最新更新日:2024/09/20 | |
本日:12
昨日:203 総数:906853 |
新年のご挨拶「生徒の皆さんへ」 新年おめでとうございます。 「かくて明けゆく空のけしき きのうにかわりたりとは見えねど ひきかへめずらしきここちぞする」 吉田兼好(『徒然草』第十九段) 現代語訳すれば「元旦の夜が明けていく空の景色は、見た目に普段の朝と変わりないが、状況がいつもと違うので特別な心地がする。」ということでしょうか。新年を迎え、皆さんは何か特別に新しくなったような気持になりましたか。 皆さんには常日頃から節目節目には自身を振り返り、次のステップにつなげていくような行動をしてほしいとお話ししていますが、新年を迎え、どのような目標や決意を抱きましたか。 今日という日や、今という時は二度と戻ってはきません。だからこそ時間を大切にし、自分自身がやりたいことに焦点を当て、目標を立て、チャレンジ(トライ)して欲しいと考えています。そうすれば、必ず以前とは違う景色(世界)が見えてきます。その違う景色を見るための過程(努力)が、皆さんを成長させ、やり抜く力を育ててくれます。そして違う景色が見えた時の達成感は、何事にも変えられない糧となり、更なる次のチャレンジへと自身を導いてくれます。チャレンジの大きさは関係ありません。勇気を持って一歩踏み出しましょう。上手くいくことも上手くいかないこともありますが、何度も立ち上がって、チャレンジを試みてください。そんなあなたを誰かが見守ってくれ、支えてくれます。 何かを変えることはとても大変なことですが、創作好きな美工生には大きな強み“パッション(情熱)”があります。自分自身を信じて挑戦してください。私はそんな皆さんを心より応援しています。もし、チャレンジして少しでも何かが変わったら、ぜひ校長室の私の所に来て、お話を聞かせてください。 話は変わりますが、本校にとって今年度は節目の年となります。銅駝美工として独立開校し、43回目の元旦を迎えました。この地(校舎)で迎える新年は最後となります。これまで4000名を超える生徒がこの校舎で学び、多くの思い出を作ってきた場であり、私も含め教職員も生徒と一緒に苦楽を共にした場でもあります。そのことを考えると、ここを去ることにとても寂しさを感じます。一方で、4月には校名を「京都市立美術工芸高等学校」と改称して京都駅東部に移転、新しい美工の歴史を刻む年となります。未来を担う青年を育成する学校になるためには、教職員と生徒の皆さんや保護者の方をはじめ、多くの学校関係者の方が想いを一つにし、一緒に考え、協力し合いながら取り組むことが必要不可欠になります。その結果として、どこにもないような素晴らしい学校ができると私は確信しています。このような節目の年に皆さんと一緒に学校を挙げての取り組みを成し遂げることに大きな期待をしています。 最後に、皆さんもよく知っている映画「タイタニック」や「アバター」の監督ジェームズ・キャメロンの言葉を贈ります。 「失敗することは、アートであり、冒険でなければなりません。信じるからこそ、新しい何かが生まれるのです。どんな発明も、リスクを負わずには生まれなかったでしょう。だからこそ、リスクをとる勇気を持たないといけないのです」 本年もよろしくお願いいたします。 2023年(令和5年)1月5日 校長 名和野 新吾 |
|