京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/31
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中学3年生対象「実技講習会」(6/8開催)に申し込みされた皆さんは、実施要項を確認の上、ご来校ください。引率の保護者の方には、当日9時より本校の教育活動についての説明会を実施いたします。

崇仁春祭りに参加してきました

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5月14日(日)小雨が時々降る中、本校がある地元崇仁地域で崇仁春まつりが開催されました。

このお祭りは、崇仁自治連合会・崇仁まつり実行委員会・崇仁文化会・NPO新たな崇仁まちづくりの会が主催しており、毎年5月に行われている行事で、注目は写真にあるように船鉾巡行となります。コロナ禍の中、この3年間は開催できず、今年4年ぶりに再開できたようです。

崇仁地域は新日吉神宮の氏子圏に入り、崇仁春まつりのルーツも神社の祭礼への参加にさかのぼるそうです。

午前に南巡行(京都駅南側)、午後に北巡行(京都駅北側)となっており、私と副校長は北巡行に参加させていただきました。

鉾の上には地元の子どもたちが、鐘や太鼓を、鉾の後には、京都芸大学生ボランティアによるお囃子隊が続いていました。引き手にも地元の方に交じり、京都芸大教員の方も参加されていました。
お囃子隊の中に、本校卒業生の京都芸大生も参加しており、嬉しく思いました。

校長メッセージ

 皆さん、おはようございます。

 昨日、ここの場所で皆さんと共に京都市立美術工芸高校の開校式を、多くのご来賓の方にご出席していただき、お祝いの式典を開催することができました。

 いよいよ教育活動がスタートします。多くの方に支えられてこの日を迎えられたのは、教職員をはじめとする関係者の力のみならず、皆さんや保護者の方の様々な取り組みへの協力と支援あってのことだと思っています。また式典において、生徒代表として生徒会執行部の4人の生徒の皆さんには、緊張のなか大役を努めていただきました。この場を借りて、ここに集う皆さん全員に感謝いたします。ありがとうございました。

 また昨日は美術工芸高校として記念となる第1回目の入学式を行い、93名の新入生を迎えました。そして、新しく着任された方を加えた教職員と2・3年生を合わせた皆さんで、第1回目の始業式を迎えられたことを、心から喜ばしく思います。美工の景色があらゆる面で一変して見えますが、ここにある校旗や中庭のロダン作の「青銅時代」は、まさに美工の歴史をつなげるシンボルです。また、これまで皆さんが先輩から受け継がれてきた美工への思いや伝統も消えるものではありません。その歴史や伝統を大切にしながらも、ここに集った皆さんが美工の新しい歴史を綴っていってほしいと願います。

 年度当初に当たって、皆さんにメッセージを送りたいと思います。

 私は3週間前の3月中旬に、本校の教員である稲次先生と2人で、アメリカのボストンとニューヨークへ視察に行ってきました。この視察の目的は、将来的にボストンにある芸術高校「ボストンアーツアカデミー」との姉妹校提携や海外研修の際の交流を視野に入れた協議をするためでした。また美術館や国連などの機関においても連携が図れないか、模索するためでした。皆さんは、今や世界と知らず知らずに繋がっています。海外旅行や留学をしていないからそんなことないと思う人もいるかもしれませんが、SNSを活用しているだけで、世界中の人たちと繋がっているのです。グローバル化は皆さんがどのように思おうが、皆さんの生活に入り込み、否応なしに進んでいっています。

 本校でも、昨年度、世界に目を向けるような取り組みをいくつかしました。京都精華大学の留学生との交流会を実施、自主的に参加してくれた生徒がいました。また京都パレスライオンズクラブのご支援でイタリア・フィレンツェへの研修に応募した生徒は20名を超えました。そして、文部科学省が公募したトビタテ!留学ジャパンには3名の生徒が応募しました。また、卒業生には海外留学を目指している生徒も出てきています。
 
 そのような中で、学校として生徒の皆さんには海外の同じ志を持つ高校生や、海外の芸術大学で学んでいる学生との交流の機会を、ぜひ作りたいと思っています。その機会の一つに、ボストン視察に行った際、早速にボストンにあるマサチューセッツ芸術大学と交流する話をいただきました。この6月には大学から建築を学ぶ学生が教授と共に京都に来られます。その際に、ぜひ美工を訪れて高校生と交流したいとのお話をいただきました。

