京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/25
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Ever onward

 昨年度は全国から60以上の学校,行政機関,NPOなど諸機関からの視察に来ていただき感謝申し上げます。今年度もたくさんお声掛けいただき大変うれしく思います。過分な評価はありがたく頂戴いたしますが,うちは優良だ,高値安定だ,と思い始めた瞬間から悪しき官僚主義が生まれると戒めております。経験上ではありますが,過信と驕りのすぐ後には「ことなかれ主義」がはびこります。そして,目標なき自転。「休まず,遅れず,働かず」。問合せに対し,「それはわかりません」,「前向きに検討いたします」のその場限りの対応をするようになると,相当に根深く回復に時間がかかります。常に,「なぜ?」と仕事のやり方そのものを根本的に検討することが出来れば脱却できるかもしれません。視察にお見えになられた皆様には,生徒,担当教員に質問を直接ぶつけていただくようお願いしております。生徒も教職員も対話を通して,現状を多面的多角的に把握し,適切な目標設定に向かえる機会となるように思います。人間というものは,いかに心の中で思っていても,それを口にするかしないかで,以降の展開が全く違ってくるものではないでしょうか。心の中で感じ,思っているのと異なり,いったん口にすると,誰よりもまず自分が聞くことになります。それは,言葉というはっきりした形になって,頭に入ってくるということです。話の中にどれくらい真実が含まれているかどうかではなく,口にして以降,真実が含まれ始めてくると思います。さらに文字化して,そこで満足せずチャレンジし,ふりかえり,また文字化する。こうして泥臭く自立に向かっていきたいと思います。
 時代錯誤と言われるかもしれませんが,学生時代に読んだエズラ・ボーゲル『ジャパン・アズ・ナンバーワン』に日本人の共同意識の強さについての記述が印象的でした。それをあらわしているのは"うちの"ということばです。うちの学校,うちの校長,うちの生徒,うちの授業などである。さらにそれぞれ集団は,社会のためとかお客さんのためとか,あるいは家族のためとか,学校や会社のためとかそれぞれ目標を持っている。こんな美しい習わしが世界のどこにあるだろうか,というものでした。グローバル時代を理由に,我々自身が「役に立たない」と捨て去って,口に出すのさえはばかる傾向にあるように感じています。私たちはこういったものがなければ生きていけない,その自覚が足りないと感じます。「組織は人だ」というのは,あくまで「仕事は人次第」ということではないでしょうか。本校の最高目標「自立する18歳の育成」のため,授業も含め,一体感のある取組になっているかどうか,そして変化には何が必要なのか,そんな点検と新しいスタートラインにつく機会のために,視察に来て下さる皆様方に心より感謝を申し上げますとともに,視察の目的が達成されることを心よりお祈り申し上げます。


 学校長 恩田 徹


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行事予定
5/1 月曜振替授業 避難訓練
5/2 遠足
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