京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/05
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ハートフルマーク
気温の変化が大きい季節です。暑い日は、充分な水分補給ができるよう水筒をお持たせください。

校長室から(学校だより2月号より)

 新しい年もあっという間に1か月が過ぎ、間もなく2月を迎えます。春の到来がもうそこまで近づいています。子どもたちも教職員も、間もなく終わる今年度をしっかり振り返り、来年度の新たなスタートにつなげていきたいと思います。
 昨年の12月に養護教諭が7年生で授業を行いました。その授業は「頼ること」に関するものでした。7年生ばまさに思春期の真っ只中。心と体の成長のバランスが崩れやすい時期でもあり、悩みが多いのもこの時期の特徴です。その生徒たちに次のように言われていたのが心に残りました。「自立とは、自分ひとりで何でもしなければならないと思っているかもしれないけど、そうではありません。自分でできることと人に頼ることとを正しく判断できることが自立なんです。」さらに、「だから必要な時には人に頼ることが大切なんです。」と付け加えられました。「人に頼ることは決して弱いからなのではなく、頼ることも自立の一つなんだ。だから、みんなでもっと頼るスキルを身につけていこう」、そんなメッセージが語られているように思いました。
 1月下旬、8年生は「チャレンジ体験」を行いました。「チャレンジ体験」はいわゆる職場体験のことで、今年もたくさんの事業所にお世話になりました。行った職場で生徒たちはたくさんの経験をします。楽しいことばかりではなく、当然しんどい経験もするでしょうし、「うまくいかないな」という気持ちも出てくるかもしれません。ですが、「うまくいかない」からこそ人に頼ることが必要だと感じるのであり、お互い頼り頼られる存在であることに気づくのです。私自身、大学を卒業したての頃は自己中心的であり、また自分で何でもできるという傲慢(ごうまん)な部分もあったように思います。しかし仕事に携わる中で壁に当たり、自分1人ではできないことを痛切に感じ、仕事というのは人に頼らなければ決してできないことを理解するようになっていきました。今となっては3人の教頭先生に日々頼りっぱなしであると言わざるをえません。
 自立とは、自分ですることと頼ることをしっかり判断し、状況に応じて適切な選択をしていくことであるとすれば、そこにはまず良好な人間関係がなくてはなりません。「つながりを喜びとする姿」―これは本校の目指すことも像の一つであり、まさに人に頼り頼られる豊かな人間関係を目指しているといえます。これからの未来を生きていく子どもたちにとって、豊かな人間関係から得られる安心感、そして感謝する気持ちを多く積んでいくことが健全な成長に欠かせないように思います。いつでも豊かな人間関係が満ちあふれた開睛館でありたいと願っています。
                     校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより1月号より)

 新年あけましておめでとうございます。昨年は保護者や地域の皆様方におかれましては、多大なご支援とご協力をいただき心より感謝申し上げます。新しい年が始まりましたが、令和5年度としてはあと3か月を残すのみとなりました。今年度をしっかりと振り返り、次年度につなげる3学期にしていきたいと思います。
 本校が開校してからこの3月で13年目が終わろうとしています。ちょうど現在の7年生が生まれた時に本校ができたわけですが、当時勤務していた教職員もすっかり入れ替わり、子どもも含めて開校当時を知る者はほとんどいなくなりました。ところで、現在本市では義務教育学校(小中一貫校)が8校ありますが、全国的にはまだ少なく、これから新たな義務教育学校を創ろうと計画されている市町村がまだまだ多くあります。昨年10、11月には、オランダ、千葉、和歌山、三重、滋賀、大阪から視察のために本校へお越しいただきました。来られた方々には本校の施設も見ていただくのですが、ほとんどの方が充実した施設に驚かれ、ぜひこのように学校を創りたいと思って帰っていかれます。そしてある時は「開睛館ができた時の経緯を教えていただけますか」という質問もお受けします。残念ながら私は開校前の小、中学校にいたわけではありませんので開校以前の詳しいことはわかりません。そこで当時の記録を調べたり、開校前にいらした方にお話を伺うなどして情報を集めることになります。そうすると、当時開校に関わっておられた地域の方々や保護者の方々の思いが明らかになってくるのです。元小学校、中学校はすべて明治からの流れをくむ「番組小学校(地域の人達がお金を出し合って作った学校)」であり、当然地域の方々の学校への思いは格段に強いといえます。その学校に子どもたちが通わなくなるわけですから寂しくないはずはありません。しかし、「新たな学校を創ることが子どもたちの将来のためである」と統合を英断された地元の方々の思いには、あらためて敬意を表するしかありません。また、「新しい学校を創るのであれば小学校だけではなく、もっと大きな規模で、例えば小学校と中学校との統合はどうだろうか」と先見の明を持って考えていただいた方々など、当時統合に真剣に関わって頂いた方々の熱い思いが次々とわかってきました。本気で子どもたちの将来のために考えていただいた多くの方々の“思いの結晶”がまさに東山開睛館の創設だったのです。
 私はそのような開校時の地域の方々や当時の保護者の方々の思いを知り、あらためて校長としての責任をひしひしと感じ、身の引き締まる思いがしています。開校から13年の年月は流れましたが、今も変わらないのは、『子どもへの思い』です。新たな1年を始めるにあたって、もう一度当時を思い出し学校運営に携わっていきたいと思います。皆様のご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。 
                     校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより12月号より)

