最新更新日:2024/07/22 | |
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第66回卒業式を終えて
本日3月2日(月)午前10時から本校第2体育館において、第66回卒業証書授与式を挙行いたしました。生徒たちは元気に巣立っていきました。すべての卒業生が自分の夢を実現出来るように強く逞しく歩み続けてくれることを期待しています。以下に式辞の抜粋を掲載します。この3年間、卒業生たちを支えていただきましたすべての皆様に感謝いたします。
【卒業式式辞】 今年の冬は例年以上に寒波が厳しく、雪化粧をした京都の町が風情を醸し出していましたが、ようやく春の光がうららかな季節となりました。 本日は、京都市立日吉ヶ丘高等学校第六十六回卒業証書授与式を挙行するにあたり、お忙しい中、京都市教育委員会をはじめ、PTA会長様・役員の皆様・教育後援会会長様・保護者の皆様、関係各位のご臨席を賜りましたことに、心から御礼申し上げます。 ただいま、普通科・国際コミュニケーション科の卒業生に卒業証書を授与いたしました。 改めまして卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。 思い起こせば3年前、皆さんは満開の桜並木の坂道を希望に胸をときめかせて校門をくぐったことと思います。時を同じくして、私も約二十七年ぶりに日吉ヶ丘高校に戻ってきましたが、その時、三本のメタセコイヤと桜並木が以前と変わりなく優しく迎え入れてくたことを思い出します。日吉ケ丘高校は、近隣に東福寺や泉涌寺といった世界中から人々が訪れる誇るべき観光名所が立ち並び、四季折々の美しい自然環境に囲まれた最高の学習環境にあります。皆さんの三年間を温かく見守ってきた日吉の坂道や学び舎も、現役として過ごすのは今日で最後となります。 さて、卒業生の皆さん。この3年間をどのように過ごしてきましたか? 高校での三年間は、子供から大人に成長する、極めて重要な時期です。中学校までは、優しく丁寧に教えられてきたと思います。また一方、高校を卒業すると一人前の社会人として扱われ、何事も自分で判断して決めなければなりません。この大きな差を高校の三年間で埋めなければなりません。そのために教科の授業やホームルーム活動・部活動を通して多くの教養を身に着けてきました。本校では、毎年学校評価アンケートを実施してきましたが、皆さんの学年は、「高校生活は、全般的に満足している。」という項目に対して85%を超える生徒が「強くそう思う」「そう思う」と答えていました。更に「勉強がわからない場合、質問に行くとていねいに応じてもらえる。」に対しては、90%を超える生徒が「強くそう思う」「そう思う」と答えていました。それらの数字から、多くの生徒諸君はこの三年間を満足して過ごしてくれたものと感じています。また、皆さんは、二年生の秋にトランジション調査にも参加しました。この調査は、高校二年生の成長を大学・社会へと十年間追跡調査する「学校と社会をつなぐ社会調査」です。この調査で、日吉ケ丘高校の生徒は、交友通信タイプの生徒が多いという分析結果が出ています。このタイプは、学校行事やボランティアなどに積極的に参加する。初対面の人とすぐに友人になれる。また、海外の大学への留学や海外での仕事を希望するといった人が多く、「将来、たくましく生きる力が高い」という評価がついています。これらの力は、これから社会生活を営む上で大切な力となります。世界はますますグローバル化が進み、国同士が身近な存在になってきています。また、二〇二〇年には東京でオリンピック・パラリンピックの開催が決まり、日本中が活気にあふれています。海外から多くの観光客が日本に来られることが予想されます。日本から「おもてなしの心」を発信する絶好の機会です。このように日本国内にいても、海外に進出しても、日吉ヶ丘で培った力を信じて、それぞれの世界で頑張ってください。 今社会に目を向けると必ずしも理想通りに進んでいる訳ではありません。何の罪もない人々が、日本人も含めてテロの犠牲になられたり、中学一年生の尊い命を奪われるなどの痛ましいニュースが後を絶ちません。もし、命に関わるような重大な悩みを抱えていたら、一人で悩まずに我々を含めて必ず誰かに相談してください。今、目の前に突きつけられている課題は、簡単に解決できるものではありませんが、叡智を結集して粘り強く取り組まなければなりません。ひとりの力で出来ることは限られていますが、諦めずに最後まで夢を追いかけて突き進んでくれることを願っています。夢はそう簡単には実現しません。自分の限界まで学び、最後の最後まで努力を積み重ねた人にだけ叶うものだと思います。これから困難なことに何度も遭遇すると思いますが、日吉の生徒は「たくましく生きる力」があるという評価を信じて力強く生き抜いて下さい。 最後になりましたが、保護者の皆様にひとことお祝いを申し上げます。本日は、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。卒業式の晴れの日を迎えられ感無量のことと存じます。お子様方は日吉ヶ丘高校で立派に成長されました。これから大きな夢を抱いて本校を巣立っていかれますが、まだまだ支援が必要な状況も予想されます。その時には温かく見守っていただきたいと存じます。残された在校生や我々教職員は、日吉ヶ丘高校が卒業生や保護者の皆様から誇りに感じていただける学校になるために、努力を重ねてまいります。今年度一年次生から日吉ヶ丘高校は進学型単位制高校へと大きく生まれ変わりました。今まで脈々と受け継がれてきた日吉ヶ丘高校の素晴らしい歴史と伝統を守り、さらに新しい文化を創造していく覚悟でございます。ご入学以来、本校の教育活動にご理解、ご支援・ご協力を賜りましたことを心より感謝申し上げます。今後とも相変わりませぬご支援をお願いいたしまして第六十六回卒業証書授与式の式辞といたします。 平成二十七年三月二日 京都市立日吉ヶ丘高等学校 校長 大江加津雄 |
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