京都市立学校・幼稚園
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夏季学習講座・夏季進学補習が始まりました!

 7月20日(水)で普通授業及び個別懇談会が終了し,21日(木)からは恒例の「夏の講座」が始まりました。
 1・2年生は全員参加で8時40分から15時まで,29日(金)までの7日間にわたって,80分×4コマの学習講座に臨みます。
 3年生は,希望者対象の進学補習が29日(金)まで,前半を第I期,後半を第II期として8日間(23日[土]を含む)にわたって,80分×5コマ,「日本史論述講座」「理系発展数学III」等,のべ44講座が開設されます。また,選択している講座の合間の待ち時間には,空いているホームルーム教室や学習室等で予習や問題演習に取り組んでいる生徒も多数います。

 勉学に励む一方で,早朝から西京祭準備のために段ボール箱を協力しながら大量に運び込む生徒や,夏の大会を控えて放課後の限られた時間に体育系・文化系部活動の練習に励む生徒もおり,「勉強だけ」「部活動だけ」ではなく「勉強も部活も課外の取組も」何事においても積極的に取り組むエンタープライズシップが遺憾なく発揮されています。
 暦の上でも「大暑」でとても暑い中ですが,今後に向けて裾野をしっかりと広げる取組を進めるべく,頑張って下さい!

[写真]上から,1・2・3年生の講座の様子

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トップリーダー研修奨学金授与式及び結団式を行いました!

 7月19日(火)14時から,3階校長会議室において,本校主催の「エンタープライズトップリーダー研修」(以下,TL研修と略します)生徒派遣に当たっての京一商西京同窓会様からの奨学金授与式及び結団式を行いました。

 このTL研修は本校独自に行っているものであり,今年度が第3回目の実施となります。1年次の3月に全員で取り組んだ海外フィールドワークの成果を踏まえ,グローバルリーダーとして更に次のステージでの研鑽を積みたいという生徒を対象としております。カリフォルニア大学バークレー校(UCB)の学生寮に泊まり込み,学生チューターとのセッション(英語によるディスカッション,ディベート,プレゼンテーション等)や大学・企業の研究者訪問等を通して,生徒一人一人が目指す生き方や自らの将来像について広い視野から考える契機とし,併せて自らを表現するスキルの向上も目指しています。

 第1部は「奨学金授与式」です。
 いつも御支援いただいております一般社団法人「京一商西京同窓会」様から,北川明理事長をはじめ副理事長・理事の皆様に御臨席賜り,保護者の皆さまにも御出席いただきまして,奨学金授与式を行いました。理事長北川明様から,「広く深く学んでほしい。元気に行って来て下さい。」と激励の言葉をいただきました。竹田校長も,「皆様の御厚意に報いることができるよう,精一杯頑張って下さい。」と参加生徒たちへの期待を込めて挨拶しました。
 代表生徒は,奨学金に対するお礼を述べた後,「トップリーダーとは何か,自分なりの答えを見つけたい」「現地でしかできないことで経験を積み,一回り成長して帰ってきたい」と力強く決意を述べていました。

 第2部は「結団式」です。
 派遣生徒一人一人が,保護者を前に,この研修に臨む目的や意気込み,決意等を述べました。「様々な考え方を持つ人とふれあって興味の幅を広げ,新しい自分を見つけたい」等々,目的や抱負をしっかりと披露し,あわせて「保護者をはじめ,御支援下さったすべての人に感謝しながら,意識高く頑張ってきます!」と感謝の言葉とともに意気込みを述べており,一人一人の真摯に取り組もうとする熱気を強く感じました。

 第3部は,「最終確認・諸注意」です。
 ここからは生徒と保護者とがペアになってお掛けいただき,旅行会社の担当の方から,「しおり」をめくりながら日程の詳細や注意すべき点等,最終の確認事項の御説明がありました。また,昨年度このTL研修の付添をした教員からの補足説明や参加者からの質疑応答も行い,バークレー校での寮生活や気温に応じた服装での調節等について,しっかりと確かめました。

 この研修は,連日現地の大学生とのディスカッションを繰り返すハードな日程です。体調には十分気を付けて,大きな成果を持ち帰って下さい。期待しています!

