京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/03/28
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「美術を学ぶ」から「美術で学ぶ」学校へ。美工(美術工芸高校)は、生徒たちに未来必要な力を身に付けさせる教育活動を展開しています。

第36回京都市立銅駝美術工芸高等学校 卒業式

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 3月1日(火)第36回卒業式。

 美術工芸科91名の卒業生に卒業証書を授与いたしました。


              式  辞

 風光る三月を迎え、巣立ちの日を知っていたかのような名残の雪に包まれる今日の佳き日、京都市教育委員会をはじめ、PTA役員の皆様、並びに、多大なご支援をいただいております、京都パレスライオンズクラブ、交友会、銅駝自治連合会よりお越しくださいましたご来賓の皆様、そして多数の保護者の皆様のご臨席を賜り、第三十六回京都市立銅駝美術工芸高等学校卒業式を挙行できますことを、心より感謝し、教職員を代表いたしましてお礼申し上げます。

 先ほど、九十一名の生徒の皆さんに、卒業証書を授与いたしました。
 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。三年間の学びを全うしここに晴れて卒業の日を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。
 保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様は立派に本校での学びを遂げられ、大きく成長されました。この三年間、本校の教育活動に深いご理解と温かいご協力を賜りましたこと、高い所からではございますが厚くお礼申し上げます。

 卒業生の皆さん、皆さんは明治十三年、一八八○年に創立された京都府画学校以来一三六年の歴史と伝統をもつ美術学校の卒業生として、社会に巣立ちます。その誇りと大きな志をもって、新しい歩みを始めてください。

 卒業する皆さんに二つのことをお話しします。
 私は、昨年の夏、長野県上田市にある無言館という美術館を訪問しました。そのきっかけになったのは、十年前京都で開かれた展覧会で、その美術館の所蔵する絵を見たことに始まります。作品は、すべて戦争で兵士として召集され、志半ばで画家になる夢を断たれた戦没画学生のものです。画学生が制作した家族や風景、自画像などの作品を鑑賞するにあたり、作者が出征する直前まで絵筆を動かしていた戦没画学生であるという情報が加わると、その作品はさらに無数の意味を生み出し、鑑賞者の心を揺さぶります。展覧会で購入した図録を書棚に置きながら、いつか長野県上田市にある無言館を訪問したいと思い、十年が経ちました。今年こそ、と私を突き動かしたのは、昨年四月本校に着任して、その無言館に、皆さんの先輩にあたる京都市立美術工芸学校卒業生の工芸作品が所蔵されているとわかったからです。無言館の静寂の中、作品と向き合った私は、戦後七○年の歳月を越え、画学生の創作、表現した作品から様々な問いを投げかけられた思いでした。皆さんは、三年間本校で美術を学び、対象と向き合い、思索を巡らして多くの作品を創作してきました。どうかこれからも、一人の人間として対象にしっかり向き合うこと、自分の体全身で対象を受け止めてしっかり考えることを、たゆまず続けて下さい。美術の創作活動に限らず、十八歳選挙権が実現した今、社会の諸課題と向き合い、グローバルな視点をもって、問いを重ね、行動してください。

