京都市立学校・幼稚園
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
ハートフルマーク
    

第3回西京高等学校「エンタープライジング科」説明会のご案内

 本校エンタープライジング科の前期選抜の実施概要の説明や入学後の学習活動・学校生活について,より理解を深めていただくため,進学説明会を下記の要領で実施いたします。
 第1回と第2回の説明会に参加できなかった人は,ぜひ参加して下さい。
 なお,説明させていただく内容につきましては,第2回の説明会と同様のものとなっております。

             記

◆ 日 時   
平成28年12月23日(金・祝)
9:30〜  受付 (本校7階エレベーターホール)
10:00  全体説明会(本校7階大講義室)
11:40  全体説明会終了 個別相談・施設見学 
(12:30終了予定)
◆ 内 容  
1)全体会
 1.入学後の学習活動及び学校生活について
 2.本校の進路指導について
 3.入学者選抜の実施概要について
2)個別相談会 施設見学
◆ 対 象  
 京都府内の本校入学を希望する中学3年生とその保護者
◆ 会 場  
 京都市立西京高等学校 
 京都市中京区西ノ京東中合町1(西大路御池 北西角)  
 TEL(75)841-0010
   
※駐車スペースはありませんので,公共交通機関をご利用ください。 
※本校は二足制ですので,必ず上履きと下足袋をご持参ください。

◆ 説明会のお問い合わせ先
 〒604-8437 京都市中京区西ノ京東中合町1 
  京都市立西京高等学校(担当:教育推進部)
      TEL(075)841-0010 FAX(075)822-5702
e-mail: saikyosg@saikyo.edu.city.kyoto.jp

● 参加申し込み方法
  「学校説明会申込みフォーム」または「FAX」でお申し込み下さい。
・パソコン・携帯の場合は下記URLよりアクセスしお申込みください。

URL http://www.edu.city.kyoto.jp/hp/saikyo/form3k.html
・FAXの場合は下記参加カードに記入後,切り取らずにそのまま送信してください。
申込みFAX番号 075−822−5702
*申込期間…12月19日(月)(締め切り以降も受け付けさせていただきます)

「京都賞高校フォーラム」に参加しました! (その2)

(承前)

 御講演に続いて進行役の近藤滋先生(大阪大学教授)が登壇され,会場の高校生と本庶先生との質疑応答セッション「京都賞受賞者を裸にする」が始まりました。「がんの免疫研究について」「研究一般について(研究職について,生命科学を学ぶことなど)」「その他,本庶博士個人について」という3つのパートに分かれており,高校生たちはあらかじめ質問内容を大きく書き込んだフリップを大きく掲げてアピールします。近藤先生が高校生を指名し,本庶先生から回答やコメント・アドバイスなどが伝えられます。(採用されると本庶先生のサイン入り色紙がプレゼントされます。これを聞いた生徒たちは,文字を大きく太くする等,目立つよう手を加えていました。)

 全体の中で最初に指名されたのは,本校2年生の江ノ畑さんでした。
 「あと何年ぐらいでがんを克服できますか?」という問いに,本庶先生は「正確に何年と答えるのは難しい。今は明るい光が見えているので克服は可能。」「君が研究者になる前に問題がすべて解決されてしまうと困るってことか? それは大丈夫。」等,ユーモアたっぷりに答えて下さいました。

 西京生は,全部で3名指名していただきました。
 同じく2年生の安井さんの質問は,「好きな免疫細胞は何ですか?」というユニークなものでした。先生は,「強いて言うならTリンパだが,免疫細胞はとてもダイナミックな組織なので全体として捉える大きな視点が大切。」「その質問は,コンピュータを持ってきて“どのチップが好きか”と聞いているのと同じ。」とお答えくださいました。
 1年生の大畑さんは,「高校生の時に熱中したことは何ですか?」という問いでした。先生は,「勉強もしたけど,よく本を読んだ。そして人生の生き方を考えた。」「特に柴谷篤弘先生の『生命学の革命』には大きな影響を受けた。」とおっしゃいました。
 他にも,「死因第1位のがんが克服できたら,人は何で死ぬようになるのか」「一流とは何ぞや」「不老不死になりたいですか」等の質問があり,それぞれ「どうやって死ぬのが幸せか,考えている。老衰で死ぬのが理想だが,認知症が大きな課題になると思う。」「国内で一番ではなく,世界で初めて,人類にとって初めての謎を解明すること。」「生物とは,死ぬからこそ生物。いかに生きるかと同じく,いかに死ぬかが大切。」と答えて下さいました。

