京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/07/19
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◇年度途中の入園、受付中◇電話(075)351−0937◇預かり保育:早朝8時〜18時◇未就園つぼみ組:火・金10時〜11時◇令和6年度入園随時受付中

園だより 12月号より

 今年度,幼稚園の教育目標の目指す子ども像にもふれあいを喜ぶ子ども,自分らしさを大切にする子どもを掲げています。
子どもが自分を大切にするとともに,友達のことも大切にできるようにと願っています。遊びや生活の中で自分の思いを出しながら,友達と一緒に過ごすことで,友達との違いを感じたり,互いの良さを認め合ったりしています。時には友達と思いや考えが違い,トラブルになる経験もしますが,相手の思いに気づいたり,一緒に遊ぶ友達が居るうれしさを感じたりしながら友達関係が広がり,深まっていきます。人と人が互いのことを思いやり,支え合い,尊重し合う経験が重ねられればと思います。

「ひよこ組さんに入ればいいのに」
 幼稚園見学に2歳児の親子が来られました。各保育室の様子を見てもらっている時に5歳児の〇ちゃんが声をかけました。「何歳?」その子のお父さんとお母さんが「2歳だよ」と応えられます。私が「来年,幼稚園に来ようかなと考えてはるのよ」と紹介しました。「ふうん,…ならひよこ組さんに入ればいいのに」と〇ちゃん。「ひよこ組さんに来てほしいな」と続けます。私も「そうね。ひよこ組さんね」とうなずきました。〇ちゃんと見学の子どもの様子をみていた◎ちゃんがそばに来ました。そして,両手を膝にあてて,少しかがんだ姿勢で2歳児の友達を見つめます。その子どもさんもじっと◎ちゃんの顔を見ています。私がご両親にお話をしていると,◎ちゃんはその子どもさんの両頬にそっと手を当てて話しかけます。なんともほほえましい様子です。

このところ,幼稚園見学で子どもたちは自分たちの保育室に来られることも何度か目にしています。自分たちより体格もまだ小さく,思わずかわいい!と思える小さな友達に出会う子どもたちに関心を寄せます。
〇ちゃんは,年齢を確かめ,ひよこ組さんに来てほしいなという思いを言葉で伝えます。幼稚園の仲間になってほしいという思いや親しみを寄せる気持ちがその言葉に表れています。いろいろな人とふれあうことや関わることを喜ぶ様子が見られ,とても嬉しいことです。また,初めて出会う小さな友達の保護者に自分の思いを話せるのは,さすが5歳児です。
また,◎ちゃんは,小さな友達に目線を合わせて少しかがんだ姿勢をしています。しぜんと出てきた姿勢だと思いますが,相手に合わせ,そしてそっとスキンシップをとっています。相手のことを大事に思う気持ちが表れています。それを見ている私の心も温かくなりました。
子どもたちはいろいろな人に関わったり,コミュニケーションを取ったりし,相手の思いに触れ,それを受け止め,その人への理解につなげていきます。今,5歳児は下京雅小学校の1年生と一緒に園外保育に出かけたり,テレビ会議システムを活用したり,授業に参加したりして交流活動に参加しています。いろいろな人との関わりにより,子どもたちの世界が広がっています。今後も人との出会いを喜び,互いを認め合う機会を大事にしていきたいです。



園だより 11月号より

自然とのであいから  
「お芋どこかな?」
京都教育大学環境実践センターの畑でサツマイモ掘りを経験しました。広い敷地には,たくさんの野菜(米,ネギ,小芋…)が植えてあります。サツマイモは,その中でもたくさんの畝,しかもそれぞれが長い畝にありました。どこを掘ればよいかわかるように,センターの先生が楊梅幼稚園の子どもたちの掘るサツマイモは長い蔓や葉っぱをすでに切って下さっていて,畝は通りやすく,サツマイモの茎が出ていました。その茎の一株ずつを「これは○ちゃん,これは◎ちゃん…」と先生に掘るところを教えてもらい,掘り始めました。
 ◇ちゃんは「お芋どこかな?」と自分の茎の周りを見て,「あっ,赤い!ここにあるかも」と土を払います。「見えてきた!」とサツマイモの周りの土を除けていきます。サツマイモの周りの土は掘っていくにつれてねっとりして,指に力を入れないと掘り進めません。なかなかサツマイモの姿が大きく現れず,時には「う〜ん」とつぶやきます。サツマイモが少しつかめるようになると引っ張ってみます。でも「横に引っ張ると切れてしまうかも」と昨年の経験からかサツマイモを右,左へとグラグラっと揺すっています。「まだや」とまた、周りの土を指で掘り続けました。何度か土から顔を出したサツマイモをつかんで揺すったり,掘ったりしながらやっと大きなサツマイモを引き抜くことができました。「うわぁ,おっき(大きい)!」掘りあげると長い畝の遠くにいる担任の先生に大きな声で「せんせー!見てー!」と嬉しさを伝えていました。そして掘った穴の横につながってできていた“お母さん”サツマイモを掘り始めました。

