最新更新日:2024/09/24 | |
本日:49
昨日:147 総数:1273787 |
校長室から(学校だより8月号より)
34日間の夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まりました。学校の始まりを心待ちにしている子どもたち、もう少し夏休みを過ごしたい子どもたち、いずれにせよ今日から子どもたちの元気いっぱいの姿を見ることができます。夏休みに入る前からコロナも急増し、いまだに収束の兆しが見えておりませんが、2学期は大きな学校行事が計画されておりますので、予断を許さない状況ではありますが一層の感染防止対策を講じつつ教育活動を進めてまいりたいと思います。
さて、この夏休みに入るやいなや後期課程では部活動の夏季大会が始まり、私も本校全ての部活動の大会及びコンクールの応援に行かせていただきました。現9年生は、7年生に進学する直前の3月から3か月間にわたり、かつてなかった全国一斉の休校からのスタートとなりました。それ以降もコロナ感染によって、部活動についてもこれまでに比べて格段に活動する時間が少ない学年でありました。さらに今夏の大会が始まる直前から第7波が到来し、大会への出場も危ぶまれる状況でありましたが、幸い本校ではすべての部で夏季大会、コンクールに出場することができました。 部活動に取り組んだ2年半の間、練習の時間も少なく十分に満足のいくことはできなかったかもしれません。しかし、本校の生徒たちは最後の終了の合図が鳴るまで一生懸命に試合に臨んでおりました。そして最後の大会ではまさに本校の校訓である「克己(自分に勝つ)、進取(チャレンジ精神)、礼節(周りの人への礼儀や態度)」をしっかりと身に付けている姿を目の当たりにし、これまでの間親身になって指導をしていただいた教職員にも感謝をするとともに、本校の生徒たちをとても誇らしく思いました。ある部活動では試合が終わった後に、「校長先生、お忙しいところ応援ありがとうございました!」と大人顔負けの声をかけてくれる生徒もおりました。 私たちの人生は自分が考えた通りに決していかないことを、今回のコロナ禍によって気づかされました。それは学校においても同じで、これまでにあり得なかった急速な変化がこの3年間の教育活動にも及んでまいりました。我々大人は「できない」と否定的に考えますが、どのような状況下であってもその状況に合わせ、その中で最善を尽くすことがいかに大切であるかを今回子どもたちから教えられたような気がします。私たちが育てなければならない子どもは「様々な変化に柔軟に対応し、未来をたくましく生き抜く子ども」であることは間違いありません。このことをあらためて肝に銘じ前進してまいりたいと思います。 東山開睛館 校長 野村昌孝 校長室から(学校だより7月号より)
令和4年度もあっという間に3か月が過ぎ,間もなく1学期が終わろうとしています。コロナ感染症においてはまだ気が抜けない状況ではありますが,来学期以降も感染防止を徹底しながら教育活動を進めてまいりたいと思っております。引き続きご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
さて,3週間程前の朝,校門前に立って子どもたちを迎えていますと,毎朝子どもたちの登校に付き添って来ていただいている女性の方が私のところに来られ,満面の笑顔で次のようにおっしゃいました。 「きのう公園で草刈りをしていたら,おそらく開睛の女の子だと思いますけど,『おばちゃん,いつもきれいにしてくれてありがとう』って声をかけてくれたんです。知らない私にこんなあたたかい声をかけてくれて,本当にうれしかったです。“今日も1日頑張ろう”って元気が出ました!」 おそらく,この子にとっては特別な声かけではなく,普段の何げない一言だったのかもしれません。でもこのさりげない一言が人の心に活力を与えることになりました。実はその子が開睛の誰なのかまだわからないのですが,私はその振る舞いにとても感動し,このうれしい思いを早速教職員にも伝えました。 また,6月初旬には5年生の宿泊学習があったのですが,その宿泊学習の中で5年生の子どもたちは,後片付けや戸締りをしていた私に対して,「ありがとうございます!」「手伝いましょうか?」と自然に,そして礼儀正しく声をかけてくれるのです。こんなことが1度や2度ではなく何度もあったおかげで,今回の宿泊学習は私にとってとても心地よい思い出として心に残りました。 紙面だけではなかなかこの気持ちを伝えることは難しいとは思いますが,私はこれら2つの出来事を通して子どもたちの優しい心に,晴れやかで心がいやされた気分になりました。と同時に,このような子どもたちをそれぞれのご家庭で育てていただいている保護者の皆様には感謝の念が堪えません。この時代,子どもたちを取り巻く課題は山積しておりますが,かけがえのない子どもたちを保護者の皆様,地域の皆様とともに育てていくという使命感をあらためて感じながら,身を引き締めて教育活動に携わっていきたいと思います。 東山開睛館 校長 野村 昌孝 校長室から(学校だより6月号より)
SMAPの有名な歌に「世界に一つだけの花」という,多くの人に慕われている歌があります。知っている方も多いかと思いますが,次のような歌詞で始まります。