 最後に,本庶先生は,
 ・ここにいる10%,いや1%でも研究をやってみようと思ってもらえ
  たら話をした意義がある。
 ・研究者になろうとする人へ「大切なこと」
   自分の中で知りたいことが出てくる
   教科書のようにきれいにまとめてわかりやすく書いてあることの中
   に,「どうもおかしい」「うさんくさい」「何かごまかしがあるの
   ではないか」と思う人は研究者向き
   自分の好奇心を大切にして,むずかしい課題であっても挑戦してほ
   しい。
 ・研究者に大切な3つのC
  curiosity(好奇心),challenge(挑戦),courage(勇気・度胸)
 ・研究を始めてから大切な3つのC
  continuation(継続),concentration(集中),confidence(自信) 

「これが研究者への道です。」とメッセージを締めくくられました。


 生徒の感想です。
「“好奇心を大切に生きる”というフレーズが印象的でした。当たり前を疑うことの大切さを感じました。」
「先生の研究自体はもちろん,人生観等の考え方の面でもすごく興味深いお話をたくさん伺うことができて,とても有意義な時間になりました。今後は私も,様々な分野に関して自分の考えを持っていきたいと思います。」
「とにかく様々なものに触れてみて,広い視野で物事を見てみるということが今の自分にとって大事だなあと思うことができました。」
「スタッフ活動は忙しかったけれど,自分自身の成長につながったと思います。事前学習の準備の時間がもう少し長かったら,もっとアピールできて参加者が増えたのでは,と思いました。」

 生徒スタッフとして活躍した生徒のみなさん,講演会に足を運び博士の御講演に耳を傾けた生徒のみなさん,「謦咳に接する」という言葉がありますが,テレビの画面や活字越しではなく,先生のお人柄を感じながらの本当に貴重でかけがえのない経験ができたことと思います。今日の講演で得たものを自からの糧として今後の学校生活や人生に活かし,好奇心を大切にして,勇気を持って挑戦し続けていってほしいと思います。

[写真]
 1枚目
  上段左 第2部開始直後の様子
  上段右〜下段 指名された西京生
  
 2枚目
  上段 参加生徒集合写真
     (いただいた本庶先生直筆の色紙を,3名の生徒が掲げて
      います)
  下段 本校スタッフ集合写真


画像1
画像2

「京都賞高校フォーラム」に参加しました! (その1)

 第32回京都賞ウイーク・青少年育成プログラムの一環である「高校フォーラム」(稲盛財団・京都大学の共催)が,京都大学百周年時計台記念館「百周年記念ホール」を会場として,11月14日(月)14時30分から16時まで行われました。京都府内の7校(府立2・京都市立3・私立2)から約400人が参加し,本校からもスタッフを含む1〜3年生の希望者31名が参加しました。

 科学や文明の発展,また人類の精神的深化・高揚の面で著しい貢献をした方々に贈られる国際賞「京都賞」基礎科学部門(生命科学)の本年度の受賞者でいらっしゃいます,本庶佑博士(京都大学名誉教授)による今回の高校フォーラムでは,本庶先生の特別講義「免疫力でがんを治す」(約15分)に加えて,近藤滋博士(大阪大学教授)企画・司会による,会場の高校生との質疑応答セッション「京都賞受賞者を裸にする」(約30分)の時間も設けられました。

