京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/02
本日:count up2
昨日:17
総数:95780
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク

第71回卒業証書授与式

3月1日(金)第71回卒業証書授与式を挙行しました。学校長から卒業生一人一人に卒業証書を渡された後,式辞を述べられました。

学校長式辞

今年の冬は、暖冬という予想の割には、寒さの厳しい日が続きました。でもここに来て、今までとはどこか違う空気感や時に耳にする小鳥のさえずりに、春の訪れを感じさせられる今日この頃です。毎年のことながら、この時期が来ると、心躍る期待感とともに、どこか一抹の名残惜しさに、複雑な思いになり、時の流れの早さをあらためて感じさせられます。
本日は、京都市教育委員会から、学校指導課牛田首席指導主事様、同じく谷口副主任指導主事様のご臨席を賜り、京都市立伏見工業高等学校夜間定時制課程第71回卒業証書授与式を挙行できますこと、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。
ただ今、卒業生ひとり一人に、卒業証書を授与いたしました。めでたくこの日を迎えた卒業生の皆さん、あらためて「卒業おめでとう」。また、保護者・ご家族をはじめご関係の皆様、今日まで卒業生を様々に支え続けていただきましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
4年前、30名の新入生が、この会場で入学式を迎えました。入学に至る経緯は、様々。中学校の先生や家族に勧められて受検した人。一度は別の学校へ進学したものの、思うように行かず、いろいろと考えた末、再度受検に挑戦した人。社会に出て働いていたが、高校だけは出ておいた方がいいと、熱心に言ってくれる人がいて、その思いに応えようと、受検を決意した人。いずれにしても、親身になってくれる周りの人達の思いを胸に、入試の倍率を勝ち越えて、見事合格し、入学を果たしたのでした。
それから4年。すべてが順調に今日の日を迎えられたということは、決してないと思います。いろいろな悩みや問題が起こり、「もう無理だ」、「もうやめよう」と思ったことの何度あったことか。でも、そのたびに、いろいろな人に助けてもらい、相談に乗ってもらって、最後まであきらめずに、続けてきたからこそ、頑張ってきたからこそ、今日の日があるのです。私自身も、皆さんの、いつにない晴れやかな表情を見て、感無量です。皆さんと一緒に過ごしたのは、一年足らずで、限られた時間の中での関わりでしたし、悲しい事もありましたが、それだけに、今、言葉にできないほどの思いで、胸が一杯です。ましてや、保護者やご家族の皆様、4年間一緒に過ごした担任の先生をはじめ教職員にとっては、どれほど今日の日を待ちわびたことか。卒業生の皆さんには、ぜひ、最後までやり抜いたという自信と誇りを持つと共に、自分の卒業をこんなに喜んでくれる人達がいることに感謝し、自らへの励みとして、次のステージへ勇気を持って進んで行ってください。
皆さんがこれから新しいスタートを切る、今年2019年は、どんな年か。日本では、あちらでもこちらでも「平成最後の〜」という言葉が飛び交っているとおり、今までの時代から新しい時代に大きく変わるかのような雰囲気を醸し出しています。2019年の予想を漢字一字で表す、その文字が圧倒的に「(あたらしい)の新」が多かったという話もうなずけます。またその一方で、世の中は予測不可能な時代とも言われています。人々が、これからの世の中がどうなっていくのかが見えないことに、何とも言えない不安を感じているのではないかと思うのです。そして、その不安を解消するために、「物事が新しく変わる」ことがイコール「良い方向に変わる」と期待しているのかもしれません。しかし、安易な判断は気を付けなければなりません。チルチルとミチルの主人公で有名なメーテルリンクの「青い鳥」のお話で、探していた青い鳥は、結局、自分たちの身近な所に居たというのは、みなさんよく御存じですね。あせってはならないのです。皆さんの真価が問われるのは、10年後、20年後、30年後です。その時にどうかです。まずは、「目の前の山を登る」ことに挑戦してください。挑戦し続けてください。そのためには、先ほど申し上げた「勇気」が必要です。「あきらめない勇気」です。
以前、お話した、NHK大河ドラマ「韋駄天」の主人公、「金栗四三(かなくり しそう)」という人物が、陸上競技界に打ち立てた、燦然と輝く偉大な記録、世界で最も遅いマラソン記録、54年8ヶ月6日5時間32分20秒3という記録も「あきらめない勇気」の結晶なのです。
最後に、私の好きな言葉を卒業生の皆さんへの、はなむけとして贈ります。「最後の勝利が本当の勝利」
卒業生の皆さんの前途が洋々であることを祈りつつ…

平成31年 3月 1日
                    京都市立伏見工業高等学校
                        校長 加藤 剛男

画像1
画像2
画像3
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
京都市立伏見工業高等学校(定時制)
〒612-0011
京都市伏見区深草鈴塚町13
TEL:075-641-5121
FAX:075-641-5950
E-mail: fushimi@edu.city.kyoto.jp