最新更新日:2014/10/08 | |
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3月 ふりかえりのとき
3月 学校だより
冬に別れを告げる風が、新しい季節へのバトンタッチを知らせる3月。 2つの言葉に出会いました。 1つは、アグネス・チャンさん。「人はなぜ勉強するのか?」の問いに、 「自由になるため。」と答えたのです。勉強を「成績向上のためというような狭い意味で考えるのではなく、よりよい人生を送っていくための選択肢や可能性を広げていくためと、とらえるべき」だというのです。 歌手やタレントとして活躍する一方、時間を作って学び続けているアグネスさん。学ぶ姿勢を持ち続けることが、人間としての器を大きくしていくことにつながるのだと改めて考えさせられました。 もう1つは、野村克也氏の「失敗と書いて成長と読む。」という言葉です。野村さんは、自信を失いかけていた選手を見出し、次々と育てていきました。本人が気付かなかった長所や能力に目を向けさせ、それを引き出し、自信に変えていきました。 人は、失敗や敗戦から多くのことを学びます。失敗の原因を分析し、次の挑戦につなげていくことで、すばらしいものが生まれてきます。 この1年を振り返り、失敗から学び、再びスタートを切りたいと思っています。 大きな花を
2月 学校だより
1年中で最も寒さの厳しい時期を迎えました。1月は、マラソン大会に向け、中間休みに全校児童が、運動場で5分間走をしました。軽やかな音楽にのって、自分のペースで5分間走り切ります。寒くても、みんな運動場に出て、気持ちのいい時間を過ごしました。 厳しい寒さが続くと、春が恋しくなりますが、春になると華やかに花を咲かせるチューリップは、球根を秋から冬にかけて植え込みます。球根の中には、芽を出し、花を咲かせるエネルギーがいっぱい詰まっています。 特に世話は必要ないのですが、ひとつだけ欠かすことのできないことがあります。 それは、球根が土中で厳しい冬の寒さを経験することです。秋植えの球根は、ある期間冬の寒さに当たらないと、花が咲かないのです。 寒いからとおおいをつけたり、鉢を暖かな室内に入れておくと、春になって葉は茂るけれど、いい花が咲きません。秋植えの球根は、寒さに当たることで、芽を出す準備をするらしいのです。 子どもたちの成長も、よく似たことが言えるのではないかと思います。時には厳しい状況が、子どもたちをたくましく、豊かに育てるのではないでしょうか? 自分の力で多くの問題や、苦しさを乗り越える。困難があっても、それから逃げずに、自分の力で解決に努力する。こうして人として大きな成長を遂げるのだと思います。 子どもたち一人一人に大きな花を咲かせるたいものです。 1月 1ミリの努力
1月 月輪だより
新年あけましておめでとうございます。全校が元気に後期後半を迎えることができました。皆さん方も、よい年を迎えられたことと思います。 さて、皆さんは「今年をこんな年にしたい。」と目標を立てられたことと思います。そこで、目標を達成するために大事な心構えを述べたいと思います。 1つめは、「努力はうそをつかない。」ということです。目標を達成するには、1つ1つ努力を積み重ねる地道な取組が要求されます。その間に、不安になるときもあるし、できるのだろうかと疑問に思ってしまうときもあります。 そんなときは、「努力はうそをつかない。」と信じて続けることです。自分がしてきた努力は、今は目には見えて来てはいないけれど、決して裏切ることはないのです。 2つめは、「1ミリの努力」ということです。掲げた目標を達成するには、具体的な小さな目標が大切になります。毎日の手の届くような小さな目標を、1つ1つ達成していくことが必要なのです。走り幅とびで、3メートルとんだあと、3メートル50センチとぼうと思っても、すぐに実現するとは限りません。3メートル1ミリとぼうと思えばがんばれます。先のことを考えず、今、全力を尽くしてがんばることが大切なのです。10日たてば、1センチ。100日たてば10センチになります。 このように、わずか1ミリの目標を達成することが、自信につながり、次の1ミリに向かってがんばる勇気にもなっていくのです。 今を大切に、自分に自信を持って、がんばっていきましょう。 「毎日の小さな積み重ねしか、大記録に至る道はないのだ。」イチロー 12月 人権月間