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 1枚目 奨学金授与式の様子
  上段 理事長挨拶
  中段 校長挨拶
  下段 代表生徒謝辞・決意表明
 
 2枚目 集合写真
 
 3枚目 結団式及び諸注意の様子
  左上 校長挨拶
  右上 各生徒の決意表明 
  左下 付添団代表教員による激励
  右下 旅行会社担当者からの説明・諸注意の様子

 なお,本校のホームページでは,この本校主催のアメリカ合衆国・バークレーで行うトップリーダー研修を「TL研修」,京都市教委主催のイギリス・ロンドンで実施されるリーダー研修を「GL育成研修」と略しますので,よろしくお願いいたします。

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京一商西京同窓会様から激励金をいただきました!

 7月19日(火)13時30分から,3階校長会議室にて,一般社団法人京一商西京同窓会様からの「平成28年度京都市立高等学校インターハイ出場選手等激励金授与式」が行われ,本校を含む市立高校3校(伏見工業・日吉ヶ丘・西京)から代表生徒及び顧問等が栄えある席に参列しました。
 北川明理事長から激励金が授与されたのは,伏見工業高校ボート部,日吉ヶ丘高校剣道部及び相撲部,本校陸上競技部及び競技かるた部の,京都府代表5チームです。
 生徒たちは,「全国でも,皆様方の熱い期待と応援に応えられるよう,力を尽くし,優勝を目指して頑張ります!」と,元気に決意表明をしていました。
 皆さんの健闘を期待しています!

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 1枚目
  上段 激励金授与の様子
  中段 北川理事長挨拶
  下段 決意表明

 2枚目
  集合写真
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グローバルリーダー育成研修等参加生徒が教育長を表敬訪問しました!

 京都市教育委員会主催「京都市立高校グローバルリーダー育成研修」(以下,「GL育成研修」と略します)事業の参加生徒32名(うち,本校からは1年生7名)及び官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム【高校生コース】」第2期生として京都市立高校から参加する6名(うち,本校からは1年生3名)が,「教育長表敬訪問」のため京都市総合教育センターを訪れ,在田正秀教育長から激励の言葉をいただくとともに,生徒代表が決意表明をしました。
 参加生徒の皆さんが,ダイバーシティに富んだまち京都の若者の代表として元気にプログラムをやり遂げ,大きな成果を各校に持ち帰ってほしいと思います。

<参考>
[GL育成研修について]
 この事業は,グローバル化が進展する中,市立高校の代表生徒たちがともに切磋琢磨し,我が国の伝統文化等を深く理解するとともに,語学研修への積極的な参加を通じて,豊かなコミュニケーション能力や国際貢献の大切さを学び,世界の文化,経済,歴史などに対する幅広い教養を持ち合わせた「グローバル人材」としての素地を育むことを目的として平成25年度から始まったものです。第2期まではアメリカ合衆国ワシントン州シアトルにて,第3期(昨年度)はイギリス・レスターシャー州レスター市にて行われ,大きな成果をあげてきました。
 第4期となる今年度は,7月23日(土)から8月7日(日)まで,イギリス・ロンドンのブルネル大学寮に泊まり込み,他国からの留学生とともに学ぶ語学研修,交流・アクティビティ,社会見学や大英博物館等の文化施設訪問,ケンブリッジ大学生とのディスカッション,日本文化及び課題研究内容に関するプレゼンテーション等に取り組みます。

[トビタテ!留学JAPAN 【高校生コース】について]
 官民協働海外留学支援制度,通称「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」は,平成25年10月からスタートした大学生・高校生の海外留学をサポートするプログラムで,高校生コースは昨年度から始まり,今回が第2期生となります。全国816校2,057名(昨年度は218校514名)の応募者から,書類選考及び面接試験を経て,330校510名が選出され,本校からも3名(国際ボランティア,スポーツ・芸術,アカデミック[テイクオフ]各分野1名ずつ)が採用されました。(京都府からは,本校を含めて17校37名が採用されています。)

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インターハイ選手団結団式の写真を1枚追加しました!

