京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/03/28
本日:count up12
昨日:193
総数:893145
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク

第3回卒業演奏会 ご挨拶

画像1
画像2
画像3
              京都市立京都堀川音楽高等学校 校長 山脇 護

  一気に暖かくなってまいりました。今年は桜の開花も例年より早いようですが、昨年のこの時期、この卒業演奏会からもう一年が経過しました。本当に月日の経つのは早いものです。また、大震災の発生からは二年。復興は未だ半ばにも至りませんが、季節の訪れだけではなく、本当の意味での春爛漫の日々が、遠からず訪れることを祈るばかりです。しかしながら、国内外を問わず、解決困難な諸課題は多く、時には心が通じ合わなかったり、前に進まなかったりと、厳しい状況が立ちはだかっているのが現実です。『音楽だけが世界共通語であり、翻訳される必要がない。そこにおいては魂が魂に働きかける』とはバッハの残した言葉ですが、あらためてこの一年、「音楽」の、そして文化芸術の持つ力や可能性というものを強く感じましたのは、私だけではないと思います。
  さて、先日卒業式を挙行いたしましたが、本日が実質の卒業となります。三年前、本校に入学いたしました第六十四期生の全員一人ひとりが、個性豊かで、他者に思いを寄せることのできる人物であり、何より「音楽」をこよなく愛する生徒達でありました。それは勿論本日のこの演奏会も、そしてこの先もずっとそうあり続け、「音楽」の素晴らしさを発信し続けてくれると確信しています。今後とも末長く暖かいご支援をお願いいたします。
  本日はご来場誠にありがとうございます。どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください。

(ご報告)
  卒業演奏会の際、PTA音友会が行いました東日本大震災の募金活動に、13,901円が集まりました。この募金は、「日本PTA全国協議会」が実施している”心のきずな61キャンペーン”に寄付する予定です。ご協力、ありがとうございました。

卒業演奏会のお知らせ

画像1
3月19日(火)第3回卒業演奏会(第64期卒業演奏会)を開催いたします。
ご家族・ご友人をお誘いあわせのうえ、ぜひお越しください。


日 時:平成25年3月19日(火)16:45開場 17:30開演
     入場無料 *事前の申込みは必要ありません。直接お越しください。
会 場:京都コンサートホール大ホール 
主 催:京都市立京都堀川音楽高等学校 京都市教育委員会

【プログラム】
独 唱 : ドニゼッティ 歌劇「連隊の娘」より さようなら
ピアノ独奏 : シューマン 幻想曲 ハ長調 作品17 第1楽章
ショパン 舟歌 作品60
ヴァイオリン独奏 : チャイコフスキー 協奏曲 ニ長調 作品35 第1楽章
サクソフォン独奏 : P.モーリス 「プロヴァンスの風景」より
愛しい人への歌、ボヘミアの女、カブリダン
フルート独奏 : ドップラー ハンガリー田園幻想曲
ギター独奏 : 藤井 敬吾 羽衣伝説
合 唱 : 平田 あゆみ 混声合唱組曲「エレメント」
オーケストラ : ボロディン 歌劇「イーゴリ公」よりダッタン人の踊り
                                      他

京都市立学校文化芸術賞表彰式

画像1
画像2
  3月11日(月)、平成24年度「京都市立学校文化芸術賞」表彰式が京都市役所で開催されました。本校から2名の3年生が表彰されました。他に、洛陽工業高校鉄道部、伏見工業高校シビルクラブ、塔南高校吹奏楽部グリフォンズが表彰されました。表彰式次第は次の通りです。

  出席者紹介
  被表彰者紹介
  表彰状・記念品贈呈 教育長
  お祝いのことば     教育長
  被表彰者抱負      各生徒
  記念撮影

 本校生徒の受賞理由と抱負は次の通りです。
 [受賞理由]第66回全日本学生音楽コンクール全国大会高校の部 第2位
  本人の豊かな音楽性と素晴らしい表現力が全国トップクラスであることが評価されました。今回で2年連続3回目の受賞となりました。受賞した生徒は、今後一層演奏技術・表現力を磨き自分の思う演奏ができるよう精進を重ねていくと決意を語ってくれました。将来フルーティストとして世界各地で演奏活動をしてくれると思います。
 [受賞理由]3年連続二科展に入選
  音楽活動とともに美術においても豊かな表現力を持っていることが評価されました。受賞した生徒は、今後音楽と美術を統合した新しい芸術活動を志し、京都に恩返しできるアーチストになりたいと抱負を語ってくれました。

