京都市立学校・幼稚園
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平成27年度 SSH生徒研究発表会

〇はじめに
全国SSH校の生徒が年に1度,日頃の研究成果を競うSSH生徒研究発表会(8/5-6,インテックス大阪)に,今年も本校自然科学部の2年生3名が参加してきました。今年は例年の開催地(横浜)から離れ,大阪での開催でした。
●1日目(8/4)
発表会前日を準備日として,8/4午後からの出発となりました。大阪は近いとはいえ,普段の生活の場から離れ2泊3日での研究発表会です。この日は下見・ポスター掲示などの準備を整え,他校生徒の熱気を感じつつ,会場を後にしました。
今年本校から選ばれた研究は宇宙に関するものです。タイトルは「太陽風が小惑星の宇宙風化に及ぼす影響」。参加した3人の生徒は自然科学部員として1年生より,さまざまな科学に対する興味を培ってきましたが,このテーマは1人の生徒が個人研究として,探究を深めた内容です。その日の夜は宿泊先の大阪市内のビジネスホテルで3人全員が納得いくまで発表の練習をしました。
●2日目(8/5)
いよいよSSH生徒研究発表会の開幕です。9:00より全体会でのあいさつの後,東京理科大学の藤嶋学長から「研究は楽しい!先人の科学者に学びつつ,身の回りの現象をヒントに新しい科学を作っていこう」と題する講演があり,自然を素直に感じとる科学者の感受性がいかに大切か,ファラデーなどを例に紹介されました。全員,理系を志すものとして,初心に帰りつつ深く感じ入りました。
10:30より,いよいよポスター発表の審査が始まりました。今回の研究は,数か月前より,探究基礎の授業や部活の時間を利用して,構想し,計画を立ててきましたが,梅雨の期間は実際の天体観測ができず,じれったい思いをしました。7月に入り,京都大学宇宙物理学教室の学生さんの協力もあり,ようやく研究が仕上がりました。この間,思うようにデータが取れなかったり,取れてもデータの解釈に苦闘をしたり,悲喜こもごもの研究生活を送ってきました。学校に宿泊して観測したことも2度ありました。その思いを十分にぶつけるつもりで,3人で気迫のこもった力強いポスター発表を行いました。
 午後からの発表は,一般参加者に向けたもので,堀川高校から日帰りの貸切バスで発表会に参加した仲間たち(生徒35名,教員13名)とともに,できるだけ多くの聴衆に聞いてもらえるように努力しました。
●3日目(8/6)
発表会の最終日は,代表校の口頭発表とポスター発表,表彰式がありました。発表当番年度校から選抜された代表校5校の発表はそれなりに優れ,興味深いものでありました。特に文部科学大臣賞を受けた熊本の宇土中・高校の発表は凸レンズの「副実像」という,写真やレンズという身近なものの中にありながら,誰もが見過ごしていた不思議な現象について数理的に解き明かす,優れたものでした。
本校のポスター発表は入賞には至りませんでしたが,取得したデータの解釈を何度も練り直し,最終的には「S型小惑星は,風化する前は青かった」という,ちょっと大胆な仮説を導きました。(詳しくお知りになりたい方は,堀川高校の文化祭9/5・6で自然科学部の会場にお越しください。)
生徒たちはこの研究で,未知の宇宙の一端にチャレンジする醍醐味を味わったことと思います。それを部活のみんなや,参加した生徒たちと共有できたことにも大きな意味があったと考えています。ご協力いただいた皆様,本当にありがとうございました。
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第2回探究道場「本当の姿が見えていますか?」が実施されました

