京都市立学校・幼稚園
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
6月3日(月)15:40-19:00 MBS放送 よんちゃんTV「ミルクボーイのおかんの代わりに学校行ってみました」(17:30頃)で本校が紹介されます!

手品

画像1
使い慣れて気に入っていた私の机(ご覧になった方はたいてい何かおっしゃいます)


 昨日19日の9時に進級認定会議があり,休学等の2名を除いて全員の進級が認定されました。
 全員が進級し,全員が卒業するというのは,生徒と教職員と保護者のコラボレーションによる成果で,本当にうれしく思っています。認定会議の審議ののち,教務主任から「荒瀬校長,これでよろしいでしょうか?」と求められて決裁を行い,続いて教職員の労をねぎらってそれぞれの尽力に感謝していることを伝えました。その間,私に向けられた教職員のまなざしに,大きな力を感じました。私が言うのはなんですが,個性的で,実にすてきな人たち。こういうメンバーと時間を重ねてきたのかと思うと,少し熱くなりました。
 アリガトウ,ミナサン。アナタ方ノオカゲデ,ココマデヤッテクルコトガデキマシタ。ホントウニ感謝シテイマス。
 最後に管理職の異動について話しました。青天の霹靂という言葉は使いませんでしたが,これをそう言うのだろうと思いながら。
 今年から離任式を年度内にすることにしたが,それは私が異動することを知っていたからではありません,と言いました。少し笑ってくれました。
 あの机をどうするのかと思っている人も多いでしょうが,手品のようにきれいに片づけて見せるから,乞うご期待,と言いました。また少し笑ってくれました。

 9時40分から1年生海外研修旅行の解団式。病気になったりスリに遭ったりといったトラブルはありましたが,全員が帰ってくることができて安心しました。

 初めて普通科・探究科の別なく選択制にし,しかもヨーロッパを新たに採り入れた海外研修が成功して本当によかった。世界は広い。その広い世界と無縁に生きていくことはできない。その中で君たちは生きていく。正解を求めることは大事だが,容易には見つからないし,実はないかも知れない。ではどうするのか。納得のできる判断をできるように,その力をつけるために学べ。

 研修旅行委員は,教職員や旅行社の方や,そして保護者の方に感謝の言葉を述べて,最後は全員が起立して一本締め。

 11時から終業式。京都府の放送コンテストや京大主催の剣道大会や税の作文・標語コンクールで賞を受けた生徒たちの伝達表彰を行ったあと,第1回科学の甲子園に京都府代表として出場する8人の生徒たちが舞台に上がり,代表が決意表明。大きな拍手を受けていました。ガンバレヨ。
 1年生と2年生だけになって,広く感じられるフロアに立つ生徒たちに話しました。

 去年の終業式では,3月11日の東日本大震災で亡くなられた方のご冥福を祈って黙とうを捧げた。この震災とその後の状況を忘れてはならない。
 11期生が多くの感動を残して卒業した。「芽ぐむ11期生」の答辞をHPに載せているので読んでほしい。
 今日は午後に合格者が保護者とともに登校する。14期生だ。根っこの12期生,はがねの13期生,そして新たに加わる14期生。それぞれがそれぞれの堀川をつくっていってくれることを願う。堀川はすでにあるのではない。つくるから形づくられる。先輩たちがそうしてきたように,いまの堀川を乗り越えて,君たちも自分の堀川,自分たちの堀川をつくってくれ。
 その際に言葉が重要な意味をもつ。思いを言葉にせよ。考えを言葉にせよ。言葉の通じる世界をつくっていってほしい。
 4月から校長が替わる。川浪副校長先生が校長になられる。新しく教頭として,教育委員会から谷内秀一先生に来ていただく。古池教頭先生,中野事務長は引き続き君たちと一緒だ。私は教育委員会に行くことになる。保護者の方にお知らせする文章を書いたので,持って帰ってほしい。君たちへの挨拶は26日の離任式でするが,今日はお礼を言っておきたい。君たちのおかげでいい時間を過ごすことができた。君たちといるとき,私はとても幸せだった。本当にお世話になりました。ありがとう。

