最新更新日:2024/09/24 | |
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闘争でしか身につかない能力もある
校長の恩田です。縁ありまして,高体連のサッカー専門部長を仰せつかっております。6月8日(日)はインタハイ京都府予選3位決定戦と決勝がございました。優勝した京都橘高校は,京都の代表として,また準優勝だった立命館宇治高校,第3位の久御山高校が近畿大会でリベンジを果たし,しかも優勝する快挙を期待したいものです。捲土重来,失敗から学ぶ精神で二回り以上進化,成長を遂げて,新年を飾る高校選手権で日本一を目指してほしいと願っています。撮影してくれた高体連の委員で本校サッカー部監督の木村彰吾先生ありがとうございます。
さて,コミュニケーション力の重要性はサッカーでも例外ではありません。一つに,伝えるだけではなく,コミュニケーションのゴールが伝えたい相手の行動でないと結果は出ません。二つに,チーム全体が優先してなすべきこと,なさざるべきことを共有し,一丸となっていないと成果は必然となりえません。世界最高水準のプロであっても,これから始まるW杯の長丁場の闘いで軍団化しているかどうかが最後は問われます。地元であるが故のプレッシャーと64年前の失敗をカナリア軍団として乗り越えることができるのか。前回王者スペインが成功体験に酔わず,前回の成果をブレイクするようなチャレンジングなチームに仕上げてくるかどうか。この2チームは予選の結果次第でベスト16の初戦で対戦することも考えられる一方で,ドローに恵まれたドイツとアルゼンチンがベストパフォーマンスをベスト4以上で発揮できるか,このように絵に描いた通りにいかないのがサッカーの現実です。わがサムライ・ブルーにも頑張ってほしいのですが,トップ5といわれるチームと比べて欠けているのが,PK戦も含めた負け方のなさであります。チームとしてのコンセプト,理念を創造するうえで,決定的に劣っているのがテレビ等のサッカー解説の質,またはそれを演出できないマスコミ事情ではないかと思いますが,どうでしょうか。 体罰に象徴される「勝利至上」は,実は勝利から遠く離れた場所にあるのではないでしょうか。本校のようなごく普通の運動部においては,指導者が部員の尊厳を敬うことなしに「勝利追求」は実現しません。高い目標を掲げるほどに襲いかかる難問や挫折に立ち向かう主体的な態度を身につけさせ,それを監督やコーチや部長が共有し挑戦すべきではないでしょうか。ルールとフェアの違いもスポーツに真摯に取り組むことで身につけられる資質の一つです。世の中では合法か非合法かを問われます。しかし,スポーツの場では,合法だとしても「ズル」や「汚いこと」をすれば尊敬されません。得をしても,自分があとから嫌な気持ちにならない人がいることも事実かもしれませんが,得をし,有利になることに線を引き,闘争の場にあっても「きれい」であることを追及することこそスポーツの人間形成の強みではないでしょうか。 堀川高校「学校いじめ防止基本方針」 |
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