 博士の受賞理由は,「抗体の機能性獲得機構の解明ならびに免疫細胞制御分子の発見と医療への展開」(説明文:クラススイッチ組換え機構とそこに働くAIDを同定して抗体の機能獲得メカニズムを解明し,PD-1/PD-L1分子の同定と機能解析によって新しいがん免疫療法に道を拓いた。その成果は広く医学・生命科学に影響を及ぼすとともに,医療へと展開されて人類の福祉に多大な貢献を果たしている。)というものです。
 冒頭の御講演は,わずか15分という短い時間の中で,簡潔なスライド資料をもとに,分かり易く御研究内容をお話し下さいました。エドワード・ジェンナーによるワクチンの発見から始められ,
 ・抗体の多様化の仕組みに関する研究のまとめ
   獲得免疫の謎の一端を解明
   抗体記憶(クラススイッチと抗体結合増加)を生む酵素AIDを発見
   し,その分子機構を解明
 ・PD-1( Programmed cell death 1)の構造
 ・免疫制御は自動車走行制御と似ている
 ・免疫のアクセルを踏むがん治療の試みは成功しなかった
   →PD-1ブレーキを外してみる
    マウスでの腫瘍増殖抑制
    完全ヒト型抗PD-1抗体作製・投与(6箇月で投与を停止した
    が,31名中20名でその後1年半以上再発なし)
 ・がん治療薬「オプジーボ」
   PD-1阻害によるがん免疫治療は画期的
    すべての種類のがんに効く可能性が高い
    投与をやめても長期間有効なので,再発が少ない
    副作用はあっても軽い
 ・PD-1抗体治療によって,がん治療は大きな角を曲がった。
   「我々は,今,がんにおけるペニシリンの発見ともいうべき時期に
    いる」(Don Chen 氏の言葉)
 ・がん治療の将来予測
    PD-1阻害を中心とした免疫治療の有効性が高まる。
    すべてのがんは免疫力で基本的に治療できる。
    がんは一種の慢性疾患となり,コントロールできる。

 免疫の攻撃からまんまと逃げようとするがん細胞に対して,免疫にブレーキをかけている要因を抑えることで免疫細胞が十分に活躍できるようにし,自分の免疫の力でがんを治すという新しい道を切り拓かれた本庶先生の御研究の一端や,今後の見通しもよく分かりました。

[写真]
 1枚目
  上段左 会場入口看板
  上段右 入場前の様子
  下段左 開始前の場内の様子
  下段右 本庶博士の御講演の様子

画像1

【理学部】「第21回青少年のための科学の祭典京都大会」に出展しました!

 11月12日(土)・13日(日)の両日,総勢45名を超える高校理学部及び附属中学理科部のメンバーは,京都市青少年科学センター(伏見区深草)で開催された「青少年のための科学の祭典 京都大会」に計3ブースを出展し,大勢のお客さんに実験を体験していただきました。
 科学の祭典は,科学実験や工作の体験ブースが屋台のように並び,子供たちが科学実験や工作を楽しく体験できるイベントです。京都府内の学校や企業から約60の出展があり,高校理学部員は場内のアナウンスや巡回の仕事,中学理科部員は科学の祭典京都大会では名物となった「ミニ蒸気機関車」の運行の手伝い等も行いました。

 1日目の午前は高校生が土曜活用講座で参加できないため,中学生が高校ブース(静電誘導などを含む高度な静電気実験)も担当してくれました。タブレットを使った原理説明なども的確にこなし,立派に代役を務めていました。
 高校理学部員は大型の実験装置を試行錯誤しながら組み上げ,日本では初となる(科学館等の事情に詳しい顧問調べ)1つのバンデグラフ発電機からの「ハミルトンはずみ車→大型静電気ベル(倒立型)→大型静電気モーター→蛍光灯点灯」の連続実験を成功させました。また,人体の一部を回路にした静電気実験も安全に留意して,楽しく演示することができました。(本校ブースでは,安全に留意した上であっても「感電体験」などは一切行っていません)

 本校の高校理学部,附属中学理科部ではこれまでも連携した活動を行っていましたが,本年度はさらに連携を強め,中高一貫校の特徴を活かした活動を行っています。今回も,高校生不在のブースを中学生が運営,大盛況の中学ブースに高校生が応援に入る,など多くの協力がありました。
 また,今回は中高合わせて45名を超える部員による3つのブースを,中高理学部顧問計3名が引率指導しましたが,加えて,中学理科部生徒の保護者の方々もブースの見守り等に当たって下さいました。保護者の皆様の御協力のおかげをもちまして,いずれのブースも安全に運営することができました。誠に有り難うございました。

 大会への参加を通して,部員たちは実験内容の理解に加え,科学的なコミュニケーション力をも高めることができたと思います。今後も興味関心の幅を広げながら,探究活動に励んで下さい!