 冬の到来を感じさせる寒い朝が多くなってきました。それに伴い本格的なインフルエンザ流行のシーズンを迎えています。体調管理を徹底しながら教育活動を進めていきたいと思います。
 さて、11月14日(火)に「不審者対応」に関する避難訓練を行いました。不審者が学校に現れた場合の避難の仕方について教室で学習した後、実際にアリーナまで避難をしていきました。そして最後に私から次のような話をしました。
「今日の訓練は素晴らしかったです。今回はみんなで訓練をしましたが、一人一人できることがあります。学校には色々な人が来られますが、廊下で会ったらあいさつをしてください。悪いことをしようとしている人は目を見ることができないのです。」
とこんな話をすると、次の日の朝、多くの子どもたちが私の目をしっかり見てあいさつをしてくれるではありませんか! そんな子どもたちに応えるべく私も丁寧に一人一人の目を見てあいさつをしていきました。そうすると何人かの子どもたちは色々なことを私に話してくれるようになりました。「これ、新しいくつやで!」「先生、にじがでてる!今日はいいことあるかな〜」「校長先生は子どもいるの?」等々です。極めつけは「先生、うんち踏んでしまった!校長先生は踏んだことある?」(←校長先生もあるよと答えました!)
 これは朝の30分間の楽しい一場面ですが、子どもたちと関わっているうちに、子どもたちは自分の話をしっかり聞いてもらいたいのだな、とあらためて強く感じました。そもそも我々大人でさえ、自分のことを聞いてもらいたいと思っているのですから、子どもたちにとっては当然のことです。自分から積極的に話す子も話すことが苦手な子も、本質的には自分のことを聞いてほしいと思っている、そのように言っても間違いはないでしょう。しかし、自分自身をふりかえってみると、熱く話すことはあってもしっかり聞いてあげることは少なかった気がします。実は我々の授業においても「教師が話し過ぎる授業」をやめ、「教師の話を少なくし、子どもが活躍する授業」を目指しています。これを“なぞかけ”でいうと、「よい授業(教師)とかけて盆栽ととく。その心は松(待つ)と菊(聞く)が多い」となります!
 コロナ禍によって、以前より増して子どもたちは「聞いてほしい」メッセージを大人に送っている気がしています。子どもが立派な大人に成長していくための通過点があるとすれば、それは「大人にしっかり聞いてもらい、自分のことを理解してもらった」という経験の積み重ねではないでしょうか。時には時間がかかるかもしれないし、また忍耐が必要かもしれません。しかし子どもたちの生きる力を育むために、我々大人が“時間”と“忍耐”を惜しまず、しっかり子どもたちに向き合い成長を支えていきたい、そのように思います。
                         校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより11月号より)

