京都市立学校・幼稚園
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SSH「大阪フィールドワーク」のご報告

 8月21日(火)に実施しました、SSH「大阪フィールドワーク」について報告します。
今回の目的は、「『探究』の意義とその伝え方」を学ぶことです。参加者は、探究道場スタッフや自然科学部の部員たち。これから探究道場や文化祭で、「探究の愉しさ」をそれぞれの形で外部に向けて発信していくメンバーです。
 訪問先は、「JT生命誌研究館」と「大阪市立自然史博物館」です。生徒たちは、こうした施設がなぜ設立されて、何を伝えようとしているのか、そしてどのように伝えようとしているのかに着目して、実際に施設で働く研究員やスタッフのお話を伺いながら、展示物を見てきました。
 まず、「JT生命誌研究館」では、研究員の方からミニレクチャーをしていただきました。内容は「ヒトの歴史はどのようにして分かってきたか」について。土の中に埋もれていた歯や骨からDNAを採取して、ゲノム(DNAの塩基配列)を解読することによって、ヒトの起源が分かってきたことを、高校生にも分かりやすく説明していただきました。生徒たちも、「ゲノム解読でここまで分かってきたのか」と興味を持って聞き、積極的に質問もしました。
 その後、生命科学に関する展示物を案内していただきました。専門的な内容にもかかわらず、説明文は端的で分かりやすく、視覚的にもパッと分かりやすい展示物でした。生徒たちは、その展示物を見ながら熱心にメモを取り、研究員の方にも話しかけていました。
 次に、「大阪市立自然史博物館」。展示されているクジラ3頭の全身骨格標本のインパクトに圧倒されつつ、常設展・特別展を自由に見学しました。博物館の見せ方・伝え方に注目することが今回のフィールドワークの目的ですが、その展示物の魅力に惹かれ、生徒たちは仲間とともに博物館の中で楽しく学んでいました。
 その後、古脊椎動物学をご専門に研究されている学芸員・田中嘉寛先生に、「博物館とはどのような施設か」、「実際の研究とはどのようなものか」、「幼児・小中学生向けのワークショップをどのように企画運営しているのか」について、講義していただきました。
 特に、田中先生の「クジラの研究」の話は非常に面白く、化石採掘の地道で精密な作業の様子などから研究の大変さ・難しさについて学びました。お話の中で、「ひとつの標本を前に様々な専門分野の人たちが集まり、話し合いをすることが大事」、「新たに発見されたことは、決してそれを見つけた人がエライわけではなく、先達の研究の上に成り立っているもの…そこで分かったものから少しだけ進展するのが研究」という、田中先生の言葉が印象的でした。
 また、「子ども向けのワークショップの企画運営」に関するお話では、学芸員の方とワークショッパーというプロの方が共同で作り上げていることを知りました。「伝えたいことを考える人」と「伝え方を考える人」がそれぞれの役割を分けることや、言いたいことを全て詰め込むと何を伝えたいのか分からなくなること、視覚的にパッと分かりやすく伝えるためにどうすればいいか…など、専門的な研究を外部に発信する方法についてヒントをたくさん持ち帰ることができました。
 今回のフィールドワークを通じて学んだことを、探究道場スタッフはこれから10月と12月に実施する探究道場で、自然科学部は文化祭等で、存分に活かしてくれることを期待しています。

 (写真上)JT生命誌研究館にて
 (写真中)大阪市立自然史博物館にて
 (写真下)クジラ全身骨格標本の下で集合写真

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SSH生徒研究発表会 速報!

 平成30年8月8日(水)、9日(木)の二日間、神戸国際展示場において、全国のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定された高校から精鋭が集まり、生徒の研究発表会が開催されます。
 8日(水)、堀川高校のポスター発表の様子をお伝えいたします。
 発表者は、土屋真理(2年)、大坂浩次郎(2年)、手塚綾音(2年)の3名です。
 発表テーマは「二重振り子から動きやすくて速く走れる骨格モデルを作る」で、四足動物の脚の仕組みが二重振り子と類似している点に着目し、動物の骨の長さの比を使った二重振り子を作り、二重振り子ごとに周期のばらつきを求め、運動の様子やカオス度の違いを調べる研究です。
 初日の発表は、たくさんの高校生や先生方に聞いていただき、多くの質問とご指摘をいただき、さらに研究を深めていくための大切な宝物をいただきました。


 写真:ポスター発表の様子




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行事予定
10/6 1・2年:駿台模試  3年:秋の学習会
10/8 体育の日
10/9 秋季休業日  3年:秋の学習会
10/10 秋季休業日  3年:秋の学習会
10/11 秋季休業日  3年:共催記述模試
10/12 後期始業式  3年:共催記述模試
京都市立堀川高等学校
〒604-8254
京都市中京区東堀川通錦小路上ル四坊堀川町622-2
TEL:075-211-5351
FAX:075-211-8975
E-mail: horikawa@edu.city.kyoto.jp