京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/14
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学校教育目標「社会や人との関わりの中で真の逞しさを身につけた児童生徒の育成」

卒業証書授与式:式辞

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 式  辞

 柔らかな春の陽射しが,校内のいずみ桜の開花を少し早めようとしているようです。それは,この,今までにない卒業式を憂いてくれてるのかも知れません。

 本日,令和最初の第2回東山泉小中学校9年生卒業証書授与式を挙行するに当たり,早朝よりご来賓,保護者の皆様にご列席を賜りましたことを,高いところからではございますが,心よりお礼申し上げます。有難うございます。
 また,限定された開催を無事挙行できるようにPTA本部・運営の皆様に,マスクと消毒液の準備にご尽力いただき,さらには当日の配布までご協力いただき誠にありがとうございます。いろいろな方々の支えによって挙行できることに,心して式辞を述べさせていただきます。

 東山泉6期生68名の9年生の皆さん,義務教育の卒業,おめでとうございます。この6期生の卒業で東山泉小中学校の卒業生は開校以来451名となりました。少しずつ歴史と伝統を積みかさね,皆さんもその土台を築いてくれた貢献者であることに感謝します。

 「まさか」の一言がすべてを物語ると思います。
 誰も予想できなかったこの事態。本当は,不満の声もたくさんあることと思います。「なぜ私たちの年代に?」。統合してからの6年間を共に過ごした仲間たちとの最後の期間を奪ってしまったことに心が痛みます。本来なら東山泉という宝石箱にいっぱいの思い出を詰めることができたはずなのですから・・・
 一昨年,昨年「これまでに経験したことにない」という表現で,自然災害や夏の暑さを乗り越えてきましたが,令和最初の卒業証書授与式が「これまでに経験したことのない」ものとなってしましました。
 何事もポジティブに考えていきたい性分なのですが,さすがに断腸の思いで本日を迎えました。もちろん高校や大学では実際に中止されているところもありますが,こうして挙行できることに喜びを感じています。しかし,ここまで制限をしなければならない状況を受け入れてくれた皆さんに心から感謝します。
 本当に申し訳ありません。

 ただ,世間では多くの感染者が出ている中で,こうしてみんなで揃ってこの日を迎えられたことを大変嬉しく思っています。受検を前にした皆さんに話した内容を覚えていますか?今日は改めて正確な文章でお伝えします。
 「誰もが成功を手にしたい。そのために僕らに必要なもって何だろうか?確実に進むために絶え間ない努力か?大きな飛躍のための才能か?どっちだ!信じよう!努力は裏切らない。信じよう!才能の輝きを。時代は努力する人を求めているのか?時代は才能ある人に微笑むのか?どっちだ!」というあのCМのフレーズです。その答えはもちろん「まずは体調でしょ!」です。こうしてここにみんなが集まれたことは,体調を維持できているということです。すなわち,みんなが健康であることに感謝したいと思っています。

 東山泉にはこの開校6年の間に,日本全国の様々なところから学校視察に来られました。開校時に新聞の取材などを受けた記憶がみなさんにもあるのではないかと思います。
今年度の研究報告会で,今年も大変うれしい言葉をもらいました。来校された方々から9年生が直接質問を受けて,自分の言葉で応えるという取組を行った時のことです。全くのシナリオなしの状態ですから,さぞかし緊張したかと思いきや,皆さんの対応がいかに素晴らしかったかが,来校者のコメントから読み取ることができます。
 そのコメントのいくつかを紹介します。

■9年生の姿を見ることができて良かったです。ゴールを意識するって,頭で分かっていた以上に大切だと感じました。グループ学習や挙手なし指名による発表という経験を経て,自分の考えを言葉で表現する力が育っているという感じがしました。教職員ブースでのお話から.子どもたちのその表現力が育った背景も分かりました。
■中3というと,もう少しとがっている印象がありますが異学年との交流もあってかとても穏やかな雰囲気の生徒たちでした。小中一貫の良さを生徒が感じているところが,ステキだと思いました。
■子どもたちが,自分の話をどのように来校者に伝わりやすいように話すかを考えながら話していたと思います。メタ認知的知識を働かせていた場面を見ました。

 まさに,皆さんの成長,そして東山泉で学んだ成果が表現されていると思います。また,そのような9年生の姿をみて育った後輩たちは,間違いなくその精神を受け継ぎ,さらに後輩に伝えることができるように成長してくれるでしょうし,素晴らしい伝統にしていってくれると確信しています。

 来年度からの大学入試制度が変わることはこれまでにもお話してきましたが,昨年のさらなる急な変更の発表から,正確なことはまだわかりませんが,方向性から考えて皆さんがこの東山泉で身に付けたことは間違いなく活かされると思います。そして新しい令和の時代の先頭に立って活躍してくれることを期待します。 

 先日,元SMAPの中居正広さんの会見の中で,すごく印象的な内容がありました。「99%ダメかもしれないけど,1%やったら何かがあるかも知れない。1%に賭けてみるというのも挑戦」というところです。
 最初から0%または100%なんてないのです。「0%」つまり絶対ダメと最初から諦めるのではなく,「100%」つまり絶対大丈夫と安心してはいけないのです。皆さんが義務教育を終えた後,それぞれの道で意識してもらいたいこの言葉を送ります。「1%から99%の中で物事を捉えていきましょう」本日,この卒業式が挙行できたのも「0%ではない」と信じていたからかもしれません。もちろん校長である私もこれから先,困難に直面することがあっても,どのような環境でもその意識で頑張っていきたいと思っています。
 この誰も経験したことのない特別な卒業証書授与式だったことを,10年後,20年後に「笑顔で」というのは無理があり,不謹慎かもしれませんので,せめて「苦笑い」で語れる時が来ればいいなと思っています。東山泉という宝石箱の中に最後のピースとして,この卒業証書授与式を納めて欲しいと思っています。
 この5年間のみなさんの成長を喜ぶとともに,その成長を支えてくださった地域・保護者のみなさんに感謝するとともに,是非とも,その成長にずっと寄り添ってくれた教職員,とりわけ9年生の学年団への感謝の気持ちも忘れないでください。
 今日で9年間の義務教育が修了します。東山泉での学びは今日で終わるとともに,東山泉の標準服に守られる時が終了します。この先は自分が選んだ高等学校や大学,そして,社会という場に出て自分で自分の道を切り拓いていかなければなりません。その,自分が選んだ新しい道にはぜひとも,いつも「いそいそ」と向かってくれることを願っています。

 結びになりましたが,保護者の皆様,お子様のご卒業おめでとうございます。今日,義務教育を修了され,東山泉小中学校を巣立って行かれますが,これからも多くの知識を得て,何ができるようになっていかれるのか,その成長を楽しみに見守ってまいりたいと思います。今日まで本校の教育活動にご理解とご支援を賜りましたことを感謝申し上げます。

 それでは,これからも東山泉での出逢いを大切にし,学び続ける気持ちを持ち続けてくれることを祈念しつつ,卒業生の皆さんの前途を祝福し式辞といたします。

           令和2年3月13日
              京都市立東山泉小中学校
                 第2代 校長 今津 敏一


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