 東山の山々にも大変美しい紅葉が見られる季節となりました。少し肌寒く感じる日も多くなり、一気に冬に向かって季節が動き出しているように感じます。季節が移っても子どもたちはいつも元気な姿を見せてくれて、私自身も子どもたちに毎日エネルギーをもらいながら日々取り組んでいるところです。
 10月は文化祭(5〜9年)と体育大会という、学校行事の中でも大きな行事が立て続けに行われました。幸い本校ではインフルエンザ、コロナによる影響をほぼ受けることもなく、順調にそれらの行事を行うことができました。しかし4年ぶりのことでもあり、保護者の皆様には色々な面でご迷惑をお掛けかけしましたことをまずお詫び申し上げます。しかしながら、多くの保護者の皆様に来校いただき、子どもたちの頑張る姿を見ていただけたのであれば幸いです。文化祭では、4年ぶりに5つの学年の児童生徒がアリーナに集まることができました。楽しそうに発表をする子どもたちの姿に対して、それをしっかり受け止め、敬意をもって発表を見る子どもたち。会場の雰囲気が一体感に包まれ、昨年までのオンラインでは決して味わうことができなかった空気感を体験したのではないでしょうか。あらためて、子どもと子どもが同じ場所で直接触れ合い、つながるということがこんなに心地よいのかということを体感できた文化祭であったように思います。また体育大会でも子どもたちが大活躍する姿が見られました。その中でも本校ならではのプログラムが「色別対抗リレー」です。まだまだ小さな1年生が自分の膝丈ぐらいまであるビブスを着てスタート。そして2年、3年…とつなぎ、中学生にバトンが渡る。最後は9年生がバトンを受け取って、ダイナミックな走りを見せてゴールします。「自分の子どももこのように成長していくのですね」と低学年の保護者の方がおっしゃられていましたが、子どもたちの9年間の成長過程を見ているようで、とてもほほえましく感じたひと時でした。
 今回表題に書かせていただいた「つながりを喜びとする姿」というのは、我々教職員が「こんな子どもに育ってほしい」と願っている「3つの子どもの姿」のうちの1つです。「人は1人では生きていけない。だからこそ人と人との関係を大切に、お互いに助けたり助けられたりしてたくましく生きていってほしい」という強い思いがこめられています。豊かな人間関係を育てていくには横のつながりに加え、縦のつながりもなくてはなりません。異年齢で過ごすことが少なくなった現代において、9学年という多様な子どもたちが一つの学び舎で過ごすという経験は、まさに生きていく力につながるものであると確信しています。上級生にいつも見られる優しさと仲のよさは、子どもたち自身がつながりを大切にしてきた成長のあしあとなのかもしれません。これからもそのような子どもたちを育てていく学校でありたいと思います。
                       校長 野村 昌孝

第75回教育功労者表彰

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 この度、開睛小中学校は『第75回教育功労者表彰』を受賞することとなりました。本表彰は、京都市の教育、学術及び文化の振興発展に貢献した個人、団体に贈られるもので、昭和24年から毎年表彰が行われてきた大変伝統のある賞です。本校は日々の実践や授業改善などが評価され受賞するに至りました。学校としていただいた賞ですが、当然子どもたちの日々の取り組みがあってこそのこの度の受賞であることは間違いありません。これからも今回の受賞を励みに、子どもたち一人一人を大切にし、よりよい学校創りを目指し教育活動に取り組んでまいりたいと思います。、

校長室から(学校だより10月号より)

 真夏のように暑かった9月もようやく終わり、秋を肌で感じられる10月を迎えます。10月は文化祭、体育大会があり、学校の最も活気ある時期といえるかもしれません。引き続き皆様のご支援とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
 さて、2学期が始まって約2週間後の9月8日から10日まで、6年生は福井県の「若狭湾青少年自然の家」へ行ってきました。他の小学校で行われている修学旅行とは違い、本校では自然に触れることをテーマとし、日数も1日長い2泊3日の日程で「宿泊体験学習」という形で実施しています。普段できないことを体験する、体験活動を通して「生きる力」をつけるということが大きなねらいですので、プラグラムにはできるだけ多くの活動を組み入れています。ボート、カヌー、組み立ていかだ、カッター(十数人で乗る船)等の海の活動をはじめ、野外炊事、ナイトウォーク、キャンプファイヤー等々です。子どもたちにとっては少々ハードな宿泊学習だったかもしれません。しかしながら、3日目には少々疲れた顔を見せながらも何かやり切った姿を見せてくれたことは、引率した教員にとって何よりも嬉しいことでありました。
 子どもたちが体験した様々な活動、それらの活動が思う通りに進めばよいのですが、なかなかそうはいかないもの。あるボートでは2人のタイミングが合わないのか、くるくるとその場で回るだけで全く前に進まない、野外炊事でも薪がうまく割れなかったり、薪になかなか火がつかなかったりと挙げるときりがありませんが、全員何らかの“うまくいかない体験”をしたのではないかと思います。一生懸命やっているにもかかわらず、それでもうまくいかないということをたくさん経験した3日間だったように思います。
 成功体験と共に“うまくいかない体験”をたくさん積んでおくことはとても大切ではないかと思います。何でも自分の思うとおりにならないのは当然のこと、でもそのときにどう行動につなげるのか、これこそがまさに真価が問われることだと思うのです。「うまくいかないと大きなダメージを受ける」、「すぐに折れてしまう」という若者が多いといわれる中、「うまくいかないことは当然」と少々楽観的に考えることも生きていく上で大切な資質のような気がしています。今開睛館に在籍している子どもたちも、きっとうまくいかないことを今後経験していくことでしょう。その子どもたちに「努力してもうまくいかないこともたくさんあるもの。またうまくいくこともあるから大丈夫」というメッセージを送ることも大切な大人の役割のような気がしてなりません。そのような大人の関わりによって、おおらかさやしなやかさ、そして打たれ強さが育っていくのだと思います。先行き不透明なこれからの100年を生きていく子どもたちに、しっかりと「生き抜く力」を育てていきたいと思います。
                         校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより8・9月号より)

