最新更新日:2024/09/24 | |
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卒業式を終えて
3月1日(火)日吉ケ丘高等学校第67回卒業生が巣立っていきました。ご支援・ご協力を賜りましたすべての皆様に感謝申し上げます。総合選抜制度最後の学年として脈々と受け継がれてきた日吉ケ丘高校のよき伝統と文化を守り、新しい進学型単位制普通科高校の後輩へとバトンを引き継いでくれました。
ここに卒業式式辞の抜粋をご紹介し、ご報告に代えさせて頂きます。今まで同様日吉ケ丘高校への応援をよろしくお願い申し上げます。 (式辞抜粋) 今年の冬は、寒暖の差が激しく不安定な気候でしたが、ようやく春の訪れを感じさせる季節となりましたと申し上げたいところですが、なごり雪が皆さんの巣立ちを喜びながらも寂しい心を表す日となりました。 本日は、京都市立日吉ケ丘高等学校第六十七回卒業証書授与式を挙行するにあたり、京都市教育委員会をはじめPTA会長様・教育後援会役員様・同窓会長様・保護者の皆様、関係各位のご臨席を賜りましたことに心から御礼申し上げます。 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。 思い起こせば3年前、皆さんは満開の桜並木の坂道を通り抜け、希望に胸をときめかせて校門をくぐったことと思います。毎年、就職や専門学校・大学入試などで面接が必要な人に校長面接を実施しますが、その時「日吉ケ丘高校は一言で言えばどのような学校ですか。」と質問すると、ほとんどの生徒が「四季折々の自然に恵まれ、近隣には寺社仏閣が立ち並び、静かで落ち着いた学習環境の素晴らしい学校です。」と答えます。卒業生の皆さんは、東福寺や泉涌寺・伏見稲荷大社や清水寺など世界中から旅行者が訪れる観光名所が立ち並び、新緑や紅葉など美しい自然環境の中で三年間学んできました。皆さんを温かく見守ってきた日吉の坂道やメタセコイヤ、そしてリニューアルされた学び舎も、現役として過ごすのは今日で最後となりました。 卒業生の皆さん。日吉での3年間は如何だったでしょうか?納得のいく時間を過ごすことが出来たでしょうか?特に三年生の大切な時期にリニューアル工事が重なり、騒音や引っ越し作業など皆さんに迷惑をかけたことを心からお詫びいたします。また、この悪条件の中で歯を食いしばって自分の進路目標実現に向けて頑張ってくれたことに感謝します。短い期間ではありましたが、リニューアルされた教室や施設を皆さんにも使用していただけたことがせめてもの救いでした。特に、トイレの改修が終わった時は、多くの生徒の皆さんから喜んでいただきました。 さて、皆さんは現行制度最後の学年として、日吉ケ丘高校の良き伝統である、「逆境に負けない明るさや何事もポジティブにとらえる前向きな姿勢」などこれからの社会を生き抜く大切な力を後輩たちに引き継いでくれました。これらの力は学校の形が変わっても日吉ケ丘高校生スピリットとして後輩たちに受け継がれます。間もなくリニューアル工事も大半が終了し、新しい日吉ケ丘高校のシンボルとなる「英語村」(ハローヴィレッジ)が今月末に完成します。皆さんも気軽に遊びに来てください。英語ボランティアも大歓迎です。 卒業生の皆さんの前には、色々な可能性が広がっています。自分の進みたい道を自分の力で切り拓いてください。現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の中で、今でこそ男女が席を並べて学ぶことが当たり前になっていますが、明治時代には、まだまだ女性に対する理解が浅く、女性が学問をすることに否定的な人が大半でした。このドラマのモデルとなった広岡浅子氏は、何もないところから事業を起こしました。京都に生まれ炭鉱会社や銀行を創業したあと日本初の女性のための高等教育機関として日本女子大学校を創設した明治の女傑と言われた人物です。広岡氏の座右の銘は「九転十起」です。「七転八起」はよく耳にしますが、その上を行っています。「何度失敗してもくじけることなく、何度でも立ち上がり、苦労や困難に立ち向かっていく強い意志と行動力が大切である。」という信念のもとに、まさにその生き方を実践されました。また、アップル社を立ち上げたスティーブ・ジョブズ氏は「起業家の成功の半分くらいは、どれだけ粘れるかによって決まっている・」また、「経営の神様」パナソニックの創設者松下幸之助氏は「失敗の多くは成功するまでに諦めてしまうところにあるように思われる。最後の最後まであきらめてはいけないのである。」ホンダの創業者本田宗一郎氏は「成功とはあなたの仕事の1%にあたるものだが、それは失敗と呼ばれる99%のものがあって初めて生まれるものである。」と仰っています。これら先人の言葉の底流にあるものは、「自分で決めたことは多少困難なことがあってもぶれることなく、最後まで信念を貫きなさい。」というメッセージです。皆さんは今日、日吉ケ丘高校を巣立って社会に出ていきますが、これら先人の言葉や広岡浅子氏の「九転十起」を思い出してください。私も含めて大人はみんな挫折感を味わった経験があります。転んでいる時に落ち込んでもうだめだと思っても何とか這い上がってきました。皆さんも日吉ケ丘高校で培った力を活用して最後まで粘り強く頑張りぬいてください。そして、どうしても行き詰った時はいつでも母校に羽を休めに来てください。 最後になりましたが、保護者の皆様にひとことお祝いを申し上げます。本日は、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。卒業式の晴れの日を迎えられ感慨一入のことと存じます。お子様方はすくすくと成長され、大きな夢を抱いて本校を巣立っていかれますが、まだまだ支援が必要な状況も出てくることが予想されます。そのような時には温かく見守っていただきたいと存じます。在校生や教職員は、日吉ヶ丘高校が少しでもよい学校となり卒業生や保護者の皆様から誇りを持っていただけるよう、努力を重ねてまいります。来年度から日吉ケ丘高校は新制度の進学型単位制普通科高校の生徒が三学年揃います。今まで脈々と受け継がれてきた日吉ヶ丘高校の素晴らしい歴史と伝統を守り、さらに新しい文化を創造していく覚悟でございます。ご入学以来、本校の教育活動にご理解をいただき、ご支援・ご協力を賜りましたことを心より感謝申し上げます。今後とも日吉ケ丘高校に対しまして相変わりませぬ応援をお願いいたしまして第六十七回卒業証書授与式の式辞といたします。 平成二十八年三月一日 京都市立日吉ケ丘高等学校 校長 大江加津雄 |
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