京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/17
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第五回 誇りの式

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 本日は第五回誇りの式(卒業証書授与式)に多数ご臨席いただきましてありがとうございました。お陰様をもちまして滞りなく108名の生徒がこの学び舎を後にして次の新たな世界へと旅立ってまいりました。
 5年生の時に初めてお会いした子供たちは、屈託がなく、じっとしていられない子が多く、当時の担任の先生がたも「手がかかるこどもたちやねぇ。」と楽しそうにお話しされていたのを覚えています。
その子どもたちがこの5年でこのように大きく変わるということを、誰が予想できたでしょうか。本当に素敵な青年になりつつあると思います。一人一人がそれぞれの個性を前面に出して、それでもお互いを認め合いながら本当に仲良く、思い出をいっぱい作って巣立っていきました。
私自身、この子どもたちが教員生活最後の卒業生になります。36年間の教員生活の最後が、この子どもたちで本当によかったと思います。どうか、一人一人が幸せで生きがいのある人生を歩まれますことを心よりお祈りいたしております。
保護者の皆様には、開睛館の開校以来、様々にご心配をおかけしてまいりました。至らぬ点も多々あったことと存じますが、どうぞこれを機にお許しいただき、これからも末永く東山開睛館を地域の学校としてお引き立て頂きますように宜しくお願いいたします。

本日の式辞の内容は次の通りです。

式  辞
 
鴨川を渡り往く風にも、東山を昇る朝日のあたたかさにも、さわやかな春の訪れと、新しい命の芽生えを感じるこのよき日に、多数のご来賓ならびに保護者の皆様方にご臨席を賜り、東山開睛館第五回誇りの式が、かくも盛大に開催できますことに、心より感謝致しますとともに、ご卒業されます卒業生の皆様、そして保護者の皆様方に対しまして、心よりお慶び申し上げます。

ただ今、百八名の皆様に卒業証書をお渡し致しました。振り返れば、皆さまは、五年生から、東山開睛館で学ばれ、正にこの東山開睛館の創設期ともいえる五年間を共に過ごし学んでこられました。この五年は東日本大震災後の五年と重なります。この震災では、関連して亡くなった方を含めると二万二千人という大勢の尊い命を失いました。悲嘆にくれ、それでも力強く立ち上がろうと、必死の努力をされ、未だ道半ばではあるものの,今日のような復興を遂げてこられたのです。
皆様はこの五年間、被災した人々に負けないくらい頑張りましたか。そして、志を立て、開睛の校名のごとく瞳を見開き、次のステージへと進まれるのでしょうか。
今日はご卒業にあたり二つだけ大切なお話をいたします。
ひとつ目はしっかりと「メタ認知」してほしいということです。メタ認知とは「人間が自分自身を認識する場合において、自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること。」
簡単に言うと自分が何者であるのか、自分自身を客観的に見つめてほしいということです。
かの有名なコンピュータのアップル社の創立者の一人であるスティーブ・ジョブズは次のように言っています。
「人生にただ落ちている点をぽつぽつと見つめて、それをつなぎ合わせて未来を描こうとしても不可能なことだ。
点をつなぎ合わせるためには過去を振り返らなければならない。人生を振り返ることによりそこを通ってきた点を結び合わせることで未来が見えるのだ。」。
私はメタ認知する時に「時間軸と空間軸」で考えることが大切だと考えています。
今の皆様の姿は過去の学びの結果であります。過去多くを学んできた人と、あまり学んでこなかった人、そして学んだことの違いによって皆様には少しずつ違いができてきています。要は何を学び、今、何ができ何ができないのかという認識をしっかりと持っていただきたいのです。
そして皆様が描く「将来なりたい自分」に近づくためには、今の自分を出発点として、これからの学びをどのようにしていくのかということを考えなければなりません。将来の夢をかなえるために今の自分はどの位置にいるのか、これから何をしなければならないのかを考えていただきたいのです。
空間軸では、クラスの中で、家庭で、地域で、自分はそれぞれどのような存在であるのかという認識です。自分と周りの一人一人がどのように繋がり影響し合っているのかという客観的な認をお持ちいただきたいのです。
以上ひとつ目はしっかりと「メタ認知」してほしいということをお話ししました。

ふたつ目は「夢を吟味せよ」ということです。将来何になりたいのかを考えた結果、「お医者さんになりたい。」と思ったとしましょう。医者になるためには大学の医学部で学び国家試験である医師資格を取らなければなりません。ですから、もし、大学受験で医学部に合格しなければ、再挑戦するかあきらめるかしかありません。
そこでしっかりとお考えいただきたいことは、なぜお医者さんになりたいと思ったのかということです。
・人助けがしたいから
・命を救う仕事がしたいから
というような答えが見つかったとします。
 人助けがしたいというのなら、そのような仕事は一杯あります。看護士さん、消防士さん、介護士さん、公務員、そのほかいろいろな選択肢が生まれてきます。
命を救う仕事がしたいというのであれば、消防士、警察官、ライフセーバー、看護師等、これも選択肢が広がります。
皆様は夢を志に高めているはず、すなわち何のためにどのように生きるのかということを考えられているのなら、ぜひたくさんの選択肢を持っておいていただきたいのです。そうして努力しながら自分をメタ認知し、これからの生き方をしっかりと考えていただきたいと思います。
何になりたいかは何をしたいのかによって決まるのです。
皆様お一人お一人が、自らの目標に向かって果敢に挑戦され、社会で大いに活躍されんことを心よりお祈りいたしております。

さて、子どもたちの晴れ姿に感慨ひとしおの保護者の皆様、長くもあり短くもあった九年間の義務教育を終えられ、今日を迎えられましたこと、誠におめでとうございます。こころよりお祝い申し上げます。本校での五年間の学びを終え、いよいよ次のステージへとすすまれます。本校開校時は小学生であったお子たち、当時、教職員にとりましては生徒や保護者の皆様方のお顔とお名前を覚えるところからのスタートでございました。誠に至らぬ点も多々あったかと存じます。ご卒業後も時には良き相談相手として、ご支援をさせていただきたく存じます。
また、ご家庭におかれましても、なお一層、親子の絆を大切に、子どもたちを温かく支え励ましていただきますと共に、引き続き、本校に対するご支援を賜りますようお願い申し上げます。
結びになりましたが、ご来賓の皆様方には、公私ともご多忙の中、多数ご臨席を賜わり、誠にありがとうございます。子どもたちが逞しく巣立っていくことができますのも、皆様方がそれぞれのお立場からご支援とご協力をいただきました賜と、心より感謝申し上げます。地域の宝である卒業生を、今後とも温かく見守り、励ましていただきますようよろしくお願い申し上げます。
 
卒業生の皆さん。卒業は新しい旅立ちです。皆さんのご活躍をご期待いたしますと共に、大いなる前途を祝して、式辞といたします。
  
平成28年3月15日        
東山開睛館 校長  初田 幸隆

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学校行事
3/15 誇りの式(9年 卒業式)
3/18 志の式(セカンドステージ修了式)
小学校課程修了式
夢の式(ファーストステージ修了式)

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