最新更新日:2024/06/07 | |
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新年 授業再開 校長の話
新年あけましておめでとうございます。元旦は比較的穏やか日でしたが,本日から再び厳しい寒波が到来し,冷え込みが一段と増しています。
皆さんはどのような年末年始を過ごしたでしょうか。紅白歌合戦も嵐のラストコンサートも無観客という、エンターテイメントの世界もかつてないスタイルとなり,年明けの初詣の様子も様変わりしました。2020年は,年明けに発生した「新型コロナウイルス感染症」が世界規模で拡大し、私たちは,感染リスクを回避するために,経済,文化,教育,スポーツなどあらゆる活動のスタイルを変えなければならないという難しい課題と向き合う1年でした。 年末に高齢者施設に入所している97歳の叔母のところへ行きました。昨年の秋には感染症対策を十分行いながら,15分程度の面会であれば,施設の玄関付近で面会が可能でしたが,全国的に感染者が急増する中,年末にはその面会もできなくなりました。せめて姿を見るだけでもと思い,事前に電話をして施設の窓越しに対面することにしました。直接声をかけることも手を握ることもできず,わずか数mmの厚さのガラスが人と人とをこれだけ隔てているのか,と辛い気持ちになりましたが,考え方を変えれば,この数mmのガラスが高齢の叔母の体を守っているのだとすれば,ガラス越しに顔をみせることができただけでも良かったのではないかと考えました。そして,施設の中から出られない不自由な叔母を元気づける「ため」に面会に行った自分が,叔母の元気な顔を見て安心できたことで,こちらから足を運んだ形ではあっても,逆に叔母から安心をもらったのだと思いました。叔母のためが,自分のためになっていて,結局この機会が「とも」に貴重な時間になりました。 4年前の進路講演会で講演していただいた京都大学の塩瀬隆之先生は,目の見えない人との美術鑑賞の経験を話され,目の見えない人と対話しながらの鑑賞は自分にとっても貴重な発見,体験となり,目の見えない人の「ために」目の見える人が何かをしてあげるという考え方から,「ともに」という考え方になったと話されました。 新型コロナの問題は、誰かの「ために」という姿勢に留まらず、「ともに」、気持ちと力を合わせて取り組むことが重要なのだと思います。関東のほうでは,再び非常事態宣言が出され,関西でも宣言要請について検討が始まっています。私たちは,まだしばらくこの問題と向き合わねばなりません。 今年一年、「ともに」という姿勢で活動し、希望を創っていきたいと思います。一日一日を大切に過していきましょう。 1月8日 |
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