただいた時に、先輩である地元の高校生・大学生の学生委員のメンバーが当たり前のように、後輩たちの世話をしてくれていたことに感心させられました。中学時代にも恒例の「クリスマス会」では地元の小学生を自分たちが中心になって楽しませるという役割をりっぱに果たしてくれますし、中学を卒業した高校生の多くは自主的に学生委員になり、様々な行事を積極的にサポートしてくれます。そんな先輩たちの姿を頼もしく感じますし、この良き流れをいつまでも大切にしてほしいと思います。 「育てる」![]() 短期間でその姿を変えていく植物の成長には本当に驚かされます。四書の一つである「孟子」(孟子が孔子の道を祖述して仁義を説き、あるいは遊歴の際、諸侯および弟子と問答したことを記した書。)に出てくる「助長」という言葉を思い出しました。 例え話として用いられたものですが、「昔、宋の国の農夫が植えた苗が大きくならないので、悩んでいました。ある日、その男が疲れ切った様子で家に帰って、家族に向かってこう言いました。『今日は本当に疲れたよ。苗がのびるのを助けてやろうと一つ一つ引っ張ってやったんだ。』それを聞いて驚いた息子が急いで畑に行ってみると、根が浮き上がり苗はすっかり枯れてしまっていました。」というものです。 「助長」という言葉の意味として、(1)物事の成長・発展のために外から力を添えること。(2)急速に成長させようとして、無理に力を添えてかえってこれを害すること。(広辞苑第5版)が挙げられます。 この例え話では力を添えたことによって、これを害してしまったということになります。子どもを育てる、人を育てるということについても、大人として、「よい意味での助長」を心掛けなければならないということではないでしょうか。 「いつものように」![]() ![]() この夏休みにしかできないこと、新しいこと、楽しいこと、そして、苦しいことにも取り組んでくださいと昨日の全校集会でお願いしましたが、夏休み初日からたくさんの人が登校し、部活動で汗を流し、さらに学習教室で課題などに取り組んでくれていました。 そこで、日々の積み上げの大切さを語る時に、よく引き合いに出される新井白石の逸話「一粒の米」を紹介したいと思います。新井白石は江戸時代中期の学者で、「正徳の治」と呼ばれる政治改革を行いました。その新井白石が幼少のころ、白石の父が戒めのために示したお話です。 米びつ(お米を入れておく箱)から、1日一粒ずつのお米を抜き取っても減ったともわからないし、また、一粒入れたとしても増えたかどうかわからない。しかし、1年、2年と続けていくとその変化がわかってくる。学問もこれと同じで、一日勉強したからといって、利口になるものでもないし、一日怠けたからといって愚かになるものでもない。しかし、1年、2年と続けていけば、必ず変わってくるというお話です。つまり、日々の勉学の大切さを説いた教えなのです。全校集会で生徒指導の先生から「努力は決して裏切らない」という励ましの言葉がありましたが、これからも日々の取組を大切にしてください。 |
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