最新更新日:2024/08/22 | |
本日:34
昨日:37 総数:631741 |
W.C.M. 協力 49号
暑い夏が去り、さわやかな秋が訪れました。昔の日本は10月を神無月(かんなづき)と言いました。これは10月になると日本中の神様が、出雲の国(今の島根県)に集まり会議を開き、他の国には神様が一人もいなくなってしまうことからそう呼ばれてきたそうです。さて、先日の運動会ではたくさんの方に来て頂き、子ども達に大きな声援や励ましを送ってもらいました。お陰をもちまして今年の運動会も大成功に終えることができました。あわせて連日の体操服のお洗濯やいろいろご準備などありがとうございました。きっと砂川小学校の子ども達のパワーと力強さを感じて頂けたことと思います。 また、がんばる我が子の姿を見られ、少なからず感動されたのではと思います。私もとりわけ6年生の組み体操の演技に大感動した一人です。3段、4段の人間ピラミッド見事に成功してくれました。全員が心を一つにし、全員が力を結集し、それはそれは見事な演技でした。6年生の皆さんに賞賛を送ります。
私たちの行動は次の3つのステップが踏まれることが大切だと聞いたことがあります。行動の最初は「WANT]です。(ウオンツ・・〜を欲するという意味)。〜したい。〜をやってみたい。〜を欲する。子どもの心の中にこの気持ちが生まれることが第一歩です。大人から見れば意欲を持たせることにつながります。言い換えれば「意欲」や「やる気」を本人自身が持つことです。水をほしがらない山羊を川に連れて行くことは難しいです。6年生の皆さんはきっと「みんなでやってみよう」と意志を強く持ったことと思います。それが厳しい練習にも耐えられたのだろうと思います。 次の段階は「CAN」です。(キャン・・できるという意味)。したいと思ったことをやってみる経験です。実際に実行する、行動するということです。私たちからはやらせることにつながります。できた経験や、やれたという充足感はつぎへの大きなステップにつながります。「やればできるんだと」いう満足感は自らの自尊感情を高め、人としての大きな成長につながります。たとえ一回ではうまくいかなくとも、あきらめずに頑張ることは辛抱をおぼえ自律心を育てます。成功体験にせよ失敗体験にせよどちらも人を育てます。ここまでの話はよく聞きます。最終段階は「MUST]、(マスト・・〜しなければならないという意味)があるということです。いわば行動の使命であり、義務であり、この最終段階はわたしたちの大人になってからの仕事とか生活がマストだとまとめられました。しかし、ここで今の子ども達の発達の様子からよくよく考えなければならないことがあります。通常の発達はこれら三つの段階を、特にはじめの二つの段階をたとえゆっくりでも丁寧に時間をかけて育て、マストの最終段階に移っていきます。 が、最近はいきなりマストとしての大人としての行動が子ども達に要求されている傾向がとても強いということです。「want」「can」が社会の速い流れから待ちきれずに、ついつい「must」を性急に子ども達に要求しているといった指摘です。その結果、「〜しなければいけない」といった思いが先行することは、やらされている気持ちを強め、やってもやっても満足感や充足感に乏しく、これではうまく子どもは発達しません。新聞をにぎわすいろいろな少年、少女の大変な事件もなんだかその原因がわかるような気がします。子ども達には「できたという体験や喜び」を多く与えたいものです。私たちは「できると思える応援や支援」をしっかりしていきたいものです。 運動会を通してどの学年の子ども達は「協力する心」を学びました。心理学者の舛田登先生が言われます。「人間はひとりではか弱いものです。わがままな心をおさえるという意味で、心の訓練のためにも、大事なことです。さらに、共同することで、自分だけがベソをかいたり、有頂天のなることも少なくなりましょう。孤独は、精神衛生最大の敵と思って下さい。孤独になりたいと思うこともありましょう。それはそれでよいのですが、努めてみんなと一緒に、日頃から心がけることです」と。 |
|