最新更新日:2024/09/26 | |
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『他者』を通して『自分』を見つめる・・・さて,17日(月)から三者懇談が始まります。特に,3年生にとっては,成績も気になるところだと思いますが,学習面だけでなく,様々な行事や取組を通して成長した『自分』と向き合う機会にしてほしいと思っています。なぜなら,『ありのままの自分』と素直に向き合うことで,次のステップが見えてくると考えるからです。 中学生の時期は,「自分とは何か」「自分は何のために生きているのか」というような問いかけをし始める時期です。『自分探しの旅』という言葉がありますが,鷲田清一氏は,その著書の中で「じぶんがだれかをたずねて,じぶんのなかを探す…でも,これ,ほんとうに正しい問い方なのだろうか。…自分の顔は自分そのものなのに,私たちは見たことがない…ぼくらは,自分が自分のことをいちばんよくわかっていると思っている。自分にいちばん近いのは自分だと思っていながら,実は,自分というのがすごく遠いものなんだ。」と述べています。確かに,自分の顔は「自分」なのに,私たちは直接見ることができません。鏡や写真でしか自分の姿を見ることができませんし,また,相手と話をしているときも,自分がどんな表情で相手と接しているのか相手の反応を通してしかわかりません。実は,私たちは,意識しているかいないかは別として,常に『他者』を通して『自分』を見つめているのです。 勉強や部活動,生徒会活動や行事,学級の係活動など,クラスや学校の『仲間』と過ごした2学期の生活の中で,どんな『自分』との出会いがあったのかをしっかりと振り返り,2019年につなげてほしいと思っています。 『心』は人と人の間にある・・・さて,先週は,12月の人権月間に合わせて,生徒会本部が中心となり,『ボカボカウィーク』が実施されました。毎日昼食時間に,本部役員が『友達』についてのスピーチを行い,その後に『高中スリーピース宣言』を歌う中で,身近な『人権』について考えるという取組です。「本当の自分をさらけ出すことができるのが友達」「一緒に悩んでくれるのが友達」「でも,あいさつや感謝の言葉など口に出すことも大切」等,自分の体験談も交えて,一人一人,思い思いの「友達像」を語ってくれました。 高中スリーピース宣言には・・・ 言葉をかわして友達を知ろう 友達のイイトコロを もっともっと見つけよう 一人ひとりの“ちがい”を わかり合って大切にしていこう 友達を大切にする気持ちを持ち続けよう とあります。 インターネットやSNSの発達で,『機械』を通してつながっているように勘違いしてしまいがちな世の中ですが,『心』は人と人の間に存在するのではないかと思うことがあります。「言葉をかわして友達を知ろう」という歌詞のように,お互いが顔を見ながら,言葉を掛け合うことがとても大切なのではないかと感じています。さりげない言葉や行動でも,心がポカポカ温かくなった経験は,誰もが持っているのではないでしょうか。寒い冬を迎えますが,身近な人とのふれあいの中で,少しでも温かく過ごせればと願っています。 『人ごと』ではなく『自分のこと』として・・・さて,早いもので12月,2学期も,あと3週間となりました。12月と言えば『人権月間』。7日(金)には,各学年で人権学習が予定されています。 1日(土)には,左京中ブロックの小中学校PTAの皆さんと共に,人権尊重学習会と街頭啓発活動を行いました。「わたしのいもうと」という絵本から人権を考えるというご講演の後,「『みんな違ってみんないい』と言いながら,なかなか違いを認められない現状がある」「いじめについて『傍観者』の存在が大きいのではないか」等,『自分のこと』として受け止め,何をすればいいかを考えながら,父親,母親,学校,それぞれの立場で,活発な意見が出されました。 「差別はいけない」とわかっていても,それを『人ごと』の知識としてだけにとどめておくのではなく,『自分のこと』としてとらえ,自分の中にある「素直になれない心」や「違いを認めることができない心」等ともしっかりと向き合うことが大切なのではないかと感じます。7日の人権学習でも,子ども達が『自分のこと』としてとらえ,『自分の生き方』を考えるきっかけになればと願っています。ご家庭でも,話題にしていただければと思っています。 豊かな関係性を築く・・・さて,22日(木)には,左京区長をはじめ,左京区はぐくみネットワーク実行委員会の方々を中心に,約70名の地域の方々にご参加いただき,2年生を対象に「しゃべり場&ふれあいトーク in Takano」が行われました。ほとんどが初対面同志,最初は緊張気味だった中学生も,熱心に耳を傾けて下さる大人の方を前に,相手に伝わるように丁寧に話をする中で,打ち解けていったように感じます。