 拍手を受け降壇して,生徒部長が,安全確保の観点で上履きをスリッパから運動靴に変更するという連絡をしているときに,言い忘れたことがあったのに気づきました。生徒部長の話のあとで再び登壇。

 大事なことを言い忘れました。来年度の1年生14期生から,総合探究と探究基礎の名称を統一して,探究基礎とします。すでに君たちの取り組んでいる内容が同じであるし,基礎をやっているんだ,言い換えれば,基礎しかやっていないんだ,ということを改めて認識するためです。13期生については,カリキュラムが確定しているので名称はそのままです。それにしても,一旦下りたのにまた上がってくるって,未練やね。
 生徒の中から笑い声が聞こえました。

 在籍生徒の保護者の方にお渡しした文章ですが,卒業生の保護者の方や,お世話になった多くの方々へも,同じことを同じ気持ちでお伝えしたいと思います。
……………………………
 平素は本校教育活動にご理解をいただき,まことにありがとうございます。
 このたび管理職の人事異動が発令されましたのでお知らせいたします。生徒諸君には本日の終業式で伝えました。なお,教職員への発令は3月23日以降になります。
 まず私についてですが,京都市教育委員会事務局に転出することとなりました。平成10年4月に教頭として着任して以来14年間,とりわけ校長になってからの9年間,保護者の皆様にはひとかたならぬお世話になりました。心から感謝いたします。本来ならば,直接お礼を申し上げねばなりませんが,書面にて失礼することをお許しください。
 在任中,生徒には常に多くを教えてもらいました。加えて,保護者の皆様には様々な形でご支援いただきました。それにもかかわらず,私の力不足のためにご心配をおかけすることも多々あったかと思います。申し訳ありませんでした。
 思えば実にいろいろなことがありました。出会った生徒は,3,800人を超えます。その一人ひとりが,掛け値なく私の財産です。かつて卒業生の一人が,「石炭燃やして汽車走る。思い出燃やしてぼくらは歩む」と書きました。楽しかったことや苦しかったこと,辛かったことを思い出に換えて,生徒や卒業生がこれからをよりよく生きていってくれることを願っています。
 さて,後任の校長には,川浪重治副校長が就任します。学年主任,企画部長,進路部長,研究開発部長,教頭,副校長を歴任し,陰ひなたなく堀川を守ってきました。私になさってくださいましたように,ぜひ川浪重治新校長をお支えください。
 また,新たに教頭として,教育委員会学校指導課高校担当の谷内秀一主任指導主事が着任します。高校教育の取りまとめ役で,実に誠実な人物です。
 古池強志教頭と中野幸一事務長は,川浪校長のもとで引き続きその職を務めます。これまで同様,よろしくお引き立てください。
 管理職は一部交代しますが,堀川が変わることはありません。11期生の一人が卒業式の後で,「普通の学校にならないようにしてください」と言いました。どういう意味かと尋ねると,「堀川は特別じゃないですか」と答えます。私が「堀川は普通の学校ですよ」と言うと,「それなら堀川の普通を変えないでください」と真剣なまなざしで見つめます。君たちが,その「堀川の普通」をつくってきたんだよ,と思いました。
 生徒がいる限り,教職員がいる限り,そして保護者の皆様が支えてくださる限り,堀川が堀川でなくなることは絶対にありません。
 最後になりましたが,生徒諸君と保護者の皆様のご健康をお祈りいたします。
 重ね重ね本当にありがとうございました。
……………………………
 長年にわたって本当にお世話になりました。この場を借りて,深く感謝いたします。

 この「校長室から」はもう少し続けますので,またご覧いただければ幸いです。ただし,システムの関係で,3月末に「学校の様子」ともども更新されるそうです。

 春分。今日はずいぶん暖かくて。
 ドアを開け放していると,アトリウムのあたりから生徒の歓声が聞こえてきます。
 いずれはと思っていたけれど,突然堀川を去る。手品のような気がします。

                      41号(2012.03.20)……荒瀬克己
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
行事予定
3/31 PSTなし
京都市立堀川高等学校
〒604-8254
京都市中京区東堀川通錦小路上ル四坊堀川町622-2
TEL:075-211-5351
FAX:075-211-8975
E-mail: horikawa@edu.city.kyoto.jp