京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2014/10/17
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「有終の美!新道校に感謝。皆様方へ心よりの御礼。」

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 梅の花が咲き誇り,太陽の光も春の陽ざしを感じさせる季節となりました。毎月始めにお話しさせていただくのも,いよいよ最後となりました。
 着任以来4年間,校長として新道小学校教育の学校運営をさせていただく中で,皆様方には,この誌面の中身についていろいろとご感想をいただいたり,また直接校長室へご来校いただきご意見をいただくなど,多面に亘りご支援をいただきまして誠にありがとうございました。思い返しますと,着任間もなくの平成19年7月に,今春の統合ならびに小中一貫校が決定し,残りの3年間は統合を見据えた教育が最大の課題でした。
 まず始めは児童の遅刻をなくし,集団登校で学校に来られること。東山開睛館で,「新道の子どもは遅刻が多い」と言われないための取り組みでした。日本いや世界でも有数の観光の地として,祇園や宮川町を有する校区のご家庭は,観光に関する自営業の方が多く,どうしても夜型生活になりがちです。中にはお仕事の関係で「早寝・早起き・朝ご飯」の実践がしにくいご家庭もありました。そんな中で「生活調べ」の取り組みは,学校と子どもだけの関係の取り組みだけではなく,保護者の皆様からも子どもたちの基本的な生活習慣作りにご意見をいただき,用紙にご記入をいただくというものにしました。それゆえ当初は,保護者記入欄に書いていただく方は少ないものでした。思い返すと,保護者の皆様にはさぞ「しんどい」取り組みであったであろうと思います。ところが,保護者の方々からも子どもたちの生活改善をなんとかしたいという願いと,課題に取り組む担任や養護教諭の熱い思いと継続する取り組みがあいまって,徐々に保護者の皆様からの記入率も増えてきました。今では100%に近い記入をいただいております。「生活調べ」の取り組みを続ける中で,以前なら定時に登校できない幾人かの子どもたちが,1時間目が始まってから昼ころまでにバラバラと登校していたのが普通でしたが,今や遅刻をする子どもがまれになったほどの改善ぶりてす。
 次は,私の信条でもあります「あいさつのできる子,廊下を走らない子,トイレのスリッパを揃えられる子どもの学校は,落ち着いた学校になる。」という取り組みです。「あいさつ」,「あんぜん(校内では廊下を走ると危ない)」,「あとしまつ(校内ではトイレのスリッパをそろえる)」の「三つのあ」を合い言葉に担任の先生方に意識を持って指導していただきました。100%までとはいきませんが,3年前とは見違えるような進歩です。以前は私から「おはよう!」とあいさつしても,中には無言で通り過ぎるのが当たり前だった子どもが,自分から「おはようございます」とあいさつしてくれる喜びや「廊下は走ったらあかんな!」と言い合う子どもまで出てきました。「三つのあ」のどれもが,相手の立場を尊重する(人権を大事にする)取り組みを,子どもたちも大事にしてくれるようになりました。
次の課題は,少人数でクラスの仲間が固定化していることによる,言語力の弱さでした。開睛館では,1クラスが今の倍以上の人数で30人前後のクラスになります。1学年約100人の子どもたちで,いろんな取り組みを行うこともあります。そうなると,以前の新道の子どものように,言葉で言わなくても何をしたいかということが察知できて,まわりの子どもたちや先生が何も言わなくても対応してしまうというようなことは,不可能になってきます。何も言わない子どもは,多人数の中では埋もれてしまいます。大人の社会でもそれは通じないことです。
 自分の考えることは,自分の言葉ではっきりと相手に伝え,伝えた相手から返ってくる言葉からさらに自分の考えを広げる,ということを目指した取り組みを始めました。保護者や地域のボランティアの方々による「本の読み聞かせ」や読解力の教員研修,それに優れた図書館教育の実践校の山形県鶴岡市朝暘第一小学校に学んだ図書館教育の充実も相まって,子どもたちの言語力は確実にのびてきています。授業だけでなく,集会や新道タイムの発表や,さらに学校外の非日常集団の集会の場でも,臆することなく自分の感想を言え,またそれに答えるというまさに「伝え合う力」が徐々についてきています。
 言語力を筆頭とする学力の「知」,相手を思いやる心の「徳」,となれば次は「体」です。体を鍛えるのにいちばん単純な運動が「走る」ことです。単純なだけに,「目標」なしにはなかなか続けられません。今年の6年生は「大文字駅伝出場」を目標に2年前から走り出しました。「努力は嘘をつかない!」を合い言葉に,毎日それぞれの子どもごとに自分の目標タイムの設定と,自己新をめざす走りが見事に実り,東山予選で優勝し,大文字駅伝出場を果たしたことは大変立派でした。結果の順位はともかく,本校過去3回の出場ベスト記録より7分近くタイムを縮めたこと。さらに昨年の東山代表のタイムより2分近くタイムを縮めたことでもその努力が実証されました。まさに努力は嘘をつきませんでした。6年生の毎日の朝練習を見ていた下学年の子どもたちも,すばらしい6年生に憧れ毎朝走っています。
 このように,私が着任した4年前より確実に子どもたちは成長してくれました。手前味噌ですが,確実に学校はよりよくなりました。それは子どもたちの伸びる力を信じて,学校と連携して育てていただいた保護者の皆様のご協力と,それを温かく応援していただいた地域の皆様のご理解がなくてここまで子どもたちの成長はなかったと思います。このように,学校全体が向上している中で学校の幕を閉じられ,東山開睛館につなげられることに感謝いたします。
 閉校と退任にあたり,このような学校運営ができましたのも,ご理解のある保護者や地域の方々のご支援と,また力量の優れた教職員に恵まれた新道校であったことに衷心より感謝申し上げて,筆を置きたいと思います。
 「永久に茂らん新道校!」 ありがとうございました。
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