京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/07/01
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学園教育目標 「自らを高め 共に生き 希望を抱いて未来を拓く」

風を凌いで 7月13日

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 毎朝,校門に立ってあいさつをしながら学園生の皆さんを迎えていると,「丁寧」に立ち止まってから頭を下げて挨拶をしてくれる学園生がいます。また,休み時間中の校舎内を回っていると,黒板消しを何度も何度も往復させて,授業後の黒板を「丁寧」に消してきれいな黒板にしてくれている学園生がいます。登下校時,エントランスで靴を履き替えた後,かかとを「丁寧」にそろえて下駄箱に入れている学園生がいます。日常生活の些細な行動をこのように「丁寧」に行うことを心がけている学園生の姿を見るととてもうれしくなります。
 さて,「丁寧」という言葉と相通ずる言葉として「至誠」という言葉があります。「至誠」とは,何事にも真剣に,本気で,誠実に取り組もうとする心のことです。
 今日は,日本におけるフランス料理の第一人者として語り継がれている三國清三(みくに きよみ)さんの「至誠を貫く」エピソードを紹介します。三國さんは中学校を卒業して,15歳で札幌グランドホテルの厨房に入り,天性の味覚と類い希なる調理の技術で,あっという間に花形シェフとなりました。その後料理人としての才能を認められ,若くして東京の帝国ホテルの厨房に入ることになりました。当時,日本では超一流とされた帝国ホテルの厨房を取りしきる総料理長は村上信夫(むらかみ のぶお)さんという方でした。そして,鳴り物入りで帝国ホテルにやってきた三國さんに対して,村上さんが命じた仕事はたった一つ,「調理後の鍋洗い」のみでした。いくら才能を認められたとはいえ,新人として最初は基本的な仕事をするのは当然と,三國さん自身も与えられた「鍋洗い」という仕事に真剣に取り組みました。やがてそのまま,半年が経ち,1年が経ち,1日も早く厨房に入ることを期待しながら時が過ぎました。しかし,1年半がすぎても,三國さんは「鍋洗い」と下ごしらえ等の雑用しか仕事をさせてもらえません。「鍋洗い」を始めてからとうとう2年が過ぎ,三國さんもついに我慢の限界に達し,大好きな調理をさせてもらえないなら,これ以上いても仕方がないと決心します。そしていよいよ帝国ホテルをやめようと思った矢先のことでした。三國さんは村上さんからスイスの日本大使館の料理長に指名されました。三國さん,時に20歳のころです。当時の帝国ホテルの料理人は総勢600人以上。その中から弱冠20歳の三國さんが大使館の料理長に選ばれるというのは,異例の大抜擢でした。
 村上さんが三國さんを選んだ理由はただ一つ。村上さんの料理人としての信念に基づくものでした。それは,「料理道具がきれいでなければ気持ちよく料理を作れない。いい料理を作れない。」という信念です。村上さんは常々「技術は人格の上に成り立つ」という考えを大切にし,料理を作る段階で,一つでも手を抜くようなことがあれば,お客様を満足させる最高の料理をつくることはできないという信念で後進の指導にもあたっていたそうです。三國さんは2年間与えられた「鍋洗い」という仕事に対して「至誠」を貫きました。「鍋洗い」の合間には,下ごしらえの雑用やシェフのサポートなど,自ら気づいた仕事を積極的にこなしている姿があったそうです。その後,三國さんが料理人としての才能を大きく開花させたことは,言うまでもありません。
 「至誠を貫く」,なかなか簡単にできることではありませんね。けれども,学校生活で言えば「あいさつ(いつでも,どこでも,誰に対しても自分からしっかりあいさつが出来るか)」や「掃除(誰も見ていなくても,すみずみまできれいに掃き掃除や拭き掃除が出来るか)」,「素直(他人の忠告を素直に受け入れて実践したり,話を聞いたり出来るか)」といった事柄を大切に出来ているかということになるのではないでしょうか。三國さんがそうであったように,人間の「信用」や「信頼」を築くのはすべてこうした日常のあたりまえの事柄に「至誠」を貫くことであり,それが自分の可能性を広げ,チャンスにつながるのだと思います。どんな小さなことでも構いません。何かひとつ,毎日「丁寧」に行うこと,「至誠を貫く」ことを実行してみましょう。

