最新更新日:2024/08/22 | |
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校長プリーズ第52号
校長プリーズ 〜 話し言葉 〜 第52号
三寒四温と言われるように温かくなったり、また寒さがぶり返す日が続いていますが、日を追うたびに春の訪れが徐々に感じられます。昨年来心配していましたインフルエンザが今のところ鳴りをひそめています。お陰で子ども達は毎日元気に学校に来ています。 2月3日は節分です。学校は明日「節分集会」を行います。節分の日には、日暮れ前にお豆を煎って、夜になると家族が「鬼は外、福は内」と言いながら豆を投げて目に見えない鬼(邪気)を外に追い出すことが古くからなされてきました。きっと病気や悪いことを鬼にして、善いことや福が訪れるように願った行事なのでしょう。また、イワシの頭を焼いてヒイラギの枝にさして玄関や窓につけ、鬼が外から入ってこないようにもしました。今でもイワシを食べたり、巻きずしの丸かじりでしょうか、形を変えても行われるのは、やはり人びとが幸せを望む気持ちの表れだと感じます。 ところで、私たちにの言動の中にいろいろな鬼がいないでしょうか。たとえば、なまけ鬼、泣き虫鬼、おくびょう鬼、夜更かし鬼、いじわる鬼・・まだまだあります。学級にもいろいろな鬼がいます。節分集会では教室から追い出したい鬼を各学級が考え発表します。そうして全員で豆まき(新聞紙の豆)をして鬼を追い出します。こうした活動を通じて日頃の学校生活を振り返り、福を招く機会にしたいと考えています。 さて、この間「考えよう。話し言葉を今一度」と書かれた看板が目に入りました。ある学校の地生連の標語です。私たちは言葉で、お互いに話すことで生活をしています。すると、言葉の鬼はいるでしょうか。看板は何を訴えているのでしょうか。 慶應義塾大学の大野豊さんが人づきあいのおける「ひと言」の大切さを述べておられます。先生は人づきあいをしていくひと言について、三つのポイントが書かれています。 第一に 「ひと言」言わなければ分からないといわれます。 「ありがとう」や「ごめんなさい」は勿論、「いやだ」あるいは「〜したい」「〜してほしい」といった自分の意志や考えも、きちんと口に出して言うことが大切。言葉にしなければ、相手は分かってくれない。伝えたいことは言葉にするようにしましょうと言われます。 第二に「それを言っちゃオシマイ」を言わない、言わせないと、お互いのひと言には気をつけようと言われます。誰でも、気を配っている時には決して言わないような言葉が、感情的になっている時、つい口に出る。しかも、気分が昂揚して自然と口調がきつくなり、そのひと言は、人間関係にヒビがはいることを指摘されています。 最後に、大切な「ひと言」は直接会って話そうと結ばれます。誰でも嫌なことは避けようとし、なるべく会わずに済ませようとする。が、しかし、直接会って話すと、その場の雰囲気、相手の表情やしぐさ等、言葉以外の手がかりから、多くの情報を感じ取れ、特に言いにくいひと言を伝える場合には、あえて会って話した方がうまくいく場合が多いということを覚えておいて下さいと言われます。 まとめとして、人は誰でも外向きの部分と、本音の部分を持ち、不用意に本音をぶつけると、周囲と摩擦がおこり、無理に自分を押さえ込み、相手の本音ばかり受け止めていると、自分がつらくなること。人間関係は、自分の中のタテマエと本音、そして相手のタテマエと本音がバランスよく調和したところで成り立つと言われ、うまくひと言をかけられれば、心配りがきちんと伝わり、相手も心配りしながら言葉を返してくれ、この心配りのキャッチボールが、人づきあいを円満にすると強調されています。 2月、まだまだ厳しい寒さも続きますが、大切なまとめの月として取り組んでいこうと思っています。ご協力を宜しくお願い致します。 |
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