「花屋の店先に並んだいろんな花を見ていた ひとそれぞれ好みはあるけどどれもみんなきれいだね この中で誰が一番だなんて争うこともしないで バケツの中誇らしげにしゃんと胸を張っている」 この歌の大まかな意味としては,「一人一人みんな違っていい。一人一人は大切な存在なんだ。」という意味であるかと思います。もちろん私もそのように思いますし,開睛館の子どもたちにもこの歌詞のよう接していきたいと思っています。しかし,東山開睛館初代校長の初田先生は,この歌詞から卒業式の中で次のようなメッセージを述べられました。 「店先に並んでいるいろんな花はそれぞれがきれいな花なのですが,『花屋の店先に並ぶ』ということは,その時点ですでに選別がなされているということです。」 初めて耳にする話を,私は目からうろこが落ちるような思いで聞いていました。しかしよくよく考えると,子どもたちが社会に出るということは,なるほど,「花が店先に並ぶ」ことだと捉えることができます。子どもたちは将来社会に出て,その中で周囲からの様々な評価を受けて生きていくことになります。その時,大人になった子どもたちが自信を持ってたくましく生きていけるように,我々大人達が力を合わせ,社会に出るために必要な力を,今から付けさせる義務があると思うのです。 “ものさしは社会にあてる” 我々教職員は開校よりこの言葉を常に意識しながら取り組んでまいりました。これは,常に社会を意識させ,社会規範に照らし合わせて考え行動するという意味です。その思いは開校から11年経った今も変わっておりません。これからもこのことを肝に銘じて教育活動を進めてまいりたいと思います。皆様のご協力とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。 東山開睛館 校長 野村 昌孝 校長室から (学校だより5月号より)
この4月から校長となり,仕事内容も副校長の昨年度と大きく様変わりしました。その1つが出勤直後の朝の時間の過ごし方です。昨年度は,7時45分より途切れなく鳴る電話の対応を8時30分頃まで行うことが毎朝のルーティーンとなっていました。4月からはこれが一変し,校門前に立って子どもたちをあいさつで迎えることが現在の日課となっています。前期課程の子どもたちは集団登校をしていますので,登校班でまとまって登校してきます。後期課程の生徒は友達数人と登校する生徒もいれば,1人で登校する生徒とスタイルはそれぞれ違います。私は登校してくる子どもたちの顔を見ながら「おはようございます」と声をかけていきます。その時の反応が一人一人違っていてとても興味深く感じます。元気ハツラツで大きな声で「おはようございます!」と返してくれる子,立ち止まって頭を下げて丁寧にあいさつをしてくれる子,目線を合わしつつも少し恥ずかしがりながら小さな声であいさつをしてくれる子,そのまま通り過ぎる子(少々残念な気持ちになりますが…)と様々です。
あいさつを始めた当初,「登校してくる子どもたちを元気づけるためにあいさつをしよう」と思い,校門に立っていたのですが,実際はそうではないことに最近気づき始めました。「元気を与える」ことを目的に始めた校門でのあいさつ,ところが一番元気づけられているのは自分自身であることがわかりました。校長の私も人間ですので,元気な時もあれば少々疲れているときもある。少々疲れている時に校門に立って子どもを迎えていると,まるで私の心身を理解しているかのように,子どもたちはにっこり笑顔で「おはようございます!」と返してきてくれます。始業式から約1か月,多くの子どもたちに一番エネルギーをもらっているのは私自身かもしれません。 4月7日の入学式の式辞で新1年生へ次のように言いました。「みなさんはあいさつはできますか。『おはようございます』『こんにちは』『さようなら』と元気よく言うと校長先生のようにやさしいお顔になって,みんなの心が温かくなります。」私の顔がやさしいかはさておき,あいさつは社会に出たときに絶対に必要であるのはいうまでもありません。気持ちの良いあいさつが飛び交う学校,開睛館をこんな学校にしていきたいと思っています。 東山開睛館 校長 野村 昌孝 ごあいさつ
この4月より,2代目山下校長を引継ぎ,3代目校長として拝命を受けました野村昌孝と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私は,東山開睛館が開校した2011年から4年間,本校で勤務させていただきました。その後,小学校,教育委員会,中学校,義務教育学校で職をいただき,昨年4月,6年ぶりに開睛館に戻ってまいりました。開校時は京都市内中心部初めての施設一体型小中一貫校ということで,前例がない中どのような学校にしていくべきかを全職員が手探りで進めていた混乱期でありました。5小学校と2中学校が統合することによる多くの課題とともに,当時は生徒指導上の課題もありました。しかし時を経て学校も一定の落ち着きを見せ,私が昨年赴任したときに見た開睛は,当時混乱していた様子を感じることができない学校となっておりました。それに至るまでには,保護者の皆様のご理解とご協力,地域の方のご支援,教職員の地道な努力,そして何よりも子どもたちの頑張りがあってのことだと感じています。 この東山開睛館も今年度12年目を迎えます。学校教育においても時代に逆らわずに,時代とともに柔軟に変化していくことが必要であると思いますが,その一方,時代が移り変わろうとも変わらずに大切にしていくべきものもあるかと思うのです。本校の昇降口に大きく書かれてある校訓「克己 進取 礼節」は開校当時のままで,10年たっても変わらず掲示されています。「克己」とは自分に打ち勝つこと。どのような状況下でも負けない強い人になってほしい,「進取」とはいいかえれば「チャレンジ精神」。難しい課題にも挑戦していこうという心構えを意味します。また「礼節」とは常に相手のことを考え,相手が心地よく思う心の伴った礼儀のことで,社会に出たときに身に着けていなければならない資質の一つであるといえます。この「克己 進取 礼節」は今も本校の校訓として定め,教職員の指導の指針としています。 これからの時代は先行き不透明な時代であるといわれています。だからこそこの9年間で,困難な時代を生き抜くたくましい子どもたちを育んでいかなければならない,そう感じています。コロナがまだ完全に収まるまでは少々の時間がかかるでしょうが,その中で最善の教育活動を行ってまいりたい所存です。今後とも皆様方のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。 東山開睛館 校長 野村 昌孝 |
|