風を凌いで 7月6日

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 先週から児童生徒会活動ときっずチームの活動がスタートし,今週は7月8日(木)に学園総会が行われます。(今年度は映像視聴を行いながら,各学級で実施します。)学園総会では児童生徒会本部・代表専門委員会の基本方針についての議決を行います。つまり,みんなで決めて,みんなで実行しようという確認をする場が学園総会です。凌風学園の児童生徒会がめざすのは「つながりのある集団作り」です。児童生徒会活動を通して,1〜9年の学園生の縦と横とのつながりを大切にし,強い「絆」でお互いを高め合い,何事にも全力で取り組むことができる集団作りをめざしています。
 そこで,今回は凌風学園児童生徒会のキーワードである「つながり」について,その大切さを象徴する話を紹介します。杉原千畝(すぎはらちうね)という人物をみなさん知っていますか。第二次世界大戦中,ナチスによる迫害から逃れるユダヤ人のために独断で日本通過のヴィザを発行して,6,000人あまりのユダヤ人を救った外交官で,「日本のシンドラー」ともよばれている人物です。そんな彼の生涯を描いたドラマや映画もこれまで公開され話題になりました。杉原千畝生誕の地である岐阜県には,彼の功績を讃えるとともに平和の大切さを伝える記念館があります。かつて,私がその記念館を訪れた際,館長さんからお話を聞き,深い感銘を受けたことがあります。それは,杉原千畝によって発行されたヴィザだけでユダヤ人が助かったわけではなかったという話です。
 当時,通過ヴィザの発行によってロシアを経由して船で日本の港にたどり着いたユダヤ人がたくさんいました。例えば福井県の敦賀では受け入れたユダヤ人のために多くの人々が力を貸した事実があります。命からがら逃げ延びてきた人達に,食料を提供したり,銭湯を無料で開放したり,時計や衣服などを現金に換えて欲しいと願う人たちにはお金を工面するなど,まさしく敦賀の人々による「命のリレー」がなされたわけです。その証拠に,今もなお,敦賀や岐阜の記念館等を訪れる,命を救われた多くのユダヤ人達の子孫が後を絶ちません。はるか遠く離れた異国の人たちと日本の人達が繋がっている歴史をふまえ,他者を思いやる心と行動こそ,人間の人間による最大の安全保障といえるのではないでしょうか。一人の力では絶対に不可能なことでも,志を同じくして行動するものが多くつながれば,可能になるのだということ,そしてその行動を促すのは常に「人としてどうあるべきか」という「心の姿勢」だということです。
 「つながり」を大切にし,強い「絆」でお互いを高め合い,何事にも全力で取り組むことができる凌風学園にするために「凌風学園生としてどうあるべきか」という「心の姿勢」を一人一人が自分自身に確かめる学園総会となることを期待しています。心一つに,みなでより良い凌風学園にしていきましょう。

