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最新更新日:2025/06/16 |
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『東山を西に見て』![]() 一昨日、上の息子が18歳の誕生日を迎えました。18年前の休日参観日の午後、保護者との親善ソフトボールをしている最中に妻から電話がありました。「先生が、来なさいって。これから病院へ行くし。」分娩室に向かう手前の部屋で妻に面会をしました。期待と不安で一杯のあの時の表情は今もしっかりと覚えています。そういえば、右手には今のそれの倍はありそうな8ミリビデオカメラを持っていました。(あの時の表情を覚えているのはビデオで何度も見たからかもしれません。)何時間か後、産声が聞こえました。父親になった瞬間でした。 私が父親になったと同時に母親になった妻に会いました。出産のときの“いきみ”で顔に吹き出物が出ていました。子どもを産むとは、すごいことなのだろうと察することができました。妻の満足そうな笑顔にとても幸せな気持ちになりました。 「ご苦労さん、ありがとう!」胸が一杯になってそれだけしか言えませんでした。 二人の息子の誕生日には、今もケーキを買ってお祝いをしています。今回のケーキカットは12時前でした。息子たちはそれぞれ勝手にテスト勉強のスケジュールを決め、2人の休憩時間が合うのがその時間になったのです。「えっ、そんな時間から?」そう思いましたが、こういうことに対して、既に私には発言を控える習慣が身についてしまっています。真夜中に電気を消して1本の大きい蝋燭と8本の小さいそれに火を灯しました。今でも「ハッピバースデイ〜♪〜♪〜」の歌を歌います。当の息子は、誰に見せるのか、吹き消す前にしっかり携帯電話に写真を収めていました。家族の「誕生日、おめでとう!」の言葉にきちんと「ありがとう!」と言える息子を誇りに思います。少々親バカでしょうか。 児童養護施設「京都聖嬰会」の井上新二先生が、施設では誕生日を祝う会ではなくて、誕生そのものを祝う会をするようにしていると仰ったことがあります。世の中には、生まれてきたことに疑問を感じている子どももいるからでしょう。 すべての子どもが、自分の存在に自覚と誇りをもち、その子がそこに居ることの意義を周りのすべての子どもたちが理解している、花山中学校だけでなく社会全体がそんな集団であってほしいと思います。 15日、「育成理解学活」がありました。本校の育成学級で学ぶ仲間のことを全校生徒が理解するための学習です。確かに障害があることによってできないことはあるでしょう。でも、それは例えば、100mを10秒で走る人と18秒かかる人とがいることとさほど変わらないのではないでしょうか。みんなが、違っていてそれでいいのだと思います。互いに違いを認め、助け合い協力し合って生きていけたら、きっとすべての人が幸せに暮らせる世の中になるはずです。18日の「育成合同球技大会」。音羽中との合同チームで臨んだバレーボールで見事優勝。彼らが一生懸命に競技する姿、賞状を誇らしげに掲げる姿を見てそんなことを改めて思いました。この日は、居合わせた者にとって、とてもよい記念日になりました。 『東山を西に見て』![]() ![]() ![]() 6月10日(木)から15回連載で、毎日新聞の「ルポ2010」に以前勤務していた弥栄中学校の取組が「弥栄のきずな〜Best friend〜」というタイトルで紹介されています。記者が昨秋から3月の卒業までの半年間に渡って密着取材した記事で、昨年度3年生を担任した2人の先生とクラスの子どもたちとの係わりについて、相当プライベートなことにまで言及した濃い内容のものです。 初日の記事に、同和地区出身の相沢千枝(仮名)が、卒業式の日に担任の田中に渡した手紙の一部が紹介されています。 「毎日のように泣いてたけど、やっと卒業やな。