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最新更新日:2021/03/25 |
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「ちょっと先を想像する」![]() そこで、人権強調月間にあたって、「できる限り最大限すべての人に利用可能であるように、製品、建物、空間をデザインする」という考え方に立った「ユニバーサルデザイン」を取り上げてみます。この考え方は、あるアメリカの建築家・工業デザイナーの提唱によりはじまりました。彼は車いすを利用していましたが、車いす専用の共同住宅を例に、一部の人のための特別なものを用意するのではなく、だれもが利用しやすく使ってみたくなるものをつくった方がいいということを、「ユニバーサルデザイン」(すべての人のためのデザイン)という言葉で表現しました。後に、彼は大学にユニバーサルデザインセンターを創設し、ユニバーサルデザインの7原則も発表しました。 (1)だれもが公平に利用できる。 (2)使ううえで自由度が高い。 (3)使い方が簡単ですぐにわかる。 (4)必要な情報がすぐにわかる。 (5)うっかりミスや危険につながらないデザイン。 (6)無理な姿勢をとることもなく、少ない力でも楽に利用できる。 (7)アクセスしやすい(近づきやすい)スペースと大きさを確保する。 このような考え方を具体化したものが、私たちの身近にもたくさんあります。屋外では、点字ブロック、信号機の音声案内、段差が少ない歩道など、屋内では、館内案内版、感知式の水道の蛇口、2種類の階段の手すりなど様々なものがあります。しかし、忘れてはならない一番大切なことは、いつも自分の身の回りのことや周りにいる人たちのちょっと先を想像するということです。困っている人を見かけたら勇気を出して声をかけてあげる、高齢の方などに席を譲る、歩道に自転車などを放置しない等々、そうすれば、「もの」がなくてもできることが見えてくるはずです。(参考文献・京都市保健福祉局発行「見つけたよ!京都のユニバーサルデザイン」) 「邂逅」![]() ![]() 生徒の皆さんに薦める「今日の一冊」を探して図書室に行ってみました。いつも感心することですが、よく整頓された本棚を見て、「もっと本を読んでほしい。」という気持ちが伝わってくるように思いました。夏休み前に行われた貸出しや新しく購入された本のために少し模様替えされており、前からあった「新刊図書コーナー」は拡張され、「夏休みすいせん図書コーナー」が新たに設けられ、そこには図書館教育部会発行の「すいせん図書一覧表」のプリントまで並んでいました。二つのコーナーに並べられた本は、様々なジャンルから選ばれた「ちょっと読んでみようかな。」と興味をそそられるものばかりでした。以前にも紹介しましたが、図書委員会は「図書だより」の発行や「おすすめ図書紹介の手作りポスター」を掲示するなど、地道で熱意ある取組を続けてくれています。この二つのコーナーばかりではありませんが、並べられた本の中には、皆さんの琴線に触れる「一冊」がきっとあるのではないでしょうか。 「邂逅(思いがけなく出会うこと。巡り合うこと。広辞苑第5版)」という言葉がありますが、いろいろな人がその人生を振り返った時に、あの時あの人に出会ったことが大きな転機でしたというようなことがよく語られますが、人との出会いと同様に、「一冊の本」との出会いがその人の感性や人生に大きな変化をもたらすこともあるだろうと思います。次回の開館日には、たくさんの新刊図書たちが皆さんの手にとってもらえることを願っています。 |
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