京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/04
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学園教育目標 「自らを高め 共に生き 希望を抱いて未来を拓く」

風を凌いで 8月24日

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 本日1限に放送による2学期の始業式を行いました。以下,始業式のお話です。

 23日間の夏休みが終わりました。まず,大きな事故やケガの報告もなく,みなさんが元気に登校できたことをとてもうれしく思います。今年の夏休みは, コロナ感染の不安と,気温35度を超え, 命に関わる危険な暑さが続き,熱中症の心配も抱えながらの毎日だったと思います。皆さんもきっと健康な生活を送ることに一番気をつけていたのではないでしょうか。8月も下旬となりましたが,もうしばらく厳しい暑さが続くようです。学校生活を元気に送るために, しっかり食べて, しっかり寝て,体調を整えるために十分気をつけてほしいと思います。

 さて, 2学期に向けて今から三つのお話をします。
まず, 戦後75年の節目についてのお話です。太平洋戦争が終わって, 今年で75年です。国民の80%以上が戦後生まれであり、戦争を体験していない世代となった今, 「戦争と平和」についてどのように学び, 考え, 行動していくのか, テレビやマスコミ等で取り上げられることが多くありました。8月15日の終戦記念日の凌風学園のホームページに,沖縄県与那国島の小学校1年生安里有生(あさとゆうき)さんの「へいわってすてきだね」という詩を紹介しています。ぜひ一度声に出して読んでください。この詩は絵本にもなっていますので,機会があれば読んでほしいと思います。そして先生といっしょに,みなさんも「戦争と平和」について, これからもしっかりと学習して戦争のない平和な世界をともに築いていきましょう。

 次に,2学期の学校生活についてです。1学期の終業式でお話した,「雨だれ石を穿つ」ということわざを覚えていますか。なりたい自分の姿を目指して「あせらず」「あまえず」「あきらめず」努力を積み重ねていくことの大切さを話しました。夏休み中に頑張ったこと, 「これができるようになった(続けられた)」とか「この目標を達成した」と, 一人一人の成長の姿を, ぜひ,担任の先生やクラスの仲間に伝えてほしいと思います。もちろん最初の予定通りに物事が進められなかったり,目標が達成できなかったりした人もいるかもしれません。でも決してできなかったことに目を向けるのではなく,自分ができたことや続けられたことに目を向けてください。そして目標達成の道半ばの人も,ぜひこれからもその努力を続けてほしいと思います。大切なことは目の前にある「今」という時間をしっかり積み重ねていくことです。元アメリカのプロ野球メジャーリーグで大活躍したイチロー選手の「小さいことを積み重ねるのが,とんでもないところに行くただ一つの道だ」という言葉があります。小さな事でも「今できること」は何かを考え確実に実行する。「未来」は「今」の時間の積み重ねです。だからこそ「今」という時間に全力投球できるように「目標を決め」「計画を立て」「実行する」という「マネジメント」が必要になるのです。2学期もしっかりと計画をたて,実践し,スケジュール管理をして,有意義な毎日が送れるようにしていきましょう。

 最後に,例年ならばこの始業式では伝達表彰を行うのですが, 今年の夏は,新型コロナ感染防止対策のために,部活動の夏季大会やコンクール,各種記録会や交流会,リーダー講習会や京都市子ども未来会議,5組の合同サマーキャンプなど様々な活動が中止となりました。そういった活動の表彰や紹介はできませんが, 私が大変誇らしく感じたことを伝えたいと思います。それは,夏休み中もずっと続けられていた, 日常の学園生活でのみなさんの「当たり前を大切にする姿」「目の前のことにひたむきに取り組む姿」です。 例えば,再開した部活動においては,様々な制約がある中,仲間とともに汗を流して励んでいる姿。短い夏休みの中でも学習会に参加し,自分の課題に真剣に取り組んでいる姿などです。「一生懸命がかっこいい」という言葉がありますが,その言葉通りの姿がこの夏休み中にも見ることが出来ました。新型コロナウイルスの影響で,まだまだ,我慢の時期は続きそうです。けれども,「未来」は「今」の時間の積み重ねです。そのことを忘れず,2学期も,「今」できることに全力で取り組める自分であってください。
 
 第3ステージのみなさんへ。9年生は4月からこの夏休みまで, 学園生活全般や部活動・児童生徒会活動などにおいて,学校再開後も様々な制約がある学園生活の中, よく辛抱しました。決して投げやりになることなく, 自分の目標を見失わず, 本当によく頑張ってきました。一つ一つ困難を乗り越えてきた分,確実に自分の力となっているはずです。2学期からは,自らの進路実現に向けて,自信をもって着実に取り組んでください。努力する姿がある限り,必ず道は拓けます。そして8年生は,9年生の先輩の姿から凌風学園の良き伝統を継承し,下級生の良きお手本となってください。8年学年集団としてのますますの成長に期待をしたいと思います。