授業も出えへん、すぐ人や物にあたっていろんな事きずつけてきて田中を困らせたし、悲しませた思う。毎日一緒にいてくれて、暴れたときも田中が一番に千枝を抱きしめてくれたな。田中はずっと千枝の担任やと思ってる。田中みたいな先生に会えてほんまによかった。田中のことはぜったい忘れへん」 手紙の文章に続けて、記者は次のように綴っています。「家では暗い顔も涙も見せないという千枝にとって、田中はただ一人の甘えられる存在だった。荒れた時期もあった千枝を、弥栄の「ぬくもり」が変えた。」 2人の担任は、私からすれば20歳以上年下の後輩ですが、子どもたちへの取り組み方が今もキチッと引き継がれていることを嬉しく思います。 どの学校でもこういったドラマがあります。だからどの教師もこの職業を辞めることができません。私たちは、この記事を特別なものとして受け止めず、今の取組を振り返る材料にしないといけないと思います。 特集記事にまではならないまでも、本校の取組でも誇るべきものがたくさんあります。以前に書いた栽培活動のほか、地域の方を先生に招いて行う2年生の選択授業には特に定評があります。20年度に出された学習指導要領には、至る所に「地域人材を活用した教育活動を積極的に行うこと」いう文章が入っていますが、本校では何年も前からこのことを先取りして実践してきたわけです。 今週初めてその様子を参観しましたが、生徒も先生(地域の皆様)もとてもよい表情での学習でした。現在、玄関や職員室、校長室の前には、その際に仕上げた生け花が飾られ、子どもたちや教職員の目を楽しませてくれています。今年度から書道を担当して下さっている先生は、「この子たち、ホントに素晴らしい!」「もう、感動のしっぱなしです!」と繰り返し仰っていました。 忙しい毎日、特別ではない授業の中で、子どもたちの何気ない言動に感動を見出すことができにくくなっています。先の教育実習生の手紙や地域の先生の発言から、忘れそうになっていた気持ちを思い出させてもらったように思います。 もう一度、目の前の子どもたちをよく見てみましょう。子どもの変化に気づき感動できるかもしれません。また、強い「きずな」をつくるきっかけが見つかるかもしれません。 『東山を西に見て』![]() ![]() 一気に暑くなりました。そして、いよいよ梅雨入りです。バイク通勤者としては気の重い季節となったわけです。とはいえ、学校に来ればさわやかな子どもたちの声が待っていてくれます。多少じめじめしていようが、雨が降っていようが、グランドや体育館から朝練習に励む声が響いています。玄関付近ではブラスバンドの練習を止めて「おはようございます!」と迎えてくれます。気分が落ち込みそうな時もなくはないですが、これらの声にエネルギーをもらって頑張れています。 14日の月曜日、教育実習生がいなくなった校門で、今年初めて上着を脱いで子どもたちを迎えました。「校長先生、半袖やな!」毎朝阪神タイガースの話題をもって登校してくる育成学級で学ぶAの第一声でした。こういった反応がたまりません。いつものようにハイタッチをして、少しの時間野球の話をしてから教室へと見送りました。実を言うと、この瞬間のために毎晩必ずスポーツニュースを見るようにしています。 先週にはプール掃除がありました。教育実習の先生たちも手伝ってくれましたが、最後は子どもたちとふざけ合ってずぶぬれになっていました。このときの写真、「必ずくださいネ。」と言われていたのにそのままになってしまっています。さて、どうしたものでしょうか。 教育実習といえば、今日、実習生の一人からお礼の手紙が届きました。 こんにちは。三週間の教育実習では大変お世話になりました。 初めは不安と心配でいっぱいでしたが、生徒さん達の笑顔がとても輝いていて、皆素 直で人なつっこくて、とても楽しく充実した日々を送らせて頂きました。「教師の仕事」の大変さと、生徒が笑顔で「先生」と慕ってくれる姿に疲れがふっとび、いやされることを実感する三週間でした。また、こちらが熱意を持って接すれば必ず伝わるということも実感いたしました。