最新更新日:2014/10/17 | |
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「 雨に感謝を! 」
沖縄地方では,もう梅雨は明けているようですが,京都ではいよいよ本格的な梅雨の空模様になってきました。
朝から降っていた雨が止むやいなや,子どもたちは居ても立ってもいられなくなって,職員室へやってきます。「赤旗取ってください!(運動場使用不可を知らせる赤旗を外して,『早く運動場で遊べるようにしてください!』という意味です。)」梅雨時は,どうしても屋内で遊ぶことが多くなり,活発な子どもたちにとってはフラストレーションがたまってくると,余計なケガを招くことにもなります。そんな意味でも,なるべく許可をするようにはしていますが,それでも水溜まりが多く,許可できない日が多くなってきます。 子どもたちにとっては,恨めしい雨のようですが,適度な雨はまさに「めぐみの雨」なのです。農作物や林産物にとっても,また自然界の動植物にとってもそして,都会に住む人にとっては,夏の渇水期に少しでも上水用の水をダムに蓄えるためにも,めぐみの雨になるのです。 ところで,日本に降る雨はいったいどれくらいの量でしょうか?時々高学年の子どもたちにも話しますが,年間平均降水量に国土面積をかけると,およそ6,500億立方メートル(トン)降ってくることになります。これは琵琶湖のあの水量のなんと,23.5倍にもあたります。しかし,その量の3分の1にあたる2,300億立方メートル(トン)が,何もしないうちに蒸発してしまいます。さらに2分の1にあたる3,300億立方メートル(トン)が,台風や大雨のために,一気に海に流れ込んでしまいます。(もったいない!)我々が利用できるのは,降った雨のわずか1割余りの900億立方メートル((トン)以下だと言われています。この利用水量を増やすためには,一気に流れてしまわないように,地下水へ導くための森林が必要になるわけです。森林は「緑のダム」といわれるのはこのためです。 梅雨は,カビや食中毒の発生,洗濯物が乾きにくいことや気分の優れないことなど,マイナスのイメージが多いのですが,貴重な命を育む雨とそして雨を蓄えてくれている森に,改めて感謝の気持ちを持ちたいですね。 |
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