 また、ボストンアーツアカデミーの学校とは、お互いの生徒同士がビデオレターなどで交流を深めていくなどといった取り組みを進めることになりました。
 正式に決まれば皆さんにご協力の依頼をすると思います。ぜひ、二つの学校について、どのような学校なのか、どのような生徒や学生がいるのか、検索してみてください。

 今、お話をした国際交流は、本校の教育活動の一つです。地域の方と繋がるような活動も始まります。これからはハード面では新しい施設・設備の活用、ソフト面では、「BIKO steAm」や「CARRIER PRODUCE」などといった新しい教育活動が始まります。2・3年生にはこれまでもお伝えしてきましたが、学校は、皆さんが授業や特別活動などに取り組む時に、受け身になるようなものを出来る限り少なくし、自ら考え、行動できるような能動的に学ぶ姿勢を育むための取り組みを増やしていきます。また、様々な学校行事等も、できる限り皆さんが積極的に参画できるようにしていきたいと考えています。皆さんは、様々な取り組みに対し、失敗を恐れずチャレンジしていってください。
 
 この新しくなった美工で、皆さんが大きく飛躍することを願って、始業式の挨拶とさせていただきます。

                       校長 名和野新吾

開校式「誓いの言葉」


 私たち美工生274名は京都市立美術工芸高等学校の生徒として今日、新たな第一歩を踏み出します。鴨川のせせらぎと東山の山並み、豊かな自然を身近に感じ、また、京都市立芸術大学や 京都駅を行き交う人々、活気ある街の動きを感じながら、できたばかりの真新しい校舎に入り、窓から差し込む春の日差しを浴びながら,今,新天地での高校生活にわくわくしています。

 美工は143年の歴史と伝統ある美術専門高校です。私たち全校生徒は,これまでの歴史や伝統を引き継ぎつつも,これからの未来をつくる挑戦者として、自らの手で輝かしい物語を綴っていきます。

 私は,正解のない美術の世界に苦しみながらも,ともに互いを高め合い、可能性を広げようとする自由快活な美工の校風が大好きです。生徒一人一人の心のなかにある個性豊かでクリエイティブな発想をかたちにすることは決して簡単なことではありませんが,同じく美術を志す仲間がそばにいて,美を通して悩みや楽しみを語り,一緒に成長できることが美工の素晴らしさであり,自分もその一員でいられることが何よりも喜びです。

 私には人に伝えたいことがあります。そして美術には,人に何かを伝えるための強い力があると知っています。新しい学校では,自ら行動し,様々な経験を積み,多くの人と思いを共有できるよう,さらに多様な表現に挑戦したいです。そのためにも感性を豊かに磨き,考えを深め,素敵な仲間と一緒に新たな景色を見に行きます。「美」を通して良さを認め合い,刺激し合うことの素晴らしさを,私たち生徒のものづくりやものがたりを通して多くの方々に知っていただけるように頑張ります。

 最後になりましたが,開校にご尽力いただきました地域や関係者の方々,先生方,今日このような素晴らしい日を迎えられたこと,生徒を代表いたしまして,深く感謝を申し上げます。これからの高校生活の中で、私たちは勇気をもって、たくさんの挑戦を重ねていきます。同じ数だけ失敗もするかもしれません。どうか温かい目で見守っていただけると幸いです。私たちの創作活動を通して、ここが、美術、アートであふれる街となるよう、生徒一同全力で 努力することをここに誓います。

                     生徒代表 根布莉乃

開校式 謝辞

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 本日ここに、門川大作京都市長様、田中明秀京都市会議長様、吉田孝雄京都市会副議長様をはじめ、多くの御来賓の皆様の御臨席を賜り、開校式を挙行できましたことに、深く感謝申し上げます。
 これまで本校の開校に向けて御尽力いただきました、同窓会、PTAをはじめとする学校関係者の皆様、また御支援・御協力をいただいた地域や教育関係の方々に対しまして、改めて御礼を申し上げます。
 また、京都市、京都市会関係の皆様におかれましては、極めて厳しい財政状況の中を、かくも美しく機能的で充実した校舎の建築とともに、学習環境の整備に特段の御配慮を賜り、深く感謝申し上げます。