[参考]
 附属中理科部の活躍は,中学HP(こちらからどうぞ)を御覧下さい。
 URL
 https://cms.edu.city.kyoto.jp/weblog/index.php?...

画像1

1年生EEP特別授業「地震発生を想定したミニ図上演習」を行いました!

 11月12日(土)土曜活用講座終了後の11時50分から,7階大講義室にて,EEP特別授業を行いました。講師は浅利美鈴先生(京都大学地球環境学堂准教授)で,テーマは「災害時の初動&災害ボランティアミニ図上演習」です。

 この特別授業は,「京都市市民協働発電制度」を利用して平成25年3月から本校屋上に設置・運用されている太陽電池パネルの運営主体である「一般社団法人びっくりエコ発電所」様の御厚意で行うものです。発電サイトである本校を発信サイトにもするべく毎年行われているもので,今回で4回目となります。講師の浅利先生には,本校のマネジメント会議やSGH課題研究協力委員会の委員としてこれまでから御指導いただいており,1年生の皆さんにも毎年特別授業を行っていただいています。
 昨年までは,「環境教育」として,ごみ削減等に関する取組や御講演をスタッフの生徒とともに進めて下さいました。今年は,「災害(地震を想定)が発生した際の行動」および「災害ボランティアとして災害廃棄物の片付けを手伝うことになった際の行動」を,順を追ってイメージしながらワークシートに書き込んでいき,どのように行動すればよいのかを考えるという,浅利先生の最新の御研究内容をもとにした特別授業を行っていただくことになった次第です。

 浅利先生は,「災害は必ずやってくる」ということで,東日本大震災の振り返りから話を始められました。
 3・11当日,浅利先生は東京電力「電気の史料館」(横浜市鶴見区・震災後休館中)で「3R・低酸素社会検定合格者ミーティング」に出席しておられ,その時間は尾池和夫先生(京都造形芸術大学学長)の御講演(まさに地震のお話)を聴いておられる最中で,すぐに屋外に避難・待機することになったそうです。
 3月25日からは災害廃棄物処理支援のために仙台市や石巻市,陸前高田市等の被災地に入られ,一時集積所の候補地確認・試料採取等に当たられたそうです。写真を示しながら,場所による被害・影響の違い等を説明して下さいました。この時に災害廃棄物処理のマニュアル化・ネットワーク構築が図られ(マニュアルVer.1が4月4日に仙台市長に提出されました),この取組は世界的にも注目を集め,現在は国際ガイドライン作成の作業が始動しているとのことです。

 演習を行う前に,その意味・意図(なぜするのか)をまず確認しておきたい,ということで,次のようにお話になりました。
 「2030年頃まで,日本は活動期に入っている。災害は,必ずやってくる。いつ大規模・中規模の地震が起こるか分からない。(ちなみに,東日本大震災は中規模地震) →知って,共存することが重要。(変動帯ならではの恵み[温泉・地下水・農業等の恩恵]に与っているという面もある)また,被災者だけでなく,支援者の動きも重要。」
 「災害は,忘れたころにやってくる。 →経験を忘れず,防災を継続していく必要がある。」

 そして,そういったことを予め知るための手法として防災訓練や図上演習等があり,今回は時間等の制約から,一人一人がシートに記入する形式で行う「ミニ」図上演習となったわけです。(本来の図上演習は,グループに分けて半日程度の時間をとって行うものだそうです。)
 浅利先生は,まず,「災害初動」「応急復旧」「復旧」「復興」といったフェーズごとの様子や廃棄物への対応,今回の演習の設定等について説明して下さいました。
[設定]
 演習1:登校前に自宅で大規模地震に遭遇
     時間経過や状況の説明に合わせて,自分がどう動くかを想像し
     ながら空欄を埋める
 演習2:被災地から離れており,ボランティアに行く
     発災後の動きをイメージしつつ,持ち物を考えて書き込む

