最新更新日:2025/01/10 | |
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FOUNTAIN(校長室だより)No.21
H23.12
京都市立桂坂小学校 山本 泉 前回から,家庭学習について書き始め,小学校低学年の家庭学習についての私の考えを述べました。今回は小学校中学年(3・4年生)の家庭学習について考えてみたいと思います。 まず,この学齢つまり10歳前後の「育ち」や「学び」の特徴ですが,このころになると自立心が芽生え,何でも自分でやろうとすることが多くなります。そして,好奇心がますます旺盛になり,行動範囲も広がります。また,これまでのように「自分と親」「自分と友達」というような一対一という関係から脱却し始め,グループで行動することを好むようになるとともに,親に対しても口答えや反抗が少しずつ見られるようになります。 しかし,実際はまだまだ手助けが必要で,家族の温かい助言や励ましの言葉が子どものやる気を起こさせます。 さて,家庭学習についてですが,時間の目安は一般的に15分×学年といわれていますから,3・4年生では45分〜60分ということになります。従って,学校から出される宿題だけではおそらくやや不足ということになり,その分宿題以外の自主的な学習に積極的に取り組み,すすんで学ぶ力を身につけていかなければなりません。(宿題もこのことを考慮して出されていると思います。) 学校では,「生活科」に代わって「理科」「社会科」や「総合的な学習の時間」の学習が始まり,特に資料集や地図帳,国語辞典,百科事典などを使う調べ学習をすることが多くなります。また,最近はインターネットなども活用して調べ学習を進めています。従って,学校ですでに,調べ学習を中心とした自主学習の進め方なども,身につけてきているということです。もちろん,自主学習というのは,調べ学習だけではありません。教科書やプリントを使った予習・復習や,参考書や問題集を使った応用学習。リコーダーの練習や図画・工作まで,かなり広範囲に渡ります。今,その子にとってどんな学習が必要なのかということは個々に異なりますから,担任の教員に相談することも大切ですが,一般的には基礎・基本となる「漢字の練習」「分数や小数を含む計算練習」などは,絶対やっておいて損にはなりません。 次に,家庭の役割についてですが,まず,基本的生活習慣にとって最大の敵「テレビ」や[ゲーム」の制限です。必ずしもいけないものではないので禁止をすることはありませんが,つい,だらだらと長くなってしまいがちで,そこのところが大きな問題です。けじめをつけさせることが,自立心を育てたり学習への集中力を高めたりすることにもつながるので,根負けせずに声かけをすることが大事であると思います。 また,文章を読む力がついてきている時期ですから,いろいろな種類の本をたくさん読むとよいのですが,これもなかなか一人ではできないので,例えば家庭でも学校と同じように「読書タイム」をつくり,家族で読書を楽しむのも良いのではないでしょうか。(なかなかむずかしいことですが…。)中学年も低学年と同様に確実に成長していますが,個人差も大きく,まだまだできないこともたくさんあるのは当然です。親の目から見て,「なぜ,こんなことがいつまでもできないのか…。」とは思わず「できないことがあったら,年齢に関係なく,自分でできるようになるまで一緒にしてあげる。」という基本を忘れないようにしていただけたらと思います。 |
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