最新更新日:2024/09/20 | |
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『東山を西に見て』〜Make legend〜
「ここで決まる」
12月は「人権月間」だということで、本校でも人権について深く考える学活を行っています。1年生は障害者の問題、2年生は在日韓国・朝鮮人の問題、そして3年生では同和問題について考えてきました。特に今年度の3年では3時間構成で綿密に計画されました。係の先生の作成した指導基準案を学年会で検討し、その上で研修会に提案されたものを全教職員で再検討します。今年の3年の指導案は、これまでよりも一歩も二歩も踏み込んだ内容であったため、研修会でも色々な意見が出されました。以前に勤務した学校で、それこそ夜中まで指導案の検討をしたことを思い出します。先輩教師から厳しく教えられることもあって、苦く辛い経験もありましたが、この時に本当に多くのことを学んだように思います。今思えば、人権問題指導に少しばかりの自信が持てるのも、この頃の学習の成果かもしれません。 さて、3年の人権学習を参観していて思い出したことや改めて思ったことをいくつか記しておきます。先ず、差別をなくしていくために心掛けたい3つのことです。 これは、今まで学習してきた結果として私の中に出来上がったもので、今も常に大切に考えています。 ◎気づくこと(これが差別だと気づく) ◎指摘すること(それはおかしいと言える) ◎仲間をふやすこと(周りに伝え、差別をなくす人をふやす) 差別は、差別される人がいるから起こるのではありません。あくまでも差別する人がいるから起こるのですから、社会のすべての人が、この3つのことを確実に実行出来れば、きっと世の中は差別の解消に向けて変化していくはずだと思うのですがどうでしょう。 また、3年生の各クラスの人権学習をじっくりと見ていて、改めて次のように思いました。教科の授業は、おそらくどの学校でもそれほど変わりなく行われています。その学校がどんな学校かを決めるのは、むしろこういう学習にどれだけ力を入れているか、また、生徒がどれだけ真剣に向き合っているかではないでしょうかと。 「将来、もしこういう問題に出会ったら、今日学んだことを思い出して差別をしないようにしていきたいです。」3年生が、人権学習の際に述べた言葉です。 確かに人権学習という名前で取り組むのは、年に数時間です。答としては美しすぎるようにも思えます。しかし、その時の表情や言葉の調子から、かなりしっかりと学んだ結果ではないかと感じました。本校は、特にこの1年間、道徳教育にも力を入れてきました。元々部活動がとても盛んでもあります。また、総合的な学習の時間でも、人との関係の築き方を学ぶ場面が多く設定されています。こういった学習の集大成として、3年生がこの時期の学習で言ったこの言葉には、かなりの重みと深みがあるように思えるのです。 決して教科の学習を軽視するものではありませんが、おそらく、このような学習がその学校の真価を決定するという考え方に間違いはないはずです。 |
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