京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/29
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学園教育目標 「自らを高め 共に生き 希望を抱いて未来を拓く」

「平和な世の中を築いていくために,私たちにできること」

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 今年もまた訪れる8月15日。77年前,太平洋戦争が終わった日。毎年この8月15日を迎えるたびに,戦争について, そして平和について, 多くの人が語り, 私たちはその悲惨な出来事を忘れないように, そして平和な世の中を守るために何ができるのか考え, 行動してきました。

 太平洋戦争終結にいたるまでの度重なる本土空襲。1945年4月1日から6月22日まで続いた沖縄戦。8月6日広島に, 8月9日長崎に落とされた原子爆弾。戦争の悲惨さを知り, その戦禍を生き延びた方々は高齢化し,当時のことを語ることのできる人は年を追う毎に少なくなっています。しかし平和への思いをしっかりと若い世代へ託そうと,今なお発信を続けておられる方々もたくさんおられます。

 沖縄県平和祈念資料館の中に掲げられている詩の一部に
 「戦争をおこすのは たしかに人間です
  しかし それ以上に
  戦争をゆるさない努力をできるのも
  私たち 人間 ではないでしょうか」
という一節があります。
「平和な世の中」や「安心・安全な未来」は私たち人間の不断の努力の成果であり,それをつくるのは他ならぬ,「今」を生きる私たち自身であることを忘れてはなりません。

 「平和とは何か」 そんな問いに幼いながらしっかり向きあい, 自分の言葉で伝えた沖縄市に住む小学校2年生の女の子 徳本穂菜(とくもとほのな)さんの詩を紹介します。

「こわいをしって,へいわがわかった」

 びじゅつかんへお出かけ
 おじいちゃんや
 おばあちゃんも
 いっしょに
 みんなでお出かけ
 うれしいな
 こわくてかなしい絵だった
 たくさんの人がしんでいた
 小さな赤ちゃんや、おかあさん
 風ぐるまや
 チョウチョの絵もあったけど
 とてもかなしい絵だった
 おかあさんが、
 七十七年前のおきなわの絵だと言った
 ほんとうにあったことなのだ
 たくさんの人たちがしんでいて
 ガイコツもあった
 わたしとおなじ年の子どもが
 かなしそうに見ている
 こわいよ
 かなしいよ
 かわいそうだよ
 せんそうのはんたいはなに?
 へいわ?
 へいわってなに?
 きゅうにこわくなって
 おかあさんにくっついた
 あたたかくてほっとした
 これがへいわなのかな
 おねえちゃんとけんかした
 おかあさんは、二人の話を聞いてくれた
 そして仲なおり
 これがへいわなのかな
 せんそうがこわいから
 へいわをつかみたい
 ずっとポケットにいれてもっておく
 ぜったいおとさないように
 なくさないように
 わすれないように
 こわいをしって、へいわがわかった

 今,世界では多くの人々の命が失われ,危険にさらされている現状があります。学園生の皆さん,本や新聞を読んだり,テレビの特集番組や映画を見たり,家族で話をしたり,どんな形でもかまいません,戦争を知らない世代だからこそ,「戦争の恐ろしさ」「命の尊さ」「平和のありがたさ」を改めて自分自身で感じるこの夏であってほしいと思います。それが平和な世の中を築いていくために私たちにできる第一歩だと思います。


7月20日 1学期終業式

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 本日(7月20日)4限に,令和4年度1学期の終業式をオンラインで行いました。本来ならば,大体育館に1〜9年の学園生と教職員が集まり,それぞれが頑張った1学期を振り返りながら行うところでありますが,今回もコロナウイルス感染拡大防止対策のため,各教室で画面を通して放送を聞く形で行いました。
 明日からいよいよ夏休みです。学園生一人一人にとって有意義な時間となることを願っています。
 保護者や地域の皆様には,日頃より凌風学園の教育活動に多大なるご理解・ご協力をいただき,心より御礼申し上げます。明日から夏休みに入ります。学園生が各ご家庭や地域で過ごす時間が多くなる中,休み中の生活を見守っていただきながら,引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止をふまえた日々の生活においても,ご協力をいただかなければなりませんが,何卒よろしくお願い申し上げます。2学期も教職員一同精一杯取り組んでまいりますので,今後も凌風学園の教育に,ご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。

