最新更新日:2024/05/22 | |
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『東山を西に見て』〜Make legend〜
「みんな一緒にがんばーる!」
早くも、今年度の修学旅行が終わりました。課題がなくはなかったですが、全体としては、とてもよい修学旅行になりました。3日間も一緒にいると、それまで見えてこなかったことに気付くことができます。特に、子ども達のよい面は課題よりはるかにたくさん見つけることができ、私にとっては大変有意義な時間となりました。ハプニングも含めて、旅行中に特に強く印象に残ったことを綴っておきたいと思います。 那覇空港への着陸時のことです。天候が芳しくないとのアナウンスがありましが、窓外は晴れていて特に気にしていませんでした。ところが、着陸しそうになった飛行機が再び急上昇していきます。すぐに機長の次のアナウンスがありました。「天候がよくないため、着陸をやり直します。」再びチャレンジ。ところが、今回も目の前に沖縄の陸を見て急上昇を余儀なくされました。傍にジェットコースターなどの乗り物が苦手な女の子がいて、可哀想に隣の子にしがみつき恐怖と闘っています。三度目の挑戦でようやく着陸に成功。流石にこの瞬間には機内で大きな拍手と歓声が上がりました。後にCAから聞いた話ですが、3度目のチャレンジに失敗していたら、鹿児島へ引き返す手筈になっていたということです。 一泊目の夜のレクレェーションは実に楽しかったです。毎年この時間を楽しみにしてはいますが、生徒だけの運営でこれほど盛り上げられたことが素晴らしいと思います。新着任で担任をしてもらっている先生方もよく協力しました。生徒が、ゲームに参加した担任の先生方をきちんと尊重していたことも良かったと思います。5人のうち3人が新しい担任なので、このレクリェーションをきっかけとして関係が深まったことを期待します。旅行会社の方曰く。「これほど生徒さんと先生とが一緒になって楽しんでいるレクを初めて見ました。」 今年も入村式では「伊江島の皆さん、ただいま!」と挨拶を始めました。そんな言葉が自然と出るくらい、この島は花山中の生徒と教職員に馴染んでいます。当然のことながら、今年の生徒ははじめて伊江島を訪れるのですが、この馴染んだ感覚は一体どこから来るのでしょう。初めの頃は、「知らん人の家に泊まるのなんか、絶対イヤ!」という生徒がいたように聞きます。ところが、今ではそういう言葉は全くありませんでした。先輩や先生方からその良さを聞かされ、不安感が期待感や安心感にかわっていったのでしょう。 これもまた、収穫祭や合唱コンクールに通じる“伝統の力”です。 3日目の朝、伊江港でおじいやおばあ、おとうやおかあと別れを惜しんで涙する生徒の姿に、何とも言えない愛おしさと安心感とを覚えました。最後にギターの弾き語りで見送って下さったお母さんがいました。「…私たちが出会ったという事実は決して変わらない」そんな歌詞に心を揺さぶられます。贅沢なものやハイテクなもののない島に、人間の真心がしっかりと残されています。そしてそれを丸ごと感じ、受け入れることのできる花山中の子どもたちを誇りに思い、この子たちを大切にしたいという気持ちが強くなります。沖縄の風土や人情に触れた子ども達は、また確実に成長しました。いい旅でした。 |
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