 なお,演習1では,「高度利用緊急地震速報発報端末」(本校にはこの夏から導入されました)の訓練音を開始の合図に用いて下さいました。

 生徒たちは短い時間の中で,何とか考えて想定される行動や必要なものを埋めていきました。
 記入・回収の後,例えば,被災直後は「火の始末・初期消火/避難路確保,靴を履く/ラジオで状況確認」,ボランティアとしては「汚れても良い長袖・長ズボン/底の丈夫な靴・長靴/軍手(分厚いゴム製)の用意」等,ポイントごとに詳しく解説をして下さいました。

 最後に,災害廃棄物の撤去・処理は,被災地の復旧・復興に向けた第一歩であり,事前に「減災のための備え」「災害発生時の対応計画」等を持っておくと,いざという時に役立つとお話し下さいました。そして,「仙台市におけるドライブスルー形式による一時集積所での災害ごみ分別の様子」「作業は安全第一で(ごみの中には危険物が混じっていることがある。ヘルメットやゴーグル等で身を守りながら,危険物を梱包・ラベリング)」の例を実際の写真を示しながら解説して下さいました。

 締めくくりに,尾池和夫先生の言葉「知って備える」(地震を知って震災に備える)ことの重要性を述べて,特別授業を終えられました。

 今回の特別授業は高校ではおそらく初の取組であり,災害多発列島日本に暮らす私たちにとって,すぐにでも役立つ内容です。生徒一人一人の意識が高まり,ひいては家族・地域へとその輪が広まって,「災害に強いまちづくり」「助け合いの輪の広がり」の一助となれば幸いです。浅利先生,お忙しい中御講演下さいまして,誠に有り難うございました。

画像1
画像2

【シティズンシップ教育】シミュレーションゲームを取り入れた授業「京都に鉄道の新路線を引くならどこに引く?」を行いました!

 11月7日(月)〜10日(木)の2年生社会科学系コース「日本史B」「地理B」において,3時間連続で,シミュレーションゲームを取り入れた授業「京都に鉄道の新路線を引くならどこに引く?」を行いました。
 これは,京都市教育委員会の「政治的教養を育む教育学習指導案集を活用した教育実践事業」の一環として,公民分野以外でシティズンシップ教育を行う際の一例として実施したものです。
 「京都に鉄道の新路線を引く」というテーマは,生徒たちの居住地あるいは学校所在地としての京都という土地に関する理解を深めるだけでなく,これまで学んだ「日本史」と「地理」双方の知識を活用しながら取り組むことのできる実際的な問題であることから,普段は「日本史」と「地理」それぞれの講座に分かれて行っている授業を学級単位に再編成し,合同授業の形で行いました。

【授業内容】
[テーマ]
 京都に新しく鉄道の路線を作ることになりました。自分の利益も大きくしつつ,京都のことも考えて,新路線案を完成させて下さい。
[役 割]
 「議員」「住民」「施工業者」の3つがあり,各クラス(39名)内を8グループに分け,それぞれ「議員」1グループ,住民5グループ(地域),施工業者2グループに分かれます。
[各グループのミッション(目標)]
 議員=住民グループから意見を聞いて「予算」及び「路線の最終案」を
    決定する。(信任投票で賛否を問い,過半数の信任を得られれば
    可決となる。)なお,各地域の住民や施工業者の意見を調整する
    ことも可。
 住民=自らの地域に新たな駅を作ってもらえれば,地域が潤い,利益が
    入る。そのため,議会に新たな駅を作ってもらえるような路線案
    を提案する。
 施工業者=最終案で業者として採択されることを目指し,議会や地域住
    民が作った路線の見積もりをする。(原価額は施工業者しか知ら
    ず,最終的に利益を得ることも求められる。)

 各グループには京都市域が印刷されたマス目入りの大判地図が渡され,それをもとに各自の目標を達成できるよう活動しました。調査研究・利便性やコストの検討・地域間の意見調整・利益最大化等,生徒たちはグループごとに精力的かつ真剣に取り組んでいました。

 結果としては3クラスとも議会の最終案が信任され,ハッピーエンドとなりましたが,「過半数ぎりぎりで可決」のクラスから,「反対者がほとんどいない」クラスと様々で,非常に面白い結果となりました。