 二つ目の話。私は昨年四月に本校に着任し、皆さんと出会い、皆さんの学びに関わることをきっかけに、今までの人生ではなかったほど多くの美術作品を見る機会を得ました。私は今、「見る」と言いましたが、人間の得る情報の八割から九割は、「視覚」に由来すると言われています。ならば、「目の見えない」人は美術作品を鑑賞するという素晴らしい経験をできないのか。東京工業大学リベアルアーツセンター准教授の伊藤亜紗さんは、その著書『目の見えない人は世界をどう見ているのか』で、この問いに鋭く迫っています。「目の見えない」ことと、「目をつぶる」ことは違う、と伊藤さんは言います。「目をつぶる」ことは視覚情報の遮断。「目の見えない」ことは、単なる情報の遮断ではなく、違う形でものを見ているのだと。そして、二〇一三年、水戸芸術館で開催された「視覚に障害がある人との鑑賞ツアー」に参加し、これまでの自分の思考を転換します。この鑑賞は、「目の見えない」人が、手の触覚を通して立体作品に触れるものではありません。「目の見える」人が「目の見えない」人に解説をするものでもありません。では、どうやって「見る」のか。それは、グループに分かれて、「目の見える」人がどんな作品かという情報を「目の見えない」人に伝え、「目の見えない」人が「目の見える」人に質問をし、作品についてみんなで語り合いながら鑑賞を進めるという方法です。「ソーシャル・ビュー」と呼ばれるこのワークショップは、「見えるか見えないか」という視覚に左右されるのではなく、決定的に重要なものは「言葉」です。作品に関する客観的な情報を共有しながら、主観的な意味・解釈について論じるプロセスが要となるこの活動は、「目の見える」人にとっても新鮮で、「美術作品は視覚で鑑賞する」ということを当たり前だと考えていては成立しない経験です。「当たり前からの脱却」。このことを皆さんに贈ります。二十世紀は、情報処理力が求められ、一つの正解を速く見つけるというジグソーパズル型学力を身につけること、みんなが一緒であることに重きをおく社会であった。それに対し二十一世紀は、情報編集力、様々な情報から納得できる解を導き出す力、レゴ型学力を身につけること、一人一人の個性、特性を大切にする社会へと転換している、そう言われています。違いを認め合いながら斬新な発想を出し合い、共に課題解決することで、みんなが納得できる解を見つけることが、社会をより良い方向へ発展させていくのだと思います。
 先日インターネット上で話題になった東北芸術工科大学プロダクトデザイン学科四回生の鈴木完吾さんは卒業制作として、自作の四〇七個の木製パーツを組み合わせ、時刻を書いて知らせる「書き時計」を制作しました。本人曰く、「人間がやったら単純なことでも機械がやったら大変なこと」を機械にさせてみたのだと。彼の発想は、「人間がやるには複雑なことを機械にさせて早く簡単に済ませる」という、誰もが疑わない現代の「当たり前」をひっくり返したわけです。モノと情報があふれ、簡便性、スピードの速さに価値の優位が与えられる社会であっても、皆さんが「違い」を壁や優劣としない、出てきた結果だけで評価を決めるのではない、「当たり前からの脱却」「当たり前を疑う」観点と、他者と言葉を交わす事を大切にして、創作活動、そして課題発見、課題解決に果敢に挑戦されることを、強く望みます。

 銅駝美術工芸高校で、感性を磨き、豊かな発想力で作品を制作してきた皆さん、この世になかったものを新たに創造してきた皆さんの成長は、本校の誇りです。本校で学んだこと、出会った人々、経験したすべてをかけがえのない宝物として、胸を張って社会に出て行って下さい。目の前に現れるのは「壁」ではない、ひるむことなく、必ず開けられる「扉」だと信じ、自らの手で「扉」の向こうへ進んでください。GReeeenの「扉」という曲の歌詞「新しい扉のその先に きっと出会える 次の自分に」というフレーズに思い込め、皆さんの未来が輝くこと、そして皆さんが未来を輝かせてくれることを願い、式辞といたします。

平成二十八年三月一日
          
                  京都市立銅駝美術工芸高等学校
                  校長 吉田 功 

3月1日 第36回卒業式 準備整いました

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2月29日(月)卒業式の準備はすべて完了いたしました。

2年「表現基礎」 iPadを使った映像制作

 2年表現基礎C講座では、「かんさつする、あらわす」というテーマで進路探索の課題に取り組んでいます。

 2月25日(木)1限に、まずディズニーとジブリのアニメーションの表現について、映像を見た後、グループごとに意見を出し合いました。各グループの意見はiPadのアプリケーションiTunesUを使って投稿することで前のスクリーンに瞬時に映し出されます。お互いの意見を見ながら、教員の進行でさらに深めました。

