京都市立学校・幼稚園
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第5回 夢の式

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 当初二分の一成人式として行っていた式を、昨年度からファースト・ステージの修了式「夢の式」として行っています。今年度も、4年生が夢を語る式として、立派に行うことができました。
 入学してからの4年間でそれはそれは随分と成長した子供たち。夢の式ではそれぞれの夢を大きな声で語ってくれました。
 ご来賓の皆様、そして保護者の皆様には多数ご臨席を賜り、誠にありがとうございました。

 式辞で申し上げた内容は次の通りです。これからの本校での5年間が、子ども一人一人にとってかけがえのない学びになりますよう、こころからお祈りいたしております。


式  辞

 厳しい冬を乗り越え、生きとし生けるものは春の気配を感じて、その訪れを今か今かと待ちわびています。そのような麗しきこの日に、多数のご来賓並びに保護者の皆様方にご臨席を賜り、東山開睛館「夢の式」が、このように盛大に開催できますこと、心より感謝を申し上げます。
ただ今、82名の4年生を中心に、未来の姿を夢として語っていただきました。本当に大きくなりましたね。入学してきたころを思い出すと、本当に立派に成長されたと存じます。この数年でこのようにたくましく成長されたお子達の姿に触れ、保護者の皆様は勿論、私ども教職員も誠に感慨ひとしおです。
 さて、四年生の皆様、ファーストステージ終了おめでとうございます。皆様は本校入学以来、人間として身に付けておくべきたいせつなお勉強を積み重ねてきました。この四年間でできるようになったことはたくさんあるのではないでしょうか。
 まずは字を書いたり読んだりできるようになりました。足し算や引き算、掛け算や割り算もできるようになりましたね。考えをまとめて発表できるようにもなりました。人との違いを知り、その違いを認めることもできますね。そしてファーストステージのまとめ役として一年生から三年生をリードする力も身に付けてきました。
 時代がどのように変化しようとも、皆さんが学んだことは頭や心の中の引出しに貯えられ、物事を考える時に、必ず役に立つのです。ですから、引き出せる引出しが多いほど、そして引出しの中に入っているものが多ければ多いほど、賢く生きることができます。
 そして授業で身に付けた発表する力は、自分の思いを相手に伝える時に大いに役立ちます。皆様のお年頃では、思いが伝わらなくて、つい手が出てしまうということもありがちなのですが、皆様は立派に言葉で相手に思いを伝えることができますね。これからもそれらの力を大いに役立てて、たくさんのお友達を作ってください。

 そして、ファーストステージで皆様は人間としての基本形を学ばれました。気持ちの良いあいさつをすること、トイレのスリッパは揃えておくこと、授業では背筋を伸ばして学ぼうとする姿勢を見せること、何かしていただいたら「ありがとうございます」ということ。これらは全て人間としての基本形です。そして、本日の式が「夢の式」というように、この基本形の上に、生まれてからこれまでの十年間で作り上げた夢を、ここで自分の人生のすすむ「めあて」言い換えれば目標に据えていただきたいと思います。
これからはじまるセカンドステージでは、その夢を実現するために、努力するのです。そして、その夢をかなえる時に人のためにどう役立てるのかという「夢を志に高める」三年にしていただきたいと切に願います。
京都セラミックという会社をつくられた稲盛和夫氏は次のようにおっしゃっています。

生涯を通じて打ち込める仕事を持てるかどうかで、人生の幸不幸が決まります。まず、働く意義を見つけることです。

はたらく意義を見つけるということ。これはとても大切なことです。例えばスリッパを揃えるということも働くことの一つです。でもなぜスリッパを揃えるのか、そのことの意義が判ってしているのとそうでないのとでは大きな違いが出てきます。先生に言われたからする。という人は、先生に言われなくなったらしなくなるのではありませんか。そうではなくて、次にトイレを使う人にとってスリッパが揃えられていたら気持ちがいいし、すぐに用が足せます。だから次の人のために、スリッパを揃えるという簡単ではありますが大切な仕事を、みんなでしようとしているのです。この意味がしっかりと理解できれば、スリッパを揃えるという仕事の意義を理解したことになります。
稲盛和夫さんはまた次のようにおっしゃっています。 

世のため人のためというきれいな心をベースにした思い、願望というのは必ず成就します。逆に私利私欲に基づいた「濁った願望」は、いったんは実現できても一時的な効力で終わってしまいます。

先生にほめられたいから、という願望でスリッパを揃えても、それは続きません。次にトイレを使う人のために、という世のため人のためにやろうという、意義を理解して、どうかみんなでトイレの、保健室の、昇降口の、そしてお家の、靴やスリッパを揃えられる人間になってください。
このように皆さんがしようとする行為行動、そして将来に向けて持つ夢、それらに社会的意義を見つけた時にそれは志にかわるのです。
 セカンドステージでは、皆さんお一人お一人が、人のためにどのように役立つのか、役立つことのできる人間になるために何をどのように学ぶのか、そのことを考えていただきたいのです。それが皆さんの夢と一つになった時に志が芽生えます。
  三年二年一年生の皆さん。皆さんは四年生のお兄さんやお姉さんにいろんなことを教えてもらったりお世話をして頂いたりしてきましたね。その姿を見習って、いっぱいの夢をつくってくださいね。まもなくこの学年は終わりますが、四月からもう一つ上の学年に進みます。新しく入学してくる一年生の事も宜しくお願いします。
さて、お子たちの成長著しい姿に保護者の皆様方も感慨ひとしおではないでしょうか。長くもあり短くもあった四年間のファーストステージを終えられ、今日を迎えられましたこと、誠におめでとうございます。この四年間でお子たちは随分成長され、間もなく悩める思春期へと向かわれます。川は大きく蛇行しながら海へと向かいます。子供たちの成長も、けっして真っ直ぐに進むのではなく、曲がりくねりながら、でも確実に海へと向かっていきます。
たまには曲がり角で氾濫を起こすこともあるでしょう。その時に堤防の役割を果たしたり、水の流れを緩める岩や木の役割をしたりするのが私たち大人の役割です。
保護者と学校は立場は違えども、子どもたちにとっては同じ大人であります。ですから学校と家庭が手を結びあってがっちりと子どもたちを守り導いてまいりたいと存じます。
結びになりましたが、ご来賓の皆様方には、公私ともご多忙の中、多数ご臨席を賜わり、誠にありがとうございます。子どもたちが本日を迎えられますのも、皆様方がそれぞれの立場からご支援くださいました賜と、心より感謝申し上げます。今後も子どもたちを見守り、育てていただきますようよろしくお願い申し上げます。 
これから始まるセカンドステージの三年間、そしてその後続くサードステージの二年間、併せてこれからの五年間のご健闘を期待し、式辞といたします。

   
平成28年3月18日
        
東山開睛館 校長  初田幸隆





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