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 結団式で決意表明をしている鵜池主将の写真を追加しました。

 記事のURL:
 https://cms.edu.city.kyoto.jp/weblog/index.php?...

【穂美月展】生徒の作品が展示されています!

 恒例の京都市立高等学校書道作品展「穂美月展」(主催:京都市立高等学校書道教育研究会)の第28回展が,7月13日(水)から17日(日)まで,堀川御池ギャラリー(中京区油小路通御池押油小路町・京都堀川音楽高校内)の1・2階で行われています。
 市立高校の生徒たちが授業や部活動で創った作品に加え,御指導に当たっておられる先生方の作品も多数展示されており,本校からはパネルや軸等,2年生25作品,3年生14作品の計39作品が展示されています。
 どの作品も,墨の濃淡や文字の大小,余白や色の取り合わせなどに工夫を凝らした力作ばかりです。今後一層磨きをかけていかれることを願っています!

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 1枚目:ポスター
 2枚目上段: 先生方の作品
    下段: 本校生徒の作品(1)
 3枚目:   本校生徒の作品(2)
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全国高校総体に向けた「結団式」「出場激励会」に参加しました!

 7月12日(火),京都外国語大学森田記念講堂(右京区)にて,全国高等学校総合体育大会・全国高等学校定時制通信制体育大会等京都府選手団結団式が行われ,それに引き続いて市民スポーツ会館(右京区)にて京都市立高等学校からの出場激励会も開催されました。

 京都府選手団結団式では,選手約580人を代表して,本校陸上競技部の鵜池優至主将が「熊本などで被災し苦しんでいる方へのエールを込め,若い力で勇気や希望を与えられるよう,京都府代表としてのプライドを持ち,日々の練習の成果を十二分に発揮して,全力で競技することを誓います。」と,堂々と決意表明を行いました。

 今年の陸上競技の開催地は岡山です。(大会愛称「2016情熱疾走中国総体」)
 本校生(7種目・のべ13名)が出場します陸上競技は,7月29日(金)から8月2日(火)までの5日間の日程で,シティライトスタジアム(岡山県総合グラウンド陸上競技場)で行われます。
 選手一人一人が京都府代表の誇りを胸に,全国の舞台で実力を十二分に発揮できるよう願っています。カンバレ,西京生!

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 1枚目 府選手団結団式で決意表明する鵜池主将
 2枚目 府選手団結団式にて
 3枚目 市立高校出場選手激励会にて
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市立高校京大研修2016に参加しました!

 7月9日(土)13時30分から16時30分まで,京都大学農学部総合館(吉田キャンパス北部構内)にて,高大連携事業「市立高校京大研修2016〜京都大学での学びを実感しよう〜」が行われ,本校からは2年生61名が参加しました。
 これは,京都大学が行う高大連携事業の一つであり,京都大学と京都市教育委員会が締結した「連携協定」に基づくものです。生徒たちが京都大学の若手研究者と直接交流することによって,研究のおもしろさや奥深さに触れ,大学での学びに対するモチベーションを高めるとともに,京都大学での学びの魅力を実感すること,また今後の進路決定の一助とすることを目的として,今年初めて行われました。市立高校における連携指定校(堀川・紫野・西京)3校合わせての参加生徒数は,175名でした。