 2学期も学園生全員が活躍できることを願い, またそのことがよりすばらしい凌風学園をつくっていくことを信じ, 始業式のお話を終わります。

風を凌いで 8月15日

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 「へいわってすてきだね」
一冊の絵本が目にとまりました。青い海と空を背景に小さな男の子がしっかり立ってぐっと何かを見つめているそんな姿が表紙です。

 今年もまた訪れた8月15日。75年前,太平洋戦争が終わった日。毎年この8月15日を迎えるたびに,戦争について, そして平和について, 多くの人が語り, 私たちはその悲惨な出来事を忘れないように, そして平和な世の中を守るために何ができるのか考え, 行動してきました。

 太平洋戦争終結にいたるまでの度重なる本土空襲。1945年4月1日から6月22日まで続いた沖縄戦。8月6日広島に, 8月9日長崎に落とされた原子爆弾。戦争の悲惨さを知り, その戦禍を生き延びた方々は高齢化し,当時のことを語ることのできる人は年を追う毎に少なくなっています。しかし平和への思いをしっかりと若い世代へ託そうと,今なお発信を続けておられる方々もたくさんおられます。京都からも修学旅行で広島や長崎,沖縄へ行き,その「語り部(かたりべ)」の方の声に耳を傾けています。学校でも平和学習を行い,歴史を学ぶ中で, 私たちが共通して感じることは, 「平和な時代に生まれて良かった。この平和がいつまでも続くようにしなければならない。」という強い思いです。「平和な世の中」や「安心・安全な未来」は私たち人間の不断の努力の成果であり,それをつくるのは他ならぬ,「今」を生きる私たち自身であることを忘れてはなりません。

 「平和とは何か」
そんな問いに幼いながらしっかり向きあい, 自分の言葉で伝えた与那国島に住む小学校一年生の男の子安里有生(あさとゆうき)さんの詩, 「へいわってすてきだね」が絵本になりました。

 沖縄県平和祈念資料館の中に掲げられている詩の一部に
 「戦争をおこすのは たしかに人間です
  しかし それ以上に
  戦争をゆるさない努力をできるのも
  私たち 人間 ではないでしょうか」
という一節があります。その努力を, 安里有生さんの詩は強く私たちに感じさせてくれます。ぜひ,声に出して読んでください。

 へいわってすてきだね

 へいわってなにかな。
 ぼくはかんがえたよ。
 おともだちとなかよくし,
 かぞくがげんき。
 えがおであそぶ。
 ねこがわらう。
 おなかがいっぱい。
 やぎがのんびりないている。
 けんかしてもすぐなかなおり。
 ちょうめいそうがたくさんはえ,
 よなぐにうまが, ヒヒーンとなく
 みなとには, フェリーがとまっていて,
 うみにはかめやかじきがおよいでいる。
 やさしいこころがにじになる。
 へいわっていいね。
 みんなのこころから,
 へいわがうまれるんだね。

 せんそうは, おそろしい。
 「ドドーン, ドカーン」
 ばくだんがおちてくるこわいおと。
 おなかがすいてくるしむこども。
 かぞくがしんでしまってなくひとたち。

 ああ,ぼくはへいわなときにうまれてよかったよ。
 このへいわが, ずっとつづいてほしい。
 みいなのえがおが, ずっとつづいてほしい。

 へいわなかぞく。
 へいわながっこう。
 へいわなよなぐにじま。
 へいわなおきなわ。
 へいわなせかい。
 へいわってすてきだね。

 これからもずっとへいわがつづくように,
 ぼくも, ぼくのできることからがんばるよ。

(「へいわってすてきだね」 安里有生/詩 長谷川義史/画 ブロンズ新社/刊より)

 終戦から75年の節目となる今年,「戦争をゆるさない努力をできるのも 私たち人間ではないでしょうか」という言葉を私たちは改めてしっかりと受け止めなければならないと思います。年月の経過とともに戦争体験者が少なくなっていくのはしかたがありません。けれども,平和を願って語り継がれたその事実を,その思いを,その言葉を私たちは決して風化させてはなりません。「風化」とはある意味,語り継ぐことのできる戦争体験者がいなくなることです。それは仕方がないことです。だからこそ,これからは「今」を生きる私たちが,「語り継がれた事実や思いや言葉」を伝えていかねばなりません。現在,広島や長崎,沖縄では原爆や戦禍を体験された方々が,その体験を「語り部」として自分の言葉で語る段階から,戦争を体験していない若い世代が「語り部」の方の体験を聞いて,聞いた内容と自分の思いを「語り継ぐ」段階へシフトしているそうです。
 学園生の皆さん,本や新聞を読んだり,テレビの特集番組や映画を見たり,家族で話をしたり,どんな形でもかまいません,戦争を知らない世代だからこそ,「戦争の恐ろしさ」「命の尊さ」「平和のありがたさ」を改めて自分自身で感じるこの夏であってほしいと思います。それが平和な世の中を築いていくために私たちにできる第一歩だと思います。

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