昨年度,ムラタセイサク君や目玉ロボットなどの授業を行ったキャリア教育「早期工学人材育成事業」。
今年は,京都大学大学院生命科学研究科の白井哲哉博士をお招きして,遺伝子工学のお話をうかがいます。日ごろ耳慣れない言葉ではありますが,「全校人権学習」として位置づけておりますので,保護者の皆様も,ぜひご参観くださいませ。
全校人権学習・早期工学人材育成事業
「ゲノムって何?
〜若い博士の話を聞こう!〜」
日時:平成22年2月17日(水)13:35〜
場所:弥栄中学校体育館
講義の前に少し予習を……
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「遺伝(いでん)」という言葉を聞いたことがありますか?「お父さん似だね」というように顔や体つきが親に似るのは遺伝の力です。性格や体質も同じように伝えられます。そんな遺伝を決めているのが「遺伝子」です。人間には,約25000個の遺伝子があるのですが,そこに含まれる遺伝情報の全体を「ゲノム」と呼んでいます。
『ヒトゲノム』つまり『ヒト』の『全遺伝情報』が,ついに科学の力ですべて解読されました。
で,ヒトゲノムが解読されるとどうなるのでしょうか。
まず,生まれついての体質や病気のかかりやすさがわかります。そうすれば,それにあった健康管理や治療を受けることができるし,どの薬が合うかもわかるようになります。
また,ガンなどの難病も,いずれ治せるようになるでしょう。
明るい未来が見える一方で,心配されることもあります。寿命や将来かかりやすい病気が分かると不安になるとか,遺伝情報が悪用されて,偏見の目で見られるとか。
遺伝子の治療ができることで,自分の望み通りの人間をつくり出すことができるとか,おなかの中の赤ちゃんに遺伝子的な異常が発見されたら産まないとか。
こんな不安は,果たして正しい情報なのでしょうか?本当にこんな社会になっていくのでしょうか?もし,これが事実なら私たちはどんなふうに生きればよいのでしょうか。
ここから先は,白井博士の話を聞いて確かめて下さい。そして,君たち自身で答えを見つけて下さい。