 以下,放送による終業式での話の内容です。

【第1ステージ】
 今日は1学期の終業式です。この1学期間,皆さん,よく頑張りました。
 学園長先生は毎朝,校門に立って,皆さんに「おはようございます。」と挨拶することを目標に頑張りました。皆さんは,学園長先生の目を見ながら,笑顔で,お辞儀をして,大きな声で挨拶を返してくれました。皆さん,毎朝の挨拶,ありがとうございました。皆さんと挨拶を交わすことで「今日も1日頑張るぞ!」と元気が出て, うれしい気持ちでいっぱいでした。夏休みも, おうちの人や地域の人, お友達や先生に会ったら, 大きな声で挨拶をすることを心がけましょう。

 それでは, 今から「夏休み中に大切にしてほしい3つのこと」についてお話をします。
 1つ目は,「ありがとうの気持ち」です。
1学期,皆さんはたくさんの人にお世話になりました。まず集団登校で一緒に登校してくれた5年生や6年生のお兄さんやお姉さん,登下校を見守ってくださった地域の方々のおかげで, 毎日安全に凌風学園に通うことができました。そして学園では, 毎日楽しく勉強し,運動し,友達と一緒に遊びました。楽しく過ごせたのは, おうちの方はもちろん,先生方や給食調理員さん,管理用務員さん,事務職員さんなどが,皆さんのためにいろいろなことをしてくださったからです。自分が気づいていなくても,だれかが自分のために何かをしてくれていることはとてもありがたいことです。夏休み中もたくさんの人のお世話になります。その時は,「ありがとう」の気持ちを言葉にして伝えましょう。

 2つ目は,「平和の大切さ」です。
少し難しいお話になりますが, 今, ウクライナという国がロシアという国から爆弾を落とされ, 街が壊され, たくさんの人々が亡くなっています。今の日本は, 平和で安全な国といわれていますが,77年前にはたくさんの国と戦争をしていました。そして戦争に負けて, 二度と戦争はしないと約束をしました。 その後77年間, 平和な日本であり続けるために, 沖縄慰霊の日である6月23日と, 夏休みにある3日を中心に, 平和について毎年考え続けてきました。その3日とは, 広島に原子爆弾が落とされた8月6日と, 長崎に原子爆弾が落とされた8月9日,そして戦争が終わった終戦記念日の8月15日です。この3日には, 全国各地で平和を考え, 絶対に戦争をしないとみんなで確かめ合い, 約束する式典が行われます。平和は,だれかが作ってくれるものではなく,自分たちで作るものです。夏休みには,平和の大切さを考える大事な日があることを忘れないでください。そして, 今, 世界の中で起こっている戦争が1日も早く終わり,平和な世界にもどるためにはどんなことが必要なのかを考えていきましょう。

 3つ目は,「頑張った自分」です。
皆さんは,1学期をどう過ごすのか, 自分の目標を立てました。そして, その目標に向かって頑張りましたね。
 うまくいかないことや,思い通りにならないこともあったと思います。でもあきらめずに自分を励ましてきたと思います。「もう一度頑張ってみよう」「よしやるぞ!」という気持ちはとても大切です。その気持ちが自分を育てる力になっています。
 「ありがとうの気持ち」「平和の大切さ」「頑張った自分」を大切にして,楽しい夏休みを過ごしましょう。

 最後に,皆さんに必ず実行してほしいことを2つあげておきます。
 1つめは「早寝,早起き,朝ご飯」です。お家の方にも協力してもらって,これを毎日続けてください。学校があるいつもの生活リズムと同じように,規則正しい生活を送ってください。
 2つめは「自分の命も人の命も大切にする」ことです。特に交通事故や海や川での水の事故などに十分気をつけて行ください。そのために決まりやルールをしっかり守り行動してください。
 2学期の始業式に,元気で大きく成長した皆さんに会えることを楽しみにしています。