 シミュレーションゲームを行う中で,地域の関係者として「政治」に関わること,また「政治」が進んでいく過程を疑似体験することが目的でした。この取組を通して,「政治的教養」を政治的関心や政治に関する知識としてとらえるのではなく,社会の中で常に生じる選択と決定の過程を「政治」と捉え,自分たちも社会の一員として政治に関わっている(関わっていく)ことを自覚させることができたのではないでしょうか。
 「政治」に参加する際に何を考え,どのように判断することが求められるのかを疑似的に体験することで,判断の材料を収集し,自らの考えをまとめ,他者に伝えるという情報活用能力やコミュニケーション力・表現力の重要性,意見が異なる他者への配慮も考え合わせながら課題を解決していく態度といったものに気づいてもらえればと思います。

 最後の振り返りの時間には,各クラスの最終結果の違いなども比較しました。こうした取り組みを通じて,主体的に社会を担っていける生徒の育成を進めてまいります。


画像1
画像2

【卒業生による取組】「東京エンプラフェスティバル」,今年度は11月26日に開催です!

 平成18年3月にエンタープライジング科第1期生が卒業してから10年が経ち,現在,100名を超えるエンタープライジング科のOB・OGが関東に在住しております。そうした中で,現在では,関東在住OB・OGの縦横の繋がりを強化し,大学生活,就職活動等を支援できる場,世代を越えた交流ができる場を作る目的で,「エンタープライジング科西京関東会」が組織されており,定期的な交流会の開催,歴史と伝統ある「一般社団法人京一商西京同窓会」への参加,附属中学3年生の東京フィールドワークのサポートといった形で活動を行っております。そのような取組を発展・継続させていくため,第3回となる「東京エンプラフェスティバル」が本年度も企画されました。
 この活動を実施することで,社会人OB・OGにはお互いの近況を交流し刺激しあえる場を,学生OB・OGには大学という垣根を越えた交流と就職活動を支援する場を提供することができます。
 下記の通り行いますので,関東のみならず,広く全国からの御参加をお待ちしております。
 会場で会いましょう!


【主催】
 エンタープライジング科西京関東会

【日時】
 平成28年11月26日(土) 14時から17時頃まで

【場所】
 安田コミュニティープラザ
  東京都千代田区神田錦町2−9 コンフォール安田ビル地下1階
  (最寄駅)大手町・神保町・神田・竹橋・小川町の各駅

【内容】
 第1部
  企業説明会兼交流会
   オープニング
   基調講演(講師:エンタープライジング科卒業生)
   企業説明会兼交流会(約10のブースを開設/20分×4セット)
    ※卒業生には,自社の製品や業務内容,研究成果等といった現在
     活躍中の内容を10分程度発表してもらい,聴衆の皆さんとの
     意見交流や質疑応答を行います。
   クロージング

 終了後,「第2部」として別会場にて懇親会を行います。


画像1

「京都賞高校フォーラム」事前学習会を行いました!

 11月10日(水)16時40分から,6階エンタープライズ演習室にて,「京都賞高校フォーラム」事前学習会を行いました。

 この学習会は,来る11月14日(月)午後に行われます京都賞高校フォーラム(基礎科学部門受賞者本庶佑博士による御講演)に参加する生徒たち(スタッフを除く1・2・3年生希望者約20名/この高校フォーラムを1年生以来毎回聴講する者もいます)に向けて,事前に知っておくとよい内容を,10名の生徒スタッフ(全員1年生です)がパワーポイントの資料を用いて発表するというものです。
 生徒スタッフは各チームに分かれて入念な準備とリハーサルを行い,「稲盛財団,京都賞,過去の受賞者について」「本庶博士の生い立ちやこれまでの功績」「免疫学の基礎,先生の研究内容について」という3つの柱立てで発表を行いました。

 スタッフの生徒は,前半では京都賞の理念やこの賞が世界的にも権威のある国際賞であること,また過去の受賞者で特に西京高校と関連の深い先生の紹介をしたり,博士の生い立ちや人生の岐路に立たれた時に影響を受けた人物,数多くの受賞歴等の紹介をしたりしました。