 堀川高校では,年4回スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の成果を生かした「探究道場」を中学生対象に行っています。
 本年度2回目の今回は7月18日,「本当の姿が見えていますか?」をテーマに行いました。活動の目的は新たな「錯視」の作成。「錯視(さくし)」とは自分の目で見ている情報が,脳の中で正しく認識されていない状態のことをいいます。まず,師範から典型的な「錯視」の紹介を受けた後,各グループにプリントで配られた数種類の「錯視」の中から,どういう場合に錯視が生じるのか,仮説を立てて,その決まりを見つけ出す活動を行いました。
 ここで重要なのは,自分でも例にならって「錯視」を描いてみることです。各自が「錯視」を描くことで,立てた仮説が正しいかどうかの検証を行います。手を動かすことで決まりを絞り込んでいくことができます。これは自然科学ではとても大事な活動で,中間発表では各グループが見つけた決まりに関する情報を交流し,後半の活動に活かしました。
後半の活動のテーマは「先に見つけた決まりに従った錯視をつくる,但し,プリントにある錯視と似ていないもの」。最後に行うコンテストに向けた「錯視」の作成を行いました。
 各自が各グループの発表を参考にしながら,「錯視」の見える図を作成します。作成した図はさらにグループ内で見せ合うことで探究を深めつつ,グループで一つを選び,その図に名をつけました。
 最後にいよいよ,各グループの代表が作った「錯視」とその特徴を発表しました。
各グループの活動では
・遠近法を意識したもの・動的な効果を狙ったもの・明暗だけでなく色の違いによるものなどの決まりが見つかりました。どうやら「錯視」は一つの決まりだけでできるものではなさそうです。グル―プが互いに投票して選んだ優秀な「錯視」は,多くの工夫がなされており,発表時には,参加者から大きな歓声が起こりました。
 師範によるまとめでは,壁のでっぱりや壁の引っ込みが見える風景を提示され,中学生の気づきを促しました。参加者のアンケートでは「いままでは面白がるだけだった錯視の原理を本気で考えた。」「常識を疑うことの大切さがわかった」「完全な答えがないことを考えることがこんなに楽しいとは知らなかった」など,まさに探究活動そのものを楽しんでくれていることがわかりました。
 次回の探究道場(10/24)においては身近なところにある数学(数字)がテーマです。

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感嘆符 第2回探究道場 開催いたします

7月18日(土)の探究道場は予定通り開催いたします。
ただ,交通機関に運休・遅れなどが生じているようですので,出発前に交通情報をご確認ください。

欠席される場合には,お手数ではございますが,
9〜10時に堀川高校 本能館 TEL:075-211-1179
にご連絡いただきますようお願い申し上げます。

また,出席される方もくれぐれも注意してお越しいただきますよう
よろしくお願いいたします。

台風第11号の接近に伴う第2回探究道場開催判断について

台風第11号の接近に伴い,第2回探究道場(7月18日)開催について,下記のとおりご案内いたします。

                記

1.開催日前日(7月17日)午前9時の時点
 7月18日午前9時〜12時の間に京都・亀岡エリアが高確率で暴風域に入るという予報が出た場合は,中止といたします。この時点で開催中止が決定した場合は,堀川高校ホームページに掲載いたします。

2.開催日当日(7月18日)午前6時の時点
 京都・亀岡エリアに特別警報・暴風警報が発令されている場合は,中止といたします。当日中止が決定した場合については,ご連絡はいたしません。テレビ・ラジオなどの報道にて確認のうえ,各自ご判断いただきますようお願いいたします。

※京都・亀岡エリア以外にお住まいの皆様
 現住所地域で特別警報・暴風警報が発令されている場合は,移動時に危険を伴いますので,探究道場への参加を見合わせていただき,その旨を堀川高校 本能館 TEL:075-211-1179(9〜10時)までご連絡いただきますようお願い申し上げます。

3.開催日当日(7月18日)探究道場実施中
 探究道場実施中に特別警報・暴風警報が発令された場合も,その時点で中止とさせていただきます。本校に到着している生徒に対する,警報発令中の帰宅については,状況に応じて判断いたしますのでご承知おきください。

                              以上

第1回 膳所高校・堀川高校 数学交流会が開催されました

6月20日(土),スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の取組のひとつとして,滋賀県立膳所高等学校で,数学好きの生徒のための交流会「第1回 膳所高校・堀川高校 数学交流会 〜数学の扉〜」が開かれました。

自己紹介で各生徒が「読みたい数学の本」を紹介した後,各校の生徒による研究発表が行われました。
本校からは,幾何学を研究している3年の生徒が,多次元空間での集合の重なりに関する定理である「カラテオドリの定理」と「ヘリーの定理」の証明を,大学の講義のような形式で行いました。
膳所高校からは,3年の生徒が,割り切れない分数を「1/7=0.142857142857...」のように循環小数で表したときの繰り返しの長さがどのくらいになりやすいか,傾向を理論的に調べ,その結果を発表していました。 
他校生徒の発表を聞いて,生徒たちは数学の世界の広さを知ることができたのではないでしょうか。