風を凌いで 6月29日

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 今日から,いよいよ児童生徒会(5〜9年生)とキッズチーム(児童生徒会活動につながる4年生の委員会活動チーム)の活動がスタートしました。
 凌風学園の児童生徒会活動は, 開校以来大きく飛躍し続けています。スローガンである「誇れる学園を作ろう」のもと取り組んできた「あいさつプロジェクト」や「校歌プロジェクト」など「目に見える形」から、「みんなが『HAPPY』になれる学園」, 「つながりと安心のある学園」へと「目に見えない形」を目標に取組を進化させています。今年度のキーワードは「つながり」「高め合い」「全力」です。学園生同士の縦と横のつながりを中心に様々なつながりを大切にして,お互いが信頼し,高め合える関係になることをめざしています
 凌風学園の児童生徒会活動の大きな特徴は「ハッピースクール大作戦」に代表されるように,第1ステージのリーダーである4年生の「キッズチーム」や5〜9年生の児童生徒会が, より良い学園生活を築くために,活動を自分たちで考え,企画・運営していくことにあります。中でも毎年,夏休みや冬休みの前後の期間に行われている「ハッピースクール大作戦」は,「じゅにあミーティング」(児童生徒会本部ときっずチームの代表の話し合い)や各代表専門委員会の活動を通して,1〜9年生までの学園生が「凌風学園をより良い学園にしよう」という気持ちで一つにつながる取組です。また,小中一貫校である強みを活かし,全学園で取組むことで,活動そのものから「充実感(「うれしい」)・達成感(「できた」)・自己有用感(「役に立てた」)・一体感(「みんなと一緒にやると楽しい」)が感じられるものとなります。
 こうした,児童生徒会活動を通じた,学年の枠を越えた仲間とのつながりは, 上級生にも下級生にも良い効果を生み出しています。例えば, 上級生は下級生を教えたり,手伝ったりすることで下級生に対する優しさ・気遣い・自己有用感を抱き, 下級生は上級生に対するあこがれ・安心感を抱きます。そのことから,お互いに「大切な存在」また「あこがれの存在」として, 共に学び合い成長する仲間であるという意識が育まれていきます。
 「誇れる学園」とは「凌風学園が好き。共に過ごす仲間が好き」という気持ちをみんながもてることだと思います。そして,「好き」という気持ちこそ,「凌風学園」や「仲間」を「大切にしたい」という思いをみんなの心の中に生み出すのではないかと思います。
 「風を一つに〜絆で高め合い 燃え上がる凌風へ〜」という今年度の児童生徒会目標のもと,凌風学園をみんなで誇れる学園にしていきましょう。


風を凌いで 6月22日

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 随分小さな頃に読んだ鳥のお話をふと思い出しました。それは次のようなお話です。

 ある鳥が自分の羽の色が一色なのに、他の鳥は様々な色の羽をもっていることをうらやましく思い、いろんな鳥から羽を一本ずつもらい,自分の羽にさして,みんなの前に現れました。すると他の鳥は色とりどりに輝く羽をもったその鳥の姿を見て恐れ驚き,鳥の王様にしました。ところが,その時,突風が吹いて,羽は全部飛んでいってしまいました。本当の姿を知られてしまったその鳥は,すっかり恥ずかしくなってどこかへ飛んでいってしまいました・・・。

 さて,このお話の中で,この鳥が失敗したのはなぜでしょうか?それは,この鳥が自分の持っている力に気づかず,またその力を磨くことをせず,外見だけを飾ってしまったからです。外見だけのかっこ良さは一時的には目を引くかもしれませんが,やがて風と共に消えてしまいます。
 本当のかっこ良さとは何なのか?!それはその人のたゆまぬ努力によって内面からにじみ出てくるものだと思います。たとえば真剣に学習に取り組む姿,たとえば懸命に部活動に打ち込む姿,たとえば行事で仲間と心を一つにして思いっきり歌ったり,歯を食いしばって全力で走ったりする姿,そしてその結果としての笑顔や涙。これらは少々外見だけをいじって得られるものでは決してありません。楽をして得られるものでは決してありません。でも逆に言えば,それぞれの目標を目指して努力を重ねることで,誰もが得ることのできるものです。そういう意味で,本当にかっこ良い学園生に,そしてそれがかっこ良いと感じられる集団になってほしいと思います。
 学校が再開して3週間が経ちました。今週からいよいよプラス1時間の授業(6時間,7時間授業)が始まります。部活動も再開します。児童生徒会活動も少しずつ動き出します。そんな学園生活の様々な場面における,ひとりひとりの全力が,「輝く自分」を,「輝く集団」をつくります。
 凌風学園は,上級生が「本当のかっこ良さ」を下級生に手本として示し,下級生がそんな上級生の姿にあこがれを抱いて,自分を高める努力をする「つくる・見せる・つなぐ」というプラスのスパイラル(ステージアップ)でお互いが学び高め合っていく集団作りを大切にしてきました。その伝統を大切にし,どこでも通用する「本当のかっこ良さ」を身につけられるよう,これからも「あせらず」「あまえず」「あきらめず」何事にも精一杯取り組んでいきましょう。