 2時限目は、iPadのストップモーションというアプリケーションを使って、グループの協働活動で映像作品の制作をしました。最初に観たアニメーションの特徴的な技法を意識しながら25分でショートムービーにし、発表、鑑賞をしました。

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「薬物乱用防止」シンポジウム パネラーで参加

 2月23日(火)、地域生徒指導連合会主催・人づくり21世紀委員会共催の「薬物乱用防止シンポジウム」が京都市総合教育センターで開催されました。このシンポジウムには、パネラーとして市立高校の生徒6名が参加し、保護者代表、学校教員代表、警察関係代表者とともに熱心な意見交換がなされました。

 本校からは、1年生の中田うのさん、家元莉沙さんの2名が参加し、紫野高校、西京高校、堀川高校とともに大いに活躍しました。高校生からの視点や感想、意見は、他のパネラーだけでなく、フロアーの参加者にも新鮮で意義深いシンポジウムとなりました。
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2年「表現基礎」 進路探索をねらいに

 2月23日(火)、2年生の専門科目「表現基礎」では、自分自身の進路目標に応じた課題に取り組み、進路に対する意識を高め、実践的な実技力を身につけるスタートの授業を行っています。

 今日は、京都市立芸術大学を志望した先輩の立体作品を教材として「立体造形の魅力を考える」というテーマで学習しました。まず先輩の取り組んだ課題を鑑賞し、その評価の観点についてグループで意見を出し合いました。続いて、先輩の作品の鑑賞をもとに、評価につながると感じる点、制作意図への疑問点、課題と感じる点についてさらにグループで出し合いました。最後に全員で作品の周りに集まり、グループで出た意見を紹介しながら、共有しました。

 専門科目では制作だけをするのではなく、課題の意味や評価の観点を自ら考えることで、実際に制作に取り組む際に大きな力となります。アクティブ・ラーニングの手法を用いて、活発な学習となりました。
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紅梅 ひらく

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 グラウンド東側、鴨川の見えるところに小さな梅の木があります。
今、紅梅が美しく咲いています。
 
 梅一輪一輪程のあたたかさ   服部風雪

 厳しい寒さの中で一輪咲いた梅のあたたかさを詠んだこの句、人生や日常の中で様々な厳しい局面に立つとき、力をもらえる感じがします。

 来週火曜日は、第36回卒業式。学校では、卒業証書をはじめ3年生の巣立ちの日の準備が進められています。3年間の様々な思い出、あの時この時振り返りながら、あたたかい拍手で送りだしたいと思います。




2月22日(月)前期選抜 合格発表

 2月22日(月)14:00〜 前期選抜の合格発表及び簡易開示を行いました。
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銅駝ホームページ(独自版)校長室ウェブログ 更新

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 本校ホームページ(独自版)の「校長室ウェブログ」を更新しました。

2年「表現演習」の様子

 2年生の専門科目「表現基礎」は進路探索期間の課題に取り組んでいます。3年生になるとアートフロンティアコース、アートパイオニアコースに分かれ、さらに志望先を固めていきます。美術表現の基礎力を高める課題に取り組みながら、各自の進路目標に向けた意識を高めています。

 モチーフについての観察と表現を深めながらデッサンに取り組んでいる講座、モチーフと与えられたテーマに基づき色彩表現をしている講座、石膏デッサンに取り組んでいる講座、それぞfれの授業の様子です。
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本日16日から前期選抜入学試験

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 寒さは残るものの春の日差しが輝く日になりました。

 本日16日、明日17日は前期選抜入学試験です。
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行事予定
3/1 卒業式(10:00〜) 在校生登校禁止(11:30まで)
3/7 大掃除

学校評価

入学選抜

教育課程

使用教科書副読本

お知らせ

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卒業生のみなさんへ

学校いじめ防止基本方針

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