 長い夏休みが終わり、いよいよ今日から2学期が始まります。2学期は1年で最も行事が多い時期でもあります。子どもたちはこの機会にぜひ色々なことに挑戦し、大きく成長する2学期にしてほしいと思います。
 さて、私なりに少し1学期をふりかえってみると、前期課程、特に低学年の子どもたちからたくさんの質問を受けた1学期だったように思います。生活科の学習で子どもたちは校長室に色々なことをたずねに来るのですが、中にはとても難しい質問があって、それは次のような質問です。「校長先生はどんなお仕事をしているのですか」や「校長先生が仕事をするときに工夫していることは何ですか」などです。今まで後期課程の生徒からはこのようなことを尋ねられたことがほとんどないので、どのように答えればよいかとても悩みます。低学年の子どもたちはこのような“直球”の質問が多く、悩みながらも楽しく子どもたちの質問に答えることにしています。
 あらためて「校長の仕事」を考えるとき、たくさんの仕事が思いつくのですが、最終的には次の2つ、すなわち「判断すること」と「責任をとること」に行きつくのではないかと思います。特に近年のコロナ禍において「判断すること」の難しさをあらためて感じています。どちらの選択も一長一短がある場面で、どちらを選ぶのがよいのかを判断するときほど迷うことはありません。しかしながらあくまで最終的な判断は私がするのであって、教職員も悩みながら日々子どもたちのためによりよい「判断」をしているのは言うまでもありません。
 これから先の時代、「判断する力」はますます重要になってくる気がします。何が正解かがわかりにくい時代において、根拠をもとに判断して、適切な答えを出していくことほど重要なことはないのかもしれません。だとすれば、子どもたちの「判断する機会」を大人が奪わず、小さな時から自分で判断をする経験をさせることが必要ではないでしょうか。我々大人から見れば子どもの判断は「拙(つたな)く」「未熟」と映るかもしれません。しかし、全て大人が判断して大人の答えを子どもに与えるのでは、決して「判断する力」は育ちません。誤った判断をする時もあるけれど、自分で考え、納得して判断し、その結果は自分で責任をとる、この経験を積むからこそ、徐々に適切に判断する力がついていくのです。そしてこれこそがまさに「たくましく生きていく力」に他なりません。
 校長に限らず、社会で生きていくためには、適切に判断する力は全ての人にとって必要であるといえます。そして義務教育の9年間は、判断する力を育てる絶好の時期といえるかもしれません。新たに始まるこの2学期、保護者の皆様と共に子どもたちの判断する力を育てていければと思います。
                        校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより7月号より)

 令和5年度がついこの前に始まったかと思えばもう7月、不安定な天候が続いた6月でしたが、それを吹き飛ばすように子どもたちが元気に活動しています。気温の上昇に合わせて熱中症が危惧される時期にもなってきましたので、子どもの安全を第一に今後も教育活動を進めてまいりたいと思います。。
 さて、子どもたちにとって待ちに待った夏休み、その夏休みがあと3週間後に迫ってきました。私が小学生の頃は、7月21日から8月31日までの42日間が夏休みでした。当時に比べると少し夏休みが短くなっていますが、長い休みがあることは子どもたちにとって、とても嬉しい気持ちであることは今も昔も変わりありません。私の小学生時代を思い出すと、自分の興味に任せて色々な遊びをしていたことを思い出します。近くの池や川に行き、ザリガニやカエルをよく捕まえに行きました。時間を忘れて陽が沈むまで遊び回っていたものでした。
 先日、子どもたちが登校するのを校門で迎えているとき、花壇に何匹かの毛虫(?!)がいることをある子どもが見つけました。その子はその虫に興味を持ったのか、ずーっとその場を離れずに虫を見ているのです。「早く教室に行かないと遅れるよ」と声を掛けようと思いましたが、あまりに興味深く虫を見ている姿を見て、すぐには声を掛けることをせずにいました。その後数分経って教室へと向かっていきました。まるで時間を忘れて虫の世界に入り込んでいるようにも感じました。
 DeNA代表取締役の南場智子さんのお話を聞く機会がありました。「若者に覇気がないことを近年感じているが、それは『夢中を手放す教育』をしているからではないだろうか」という話をされていました。学校が子どもを夢中にさせることを否定しているとは思いませんが、確かに今の子どもたちは私の子どもの頃と比べて毎日とても忙しく、自分の興味があることにとことん向き合い、夢中になることが少ないのが事実かもしれません。そのような忙しい時代だからこそ、時には時間を忘れるほど夢中になる経験をすることが子どもたちにとって必要なのかもしれません。夢中になるからこそ進歩があり、新たな発見があり、新しい学びがあり、そしてそれが生きる原動力になる気もするのです。
 子どもの素晴らしさは、大人と違いすべてを忘れて夢中になれることだとすれば、その素晴らしさを奪うことなく、子どもの可能性をしっかりと伸ばしていくことが我々大人の使命でもあるかと思います。間もなくやってくる夏休み、子どもたちが目を輝かせて夢中になる経験をしてくれることを願っています。
                         校長 野村 昌孝