また,大人の方も,「生徒さんが,目を見て,しっかりと聞いて下さるので,楽しくてついついしゃべりすぎました」とおっしゃるほど,笑顔がいっぱい,和やかな会となりました。 前半は,1対1で向き合った形でしゃべる『しゃべり場』,後半は,4人グループでの話し合い形式でしたが,4人の膝が,自然と内側を向き合い,話をする様子から,世代を超えて,人と人とが関わり合いながら,豊かな関係を築いている感じが伝わってきました。一昔前なら,地域のあちこちで見受けられた光景かもしれませんが,バスや電車の中で,一人一人がスマホの画面に見入っている今の時代,人と人をつなぐために,このような『仕掛け』が必要なのかも…と思うと少し寂しい気もします。 しかし,大人も子どもも,「人と人が話しをするのが楽しい」と感じる経験が大切。「コミュニケーション能力が大事だと思った」「今日だけでもコミュニケーション能力がupした」という生徒の声もありました。「親切な心や,思いやり,人の心に根ざしたもの」等,人と人との関わりで育まれるものは,いくら機械化が進んで便利な世の中になっても,失ってはいけないものだということが,今回の取組を通して,参加者の心に改めて刻まれたのではないでしょうか。ご参加いただいた皆様,本当にありがとうございました。 『つながり』を深めるために・・・先日起きた事件の際には,保護者や地域の皆様から,素早い情報が寄せられたおかげで,子ども達の安全を第一に考えた行動をとることができました。本当にありがとうございました。学校のすぐ前での出来事だっただけに,地域のつながりの大切さを改めて感じ,感謝申し上げます。 さて,今週は2学期の期末テストがありますが,最終日の22日(木)午後には,2年生を対象に「ふれあいトーク in Takano」が行われます。今回は,大人と生徒が1対1で向き合って話をする『しゃべり場』形式です。左京区長をはじめ,左京区はぐくみネットワーク実行委員会の方々を中心に,70名近い方々が,この取組に参加してくださる予定です。司会進行は,先日,生徒会本部役員選挙で決まった生徒会本部役員が,進めてくれます。「ふれあいトーク」は,毎年,左京区内の中学校で行われているのですが,高野中学校で,しかも,1対1のしゃべり場は初めての試みといくことで,地域の方々も「新しいやり方にこちらもチャレンジですね」と,期待していただいています。 社会の変化と共に,地域の方と子ども達の関わりの在り方が,少し変わってきたように感じられる今の時代,大人の方々と話す機会も少なくなってきているように思います。話したり聴いてもらったりする経験を通して,自分自身や自分の生き方を見つめるきっかけになればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 研究報告会 お礼今回,本校のスーパーバイザーとしてご指導いただいている後野文雄様のご講演の中で示していただいた,具体的な支援の在り方だけでなく,ご参加いただいた皆様の温かい励ましのお言葉やご意見をこれからの研究に生かし,すべての生徒を支える学校をめざして『一人一人を徹底的に大切にする高野教育」を推進して参りたいと考えております。 今後もご支援,ご指導をよろしくお願いいたします。 今しかできないこと・・・1日(木)に,1年生を対象に行われた「いのちのがん教育」の授業では,「がんと闘うというのではなく,がんも自分の身体の一部なのだから,がんと折り合いをつけながら,共に生きている。だから,くよくよ考えて時間を使うより,生きていることの奇跡に感謝して,1日1日をていねいに生きています」という京都府がん教育推進メッセンジャーの方の力強い言葉を,生徒たちは真剣に受け止めているように感じました。 3日(土)には,日本PTA近畿ブロック研究大会が和歌山市で開かれ,その記念講演で,俳優の小西博之氏が,ご自身の腎臓がんの闘病生活を通して「前向きに生きることの大切さ」「すべての人々に対する感謝」そして「いのちの大切さ」を熱く語ってくださいました。「本当に辛い時,思い悩んだ時,相談にのってくれたのは学校の先生だった。だから,先生になろうと思った」と話される小西氏は,今,生きていることの素晴らしさ,いのちの大切さを日本中の子どもに伝えたいと活動されています。 お二人のお話に共通しているのは,「がんは闘うものではなく,受け入れること,ありのままの自分を受け入れることから,自分の生き方が始まる」というものでした。 この講演で手話を交えて披露された「いのちのうた」の歌詞の中に 今しかできないこと あなたが今できることから 何かをはじめてみようよ いのち みつめてみよう・・・ とあります。 学習面や友達関係,親子関係等,思い悩む思春期真っただ中の子ども達にとっては,ありのままの自分(いのち)をみつめることは難しいことかもしれません。