発表の後は,両校合同で「数学オリンピック」の難問に挑戦しました。講師は過去に国際数学オリンピックで日本代表最終選考に残った膳所高校の卒業生。国際数学オリンピック出場を目指す両校生徒にとって大きな刺激になったことでしょう。
このほか休憩時間には両校の生徒同士で数学の会話をしたり,終了後に連絡先を交換したりと,積極的な交流も見られました。新しくできた仲間とともに,今後とも探究を深めていってほしいものです。
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第1回 探究道場が実施されました

堀川高校では,探究活動に興味をもつ中学生を対象に,スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の成果を生かした探究的・発展的な特別講義・実習である「探究道場」を年4回実施しています。ある課題に対して,試行錯誤しながら,課題解決にいたる道筋をたどっていく活動をグループで行います。
本年度1回目の今回の課題は「自作のモーターで車を走らせること」です。
前半は師範から「モーター」に関する簡単な解説を受けた後,各班で,コイルなどの部品を元にモーターを作ります。ここが今回の「道場」の一番の難所。原理を理解することと,実際に組み立てることは大違い。多くの班がモーターのブラシと整流子の調節に苦労していました。中間報告で互いの情報を交流しながら,後半の活動に活かします。後半は主に,モーターの動力を車輪に伝える仕組みを考えました。
最後にいよいよ,製作したモーターカーを使ったコンテストです。残念ながら,動かなかった班も,苦心した点や工夫したポイントを精一杯アピールしました。見事に走行するモーターカーもあり,難しさを共有している参加者全員から大きな拍手が起こりました。
 まとめの時間では,自分の班のモーターカーはなぜ動かなかったのか,構造上おかしな点はなかったのか,など堀高生スタッフとともに班で議論しました。
「仕組みは分かっていても,実際に作るのは本当にむずかしい」・「完成しなかったけど,そこに近づく過程をみんなで考えることができて楽しかった」など,参加者の感想から,探究活動そのものを楽しんでくれていることがわかりました。
 次回の探究道場(7月18日)は「錯視(さくし)」をテーマに行います。

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探究基礎 JUMP 「言語能力を磨く」

 探究基礎の授業では、課題設定、進捗報告、成果発表など、先生やティーチングアシスタント(TA)、他のゼミメンバーたちに自分の考えを説明し、議論をする機会が何度もあります。その他にも、文献を読み込む、研究の計画書を作成する、他のゼミメンバーの発表を聴いて質問する、論文を作成する、添削での指摘事項に対応するなど、言葉による活動が多くあります。これらが全て、言語能力を磨く機会となっています。
 他の人の話し方や文章が参考になることも多いでしょう。例えば、先行研究の文献の中に、思わず感心してしまうほど的確な表現や洗練された言い回し、論理構造が分かりやすい文章など、優れた要素を見出したら、ぜひそれらを自分の文章や言葉に取り入れて使ってみます。また、友人や先生の言葉遣いに良い点を見つけたら、それも取り入れて使ってみます。このように、小さな学び、具体的な学びを積み重ねることで、言語能力が少しずつ磨き上げられていきます。
 生徒たちはこのような活動をとおして、言語能力を磨いています。


 写真上:生物学ゼミでの実験の様子
 写真中:中間報告まとめ
 写真下:数学ゼミの様子

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第2回探究道場のご案内

中学2・3年生を対象にした,探究道の稽古の場「探究道場」第2回のご案内をいたします。詳細はこちらでご確認ください。

日時:平成27年7月18日(土) 9:30受付開始 
                 9:45〜12:15
内容:第2回 「 本当の姿が見えていますか?」(予定)

私たちは自分の目で間違いなく世界を見ていると思っています。しかし,例えば

杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏

という文字並びを見た時,まるで文字が右下がりに,もしくは右上がりに並んでいるように見えます。これを錯視といいます。文字は実際には真っ直ぐに並んでおり,私たちは正しく見ていないことが分かります。では,なぜ錯視という現象が起こるのでしょうか。
錯視が起こる様々な画像を見ながら,その仕組みについて仲間と考え,探究してみましょう。


申込み方法: 参加希望者は電子メールにて下記の通りお申し込みください。電子メールをご利用になれない場合は,FAXにてお申し込みください。
申込み受付期間:  平成27年6月16日(火)〜6月23日(火)