校長室から(学校だより6月号より)

 紫陽花(あじさい)の紫色の花がきれいに咲く季節になりました。コロナ感染症も5類へと移行し、本校でもようやく本来の形を取り戻してきたように感じます。
 先月の学校だよりでも紹介いたしましたが、9年生は5月13日から15日の日程で沖縄への修学旅行に行ってまいりました。出発5日前の天気予報は雨の予報で、どうなることかと心配しておりましたが、幸いこの3日間は雨に降られることなく、全ての予定を順調に進めることができました。子どもたちも修学旅行を思いっきり満喫できたようで、まさに一生心に残る思い出深い修学旅行になったのではないでしょうか。修学旅行に向け、様々な面でご協力いただきました保護者の皆様には心から感謝いたします。
 さて今回の修学旅行のメインは、1日目の夕から3日目の朝にかけての伊江島での民泊体験でした。子どもたちは家族の一員として迎えられていることを感じていたのでしょうか、2日目の朝には「おじー、おばー」と親しみを込めて呼んでいる子どもたちの姿も見られました。36時間という短い滞在時間でしたが、それぞれの民家毎にそれぞれの出会いがありました。お別れの時には涙を流している生徒もたくさんおり、民家の方が見えなくなるまでフェリーから手を振り続けている姿には本当に感動そのものでした。
 今回私は、退村式で民家代表の方が最後のメッセージとして話された内容が強く心に残りました。それは以下のようなお話しでした。
「開睛小中学校のみなさんは、自分の進路について真剣に考えてほしいのです。伊江島にもみなさんと同じ中学生の子どもたちがいます。でもこの島には高校はありません。子どもたちは中学校を卒業すると同時に、島を出ていかなければならないのです。ですから私たち大人は、高校生になった時に大人として自立して生きていけるよう、子どもたちを育てているのです。」
 このお話を聞いたとき、私は島の方の強い信念のようなものを感じずにはいられませんでした。「中学校を卒業するまでに一人で生きていく力をつける」ということは、課題を決して先送りせず、“今”、子どもと真剣に向き合うことのように思えたのです。開睛の子どもたちに当てはめるならば、「生きるために必要な力を9年間でしっかりとつけきる」ということになるのかもしれません。先送りしないためには、教職員、保護者、地域がそれぞれのすべきことを自覚し、今、それぞれの立場で真剣に関わっていくことが必要だと思うのです。我々大人が子どもの成長に関わることができるのは、長い人生ほんの一瞬にすぎません。この与えられた時間を大切にし、子どもの成長を心から願い支援していきたいと思います。

                        校長 野村 昌孝

今日も訪ねてきてくれました!

ここ数日、たくさんの1年生が校長室を訪ねてきます。
先生と仲良くなるためにインタビューをしようという生活科の学習です。
今日も扉をノックする音がきこえ、扉を開けてみるとそこには数人の1年生!!
「校長先生、インタビューしてもいいですか」
「はい、どうぞ」
「校長先生の好きな食べ物は何ですか?」
「好きな食べ物はギョーザです。」
「僕も好きです!!」
   …
こんな会話を毎日校長室前でしています。もともと中学校教員である私にとって、とても楽しくうれしいひとときです。
1年生のみなさん、これからもインタビュー頑張ってくださいね!
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