けれども,かけがえのない一人一人のいのちが輝くことを願って,「今しかできないこと,今できることから 何かをはじめてみよう」と子ども達が一歩を踏み出すことができるように,保護者や地域の皆様と学校とが連携を取りながら,支えていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。 「思い」を形に・・・23日(火)には,生徒会本部役員選挙が行われ,新旧役員が引き継ぎをしながら,1,2年生中心の新体制を作り始めました。先日,中庭のベンチで,新本部役員が,これからの活動方針の原案を考えながら,「こんなことをしたい。あんなこともしたい・・・」とあれこれ話し合いながら,「どうやって形にしていけばいいのだろう」と悩んでいました。ちょっとしたヒントに,どんどん思いが膨らんで笑顔になっていく様子に,「意欲って大事だなぁ」と改めて感じることができました。「思い」を持つことはとても大切なことですが,その「思い」を形にしていくために,『生徒会』の組織があるのです。一方通行ではなく,双方向で「思い」を発信し合いながら本部や議会・委員会,学級等で形にしていってほしいと思います。それが,生徒会活動の活性化につながり,学校をよりよくしていくことにつながるのです。生徒会の会員は全校生徒です。「学校をよりよくしていくために自分は何ができるのか」「社会の一員として自分は何ができるのか」は生徒会活動の二本柱です。お互いの「思い」が伝わり合う集団づくりをめざして大いにリーダーシップを発揮してくれることを期待しています。 話しやすい双方向の関係性・・・19日(金)には,2年生が「生き方探究チャレンジ体験」で感じたこと,調べたこと,考えたこと等をポスターにまとめ,1年生だけでなく,養正小学校,養徳小学校の6年生をお迎えして『ポスターセッション』を行いました。ポスターセッションとは,発表者が一方的に話すのではなく,聞き手との質疑応答や意見交換をしながら考えを深めていくもの。最初は戸惑いを見せていた6年生や1年生も,2年生の笑顔いっぱい,堂々とした発表に,積極的にかかわりはじめ,回を重ねる毎にいい雰囲気になっていきました。2年生は自分の意見を伝えるためには,「笑顔」と「はきはきとした大きな声」が大切であるということだけでなく,聞き手が,うなづいたり,質問や意見を言って反応を示してくれることで,随分しゃべりやすくなることを実感したのではないでしょうか。 テレビやコンピュータで情報を得るのは便利ですが,それは一方通行の情報です。また,コミュニケーションのツールとして『スマホ』が重宝される現代ですが,「文字のやりとり」も,伝達する手段としては確かに便利ですが,お互いが高め合えるような双方向の関係性にはなかなかなり得ないと感じています。人と人が関わる中で「なるほど!!」と実感できる経験を積み重ねていくことがとても大切だと思います。思春期で,親子の会話が難しいという保護者の声もよく聞きますが,「〇〇しなさい」とか「早く○○しなさい」等,指示的な会話ではなくて,秋の味覚やスポーツ,将来のことや世の中の出来事等,双方向で会話が楽しめるような話題でおしゃべりをする時間を意識してみてはいかがでしょうか。 『笑顔』のリレー・・・先日訪れた運動会では,3〜5歳児と保護者のペアを「鳥の巣」に見立てて,乳児を抱いた保護者が「小鳥」として,その巣の中に入るという競技を行っていました。純粋な赤ちゃんの笑顔に,3〜5歳児はもちろん,大人達も,素敵な笑顔があふれていて,見ている側も,思わず笑顔になりました。 ヒトは,生まれてすぐは,自立して生きていくことができません。誰かに依存しなければ,お乳を飲むことも,動くこともできません。お世話をしてくださる感謝の「しるし」として,赤ちゃんはとびきりの笑顔をもって産まれてくるというお話しを聞いたことがあります。そしてその笑顔は,リレーのように関わる人を次々と笑顔にするパワーを持っているということを,運動会の光景を眺めながら改めて実感することができました。 保護者は,子どもの成長を願い,あらゆる場面で関わり続けてこられたわけですが,子どもは,少しずつ「自立」し始めるのが思春期です。親は『目』は決して離さずに,でも,少しだけ距離を置く時期にさしかかっているのではないかと感じます。先日も,進路保護者会を行いましたが,保護者の考えや思いを子ども達に話すだけでなく,子どもの考えを聞いてみる,子どもの困り感を共有する,人生の先輩としてアドバイスをしてみる等,人それぞれに様々な距離の取り方があると思います。16日(火)から1・2年生は教育相談,3年生は進路相談が始まるこの時期,学校と保護者が連携を取りながら,子ども達の「自立」に向けての関わりができたらと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。 |
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