 後半では,京都賞授賞理由である「抗体の機能性獲得機構の解明ならびに免疫細胞制御分子の発見と医療への展開」を中心とする博士の研究内容について説明しました。
 担当のスタッフは,1年生は「生物基礎」の授業で「免疫」をまだ学習していない(2・3年生は学習済みです。)ことから,まずはその仕組みについて,手描きのイラストも交えながら詳しく説明しました。そして,免疫力が弱すぎると病気が治らなくなったり癌になったりすること,逆に免疫力が強すぎると必要のない抗体まで作られてアレルギーになってしまうこと等も説明していました。
 そして,博士の御研究について,「定常部分の遺伝子の再編成解明」と「免疫を抑えるたんぱく質発見」の2つを柱にして説明しました。

 まず,「定常部分の遺伝子の再編成」(クラススイッチ組替)についてです。
 免疫反応を担う抗体の構造は,長い重鎖2本と短い軽鎖2本が組み合わさったY字形で,抗体に結合する「可変領域」と「定常領域」とがあります。定常領域は構造の違いによって「クラス」に分類されるのですが,このクラスがどう決定されて可変領域とつながるのかは,長らく未解明でした。博士はさまざまなクラスの重鎖の定常領域の遺伝子を解析し,可変領域とつながるときに,他の抗体クラスの遺伝子が一定の法則で削除されている[=遺伝子の再編成が起こっている]ことを解明されました。

 次に,「免疫を抑えるたんぱく質」についてです。
 クラススイッチ組換の御研究のかたわら,博士は免疫細胞で働く様々な分子を発見されました。その一つがPD-1(Programmed Cell Death-1)で,この分子が免疫反応のブレーキとして働いていることを見出されました。

 そして,博士の御研究の成果が広く医学・生命科学に影響を及ぼしており,癌治療の薬が作られていたり,癌を自分の力で治すことができるようになったり(=副作用の強い抗がん剤等が不必要になります。)と医療へと展開されて人類の福祉に大きく貢献されていることを述べ,約30分に及ぶ発表を終えました。

 努力の甲斐あってスタッフは自信をもって発表し,聴いている参加者もしっかりとした意識を持ってその内容を受け取ることができていました。「話し手」「聞き手」ともに参加する以上はしっかりと博士の業績を理解して臨みたい,という思いがよく伝わるひと時となりました。

 高校フォーラムに向けて,機運を高める非常に良い場になったのではないかと思います。
 今年の高校フォーラムのタイトルは,「京都賞受賞者を裸にする」です。近藤滋博士(大阪大学教授)の企画・司会により,“とても偉い先生だけれど身近に感じてほしい!”ということで,御講演は短めにして,質疑応答にたっぷりと時間がとってあるそうです。
 博士の御研究内容を知ることはもちろんですが,そのお人柄や知性,情熱をしっかりと感じるとともに,同じ会場に集まった同世代の若者たちのパワーや勢い等も感じるべく,一人一人がセンサーの感度を最大にしてその場に臨んでほしいと思います。
 生徒スタッフの皆さん,お疲れさまでした!

[画像]発表用スライドの一部
画像1

虹によせて

画像1画像2
 今日(11月9日[水])の昼ごろ,職員室から北を見ると,日の差し具合によって,虹が現れたり消えたりしていました。
 大変低い虹で,曇り空のもと,山の前にひょっこりと出ていました。

 虹といえば,喜劇王チャップリンにこんな言葉があります。
 You’ll never find a rainbow if you’re looking down.
(下を向いていたら,虹を見つけることなんて決して出来ないだろう。)

 生徒の皆さんは忙しい日々を送っていますが,しっかりと顔を上げて前を向き,しかもさまざまなもの・ことに対する興味・関心・感受性を高くもって,新鮮な気持ちで高校生活を満喫してほしいと思います。


平成29年度京都市立西京高等学校 教員公募について

 「平成29年度 京都市立西京高等学校教員公募制度募集要項」を,「配布文書」カテゴリにアップしました。

 ・教員公募募集要項はこちら

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
京都市立西京高等学校
〒604-8437
京都市中京区西ノ京東中合町1
TEL:075-841-0010
FAX:075-822-5702
E-mail: saikyo@edu.city.kyoto.jp