実りの秋,収穫の秋です。秋の自然に触れる機会としてサツマイモ掘りの園外保育を計画しました。
サツマイモは土の中にできることや根が膨らんでできていくこと,サツマイモが連なってできていることなどサツマイモ掘りの体験から学んでいきます。
そのような植物の様子の一端を学ぶだけでなく,土の感触も実感しています。幼稚園で遊んでいる砂と違い,畑の土はねっとりと粘性のある土です。サツマイモの顔が見えたからと言って無理やり引っ張ろうとしても土がしっかりサツマイモを囲み,なかなか引き抜くことができません。グラグラと揺すって抜こうとすれば途中で折れてしまいます。つまりはサツマイモに沿って深く掘ってサツマイモのほぼ全体が見えるところまで深く掘り進めないといけません。しっかり指先に力を入れて掘ることが必要になります。指先に力を入れることは日頃あまりありません。体の諸機能の発達のためにもこのような体験も重要です。
また,サツマイモを掘りあげるまで,サツマイモの様子を見ながら揺すったり,掘ったりを繰り返しました。一つのことに集中し,向き合う経験です。
自然に触れ合う経験の中での子どもたちの学びは豊かです。


園だより 10月号より

9月になり,かけっこの遊びが始まりました。子どもたちは走ることが大好きです。どの子どもも笑顔で手足を動かし,体を揺らして走っています。繰り返し遊ぶ中で,5歳児ではもっと速く走りたい!友達より速く走れるようになりたい!と願うようになってきました。
速く走りたいという思いが実現できるように「手を伸ばして走るのでなく,肘を曲げて前後に振るともっと速くなる」とバランスのよいフォームについても先生から話しました。真剣な目で話を聞いていた子どもたちはさっそく肘を曲げて颯爽と走り出しました。
〇ちゃんは,少し恥ずかしがり屋でゆっくりとした自分のリズムで持ち物の始末をしたり,手洗いやうがいの時も周りの様子を見て順番を守ってやろうとしたりします。その〇ちゃんが勢いよく,前を見て真剣に走り出しました。いつもと違うやる気や意気込みを感じました。かけっこが終わって〇ちゃんに頑張ろうとする気持ちを大いに認めました。いつも恥ずかしがってなかなか朝の挨拶ができなかったのに,翌日「おはよう」と自分から挨拶ができました。またまた,私もうれしくなり,挨拶ができたことを褒めました。それ以来,運動遊びへの意欲もどんどん高まり,挨拶も大きな声でできています。
◎ちゃんは運動遊びを続けていく中で,走ることも竹馬に乗ることも自分のめあてをもって取り組んでいます。1学期の姿を思い浮かべると朝,お家の人と離れることができにくい日があったり,なんとなく気分が乗らず,遊びへのスタートがきれなかったりしていました。ところが,今はやる気満々で,リレーで自分のチームが負けている時に走る順番がきてもあきらめずに一所懸命に全力を出しています。速く走れるようになりたい,竹馬に乗りたいといったなりたい自分を目指している姿を先生に認められたり,自分ができるようになったことを実感したりしています。朝も門でお家の人とサッと分かれて保育室へと進んで行きます。


幼児期にいろいろな運動遊びをすることが体の諸機能の発達を促していきます。
また,普段の生活では,思いきり力を出しきることもあまりありません。
〇ちゃんも◎ちゃんも体を思いきり動かして,気持ちも前向きに拓かれてきています。体が拓かれると心も拓かれていきます。

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