最新更新日:2024/06/11 | |
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『東山を西に見て』
「さあ、卒業式だ!」
いよいよ明日は卒業式。どんな気持ちでこの日を迎えるのかと何度も想像してきました。近頃とみに涙腺が弱くなったので、おセンチになるのではないかと思っていましたが、意外にさっぱりとした気分でいます。明日に向けた緊張感と、式予行での生徒たちの真剣なまなざしのせいかも知れません。 先週は違いました。10日(水)の「3年生を送る会」と11日(木)の「3年生のお別れ会」では、何度も涙をこぼしました。はじめは子どもたちに見られるのが嫌で、こらえたり気付かれないように涙を拭いたりしていましたが、途中からはそれもできなくなりました。明日の卒業式を前に、是非ともこれらの行事について書きとめておきたいと思います。 「3年生を送る会」。舞台中央から2人ずつ登場し、生徒会本部の子が作るアーチの中を進みます。この段階でなぜか目頭が熱くなります。各委員会の1・2年生が趣向を凝らして垂れ幕やくす玉、メッセージシートを作成しました。どれも短期間でよく完成させたなと思うほどの力作です。保健体育委員会はダンスを披露しました。AKB48の曲に続き、ソーランのときには3年生が飛び入り参加し一緒に躍りました。皆、笑いながら泣きました。 続いて学年の出し物。1年生は群読に続いて『最後のチャイム』の合唱です。男子が、照れることなく大きな声で言葉をつなぐ様子に心がふるえます。合唱の見事なハーモニーでコンクールを思い出しました。2年生はパネルメッセージと『栄光の架橋』の合唱。パネルメッセージは圧巻でした。卒業アルバムの表紙に揮毫された文字を知っていたかのような「輝」と「道」が特に印象に残ります。155人のチームワークに感動です。 それに応えるかのように、3年生も頑張りました。視線の隅でかつて厳しく叱ったことのある男子生徒が一生懸命に『未来へ』を歌う姿を見つけ、涙が止められませんでした。 「中学生の力を改めて知りました。小学生ではとてもここまでは出来ません。自分たちで作り上げる行事の凄さを初めて知りました。」参観に来ておられた教職大学院で学校経営を学ぶ現職の小学校教諭の感想です。 「3年生のお別れ会」。漫才やコントで大いに笑った後、順番にクラスの代表が担任と副担任の先生へ感謝の言葉を贈りました。それに応えて先生もスピーチをします。どれもこれも心に沁みる内容でした。それにしても、子どもは教師を本当によく見ていると感心させられました。先生方が話を始めると、元々後方にいたヤンチャ連中が、次々と更に後ろに下がっていきます。そう、仲間に涙を見られないようにです。 そして最後にサプライズ。「校長先生、前へどうぞ!」のアナウンス。代表生徒からのメッセージと私のスピーチの内容は、他のものと同じく内緒。その場に居合わせた者だけで共有すべき宝物だと思うからです。 さあ、卒業式です。厳粛に、そして爽やかに微笑んで挙行したのですが、果たしてできるでしょうか。 |
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