とてもありがたい経験をさせて頂きました。ありがとうございます。 最終日に生徒たちから頂いた色紙とこの経験は私の一生の宝物です。今のこの気持を忘れず教師を目指したいと思います。 中間テスト前から期末テスト前までの大変貴重なお時間を教育実習に充てて下さいましてありがとうございました。教育実習をお受入れ下さいました澤田校長先生はじめ、花山中学校の先生方に心から感謝申し上げます。 平成二十二年六月十四日 教育実習生 追伸 土曜学習「花山夢現」講座等、是非参加させて頂きたいと思っております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 暑さからか、今もなお落ち着かない生徒も何人かはいます。実習生からの手紙を読むとき、この子たちへどう接していかなければならないかが見えてくるのです。 『東山を西に見て』![]() ![]() ![]() 5月31日からの1週間、「ちゃんとしようWeek」が実施されました。あいさつ、遅刻やベル着、朝学や忘れ物、服装やそうじの点検などを通じて、学校生活を見直そうという取組です。毎朝、本部役員だけでなく、多くの生徒会委員の人たちが校門に立ってあいさつをするのは、学校に活気が生まれてとても気持ちがいいものです。仲間の姿を見つけ、走って登校する生徒も見られます。登校時刻5分前になると、数人ずつが分散して登校する生徒の呼び込みもしていますが、これもグッドアイデアだと思います。今年度が始まって2か月、ともすれば緊張感が緩み、暑くもなってくる今の時期にこういった週間が設けられていることには、大賛成ですしその成果も十分に上がっていると思います。 2日(水)には2年生の校外学習が行われました。グループ毎での京都市内見学です。朝練を終えた子どもたちを、校門で「行ってらっしゃい!」と送り出すのも面白かったです。地下鉄「御陵」駅まで見送りに行ったのですが、みんなが楽しみにしている様子が伝わってきました。金閣寺方面、平安神宮方面、清水寺方面、どれも見どころ豊富です。全国から修学旅行生がやってくる京都ですが、そこに住む子どもたちは、意外にそういう名所旧跡を訪れたことがありません。「外国人に声をかけること」という課題も“グー!”だと思います。言いたいことは身振り手振りで案外伝わることや、伝えられた喜びなどを感じてくれたことを願います。後日、あるクラスの学級通信に外国人のカップルと一緒に撮った写真が掲載されていましたが、微笑ましく見せてもらいました。きっと大変いい勉強をしたことだろうと思います。 その日、3年生が昼食を校庭で食べていました。久しぶりの「いい天気」、2年生がいないこともあって先生方からの提案でした。ここにもたくさんの“いい顔”が見られました。昼休み早々グランドから歓声が聞こえてきて、思わず校長室の窓から最初のシャッターを切りました。ちょっとした遠足気分、ピクニック気分を味わえたのではないでしょうか。何でもないような小さな取組ですが、こういう変化のある学校生活から子どもたちは活性化するものです。おそらく、午後の授業にも身が入ったことでしょう。 そして、6日は日曜参観日。405名(4月以来2名減)の生徒に対して319名の方が参観に来られました。保護者・地域の方、教育関係者の方々の本校教育への関心の高さの表れだと、身の引き締まる思いがしました。「先生、頑張りましょ。以前は“山科の学○院”と言われたんですよ」そんな声をかけても頂いた。 教職員一丸となって皆様の期待に応えたいと思います。子どもたちが、安心して楽しく通える学校、勉強や部活動に本気で向き合い「智・徳・体」のバランスがよく、そのクオリティーの高い学校にしていきたいと、改めて思います。「ちゃんとしようWeek」で始まったこの1週間は、私たちにも改めてそう思わせてくれました。 『東山を西に見て』![]() ![]() 6月になりました。着任当初「GWまで頑張ろう」と思っていたGWは、既に遠い昔のように感じます。