 本校は、明治13年、日本初の公立美術学校「京都府画学校」として産声をあげ、京都御苑内に誕生いたしました。当時の設立嘆願書には、「京都の文化・産業界の活性化、強いては日本の国力の向上を目指してのことである」と書かれています。その後、移転、改称などの変遷を経て、戦後の昭和24年に学制改編に伴い、京都市立日吉ケ丘高校美術課程となり、そこで約30年間普通科と併設した形で美術教育がなされていました。そして昭和55年、同窓会の悲願でもあった銅駝美術工芸高等学校として、独立開校がなされ、43年間を経て、本年4月1日、この地に「京都市立美術工芸高等学校」として校名も新たに、移転・開校を迎えることができました。

 本校には、開校以来9,000名近い卒業生がおり、日本の伝統工芸界をはじめ、美術分野、産業界で牽引役となり活躍されています。我々美工は、京都のみならず、日本の文化・美術の発展を支えてきたという自負のもと、未来社会においても、美術をとおして社会で活躍する青年の育成をめざしていく所存です。これからも美工は「感じる心」「考える力」「表現する力」を鍛錬し、生涯にわたって学び続け、探究し続けることができる力を育みます。そのためにも徹底した未来志向で、世界に向けて発信できる力をつける学校作りに努めてまいります。

 ここ美工には、絵を描くことが好き、ものづくりが好きな生徒が入学し、日々創作に「没頭」し、切磋琢磨して成長しております。こうした好きな物事に「没頭」しながら学ぶという教育の本質ともいうべき、素晴らしい教育を礎とし、これまでの常識や既成概念に捉われず、自由な発想で物事を考え、答えのない問いに試行錯誤しながらチャレンジし、新しい景色をつくり出していくような行動力ある青年を育成します。また、多様な他者と協働する機会を多く設定し、互いに高めることができ、新たな価値観を生み出す創造の庭となるような学校を目指します。そして生徒は新しい教育活動のもと身につけた力で、社会の中で自ら課題を見つけ、国際社会で大いに活躍するであろうと確信しております。世界に通じる才能を美工から輩出することを願ってやみません。

 本年10月には京都市立芸術大学が移転するこの機に、芸大生や教授との接点を増え、生徒たちの意識はこれまで以上に高まるでしょう。芸大生や留学生の方との交流により、自身のアートという概念を広げ、グローバルな視点を持てることを期待しております。それは自らのキャリアについて具体的に考察できる機会となり、新しい美工の強みとなります。
 
 新しい校舎の真ん中には、崇仁小学校から引き継ぐ、長年地域の方に大切にされてきた大銀杏の木が、美工の開校を祝福してくれているかのように、新芽の緑を輝かせてくれています。そして、その手前には、美工が日吉ケ丘時代から学校のシンボルとして大切にしてきたロダン作の像が、引き続き、生徒達を見守ってくれています。この新しいシンボルとなる中庭を中心に、生徒たちが創作活動をし、そこに地域の方が足を運んでいただき、笑顔になっていただく。美術を通して生徒と地域の方々が心を通わせ、まち全体を、彩り豊かにしていきたいと思います。

 以上に述べました美工の新しい未来を確実に実現して参りますために、生徒たちが心置きなく様々な活動ができる環境を、校長をはじめ教職員一同、情熱を持って生徒一人一人に寄り添い、最後まで責任を持って支援していく覚悟であります。

 結に当たり、この美術工芸高等学校は、明治当初の設立趣旨を再確認し、京都をはじめ日本・世界を創造力で元気にする青年を輩出していきます。そしてまた、生徒や保護者の皆さん、地域の皆様方、さらには、京都市にとって誇りとなる高等学校にして参りますことをお誓い申し上げ、感謝の言葉といたします。

 令和5年4月10日
                     校長 名和野新吾

第43回入学式 式辞

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 新緑が輝きを増し、すがすがしい春の風が吹き抜けていく今日の佳き日に、京都市教育委員会をはじめ、PTA副会長様、平素より本校にご支援をいただいております美工交友会、京都パレスライオンズクラブのご来賓の皆様、そして、多数の保護者の皆様のご臨席を賜り、令和5年度 京都市立美術工芸高等学校、第1回入学式を挙行できますことは、この上ない喜びであり、本校教職員を代表いたしまして、心よりお礼申し上げます。

 ただいま、93名の新入生の入学を許可いたしました。まずは新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。教職員一同、皆さんを大切にお迎えしたいと思います。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。これからの3年間、教職員一同、力を尽くしてお子様の成長を支援してまいります。ご理解、ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。

