最新更新日:2024/09/26 | |
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「レジリエンス」を育む
金木犀の花の香りを楽しんでいるうちに,11月を迎えます。今年は,季節の進み具合が半月程度遅いらしく,10月の下旬でも天気のいい日は休み時間に半袖姿で元気に遊ぶ子どもたちをたくさん見かけます。例年であれば,8日の立冬を過ぎると朝夕の気温がさらに低くなり,樹木の葉が赤や黄色へと彩りを濃くしていきますが,今年はどうなるのでしょうか。
さて,最近「レジリエンス」や「折れない心」という言葉をよく耳にします。「レジリエンス」とは,一般的には,様々な危機からの「回復力,復元力,弾力性,しなやかな強さ」を意味するとともに,ダメージを受けても粘り強くしなって元に戻りながら,以前よりもより良く立ち直る状態を表現しています。他にも「心が強い」という言い方をすることがありますが,心が鉄の塊ように硬くて頑丈なイメージが浮かびます。しかし,「レジリエンス」というのは,自分のおかれている状況に対して前向きに,不安や心配な気持ちに負けることなく,しなやかに楽観的にこなしていくような心の持ちようだと言われています。そして,そのためには,「自己有用感」,「自尊感情」,「楽観的志向」などが大きく影響すると考えられます。これらは,自分が大切にされているという実感や実体験によって育つものであり,モノよりも「心の豊かさ」が大切になります。このレジリエンスが育つ環境として挙げられるのが,隣近所とのお付き合いであり,温もりのある家庭であり,世代を超えた顔の見える関係だと言われています。本校の「ふり返りアンケート」の項目の中に ・【児童向け】「地域やPTAの行事によく参加している」 ・【保護者向け】「学校(授業参観・学級懇談会など)や地域,PTAの行事によく参加している」 ・【教職員向け】「家庭や地域と連携した教育活動を進めている」 を設定していますが,これらはただ単に地域やPTAの行事に参加することが大切だから入れている項目ではありません。先に述べましたように,学校だけ,家庭だけでは育てきれない「レジリエンス」や「折れない心」を,他の保護者や地域の方々との関わりの中で育てるという意味合いを大切にしていかなければならないと考えています。 はぐくみ文化の息づくこの西京極地域の伝統のもとで,保護者や地域の皆様とともに子どもたちに「レジリエンス」や「折れない心」を育み,「心やさしく 心身ともにたくましい子の育成」を目指して,日々の教育活動を推進してまいりたいと思います。保護者の皆様,地域の皆様には,今後とも協力くださいますよう,よろしくお願いいたします。 校長 今村 ひろみ |
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