京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/31
本日:count up26
昨日:225
総数:875710
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
中学3年生対象「実技講習会」(6/8開催)に申し込みされた皆さんは、実施要項を確認の上、ご来校ください。引率の保護者の方には、当日9時より本校の教育活動についての説明会を実施いたします。

後期終業式校長挨拶(抜粋)

はじめに、私たちは昨年4月の移転を終え、新校舎での教育活動を始めました。環境が変わる中での学校生活や教育活動を無事乗り越えられたのは、生徒の皆さん、先生方、職員の皆様方の協力のおかげです。1年間ご協力本当にありがとうございました。感謝いたします。

さて、 終業式にあたり、皆さんに2つのことをお願いしたいと思っています。

まず一つ目です。
今年1月1日に発生した能登半島地震のことについてです。皆さんの中にも、ご家族や知人が被災された方がいらっしゃるかもしれません。この地震により、多くの人々の生活が一変し、計り知れない被害が発生しました。日本はこれまで自然災害により多くの困難に見舞われてきました。しかし、その度に、私たちは人間の強さと優しさを持って、これらの困難を乗り越えてきました。1月20日頃の報道によると、地震発生からわずか2週間で石川県へのボランティア登録者数が一万人を超えたとのことです。今では2万人を超える方が登録して、実際に現地でボランティア活動を行っています。

この数字は、ただの数字以上のものを私たちに示しています。それは、困難に直面した時、私たち一人一人がどれほどの力を持っているか、そして人々が互いにどれほど深く結びついているかを教えてくれます。
この素晴らしい動きは、日本の強さと温かさを象徴しています。そして世界から称賛されています。私たち日本人は、困難な時でも互いに支え合い、力を合わせる文化を持っています。

本校においても、在校生の皆さんや先輩たちが美術を学ぶ自分たちにどんな支援ができるかを一生懸命考え、東日本大震災時、続く熊本地震、そしてウクライナ支援などにおいて行ったボランティア活動が、私たちの強い絆と支援の精神を象徴しています。
現在、能登半島地震の被害に遭われた方に対し、私たちの中には、できる支援を考え、個人として行動を起こしている人がいます。

また、本校でも生徒会を中心に街頭募金をするなど、行動を起こしてくれています。これらの行動は「素晴らしい」ということを超える意味を持ちます。それは、私たち一人一人がこの世界にどれほどの影響を与えられるかの証です。

被災地はまだ支援が必要です。私たちにできることは、これからも無限にあります。私たち個人の小さな行動は、大きな変化を生む力を持っています。それが社会を変えていくことにつながります。
この災害を通して、私たちは多くを学び、成長しています。人として、また社会の一員として。

生徒の皆さん、これからも先輩たちが築いてきたボランティア精神を受け継ぎ、行動を起こしてください。あなたの小さな一歩が、誰かの大きな希望となります。未来は、私たち一人一人の手に委ねられています。私たちもいつ何時どんな災害に見舞われるかもしれません。この災害を他人事と思わず、自分のこととして捉え、考えてみてください。

続いて2つ目です。
今年度、私たちの学校は新たなスタートをきり、京都市立芸術大学の隣に移転しました。以前、皆さんに京都芸大の制作展の案内をしましたが、訪れましたか?芸大が隣接していることで、何か変化を感じていますか。
現在、私たちは文化都市京都の心臓部に位置し、ここは芸術と創造性が躍動する場所となっています。また、昨年、文化庁が京都に移転してから、この都市の文化的な役割は一層強化されています。

皆さんは、この刺激的な環境の中で日々、自分の才能を磨いています。美術工芸の世界に身を投じることで、イマジネーションとクリエーションの両方のソウゾウ力を育むことは、未来を形作る力になります。先日の卒業式で、卒業生代表が答辞で「様々な先生方の視野を広げる指導が、私たちの創造の原動力となった」と述べました。
この言葉は私たち教職員にとって非常に嬉しいものでした。多様な興味を持ち、目指す目標に向かって視野を広げることは、創造力を高める重要な鍵です。『視野を広げる』とは、思考や知識の幅を広げ、物事を多角的に捉える能力を指します。

広い視野を持つことは、様々な日常のシーンで役立ちます。しかし、視野が広がったとき、初めて『以前の自分は視野が狭かった』と気づくものです。この変化を実現するためには、経験を積み、知識を広げる以外に方法はありません。そのために必要な環境が、ここには整っています。

成功も失敗も、すべてはあなた次第です。学び続ける喜びや探究する面白さを感じることこそ、この学校やこの地域で学ぶ最大の醍醐味です。他の地域にはこのような素晴らしい環境はありません。在校生の皆さんも、卒業生に負けない創造力を身につけて欲しいと思います。そのためには、思うだけでなく行動に移すことが大切です。行動すれば得るものがあります。失敗を恐れず、チャレンジ精神を持って日々を送ってください。そうすれば、この学校での生活が皆さんにとって意義深いものとなると信じています。

来年度を迎える前に、皆さんに二つのお願いをしました。今話をした内容はホームページにも掲載しますので再確認をして、自分に何が求められているか、じっくりと考えてみてください。そして日々の生活をより意識的に、大切に過ごしてください。4月の始業式で皆さんが希望に満ち溢れた表情で登校することを楽しみにしています。

 令和6年3月19日
                        校長 名和野新吾

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
行事予定
3/24 Bridge to Boston 帰国
3/26 ヨーロッパ美術研修旅行帰国
京都市立美術工芸高等学校
〒600-8202
京都市下京区川端町15
TEL:075-585-4666
FAX:075-341-7006
E-mail: bijyutukougei@edu.city.kyoto.jp