 本校は1880年、京都御苑内にわが国最初の公立の美術学校「京都府画学校」として創立されました。そしてこの4月1日、新天地であるこの場所に移転、「京都市立美術工芸高等学校」と校名を改称しました。本校は美術工芸科単独の高校として143年を迎えた長い歴史と深い伝統をもつ学校であり、本校を卒業された諸先輩方は、美術工芸界、産業界ほか、各方面で活躍されています。皆さんは、晴れてこの歴史と伝統のある美術工芸高等学校として最初の入学生となり、京都市立美術工芸高等学校の3期生として、この良き伝統を引き継ぐと共に、新しい歴史を刻んでいくことになります。

  皆さんには学校説明会等で本校の学校グランドビジョンについてお伝えしてきましたが、私たち教職員と教育委員会は、これからの予測困難な社会で生き抜くための教育に何が必要不可欠かを検討し、「CAREER PRODUCE」や「BIKO steAm」といった新しい教育活動を策定し、実践することにしました。皆さんが現地点で持っている様々な興味・関心をより高め、確実な力になるよう導いていくためのものです。

 さて入学にあたり、新入学生の皆さんに2つのお話をさせていただきます。

 1つ目は「新しい出会いに挑戦しよう」ということです。
 これまでの習慣や先入観から自らを解放し、新しい環境や状況へ恐れずに向う必要性についてです。皆さん一人ひとりが持っている若々しい精神と感性を、新しい出会いで磨かれることを願っています。
 とはいえ実際は大変な努力が必要です。ここで校長として立っております私自身も、かつては新しいことに臆病で消極的な青年でした。芸術とは無縁の、田んぼや畑に囲まれた田舎で育ちました。芸術の都・京都に出てきたときはカルチャーショックの連続でした。自分は学校では一番美術ができていたのに、それよりも上手い人がごく当たり前に大勢います。まさに強烈な新しい出会いです。最初は不安やコンプレックスだらけになり、自分の殻に閉じこもろうとしていた私が、そのなかで学んだのは「恐れているものにこそ大いなる可能性がある」ということでした。新しいことや知らないことへの恐れは、誰もが感じることです。ただそこで怖がって行動しなければ何も変わらず、後悔することだけが残ることを学びました。若い感性のなかで学んだことすべてが、皆さんの糧となるのです。新しい挑戦をすればするほど、失敗も多くあるでしょう。もし万が一にも皆さんが新しい環境に挫けそうになったら、そのときは私たち教職員がサポートします。安心して自分の未知の可能性へ、思いきり突き進んで欲しいと願っています。

 2つ目は、自己表現をするためにもしっかりとした語彙力や文章力を身につけて欲しいとのお願いです。造形作品だけではなく言葉による表現も同時に追求することで、皆さんの精神力や思考力・表現力が鍛えられます。現代社会においては、ものづくりに加え、文章を書いて言葉で造形作品を解説するなど、様々なコミュニケーションツールを使うことが評価に繋がる現状にあります。加えて、自分は芸術系だからなどと限定せずに、科学者のような明晰な観察能力、考古学者のような発見の努力にもぜひチャレンジしてください。

 最後に、仏教の禅の教えを記した哲学者である「鈴木大拙」の残した言葉、「外は広く、内は深い」を贈りたいと思います。
 これまで皆さんは、高校入学を大きな目標として頑張ってこられました。18歳成人を迎えることになる高校時代は、新しい人生のステージに向けて出発となります。皆さんの「自己発見」と「自己表現」に向けての本格的な旅立ちであると私は思っています。これまで自分でも気が付かなかった、思いもかけなかった自分の能力や適性を発見することになるでしょう。鈴木大拙の言葉「外は広く、内は深い」とは、自分自身の心の内を探っていくといつまで行っても果てがない。また、自分自身の外を見ると果てしなく広く、どこまで行ってもまた果てがない。自分自身の中も外も同様に深くて広い。人間存在の絶対的真理を探究し続けた大拙がいわんとしたことは、「独りよがりになることなく、また自らを失うことなく、真理探究に励みなさい」ということとされています。皆さんには無限の可能性があります。ぜひとも「外は広く、内は深い」という言葉を噛みしめながら、実り多い学校生活を送ってください。

 皆さんの力と可能性を大いに期待し、式辞といたします。

 令和5年4月10日

        京都市立美術工芸高等学校 校長  名和野 新吾


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