風を凌いで 6月15日

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 先週末,6月12日は学校再開後のウオーミングアップ期間最終日で,全学年がそろっての登校となりました。9学年の学園生がそろって登校するのは4月9日以来, 実に63日ぶりでした。皆さんの元気な姿を見て本当に安心しました。そして,本日6月15日,いよいよ本格的に学校生活が再開することを心から嬉しく思います。
 学園生の皆さん,3か月に及ぶ休校期間, 本当によく我慢しました。今,皆さんの心の中には,思いっきり友達と話し,遊び,勉強し,運動したいという気持ちがいっぱいだと思います。そして,何よりも, 一人一人がコロナウィルスに負けないように, 注意を守り行動できたことを, 皆さんの元気で, 健康な姿を通して確かめることができました。本当によく頑張りました。
 6月1日からは分散登校が始まりましたが,やはりみんながそろわない教室は寂しい感じがしました。けれども,今朝,校門で前期課程の皆さんが集団登校でやって来る姿や後期課程の皆さんが友達と一緒に登校して来る姿を見て,皆さんが学園に戻ってきたことが実感でき,うれしい気持ちでいっぱいになりました。
 「また明日」といえる学校生活がようやくもどってきた今, この当たり前の生活を続けるために,「新しい生活様式」と言われている約束を守ることが必要です。こまめに手洗いやうがいをしたり,マスクをしたり,人と人との間をあけたりなど,お互いに気を遣いながら学校生活をおくりましょう。
 そんな新生活の合言葉は「てまきずし」です。
「て」は手洗い・うがい 
「ま」はマスクをつける 
「き」は密にならないように人と人との間の距離をあける 
「ず」はこれらのルールを守りながらずっと生活する
「し」は,「コロナウイルスの終息(しゅうそく)をめざして,みんなで力を合わせてがんばるということです。
 もう一度言います。新生活の合言葉は「てまきずし」です。
 これから, 今までだれも経験したことのない新しい学校生活が始まります。大きな声であいさつは出来なくても, 相手の目を見て会釈(頭を下げること)をすることであいさつに込めた気持ちは伝わります。
 「こころ」はだれにも見えませんが〈こころづかい〉は見えます。同じように胸の中の〈思い〉は見えないけれど〈思いやり〉は見えます。あたたかい心をあたたかい行動で表し,やさしい思いをやさしい行動であらわすことができます。そんな心づかいや思いやりにお互いが気づくことができる凌風学園をみんなで作っていきましょう。そして, 「心ひとつに」にして 思い出深い一年にしていきましょう。

風を凌いで 6月8日

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 学校が再開して一週間が過ぎました。先週は時間差による学年別登校, そして分散登校による隔日(一日おき)登校と, 少しずつ学校生活に心と体を戻していく準備期間でした。今週からは, 給食も始まり, いよいよ新しい生活様式を意識しながらの学校生活が始まります。
 さて, 先週登校してくる皆さんを迎えながら気付いたことがあります。
それは, 「おはようございます」のあいさつに会釈を返してくれる学園生が多いことです。これまでは, 大きな声であいさつを返してくれた人も, マスク着用, 大きな声を出すことを控えるという注意を守ってくれています。だからこそ, 「相手の目を見てきちんとあいさつを返す」会釈という新しいあいさつを実践してくれているのだと感じました。以前はあいさつに対して, 応えることが恥ずかしいのか, 伏し目がちに通り過ぎる人もいましたが, 今は多くの学園生がしっかり会釈をしてくれています。なんとうれしいことでしょうか。
 この朝のあいさつでの出来事は, 「心」や「思い」を一つの行為の中に込めて, 相手に伝える方法を多くの学園生が獲得した証と言っても過言ではありません。このことに限らず, 新型コロナウイルス感染予防対策をふまえた「新しい生活様式」の中に, 皆さんの礼儀正しい心の姿勢や, 相手を思うやさしさが込められた具体的な行動を見つけていきたいと思います。
 「心が美しく生きる」凌風学園をみんなでつくっていきましょう。
 最後に「心」や「思い」を行動に表すことの大切さが感じられる詩を紹介します。