 全体会は,13時30分から14時50分ごろまで,農学部総合館1階のW100教室で行われました。講師は教育学研究科准教授の石井英真先生で,「学力問題を教育学的に探究する」というテーマで御講演下さいました。質疑応答も活発に行われ,生徒一人一人の今後の学びへの意識づけになったことと思います。
 15時10分からは約1時間,全体会と同じ農学部総合館1〜4階の10教室を会場に,分科会が行われました。生徒たちはそれぞれの興味関心に応じて参加する分科会を事前に登録していましたので,最も多い教室で32名,少ない教室は一桁と,京都大学の御厚意により,生徒の希望を最大限尊重した配置で行って下さいました。
 「電気でエネルギーを送ろう」「法律学の実践〜法解釈の手法に触れる〜」など,興味深い様々なテーマで大学院博士課程等で日々励んでおられる新進気鋭の研究者の皆さまから講義を受け,講義の後は質疑応答や意見交流が行われました。
 このうち,分科会3「鉄と生命の関わり」では,御自分の中学・高校以来の御経歴や研究の一端について紹介して下さり,最後に「人生において,やっておいて無駄になることはない。とにかく色々なことに興味を持ってみてください!」「大学受験で選んだ進路が将来を決定すると思わないで。大学院から進路変更しても遅くない!」「人とのつながりは大事。どこでどういうチャンスが転がり込んでくるか分からない!」等,これまでの御経験を踏まえて,生徒たちにアドバイスをして下さいました。

 最後に司会の先生からまとめがあり,16時40分ごろに,それぞれの会場ごとに分科会が終了しました。終了後も,熱心に質問をする生徒たちの姿が印象的でした。
 貴重な機会を下さいました関係の皆様方に,厚く御礼を申し上げます。誠に有り難うございました。

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  上段 全体会の様子
  下段 分科会の様子(1)

 2枚目 分科会の様子(2)

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一般社団法人京一商西京同窓会様からの「奨学生採用決定通知書交付式」が行われました!

 7月9日(土)午後1時30分から,本校3階校長会議室にて,一般社団法人京一商西京同窓会様の「奨学生採用決定通知書交付式」が開催されました。晴れの奨学生に採用された,京都市立高等学校9校(京都工学院を除く[1年生のみのため])の生徒15人が勢ぞろいし,同窓会理事長の北川明様から一人ひとりに通知書が交付され,生徒一人一人から,感謝と決意を力強く表明いたしました。
 この奨学制度は,「一般社団法人京一商西京同窓会奨学金給与規程」に基づき,本校をはじめとする京都市立高等学校9校の生徒15人に年額120,000円が給付されるもので,「学業人物ともに優れ,学習に意欲ある者」がその対象となります。
 会場には保護者の方々も参列され,厳粛な中にも喜びに満ちた式となりました。
 開会挨拶で北川理事長は,「この奨学金は創立100周年の年に社団法人の公益事業の一つとして創設が提言され,同窓会として寄付を募り,昭和63年(1985年)から始まりました。皆さんは,失敗を恐れず,それぞれの目標に向かって自信を持って進んでください。」とお話になりました。 
 奨学生たちは,「一つでも多くの資格を取得できるよう努力します。」「感謝とともに責任も感じています。御期待に応えられるよう励みます。」「奨学生としての自覚を持って勉学に励み,夢を実現できるように頑張ります。」など,感謝と決意を新たにしていました。
 奨学生の皆さんがこの御厚意を夢の実現に生かし,ますます活躍されることを祈念しております!

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1年生対象の講演会を行いました!

 7月9日(土)土曜活用講座終了後の11時50分から,7階大講義室にて,1年生全員を対象に特別講演会を行いました。
 講師は,「芸術認知科学」が御専門の齋藤亜矢先生(京都造形芸術大学文明哲学研究所准教授)で,「サイエンスの視点,アートの視点」という演題でお話し下さいました。

 齋藤先生は「進化の過程で,ヒトはなぜ絵を描くようになったのか」「子どもの絵はどのように発達するのか」「写生はなぜむずかしいのか」「アートに感動するのはなぜ?」「表現すると気持ちがすっきりするのはなぜ?」といったテーマで御研究をなさっていて,今日の御講演では,「ヒトはなぜ絵を描くのか」という点からお話を始めて下さいました。
 