6月1日と言えば“衣替え”ですが、今年は春以来暑くなりません。毎朝の散歩道でサツキとアジサイが共に咲いている珍しい光景を見ました。 さて、30日の日曜日、陵ケ岡小学校区の「みどりの径ふれあいまつり」に参加しました。日曜日でしたがなかなかの賑わいでした。女性会やおやじの会などが焼鳥やイカ焼きの屋台を出されていて楽しい雰囲気に包まれていました。ジャグリングや京炎そでふれのダンスなどの催しも行われていました。今回、私の一番のお目当ては本校ブラスバンド部の発表です。これまで、校内で練習する風景は何度も見てきましたが、発表会は初めてです。到着した時には既に径の反対側から音楽が聞こえてきており、人の中を小走りで進みました。 花山中学校のブラバンの演奏を楽しみにしているという方にもお話を聞ききました。一人一人が本当に楽しそうに演奏しています。映画『スウィングガールズ』のラストを思い出させるようなたくさんの“いい笑顔”がスイングしていました。終演後、思わず「ブラボー!」と叫びそうになり、ちょっと恥ずかしいので「ええぞーっ!」と声をかけました。その声に何人かの子どもが振り向き、「校長先生やっ!!」と微笑んでもくれました。 春体で一生懸命にスポーツに取り組む子どもたちの姿をみて感激しましたが、先日はまた一味違った喜びを得ました。我校の子どもたちながら、「愛しい」と言うのがよいのか「可愛い」と言うのが適切か、とにかくそんな気持ちにさせてくれる素晴らしいパフォーマンスでした。演奏後、径を歩いていると、嬉しいことに多くの方に声をかけていただきました。まだすべての方のお顔を覚えていないため、失礼がなかったか今も気になっていますが…。お一人の方に「先生がHPに書かれている文章を、楽しみに読ませていただいているんですよ。」と言っていただきました。この言葉は特に嬉しく、大きな力をもらったように思います。 午前中には、中京もえぎ幼稚園の家庭地域教育学級で、保護者の方々よりちょっぴり先輩の父親として、話をさせてもらう機会を得ました。弥栄中学校時代に実践してきました「保護者道徳」の手法と資料とを用いて参加型学習にしました。ご自分の子育てを振り返って涙ながらに発表されるお父様やお母様方の姿に触れ、改めて子育てや教育の尊さを感じることができました。「自分の子どもを自慢できるか。自分の子育てに胸を張れるか。」私自身、恥ずかしくて簡単に「ハイ!」とは言えませんが、部分を見れば自慢できるところも胸を張れるところもあります。 先日の吹奏楽部の子どもたちの演奏を聴き、地域の皆様から「いい生徒さんですね。」と言っていただいた時、親としてわが子を自慢に思う気持に似た感情をもちました。校長として幸せな体験させていただいたものです。 あの日に出会ったすべて皆さんに「ありがとう!」と言いたいです。 『東山を西に見て』![]() ![]() ![]() 教師になった頃、日本全国の多くの中学校が“荒れ”ていました。私が赴任した学校にもやはりそういう子たちが少なからず在籍していました。教師という職業の理想と現実のギャップに苦しみながらも、子どもたちとの間の距離が詰まっていくことに遣り甲斐を感じながら毎日を送っていました。生徒と揉めたり、学級経営が上手くいかなくて嫌な気持になっても、「先生をしていてよかった!」と思わせてくれることもたくさん起こり、ようやく精神の均衡がとれていたのだろうと思います。 先日の修学旅行から帰った翌日の日曜日。初めて赴任した学校のその年の卒業生が、40歳になるというので同窓会を開催しました。私は当該の学年ではなかったのですが、部活動や生徒会活動を共にした子たち(40歳の人を指して言うのは失礼ですが…)の誘いもあって参加しました。25年の時が一人一人に深く刻まれています。当時激しくやり合ったメンバーも何人か参加していました。今となっては、笑いながら話せることを幸せに思います。 昨日、その学年のある女性の先生の言葉を思い出しました。 「私、テストの時の子どもらの顔を見てるの、好きやわぁー。