【電子メールによるお申込み】
メール件名:第2回探究道場申込み
1.参加者氏名(ふりがな)  2.性別  3.学校名  4.学年・年齢
5.現住所  6.電話番号  7.受付結果連絡先:電子メールアドレス
8.保護者の方で見学をご希望される場合は見学者名 
9.連絡事項      
を記入の上 E-mail: t-doujyoアットマークhorikawa.edu.city.kyoto.jp までメールを送信ください。(アットマークを@に置き換えてください)。

【FAXによるお申込み】
別紙の「平成27年度第2回探究道場申込書及び保護者同意書」に必要事項をご記入ご捺印の上,京都市立堀川高校 FAX:075−211−8975まで送信ください。

□お申し込みの際には送信先メールアドレスや,FAXの送信面にくれぐれもお間違いのないようお願いします。

*申込み人数が多数の場合は抽選となりますので,お申し込みいただいても受講できない場合がございます。
*参加の可否に関しては申込者全員に対して,6月30日(火)〜7月2日(木)の期間中に,受付結果連絡先にお知らせいたします。連絡がない場合はお手数をおかけしますが,お問い合わせくださいますようお願いいたします。

お願い:
1.携帯電話のアドレスの場合,受付結果の連絡がうまくできない場合があります。携帯電話のメールでお申込みいただく場合,できる限り,パソコンのメールアドレス,またはFAX番号をご記入ください。そちらに受付結果の連絡をいたします。
2.受付結果連絡先の電子メールアドレスに受信制限を設定している場合は,horikawa.edu.city.kyoto.jpというドメイン(メールアドレスの@から後の部分)からのメールが受信可能となるように設定をお願いします。
3.保護者の方の見学は,会場の後ろに配置した座席からのみになりますので,ご了承ください。また,個人情報保護の観点から,写真やビデオ撮影はお断りさせていただいております。なお,本校関係者が探究道場の記録を撮らせていただく場合がございます。
4.天候等により,開催を中止する場合などは,できる限り早い段階で,本校ホームページに掲載いたします。状況に応じて,ホームページもご確認ください。

17期生探究基礎HOP「課題設定」

 5月28日(木)、17期生第6回探究基礎HOP が行われました。今回は「課題設定」の流れと問いから課題へ成長させていく学習をしました。
 課題設定のプロセスを身につけるワーキングとして、「課題設定連想ゲーム」では、自分の探究したい分野を絞る手法、「疑問文を作ろう」では、とにかく関心のある分野を問いの形にしてみる手法、「課題設定ツッコミシャワー」では、問いを課題として洗練させていく手法、「課題的制度チェック」では、課題としてふさわしいかを二つの観点からチェックする手法を体験しました。
 課題解決能力も大切な力ですが、この課題設定能力も劣らず大切な探究するための力です。

 写真上:全体の様子
 写真中:板書
 写真下:課題シート

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探究基礎 JUMP 中間報告会!

 探究基礎JUMP中間報告会が始まっています。一人ひとりのテーマにそった研究がすすめられています。
 探究基礎の目標の一つである「言語能力」とは何かについて少しご説明いたします。
 言葉の意味を正確・厳密に捉える習慣や、文章を論理的・批判的に読む習慣(クリティカルシンキングの習慣)がなければ、そもそも探究すべき課題を発見・設定できません。探究すべき課題は、先人の研究成果(論文や書籍など)を論理的・批判的に読むことで初めて見えてくるものです。
 また、人は言葉を使って思考する、ということに注意してください。言葉を大雑把にしか使えなければ、知らず知らずのうちに、思考も大雑把になってしまうでしょう。言葉の意味や定義があいまいなまま、そのことを自覚せずに議論や思考を進めても、後々混乱に陥り、出直すことになるでしょう。言語能力とは、すなわち思考力であり、あらゆる知的な活動の基礎となる力なのです。
 中間発表はその活動の一つでもあります。

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行事予定
8/20 3年夏季補習
8/21 3年夏季補習
8/22 PSTなし
8/24 1・2年全員学習 3年夏季補習
京都市立堀川高等学校
〒604-8254
京都市中京区東堀川通錦小路上ル四坊堀川町622-2
TEL:075-211-5351
FAX:075-211-8975
E-mail: horikawa@edu.city.kyoto.jp