京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/19
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2年生人権学習でルワンダ・ジェノサイドに関する講演会を行いました。

 11月16日(木)7限,7階大講義室にて,本校元教諭で現在は「ルワンダの学校を支援する会」代表の服部欧右先生にご講演を頂きました。演題は「ルワンダ・ジェノサイドから学ぶ 生命・人権・平和 〜隣人はなぜ殺人者に変わったのか〜」です。
 ルワンダはアフリカの中央部に位置し,四国の1.4倍ほどの面積を有する内陸国です。現在では「アフリカの奇跡」とも言われる経済成長を成し遂げ,日本でもコーヒー豆の生産やIT産業,エコツーリズムのさかんな地域として知られていますが,1990年代半ばには深刻な内戦を経験しました。わずか数か月のうちに数十万人〜百万人を超える人々が犠牲となり,第二次世界大戦期のホロコーストをも上回る速度で殺戮が行われたといわれています。講演者の服部先生は現地調査・教育活動を実施され,本校インターアクト同好会の生徒と共にフランス人ジャーナリストのルワンダ虐殺に関する本の翻訳を行い,出版される等,長年にわたってルワンダでの活動に取り組んでこられています。服部先生の実体験や現地で撮影された写真,映像,現地の方の証言などの資料を交えながら,丁寧に解説をいただきましたが,その出来事の重みに多くの生徒が衝撃を受けた様子でした。
 副題にもなっている「なぜ隣人が殺人者に変わったのか?」という問いに対して,多くの生徒が印象に残ったとして挙げていたのが,つくられた概念としての「民族」です。ルワンダ・ジェノサイドにおいて対立したツチ族とフツ族は,決定的破局が訪れるまではごく身近に暮らしており,言語や文化も共通していて,通婚なども行われていたと言います。実際に,現在では一定の和解がなされています。にも関わらず,悲劇は起こりました。日本に住んでいると実感しにくい「民族」という概念の重要性やこれが形成される過程の複雑さについて,今一度考える機会となりました。また,ルワンダ・ジェノサイドに限らず,世界史上における殺戮は「恐怖の利用」と「同調圧力」によって生じていると,繰り返し服部先生は強調されました。この点についても,「周囲に流されず自分の意志を持つことが何よりも重要である」と,改めて実感する生徒が多く見られました。
 生徒が生まれる以前の,外国における歴史的事件についての学習であったため,自分に引き付けて理解することが重要です。生徒はLHRで事前学習を行い,本日の講演会に臨みました。生徒諸君は,国際的な視点をもって社会の諸現象を捉え,自分自身の問題として行動してほしいものです。
 服部先生,ご多忙のなか,本日は貴重なご講演をありがとうございました。


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