最新更新日:2024/09/27 | |
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園だより 6月号
どうすればいいかな…
5月の大型連休明け。子どもたちは久しぶりの幼稚園での遊びを楽しみに登園してきました。5歳児は5歳児なりに友達との再会を喜び,遊んでいた時です。 未就園児Aちゃんが一人で2階の廊下を歩いていたところを見て,Bちゃんはどうしたものか…と自分なりに考えて,Aちゃんの手をつないでC先生のところまで連れて行きました。ちょうどC先生がAちゃんはどこにいるかなと見渡していたところに二人が現れ,BちゃんはC先生から「ありがとう!連れて来てくれたんだね。さすが年長さん!ありがとう」と言葉を掛けられました。 その日の降園時,Bちゃんの表情がくもっていました。お母さんから「もっと遊びたいって言うんですけれど,もう帰らなくちゃいけなくて…」と伺いました。 Bちゃんの遊びたい思いも受け止めつつ,C先生から聞いたBちゃんがAちゃんを先生の所まで連れて行った話をお母さんに伝え,「さすが年長さんだね」とBちゃんに話しました。それを聞いてお母さんも「そんなことができたん!すごいね」年長児らしさを褒めました。すると先程までくもっていたBちゃんの表情がさっと明るくなりました。「また、明日ね」と家に帰るBちゃんを見送りました。 翌日,Bちゃんは,園庭でクラスのみんなと一緒に先生の話を聞きながらピーマンの苗を植える活動を始めていました。私は園庭や体育館での子どもたちの様子を見たり,電話の応対に職員室へ行ったりとあちこち移動していました。そして体育館で子どもたちに関わっていた時です。私の帽子をかぶったBちゃんが体育館に来て,ニコッとしながら「園長先生,これ」と帽子を脱いで渡してくれました。どうやら動き回っているうちにポケットに入れていたはずの帽子を園庭で落としていたようです。「Bちゃん,ありがとう!」と受け取ると嬉しそうな顔で応えてくれました。園庭では,一人一人が苗を植えようとしているところでした。すぐにBちゃんはみんなのところへ戻って行きました。 新年度,一か月が過ぎ,それぞれの学年の子どもたちが少しずつ幼稚園生活に慣れ始めてきました。そのような中,未就園児たちは,年長児が関わってくれることにも抵抗感が少なくなり,年長児も最高学年だという思いをじわじわ感じるようになってきています。 こんな時,どうすればいいかなと瞬時に考えてC先生のところへAちゃんを連れて行ったBちゃん。また,Bちゃんが私の帽子を見つけて,クラス全員での活動で先生からの話が一段落して,“今,帽子を渡しに行こう”と決めてさっと私のところへ来たBちゃん。自分で考えて行動してほしい,年長児としての自覚をもって行動してほしいというめあてをまさに達成しているBちゃんの姿です。C先生に「さすが年長さん」と認めてもらい,年長児としての誇りも高まったと思います。また,お母さんからも「そんなことができたん!」と褒めてもらったことも自己肯定感につながったと思われます。 |
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