【第2,第3ステージ】
 第2,第3ステージの皆さんには,この夏休みに磨いてほしい力として「想像力」と「創造力」の2つの力について話をしました。

 「想像」する力とは 「なんだろう?」と疑問に思うところから,もう一歩考えてみること。
 「創造」する力とは 「こうすればいいのでは」と新たな発見や気づきを得ること。
皆さんにはこれからの社会をよりよい社会にしていくための無限の可能性が備わっています。だからこそ,皆さんがこれからの社会を支えていくために,みんなが幸せと感じられる社会をつくっていくために,この夏休みのキーワードを3つ掲げます。
それは
1 よりよい生活を考える夏休み
2 よりよく学ぶ夏休み
3 命・平和・幸せの尊さを考える夏休み
の3つです。
 たくさんの本を読んだり,普段できない体験をしたり,新たなことに挑戦したりする中で 豊かな感受性を養うこと,様々な考え方を自分の中に取り入れることで, 「想像する力」を豊かにし,皆さんの見方や考え方を拡げ,新たなものを創り出す「創造する力」が磨かれる充実した夏休みになることを願っています。

「あたりまえの幸せ」って何だろう 〜5月は憲法月間です〜

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 あたりまえ   高村 光太郎

 あたりまえのことでも 僕は言う
 あたりまえのことでも 僕はする
 あたりまえでないことでも 僕は言う
 あたりまえでないことでも 僕はする


 上の詩は高村光太郎(たかむらこうたろう)さんの詩です。
この詩を読んで,皆さんはどんなことを感じましたか?        
あたりまえのことって,どんなことでしょうか?
あたりまえでないことって,どんなことでしょうか?

 あたりまえのこと,それは例えば「学校に行きたい」と思えること。「おはよう」と,あいさつが自然にできること。昼食がおいしいこと。健康で毎日を過ごせること。楽しいときに笑えること。悲しいときに泣けること。悔しいときに「悔しい」と言えること。つらいときに「つらい」と言えること。大きな声でみんなと歌を歌えること。そう,毎日の生活の中のあたりまえのこと。あたりまえのことがあたりまえのようにできること。そして,それを「みんな」ができること。それが「幸せ」であり,その「幸せ」をみんなが同じように感じることのできる世の中が「平和な世の中」なのです。
 けれども,世界では今なお,飲み水や食べ物がなく,飢えに苦しんだり,家族のために働き,学校に通うことすらできなかったり,戦争で大切な家族を失ったり,未だ撤去されずに残っている地雷で腕や足に大けがを負ったりする子ども達がたくさんいます。また,日本も含めて,大地震や津波,大雨による洪水といった災害によって,あたりまえの生活をある日突然奪われた子ども達がたくさんいます。そんな子ども達もまた,「私」と同じ地球に生まれ,同じ時間の流れの中で過ごし,当然のことながら「あたりまえ」のことを望んでいるのです。そして,「私」にとってあたりまえのことが,あたりまえでない現実があるのです。
 「自分」にとって「自分」は一番大切です。だから「自分が大切であるのと同じように,自分の周りにいる人を大切にする。」あまりにも「あたりまえ」のことですね。しかし,そんな「あたりまえ」に,なかなか気づくことができていない「私」がいるというのもまた事実です。
 新型コロナウイルスの影響で,生活が一変した約2年間,「あたりまえ」と思ってきた生活がどれほど貴重で尊いものであるかを,私たちは身に染みて感じることになりました。まだまだ,安心できない状況は続きそうです。けれども,「あたりまえの幸せ」を大切に思える「今」だからこそ,「自分に何ができるか」を改めて考える良い機会ではないかと思います。折しも5月は憲法月間です。憲法は「私」と「あなた」一人一人の「あたりまえの幸せ」を守るためのきまりです。「あたりまえ」のことを大切にできているか,自分の心をじっくりと見直す(自分と向き合う)機会としてとらえ,自分の中でしっかり考えてみましょう。

風を凌いで 高く泳ぐや こいのぼり

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 甍(いらか)の波と 雲の波      
 重なる波の 中空(なかぞら)を    
 橘(たちばな)かおる 朝風に     
 高く泳ぐや こいのぼり

 「こいのぼり」の歌の歌詞です。
 凌風学園のグラウンドにある校旗の掲揚ポールに昨年度京人形青年会の皆様から寄贈していただいた「こいのぼり」が天気の良い日には青空を悠々と泳いでいます。

 さて,「こいのぼり」の歌と言えばすぐに出てくるのが「屋根より 高い こいのぼり」で始まる歌だと思いますが,「甍(いらか)の波と 雲の波」の方は,大正時代から歌われているものです。みなさんのお家の方はご存じかと思いますので,一度歌ってもらってください。「聞いたことある!」という人もいるかもしれませんね         