12月月輪だより
紅葉の美しい季節が終わろうとしています。12月は人権月間です。 「人権」とは、全ての人が自分らしく、幸せに生きるために必要な権利です。人間が生まれてきたときから、同じように大切にされ、みんな楽しく生きることができる権利と言ってもいいでしょう。 1948年12月10日に「世界人権宣言」が国際連合で採択されました。このため毎年12月10日を人権デーとして、世界中で記念行事がおこなわれます。 世界人権宣言の第1条には「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利について平等である。」と書かれています。人間の尊厳こそ、人権の最も根幹にあります。即ち、ひとりひとりが大切にされることこそが、人権の根っこなのです。 子どもの人権はどうでしょう。子どもたちの間に、携帯やインターネットを使った陰湿ないやがらせが多発しています。大人による虐待で、子どもの心身や人格の形成に大きな影響が及んでいます。 「子どもを共に育む京都市民憲章」には次のようにあります。 1 子どもを見守り、人と人とが支えあう地域のつながりを広げます。 1 子どもから信頼され、模範となる行動に努めます。 1 子どもを育む喜びを感じ、親も育ち学べる取組を進めます。 1 子どもが安らぎ育つ、家庭の生活習慣と家庭の絆を大切にします。 わたしたちの町 京都には、子どもを宝として愛し、慈しみ、将来を託してきた人づくりの伝統があります。大人は、子どもの可能性を信じ、自ら育つ力を大切にして、子どもを見守り、ほめ、時には叱り、共に成長していくことが求められます。 子どもたちに本物の体験を
11月 学校だより
ある日、公園を通りかかると、5人の子どもが並んですわっていました。一人一人がゲーム機を持ち、黙々と指を動かしています。 この子たちは家に帰れば「きょうは、○○君たちと遊んで楽しかったよ。」と話すのでしょうか? 子どもたちの中から、集団で体を動かして、外で遊ぶという行為が急速に減少しています。そして、体を使っての体験ではなく、機械を通しての擬似体験がとても多くなっています。心と体の成長にとって、これは決して好ましいものではありません。 学校では、「仲間体験・本物体験・感動体験」を子どもたちに、たっぷりさせたいと考えています。 これらの体験から、子どもたちは集団の中で希望や目標を持ち、友達への信頼を深め、自分や他者を大切にしようと思います。 5年生が4泊5日の長期宿泊を体験しました。この中で、時間を守ること、ルールを守ること、助け合うこと、がまんして取り組むこと、自然の美しさに感動することなど多くのことを学びました。 そして、苦楽を共にしたことへの深い喜びや、達成感、満足感も味わうことができました。 本物の体験こそが、子どもを育てます。 10月 月輪だより
10月 月輪だより
作家の田辺聖子さんが、子育てについて話しておられました。 『「えーとね。うーんとね。」と子どもが話し始めたときに、「忙しいから。」とおしゃべりにストップをかけてしまうと、言葉や思考をどちらに向けていいのかわからへん、という子になってしまいます。「え〜何?落ち着いてしゃべってね。」「○○君があ〜」「うんそれで?」とつきあってあげて、話の内容が分かったときに「あんたの話のおかげでよう分かった。」と言ってあげれば、こんな話でわかるねんな、と伝わる。少しでもいいところがあったら、「そこんとこ面白い〜。あんたの話聞いてたら、目の前に見えるようやった。」と褒めてあげるんです。 そんな風に引っ張ってやると、子どもの顔がパッと明るくなる。自信もつきます。少し褒めるところがあったら、すごく大きく褒めてあげることです。そのときに、仕事の手を休めるのがしんどいと思ったら、「ちょっと待っててね。