  本日は素晴らしい賞をいただき誠にありがとうございました。

卒業式 式辞

画像1
  例年にもまして、春の訪れが本当に待ち遠しい今日この頃です。
  本日は京都市教育委員会より生徒指導課 畑首席指導主事様、PTA音友会 松下会長ならびに役員の皆様、京都堀音同窓会 中井会長ならびに副会長様、堀音父母の会 木林会長様、城巽自治連合会会長 宮崎様のご臨席を賜り、また、保護者の皆様のご列席をいただき、ここに、京都市立京都堀川音楽高等学校第3回卒業証書授与式を挙行できますことを厚く御礼申し上げます。
  ただ今、京都堀川音楽高等学校第3回卒業生、第64期生に卒業証書を授与いたしました。
  めでたくこの日を迎えた卒業生の皆さん、「卒業おめでとう」。また、本日受験のため、やむを得ず式に出席できない卒業生もいますが、健闘を祈りつつ、卒業を祝福したいと思います。保護者の皆様におかれましても、本日はお子様のご卒業誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。ご家族を含め、これまでの道のりはけっして平坦なものではなかったであろうと拝察いたしますだけに、今日の晴れの日をむかえられ、感慨も一入のことと存じます。ご入学以来、本校の教育活動にご理解をいただき、様々なご支援を賜りましたことを、心より感謝いたします。ありがとうございました。
  さて、卒業生の皆さんは、3年前、この城巽の地に移転し、校名も改称され新たな一歩を踏み出そうとする京都堀川音楽高校に、まさに時を同じくして入学を果たした精鋭です。はじめて3年間を通してこの校舎で高校生活を送った、言わば新生音楽高校の記念すべき第一期生です。君たちは、60数年の歴史と伝統あるこの名門音楽高校で、先輩たちに続いて、音楽の専攻実技や専門知識はもとより、普通教科の学力と教養、将来社会を生き抜くために必要な力を培ってきました。加えて、最新の恵まれた施設の中で、様々な行事や取り組みを通して、経験を積み重ね、新たな歴史を刻んできました。いつの日か、新しい音楽高校の未来の礎を築いた学年、といわれる日が来ることでしょう。そこには、保護者や地域の方々、先生方や先輩方等の大きな支援があったということを忘れず、これからは、その感謝と誇りを胸に、大きく羽ばたいていってほしいと願います。校歌「海を遠く」にあるように、たたんだ翼をひろげ、その翼が巻き起こす風をしたがえ、世界の静まる中で、響き出す、本物のかがやきへ、おそれずに向かっていってください。ただし、この先に待ち受けている世の中は、けっして甘いものではありません。高校時代とちがい、数々の試練に一人で立ち向かい、挑戦していかなければなりません。挑戦に必要なのは「根拠のない自信」だという人がいます。極端な言い方かも知れませんが、たしかに「根拠のない自信」は、子どものころには純粋に皆持っているのに、残念ながら年を経るごとにだんだん消えていくものです。人に求めるだけでは自分も世の中もかわりません。本当に変えたいなら自ら考え、思い切って行動することです。まして、君たちは、「音楽」という、大きな財産と力と、そして可能性を持っています。根拠は十分にあるのです。自信を持って羽ばたき、挑戦してもらいたいと思います。ただし、それも、時に翼を休め、補給する「安全な基地」があってこそできることだと思います。それは、当然家族という絆であり、また、共通の夢や目標をもつ者同士が切磋琢磨して創り上げた、この京都堀川音楽高校という強い絆でもあるはずです。卒業後もずっと母校を基地とし、時には出発点にもどり、また時には我々に力を貸してほしいと思います。
  その母校、ホール西側の庭に、君たちは記念樹として「ハナミズキ」を植えてくれました。「ハナミズキ」の花言葉は、私の思いを受けてくださいということで「返礼」です。日本からワシントンに贈られたソメイヨシノの返礼としてアメリカから贈られたという話は有名ですが、季節がくれば、きっと白やピンクの美しい花をつけることでしょう。64期生の記念であると同時に、君たちの明るい未来が、そして心の通う、平和な日本が、少なくとも『百年つづきますように』と祈りつつ、大切に見守っていきたいと思います。
  さて、現代の社会は、情報化時代といわれてひさしく、世の中の変化とそのスピードに対応していくことの困難な時代だと言わざるをえません。政治、経済、文化、教育、様々な分野で諸問題が浮き彫りとなり、毎日のようにマスコミにも取り上げられています。だからこそ、落ち着いてしっかりと物事の真理を求めて生きてゆく、前向きな姿勢が不可欠です。しかしながら、我々をとりまく現代社会の「時間」の流れはあまりに速く、当然のごとく、一瞬の前は過去となり、一瞬の後は未来であることもまた事実です。「音楽」はまさに敢えてその「時間」を音の表現として創り上げる芸術。時代はどのように移ろうとも、音楽文化のもつ力は永久に不変です。せわしい、混沌とした時代だからこそ、音楽を追求し発信することの価値や可能性を模索し、提示し続けてほしいと心から願っています。
  最後に、漢字学者であり、私のたいへん尊敬する故白川静先生が、2001年、90歳の時に残された言葉を、君たちへのはなむけの言葉とします。

『21世紀へ、僕は「悠」という漢字を贈りたいと思う。この字は、人が枝を持ち、背中に水をかけて禊をしたあとの、清らかな、すがすがしい心持ちを表している。時代は移る。それも高速で進歩する。だから人々に敢えて言いたい。せわしい世紀だからこそ、身を清め、深く考え、悠々と前に進め、と。』

平成25年3月1日
                        京都市立京都堀川音楽高等学校
                         校 長    山 脇  護

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
京都市立京都堀川音楽高等学校
〒604-0052
京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1
TEL:075-253-1581
FAX:075-213-3631
E-mail: ongaku@edu.city.kyoto.jp