 歌詞の意味は次のとおりです。

 かわら屋根(いらか)が波のように重なり雲も波のようだ
 その重なっているかわらの波と雲の波の間,空の中ほどに
 橘の花(ミカンの仲間で5〜6月に白い花が咲く)の香りがする
 朝の風に吹かれて
 こいのぼりが高く泳いでいる

 5月の青空を泳ぐこいのぼりの情景が目に浮かびましたか?
「こいのぼり」には,子どもが様々な困難に出会っても,それを乗り越えて成功できますように,また,滝を登る鯉(こい)のように元気でたくましく育ちますように,という願いが込められています。そんな大人の願いとともに,5月5日の端午の節句(子どもの日)には「こいのぼり」を飾るようになりました。

 凌風学園の校名の「凌風」にも「風を凌ぐ」,つまり困難(風)にあってもそれに耐え,乗り越え進んでいける子どもに育ってほしいという願いが込められています。なんだか,学園生の皆さんの姿と滝を登る鯉の姿が重なってきますね。

 いよいよゴールデンウイークに突入し,新緑がまぶしい時季を迎えます。五月晴れの下,2年ぶりの部活動の春季大会で後期課程の学園生の皆さんの輝く姿を期待しています。コロナの状況は未だ安心はできませんが,「あせらず,あまえず,あきらめず」今できることに精いっぱい取り組んで,凌風学園の空に泳ぐ「こいのぼり」のごとく,この難局をみんなで乗り切っていきましょう。

風を凌いで高く高く 風を凌いで遠く遠く

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 美しいピンクの花びらをまとい始めた校庭のソメイヨシノに暖かな日差しが降りそそぐ中,令和4年度の春を迎えました。
 コロナ禍の中で生活したこの2年間は学校でも家庭でも社会でも,だれもが多くの困難に立ち向かわなければならない日々でした。しかし,「新しい生活様式」という言葉のもと,私たちはコロナ禍の中でどう生活すべきかを常に考えてきました。そして,そこから多くのことに気づき学ぶことが出来ました。それまで当たり前に過ごしていた毎日が当たり前ではないことに気づかされ,当たり前の「ありがたさ」を強く感じました。新型コロナウイルス感染拡大の中, 命を守るために我慢をすることを覚えました。これまでだれも経験したことのなかった時間を過ごす中で, 私たちは, さまざまな「つながり」に支えられて「今」を生きていることをしっかりと感じることができました。今まで誰も経験したことのない困難を一つ一つ乗り越えてきた中で培われた力はまさに「風を凌ぐ」力です。

 学園生のみなさん,凌風学園はこの春から開校11年目の時を刻みます。
3つのステージで1年生から9年生まですべての学園生が同じ校舎で共に学び合い,高め合いながら,これからの社会に必要な力を身に付け,困難にあってもそれを乗り越え,風を凌いで大きく羽ばたくみなさんの姿を願っています。
 皆さんがこれから進んでいく社会や世界は,皆さんがこの2年間で経験したコロナ禍がそうであるように,これまで誰も経験したことのない状況の中で,答えのない問いに向かって,より良い答えを探し求め続けることが要求される社会や世界です。そして,皆さんは, そんな社会の担い手なのです。どうぞ, しなやかに,たくましく生き抜いてください。
 「自らを高め 共に生き 希望を抱いて未来を拓く」という学園教育目標は,まさしく予測不可能なこれからの時代を生き抜くための指針と言えます。これまでの卒業生が凌風の伝統として受け継いできた「心を一つに」「つながり」を大切にし,「新たな未来」をみんなで切り拓いていきましょう。
 
 保護者の皆様,地域の皆様には日頃より凌風学園の教育活動に多大なるご理解とご協力をいただき誠にありがとうございます。今年度も登下校の見守りをはじめ,まだまだ予断を許さないコロナウイルス感染拡大防止をふまえた日々の生活など様々な場面でご協力をいただかなければなりませんが,何卒,よろしくお願い申し上げます。学園教育目標のもと,みんなが誇りをもち,新しい時代に向かって伸びゆく学園となるよう,義務教育学校の強みを最大限に生かし,教職員一同,「チーム凌風」を合言葉に精一杯取り組んでまいります。今年度も凌風学園の教育に,ご理解とご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
                    
                        令和4年 4月1日
                        学園長 岩佐 武司



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配布文書

凌風小中学校 いじめ防止基本方針

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