普段あんなにヤンチャしてる子が、真剣な顔でテストに向かってるのを見てて、イヤーこの子、こんな表情するんや!これがこの子のホンマの顔やわって思たら、可愛いてしょうがなくなるねん!」 昨日から本校でも定期テスト。いつものように見回りに行った私は、最初の教室の様子にこの言葉を思い出さされ、急いで校長室にカメラをとりに戻りました。“真剣な顔”は実にいいです。部活動の試合の場面など、ほかにもこんな表情の見られることはあるでしょうが、皆がそろって静かに“真剣な顔”でいる場面は極めて少ないと思われます。思わず若い先生に言いました。 「テストに向き合ってるときの子どもら一人一人の表情をよく見ときや。新たな発見があるかもしれんで。子どもらが一層可愛らしく見えてくるしな。」 “真剣な顔”は美しくもあります。昨日は他にもこの美しい顔を見つけました。男性の用務員さんが、自転車置き場の屋根を広げる工事をされている際の顔と、校門付近の花の世話をされている女性の用務員さんの顔です。誰かが頼んだ訳ではありません。校内の様子を見て、自主的に活動されているのです。 なるほど学校では子どもが主人公。しかし、養護の先生や事務員さん、給食の配膳員さん、スクールカウンセラー、地域や学生のボランティアさんなど、主人公を支える脇役は、先生の他にもたくさんいます。 因みに担任の先生、明日にでも校門付近のパンジーの花を一輪摘んで教卓に置いてみてほしいと思います。誰かがその花に気づいたら、すかさずこの話をしてやってほしいのです。自分たちを陰で支える“真剣な顔”のあることに気付かせることは、大切な大切な教育だと思うからです。 『東山を西に見て』![]() 今朝、登校した生徒は「おはよう」の声をかける人が多いのに驚いたことだと思います。今日から始まった教育実習の実習生が一緒に校門に立ってくれたのです。「みなさん、本当に“いい笑顔”で挨拶してくれますね。」実習生の一人がそんなことを言いました。「あの笑顔と挨拶に触れられるだけでも、得をした気分やろ!?」日頃から考えていることを返しました。 教育実習。私のとなると30年位前のことになります。小学校の教師を目指していたため、教育実習も小学校へ行きました。当時、その学校では「裸足の教育」が実践されており、初日から裸足で子どもの中に入って行きました。子どもへの言葉づかいと態度・行動に気をつけるよう注意されたことを今でも覚えています。逆に、子どもに接近するのが上手だと褒めて頂いたことは大きな自信になりました。研究授業は「大造じいさんとがん」でやりました。その指導案は今でも大切に持っています。また、「登場人物の心の中を考えさせるときには、挿絵に吹き出しを付ければよい」その時に指導していただいたこの手法は、教師になってからも長い間使っていました。 さて、本校には今年8人の実習生を迎えました。大学も年齢も経歴もまちまちです。共通しているのは「いい先生になりたい」ということ。この共通点は大切です。同じ目標があるからこそ、支え合ったり励まし合ったり、時には批判し合ったりもできます。 本日最初のメニューで、私から実習生に伝えたことは以下の通りです。 ○「なぜ教師になりたいのか。」「どんな教師になりたいのか。」いつ誰から尋ねられても即座に答えられるようにしておくこと。これが教師としての“軸”になります。 子どもや保護者と上手くいかないとき、ぶれないその“軸”があればきっと乗り越えられます。 ○ 自分のキャラを大切にしてほしいこと。子どもに初めから人気のある先生とそうでない先生がいるものですが、焦らず無理をせず、自分らしくじっくりと取り組んでほしいです。子どもに違いがあるように、先生も違っていていいのです。 ○ 先生や子どもたちからたくさん学ぶこと。そのため、失敗を恐れず積極的に取り組むべきです。消極的な人と積極的な人とでは学びの大きさが違います。 ○ 自分が先生になりたいと思っているその教科の魅力を、子どもたちに熱意を持って存分に伝えてほしいこと。本校の先生は、その後にそれを上手く使います。 ○ 学んだことを細かく記録すること。記録がたくさん残せるほど実習が終わった後の充実感は大きくなります。そして、きっとそのノートは貴重な財産になります。 校長室で話している最中、廊下から肢体育成学級のAが自立活動に励む声が聞こえてきました。話を中断し、その様子を見学させました。私が廊下に腰をおろしたのを見て、皆もしゃがみ込みました。彼らの目にAの姿はどのように映ったのでしょう。 これからの3週間、実習生たちは本当にたくさんのことを学ぶに違いありません。そして、若い彼らから本校の子どもたちだけでなく、私たち教職員も多くのことを学ぶことになるでしょう。楽しみで仕方ありません。 『東山を西に見て』![]() ![]() 校長として参加する初めての修学旅行から帰りました。細かなことは色々ありますが、全体としてみると十分満足できる“いい修学旅行”でした。修学旅行が終わると毎回思います。中学校生活最大ともいえるこの行事には、子どもの集団を変化させる大きな力があります。言うならば、「修学旅行の力」です。今回もそれを感じました。出発式のワクワク感、飛行機離着陸時の歓声、食事のときの様子、観光地でのはしゃぎよう、どれも中学生らしい純粋なものでした。 とりわけ強く思い出に残った場面は、1日目夜のレクリェーションと伊江島のファームステイ先のおっちゃん・おばちゃんとの別れのシーンです。 出発前から何度も事前学習の集会を見てきましたが、子どもたちがあれほどまでに一つになれた場面はありませんでした。係りの子を中心に、子どもたちが、二度とないだろうレクリェーションのその瞬間を精一杯楽しもうとしています。そういう雰囲気が会場に満ちているので何をしても面白いのです。漫才、早押しゲーム大会、ジェスチャーゲームでの大活躍など、普段の学校生活では決して見ることのない子どもたちの生の姿に触れることができました。私はそんな様子を見ながら、この子たちの今後が素晴らしいものになっていくだろうことを予感していたのでした。 最も期待していた伊江島のおっちゃんやおばちゃんとの別れのシーン。正直なところ、過去を知っている先生の言葉も半信半疑だったのですが、完全にしてやられました。やんちゃなAがおっちゃんに「ありがとうございました」と照れ臭そうに頭を下げて言っています。旅行中、カメラを向けてもニヒルを決めてなかなか撮影に応じない彼が、おっちゃんや仲間たちと共に何枚も写真を撮り合っています。また、こちらもやんちゃな女子生徒B。おばちゃんに肩を抱えられながら集合場所にやってきました。後から聞いたところ、眠くてなかなか起きられず、遅刻を心配するおばちゃんを相当困らせたそうです。しかし、そこに現れた姿は、“おばちゃんに大いに甘える可愛らしい娘”のそれでした。 おそらくAもBもかなりの迷惑をかけたのではないかと推察します。それを全面的に受け入れ、とてつもなく大きな愛情でもって包んでくださったに違いありません。1日限りの関係ではない私たちには、到底そのまま真似ることは出来ないけれど、島の人たちの度量の大きさと深さは、大いに見習わなければなりません。 私のカメラには200枚以上の写真が収められています。どれも笑顔で溢れています。この表情を失わせてはならないと思っています。これが本当のうちの子どもたちの姿だからです。 修学旅行は子どもたちの本来の姿を私たちに見せてくれました。伊江島の人たちの大きな心と深い愛情を見習いつつ、レクリェーションの時の予感を膨らませていきたいです。修学旅行の力は、私たち教職員の方に強く働きかけています。 修学旅行全員元気に帰ってきました。
16:45分に到着し解散しました。
ゆっくり休んで各家庭で沖縄のお話を聞いてください。 17日は、代休日です。 18日9:30登校です。 無事関空に到着![]() ![]() ![]() 予定では、4:30すぎに三条御陵、五条MK前に帰ってきます。 |
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