 『行為の意味』 宮沢 章二

あなたの心はどんな形ですかと
人に聞かれても答えようがない
自分にも 他人にも心は見えない
けれどほんとうに見えないのであろうか

確かに「こころ」はだれにも見えない
けれど〈こころづかい〉は見えるのだ
それは 人に対する積極的な行為だから

同じように胸の中の〈思い〉は見えない
けれど〈思いやり〉はだれにでも見える
それも人に対する積極的な行為なのだから

あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
〈こころ〉も〈思い〉も 初めて美しく生きる
――それは 人が人として生きることだ


風を凌いで 6月1日 学校再開にあたって

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学園生の皆さんへ

 まずは,3月を含めて,この4・5月のおよそ三か月,よくぞ我慢しました。よくぞ自粛しました。よくぞ健康で過ごしました。今日,皆さんが登校し,皆さんの顔を見られたことを心からうれしく思います。
 この先どうなるのだろうかという不安もあったでしょう。時に生活リズムが乱れることもあったでしょう。それでも淡々と家での日々を過ごし, 目の前のやるべきことを大切に過ごしてきました。そして,この三か月の経験で「新しい生活様式」を知らず知らずのうちに身に付けることができたと思います。
 今回の新型コロナウィルス感染拡大という事態で, 全世界中の人々が,今まで経験したことのない生活を余儀なくされました。21世紀のこの時代において,人がなすすべを持たず右往左往する事態になると誰が想像したでしょう。「予測不可能な社会」を実感すると同時に,人間の「弱み」を痛感せずにはいられませんでした。
 しかし,先日,あるテレビ番組の中で, 長く「ゴリラの研究」や「進化」について研究を重ねてこられた京都大学の山極壽一先生が,
「進化とは『弱み』を乗り越えていく『強み』をもつことだ。」
と語っておられました。つまり,私たち人間の「弱み」に気付いたことが,これからを生きていく人間の「強み」になるというのです。
 休校期間中,マスクをつけることや手洗い・うがいをすること,健康管理をすること,人とのソーシャルディスタンスを保つことなど,日々積み重ねてきた行動と実行は, 繰り返した分, たしかに,コロナウイルスから自分や周囲の人を守るための私たち自身の力(技術)になっています。さらに,それらは,「 嫌だなあ, 不安だなあ, 寂しいなあ…」という気分を持ちながらも, 自分と周囲の人を守るために「やりぬくという力」にもつながっています。つまり,少々のことには耐えられる,そんな心の強さを得られたということです。まさに学園生のみなさんが「風を凌いで」困難を乗り越えてゆく力を得られたということです。
 今日から学校再開となりましたが,これからもまだまだ制約の多い生活が続きます。1日も早く,安心してみんなで一緒に勉強や運動ができるように,安心してみんなで一緒に大声で歌えるように,安心してみんなで一緒に楽しく給食が食べられるように,そして,「また,明日」といえるあたりまえの日常が再び途切れてしまうことのないように,「何のために, 誰のために」を常に心がけて生活していきましょう。
 「風を一つに 〜絆で高め合い 燃え上がる凌風へ〜」
これは,今年の凌風学園児童生徒会のスローガンです。まずは,みなさん一人一人が自分のできることをきちんと行うこと,そして,お互いに相手のこと,まわりのことを気遣うことを心がけていきましょう。
 2ヵ月遅れとなりましたが,「心一つに」,みんなで改めて,令和2年度の新たな一歩を踏み出しましょう。