その話聞きたいから、10分位あとにまたしてね。」と、子どもとの縁、おしゃべりの縁を繋ぐことを大切にしたいですね。 おしゃべりなんか面倒くさいと言う人もいるけれど、その場の雰囲気を逃がすと、生涯取り返せないこともあります。子どもの成長はあっという間ですから、「もう一度」というのがかなわないこともある。できる限りおとなが「うん、それで。」と聞いてあげると、子どもは自分の話すことが期待されていると受け取ります。子どもの言わんとすることを、おとなが先回りしてしまうと、その子の言語能力は引き上がっていきません。例えば、「けんかになって〜」と子どもが言い出したら、それを新聞の見出しだと思うことがコツ。「けんかしたん。それでどうしたん?」とゆっくり丁寧に聞き進めていくのがいいですね。初めから整理して言える子はなかなかいませんから。「あたし泣いてしまったん」「悔しかったん?」「うん」 (悔しくて泣く)と(悲しくて泣く)は全く違いますが、子どもにはまだわかりません。大人が引っ張ってあげて、語彙を増やしてあげるわけです。子どもの口からなかなか言葉が出なくても、それにめげずに付き合ってあげます。そうすると、子どもの中で混乱していた気持ちが自分で整理できるようになっていきます。 結婚したとき、おっちゃんには子どもが4人いて、一番下が小学3年でした。毎日のおしゃべりが、もうおもしろくておもしろくて。ちゃんと喋れなかった子が、だんだんと語彙を覚えていくのが可愛くて。 そうやって、何てことない些細なおしゃべりでも、1つ屋根の下でゆっくりゆっくり付き合っていくと、一緒に暮らした年月も厚みのあるものになってくると思います。』 子どもの心の成長、学力づくりに言葉は不可欠です。毎日の子育ての中で大人も楽しみながら、子どもの言葉を育てていける。そんなコツがわかるお話です。 9月 秋
9月 学校だより
まだまだ暑い日が続いていますが、子どもたちは元気に学習に励んでいます。 9月に入ると突然、「あっ。秋だ。」という風景を目にすることがあります。山の輪郭がはっきりしたり、空がこれまでになく澄んだ青になったり。季節は確実に巡っています。 「万葉集」に次のような歌があります。 「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また 藤袴 朝顔の花」 この歌は秋の七草の歌として知られていますが、山上憶良が秋の野に咲いている花を、子どもたちに指折り数えながら教えた、日本最初の数え歌だと言われています。 「さあ 子どもたちよ。野に咲く花を数えてみよう。1つ はぎの花 2つ すすき 3つ くずの花 4つ なでしこの花 5つ おみなえし ほらまだあるよ。6つ ふじばかま 7つ あさがおの花」(㊟秋の七草は朝顔の代わりに桔梗の花が入ることが多い。) 山上憶良は皇太子の教育にも携わりました。実物をしっかりと見せ、体験させながら教えている様子が浮かんできます。 学校にも、理科の器具や、ITCの機器が導入されています。機器の進歩で、教室内で実物と変わらぬ映像を見ることもできます。実体験で補いながら、子どもたちに自然や生命のすばらしさを感じさせたいと思います。 積小為大
「積小為大」
子どもたちが「月輪小学校の不思議」をよく質問に来ます。その中でも特に多いのが、「あの薪を背負って、本を読んでるちょんまげの男の子は何?」というものです。 今回は、この男の子を紹介したいと思います。 この人は二宮金次郎(尊徳)という人です。金次郎は、現在の神奈川県小田原市の豊かな農家に生まれましたが、度重なる川の氾濫で田畑を流され、家は没落し、過労によって両親はあいついで亡くなりました。残された兄弟3人は叔父さんの家に引き取られましたが、毎日悲しみに暮れ生きる希望を見出せないでいました。しかし、これではいけない、自分にできることから始めようと決意し、朝から夜遅くまで汗と泥にまみれて一生懸命働きました。わずかな時間も無駄にせず勉強したということです。 金次郎は、本を読むために、川の土手にアブラナを育て、油に交換し、その明りで勉強をしました。