最新更新日:2024/09/19 | |
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園だより 1月号より
ふくらむ夢
「プレゼントを持ってきたよ」とサンタクロースやトナカイになった子どもたちが廊下でそりを走らせています。サンタクロースやトナカイになっている子どもはとてもにこやかで,うれしそうです。未就園クラスのひよこ組の子どもたちが,その様子に気づき,廊下に出ていくと,サンタクロースさんは一人一人にプレゼントを渡してくれました。 サンタクロースやトナカイ,そしてひよこ組の子どもたちは大喜びでした。プレゼントをあげることももらうこともうれしいごっこ遊びです。 子どもはプレゼントをもらうことだけでなく,友達にあげることもうれしいのです。普段の遊びの中では,同じ遊具を使いたくてトラブルになることもあります。しかし,サンタクロースになりきって遊ぶ場合は,友達が自分のプレゼントをもらってくれることを喜んでいます。遊びの中で,いろいろな立場を経験することはとても大事です。それぞれの思いを経験することが次の遊びや友達との関係にもつながっていきます。 子どもたちが楽しみにしているサンタクロースがもうすぐやってきます。各クラスの保育室ではサンタクロースや子どもになってのサンタごっこをしたり,サンタさんの歌を歌ったりしています。 そのようなある日,もも組の子どもたちに『うさこのサンタクロース』の絵本を読みました。その絵本のあらすじです。うさこがサンタクロースに赤ちゃんをお願いしたのですが,ウサギのサンタクロースは赤ちゃんをプレゼントすることができません。そして,当日の夜,友達の動物サンタと一緒にうさこの家の窓の前にたたずんでいました。寝ていたうさこが目をさまし,窓の外のたくさんのサンタさんに出会います。サンタクロースさんは赤ちゃんがプレゼントできないとうさこに告げます。うさこが大泣きをしているところにうさこのお母さんが現れ,実はもうすぐ赤ちゃんが生まれるという話を聞き,みんなで喜んだという内容でした。 読み進んでいくと,うさぎのサンタクロースがどうしても赤ちゃんはプレゼントできないことや友達の動物のサンタクロースに次々と相談する場面では,聞いている子どもたちの表情がくもり,中には「私が赤ちゃんをあげる!」とまで話す子どももいました。うさこのお母さんから赤ちゃんが生まれることがわかるというハッピーエンドでは,「ヤッター!」と大喜びの子どもたちでした。 この時期,子どもたちの夢がふくらみます。願い事を叶えてくれるサンタクロースに思いを寄せ,楽しいごっこ遊びを友達と一緒にしたり,絵本からサンタクロースのイメージを広げたりして楽しみます。絵本のうさこが赤ちゃんのプレゼントをもらえなくて悲しそうにしている場面では,うさこの気持ちを受け止め,何とかしてあげたいという思いを言葉に表す子どももいました。最後はハッピーエンドでみんな満足しました。子どもの時にしか味わえない,ドキドキ感やそわそわした嬉しさなどを大事にして幼稚園では先生と一緒に遊びを創っています。ご家庭でもそのような子どもの気持ちを受け止めて一緒に楽しんでもらえばと思います。 |
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