保護者・地域の皆様へ

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための長きに渡る臨時休業期間,各ご家庭や地域の皆様には,多大なるご協力をいただき本当にありがとうございました。
 本日,学校再開初日は,各学年の時差登校による,オリエンテーションを行いましたが,皆様方のおかげで無事に終えることができました。
 明日から6月12日(金)までは長きにわたる臨時休業期間をふまえた「ウオーミングアップ期間」となります。なお,6月11日(木)までは各クラスを2つに分けての,分散による隔日登校であるため集団登校ができません。また,給食も6月8日(月)からの実施となります。つきましては,再開後も引き続き,登下校の見守りや日々の生活において,多々ご協力をいただかなければなりませんが,何卒,よろしくお願い申し上げます。6月から,学園生のこぼれるような笑顔がたくさん見られるように,教職員一同,精一杯取り組んでまいりますので,よろしくお願いいたします。
 保護者・地域の皆様におかれましては,今後も凌風学園の教育に,ご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。
 

6月1日の学校再開へ向けて

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【学園生の皆さんへ】

 学園生の皆さん,元気に過ごしていますか。
いよいよ来週6月1日(月)から学校再開となります。
 心と身体の準備はOKですか。
 まずは,長いトンネルを抜け,「また,明日」というあたりまえの日常が訪れることを素直に喜び,その喜びをこれからの新たな生活へ向けてのエネルギーにしてほしいと思います。
 「風を一つに〜絆で高め合い 燃え上がる凌風へ〜」
これは今年度の凌風学園児童生徒会のスローガンです。新型コロナウイルスが本当の意味で終息するまで,まだまだ予断を許さない状況ですが,感染縮小を願い,「新しい生活様式」にもとづいて,学校再開後もみなさん一人一人が自分のできることをしっかりと実行していきましょう。そして,お互いに相手のこと,周りのことを気遣うことを心がけていきましょう。この難局を乗り越えていくためには,みんなの力を合わせることが必要です。「心を一つ」にして,改めて,令和2年度の凌風学園をスタートしましょう。

 6月1日(月)は学年別の分散登校です。
 登校時間を再度確認して,間違えないように登校してください。

■ 1・4・6年    登校時間  8:10〜 8:20
■ 2・5・9年    登校時間  9:30〜 9:40
■ 3・7・8年,5組 登校時間 10:50〜11:00

 登校の際は以下の3点を忘れないでください。
 □ 健康観察表の持参 □ マスクの着用 □ ハンカチやタオルの持参 

【保護者の皆様へのお願い】

●毎朝(登校前)のお子様の検温と風邪症状(発熱・のどの痛み・せき等)がないか確認の上,登校時には「健康観察票」を持参させてください。
・風邪症状がある場合や体調のすぐれない場合は登校を控えてください。
・当面の間,ご家庭の意向でお子様の登校を控えられる場合も「欠席扱いとはいたしません」ので,学園へ連絡をお願いします。

●学園からの緊急連絡が確実に行えるようにご協力ください。
・登校後,お子様に発熱や風邪症状が認められた場合,下校措置をとります。

●ご家庭において,次のような状況が起こった場合は,速やかに学園へ連絡してください。
・お子様が,検査などにより新型コロナウイルス感染症と診断された。
・お子様に感染の疑い(疑似症)があり,検査を受けるよう医師等から言われた。
・ご家族などが感染され,お子様や同居されているご家族が濃厚接触者として検査や経過観察が必要であると医師等から言われた。

●6月2日(火)〜11日(木)は隔日登校です。お子様の登校日を再度ご確認ください。(ホームページ右側にある配布文書「6月1日(月)からの学校再開に向けての今後の予定」をご覧ください。)
 
