最新更新日:2024/03/29 | |
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本校OBの粟津正蔵さんが逝去されました。
京一商第52回(昭和16年3月)御卒業の本校OB,粟津正蔵さんが,3月17日,老衰のためパリの自宅で逝去されました。92歳でした。
粟津さんは大正12年(1923年)4月のお生まれで,10歳の時にけがを治していただいた先生にお父様が「何をやらせたらいいか」と相談なさったのが,柔道を始められたきっかけだそうです。以降,小学校の授業が終わると,その先生が柔道の指導をされていた京都市立第一商業学校(現在の本校)に通うようになりました。京一商入学後も練習に励まれ,4・5年生(15・16歳)の時には明治神宮国民体育大会で2回連続優勝を果たされました。 昭和11年(1936年)からフランスで教えてこられ,第二次世界大戦で国外退去となって日本に戻られていた川石酒造之助先生が戦後再渡仏されるに当たり,アシスタントが必要ということで栗原民雄先生に相談されたところ,栗原先生は川石先生に粟津さんを推挙され,昭和25年(1950年)に渡仏されました。当初は1年間の予定であったそうです。 粟津さんは寝技の達人として知られ,フランス代表チームのコーチとして御活躍され,多くのフランス人柔道家・指導者を育てられる等,フランスでの柔道普及に尽力されました。また,昭和39年(1964年)の東京オリンピックではフランス代表チームのコーチを務められる等,「フランス柔道の育ての父」と呼ばれていらっしゃいます。 平成元年(1989年)に九段(フランス)に昇段され,平成5年(1993年)には勲五等双光旭日章を,平成11年(1999年)には約半世紀にわたる長年の功績をたたえられ,フランス最高の勲章「レジオン・ドヌール」(シュバリエ)を受章されました。 本校柔道部も,粟津さんには大変お世話に与りました。西京商業高校時代の平成11年12月には生徒8人をフランスにお招き下さり,粟津道場での練習に参加させていただいたり,御自宅にて夕食をいただいたりと大歓迎して下さいました。誠に有り難うございました。 御冥福を心からお祈り申し上げます。 |
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