最新更新日:2024/03/28 | |
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後期を迎えて(始業式での校長講話)
山中教授のノーベル賞受賞に想いを寄せて
平成24年度のちょうど真ん中の時期になりました。はじめの方でもなく、おわりの方でもなく、一番1年生らしい、2年生らしい、3年生らしい今ではないでしょうか。暑くも寒くもなく過ごしやすいですから、いろいろな活動が充実します。勉学の秋とか読書の秋とかスポーツの秋とか言われますね。岐阜で開催される全国障害者スポーツ大会にも、代表として、4名が代表で行ってくれます。明日結団式で13日から15日までです。みんなで健闘を祈りたいと思います。 さて、一昨日のこととなりましたが、京都にちなむ大きなニュースが飛び込んできましたね。いつも木山先生たちにお世話になっているお隣の京都大学の山中教授がips細胞の研究でノーベル医学生理学賞を受賞されました。何か雲の上のできごとのように思いますが、結構、学ぶことがあります。 まず、夢を持つということが受賞の基本にあること。みんなも夢を持つこと持とうとすることがまずは大切だということを知ってますね。山中先生も人のために役立ちたいという思いが出発点です。そうした面ではみんなと変わらないと思います。山中先生は人の命を救いたいと思われた。でも、医者になった山中先生は手術がへたで、「ジャマナカ」とまで言われていたそうです。結局、人の命を直接救う臨床医にはならず、研究医の道を進まれた。そこでも、失敗ばかりしてこられたそうです。20回以上めげそうになって、でもあきらめないで、ips細胞、どんな臓器などにも育つことができる万能の細胞を発見された。これを使えば、痛んだ臓器や筋肉・皮膚・神経などを作り直すことができるし、癌の治療になるというもので、とてもすごいことです。 まだ、実際の治療に使われる段階には来ていないため、山中先生はこれでいいと思ってはおられません。人の命を実際に救えるように頑張りたいと思っておられる。欲しいのは地位とか名誉とかではなく「願い=志」の実現なのです。失敗しなさい、そして失敗から学んでへこたれないで生きなさいということです。 そしてもうひとつ大切なことは、感謝の心を「ド真ん中」に持つこと。山中先生は記者会見の際、一言目に支えてくださった人たちへのありがとうを言っておられます。チーム、スタッフをとっても大切にされています。仲間がいなければ、一人では誰も何もできないのですが、それはみなさんも、山中先生も同じです。支えてくださる家族の存在の大事さも日頃は当たり前すぎてわからないけれど、何か自分にトピックスがあったときには実感するものです。 新学期を迎えるに当たり、改めて、夢や希望を大切にし、周囲に感謝しながら、前向きに生きることを確認したいと思います。 |
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