 また,お子様が登校しない家庭学習の日は,以下の見守り・ご指導をお願いします。
・不要不急の外出を控えること。(「3つの密」が重なる場所へは行かない。)
・感染予防としての手洗い・咳エチケットの徹底。
・免疫力を高めるための規則正しい生活,バランスのよい食事,適度な運動を心がけること。

●感染症に関わる「いじめや誹謗中傷など」,SNSへの書き込みやデマ情報の拡散などの行為が社会問題化しています。そのようなことがないよう,正しい知識とそれにもとづいた差別や偏見が生じないための学習や指導を学園でも行いますが,ご家庭でもご指導の程お願いします。

 長期間に及ぶ臨時休業を踏まえ,6月1日(月)〜12日(金)までを「慣らし期間」とし,子どもたちが学園生活に順応できるよう,段階的に教育活動を再開してまいります。
 上記期間中は,学年ごとの時間差登校や分散による隔日登校のため,保護者の皆様には引き続き,いろいろな面で,ご家庭でのご協力をいただくこととなりますが,何卒,よろしくお願い申し上げます。

 登校に関して,ご不明な点がございましたら,学園までご連絡ください。
 凌風学園:TEL 075−693−8222 
 電話対応時間:平日の午前8時〜午後6時30分

風を凌いで 5月25日

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 5月も残すところ1週間となりました。学園生のみなさん,元気に過ごしていますか。
 先週5月21日に,京都府の緊急事態宣言が解除され,京都市の小中学校もようやく6月1日から再開することとなりました。最初の2週間は学校生活になれるための期間として,分散登校などを行い,6月15日から通常の学校活動に戻すこととなります。
 先週から,クラスごとによる希望制の学習相談日がはじまり,今週も2回目の学習相談日が設定されています。,5月最後の1週間は,生活リズムを整えたり,学習課題に取り組んだりしながら,学校再開へ向けての準備期間として,自分の1日をしっかりマネジメントしてほしいと思います。もちろん,学校再開後も,元通りの学校生活に戻るのではなく,コロナウイルス感染防止対策のために,学校生活のいろいろな場面で活動の制約があったり,きまりを守ったりして過ごさなければならない日々が続くことになります。
 「また,明日」と言える「あたりまえの毎日」が,1日も早くあたりまえに迎えられるように,「あせらず」「あまえず」「あきらめず」これからの毎日を大切に過ごしていきましょう。これまで誰も経験したことのない時間の中で,学園生の皆さんが頑張ったことが,それぞれの力となって,花が咲き,実がなることを願っています。
 最後に,これから学園生のみなさんが頑張っていく中で,少し疲れた時に思い出すと,「もう少し頑張ってみよう」と自分を勇気づけてくれるお話を紹介します。

「お庭のプチトマト」

 昨年の夏、久美子さんのお母さんはプチトマトの苗を買ってきて庭に植えました。どれもすくすく育っていたのですが、お母さんはうっかり、その1本を踏んでしまいました。あわてて様子を見て回りました。すると、完全には折れているわけではありませんでした。
 そこでお母さんは、セロテープを使って、もう一度、茎を元に戻そうとしました。久美子さんは
「そんなもので元に戻せるはずがないよ。かれてしまうんじゃない。」
お母さんは「かわいそうじゃない。割り箸を添え木にすれば大丈夫。お母さんの友だちも花が折れたとき、セロハンテープでつなげるのよ。」と言いました。
 久美子さんと久美子さんのお母さんは、毎日のようにそのプチトマトの茎の様子を見ていました。驚いたことにそのプチトマトは枯れませんでした。茎は細く、弱々しい感じでしたが、しかりつながっていました。
 さらに久美子さんたちの願いが通じたのでしょうか。他のプチトマトと同じように実をつけたのです。しかし、他のものに比べてとても小さいものでした。
 ある日、そのプチトマトが食卓にのぼりました。明らかに他のプチトマトに比べて見劣りがしたので、すぐに「例のプチトマトだ」とわかりました。見た目もあまりおいしくなさそうだったので、家族のだれも手をつけようとしませんでした。
 その時、お母さんがその中の一つに手を伸ばしました。
「甘い!」
とお母さんは声をあげました。久美子さんはその言葉に半信半疑でしたが、「ものは試し」と思って一つ食べて見ました。
「おいしい!」
予想外のおいしさにびっくりしてしまいました。
 とても小さいのですが、普通のプチトマトの何倍も甘かったのです。しかもとても皮がやわらかかったのです。
 どうして、このプチトマトが一番おいしかったのでしょうか。とても不思議に思いました。
 後日、あるテレビ番組でトマトを栽培している農家の人がお話をされていました。おいしくて甘いトマトをつくるためには、いくつかの条件があるそうです。それは
「水をあまりやらない」
「肥料もあまりやらない」
「あまり栄養分がない土を使う」
などということでした。わざときびしい環境で育ったトマトは、必死で栄養をとろうとしておいしくなるのだそうです。栄養分はたくさんやった方がよいと思っていた久美子さんは大変驚きました。
 あの茎の折れたトマト。あのトマトはよくない環境の中で必死に生きて、おいしいトマトに成長したのです。久美子さんは生命のすごさを感じました。