また、拾った苗を植えて稲を育てて米を収穫したり、わらでぞうりを作ったりしました。その結果、失った財産を取り戻し、お金を蓄え、一家を再興しました。 金次郎はこの経験により、小さいことを積み重ねていけば、いつかは大きなことになるということを学んだのでした。この「積小為大」が、金次郎の行いや考え方の基礎になりました。 成人した金次郎は、次々と貧しい村で、荒地を開墾し田畑を増やし食料を増産しました。善行や勤勉な者を表彰するなど「積小為大」の精神で取り組み、人々の心を育て、模範村に変えていったのでした。 どうですか。1つなぞが解けましたか。 6月 「こどもは もともと本好きです」
子どもの読書活動は、言葉を学び、感性をみがき、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、コミュニケーション能力を高めます。人生をより深く生きるための力を身につけるうえで、欠くことのできないものです。
そして、大好きな本を読む時間は、日々の暮らしを楽しく、豊かなものにしてくれます。 月輪小学校では、平成20年度に104人の子どもたちが、1年間で100冊以上の本を読みました。平成18年度は、全校で28人だったので、飛躍的な伸びです。 京都市の実施した「読書活動についての子ども・保護者アンケート」は、5年前と比べて ○読書が好きという子の増加 ○子どもが読書をしていると感じる保護者の増加 という結果が出ています。 ただ、○休日の読書量が少し減っていること ○よく読む子と全く読まない子の二極化が進んでいる という結果も出ています。 そこで、我々大人ができることは ○お医者さんの待ち時間や電車の中など、ちょっとした時間の読み聞かせを大切にしま しょう。 ○親子で本屋さんに立ち寄ったり、図書館をもっと活用したりしましょう。 ○子どもの誕生日に本をプレゼントしましょう。 また、家庭では ○テレビを消したり、ゲームの時間を減らしたりして、家族みんなで本を読む時間を作 り、子どもが本と出会うきっかけをつくってください。 ○夕食後や寝る前など、親子でいっしょに「20分間読書」をするなど、読書を生活時 間の中に組み込んでください。 ○お父さんやお母さんも本を読み、子どもと本について話し合う時間をもってくださ い。 今年度も月輪小学校では、図書館ボランティアの方々の力も借り、子どもが本に親しむ数々の活動を続けて参ります。さらに多くの子が本好きになることを願っています。 5月 地道に 誠実に
平成21年度が始まり、1か月が経ちました。188名の児童は、落ち着いた雰囲気の中で、楽しい学校生活を送っています。
今年度が、子どもたちにとって意義のある1年間になるように、全教職員が協働して、地道に誠実に子どもの教育にあたってまいります。 ご家庭や地域で下記のようなことに関心をもっていただき、その時、その場で子どもたちに声をかけていただけたら、きっと子どもたちは大きく育っていくと思います。 月輪小学校ではこんな子どもを育てていきます。 ◎確かな学力をつけます。 ○知識や、計算などの技能を身につけ、それを活用して思考力、判断力、表現力を育 てます。 ○読書の好きな子に ○家庭学習をきちんとする子に(15分×学年) ○聞く、話す、書く、考える がきちんとできる子に ◎豊かな心を育てます。 ○自分も人も大切にする子に ○気持ちのよいあいさつのできる子に ○めあてを持って、くじけずがんばる子に ○粘り強く、あきらめない子に ○働くこと(そうじ、係、家の仕事)をいやがらない子に ◎健やかな体を育みます。 ○外遊びの大好きな子に ○規則正しい生活のできる子に(早寝、早起き、朝ごはん) ○安全に気をつける子に ○心も体もたくましい子に 子どもたちが生き生きと学び、楽しく生活できる学校づくりを目指していきます。どうぞ、今年度も本校で学ぶ子どもたちのために、ご理解、ご協力、ご支援、そして建設的なご意見をよろしくお願いいたします。 |
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