 風を凌いで 顔晴れ(がんばれ) 凌風学園生!
                        

風を凌いで 5月18日

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 学園生のみなさん、元気にしていますか。5月も半ばを過ぎました。全国的には緊急事態宣言が解除された地域もありますが、感染拡大防止を意識した生活を続けなくてはいけないことに変わりはありません。引き続き、健康管理に気をつけて、規則正しい毎日を過ごしてください。 
 さて、先日、あるスポーツ書を読んでいた折りに、自分の技術を高めていくのに大切なこと、肝に銘じておかなければならないのは、「最初の一歩」と「最後の一歩」だという言葉がありました。 
「最初の一歩」とは
困難にぶつかった時、もう駄目だと思わず、始めた時の気持ちに立ち返って挑戦し直すこと。予期しない困難にあった時、スタートした時の気持ち、初心に返って克服すること。 
「最後の一歩」とは
とことんやること。100%ベストを尽くした人間と99%の努力をした人間の1%の差は他人が見たのではわからない。しかし、自分自身はごまかせない。1%のさぼりは自分自身が一番よく知っている。この1%が最後の最後に響いてくる。ベストを尽くしたという言葉は人に言うのではなく、自分に対して言う言葉である。それがあれば自分に自信ができる。 

 このことは勉強にも運動にもそっくりそのまま当てはまるのではないでしょうか。目標を立て、やるべきこともはっきりしている。あとはそれをいかにやり続けられるか。でも、このやり続けるということが、私たちにとって一番難しいというのは日々自分自身で実感するところですね。 
 調子が良いときは誰だってがんばれる。しかし、自分の気持ちがのらない時、少し体が疲れた時、ひとりになったとき、そんなときにどれだけふんばって例外をつくらずやりきれるか。その積み重ねが大事ですね。最後はどれだけ自分で精一杯しんどいことをやってきたかが土壇場にきたときの大きな自信になります。やはり大切なのは「初心忘るべからず」「継続は力なり」ですね。 
 今日は、新しい課題が配布される日です。「自分の1日をマネジメント」し「あせらず」「あまえず」「あきらめず」計画的に取り組みましょう。 
最後に、自分の気持ちに負けてしまいそうになったときに、思い出してほしい詩を紹介します。 

「もう一息」 武者小路 実篤(むしゃのこうじ さねあつ)

もう一息 もう一息というところで
くたばってはならない
何事にもならない

もう一息 それにうちかって もう一息
それにうちかって もう一息

もう一息 もうだめだ
それをもう一息 勝利はたいへんだ
だが もう一息

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

配布文書

凌風小中学校 いじめ防止基本方針

学園だより

京都市小学校運動部活動等ガイドライン

京都市立凌風小中学校
〒601-8047
京都市南区東九条下殿田町56
TEL:075-693-8222
FAX:075-691-9029
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