 ヒトには,文字のない文化もありますが,絵などの芸術がない文化は,ほぼ皆無といっていいそうです。「描く」という行為は,キリンの長い首やクジャクの飾り羽のように,生存や繁殖に直接結びつきそうもないのに,なぜなのでしょうか。
 ヒトはなぜ絵を描くのか?・・・描く心の起源をさぐるために,齋藤先生は,進化の隣人(ヒトとチンパンジーのゲノムDNAの違いはわずか1〜2%で,ウマとシマウマの違いよりも近いそうです。)であるチンパンジーとヒト幼児との描画行動の比較をなさったそうです。
 その中で,チンパンジー個々に“画風”の違いがあること,ヒトの子どもの絵は,成長に伴って“なぐりがき”から“表象画”に発達していくことなどが分かりました。更にさまざまな実験を行う中で,チンパンジーに「シンボルを扱う能力」があり,個体の認識(ヒトやチンパンジーの写真を見て,誰かわかる),数字の認識(物の数や数の大小・順番がわかる),色と数の認識(11種の色と,対応する漢字が分かる),単語の組合せ(「5本」の「赤い」「鉛筆」など,組合せ概念がわかる)といった力はあるが,「何かを表した絵」を描かないことが分かりました。
 さらに「なぜ?」を突き詰めるため,部分が欠落した絵への描画実験をしたところ,「チンパンジーは運動調整能力があっても,補完しない」「ヒトは運動調整能力が未熟でも補完しようとする」ことが分かりました。そして,この「補完する/しない」の分かれ目は,「今ここに『ない』ものをイメージして補う想像力」の有無にあるのではないか,と,いくつかの例(アルタミラの洞窟壁画で,壁面の凹凸や亀裂などの形状を利用して今ここにないイメージを想起して「ない」ものを補っている例,また,幼児の描画行動でも,描線に物のイメージを見立てて線や円などを加えて線路やアンパンマンを描く例など)を示しながらお話し下さいました。
 そして,このヒトならではの認知的な特徴である「描線に物のイメージを見立てる想像力」が芸術を生み出したヒトの基盤ではないか,と考えを進められ,「見えない獲物の動きを読みながら行われる計画的な狩猟」「完成形をイメージしながら進められる石器の製作」などといったことや,「言葉の獲得」によって,「常に“何か”として見ようとする」「一次的な視覚情報を分類してシンボルに置き換える」想像力・思考が獲得された,とお話し下さいました。
 更に,点描のような曖昧な画像を示され,生徒に「何に見えますか」と問い掛けられました。実は,この中に“ある動物”(伏せておきます)の姿が見えるのですが,これを例に,ヒトの視覚認識には「後頭葉から側頭葉に至る腹側経路(モノが何であるかの情報処理)」と「後頭葉から頭頂葉に至る背側経路(動きや空間の情報処理)」という2つの経路があり,その結果の処理の仕方としては,網膜で感じた光の配列を分析するボトムアップ,知識参照からそれが何かを判断するトップダウンの2つが組み合わさって「何であるのか」を判断しているそうです。ヒトは,見立て・想像を働かせる回路を獲得した代わりに失ったものもあるということで,チンパンジーに見られる「直観像記憶」の実験の映像も流して下さいました。

 最後に,これから文系・理系のコース選択をする皆さんへということで,齋藤先生の研究遍歴と今後に向けてのアドバイスをお話し下さました。

[研究遍歴]
 大学の4年間は「理学部(人類進化論講座)」。ポケットゼミ(1回生でも入れるゼミ)で恩師との出会いがあり,「チンパンジーの1・2歳児の行動発達」を研究。
 大学院修士課程は「医学研究科(人間生態学分野)」。高齢者の認知機能と「うつ」を研究。博士課程は東京藝術大学大学院の「美術研究科(美術解剖学研究室)」。美術の起源(ヒトはなぜ絵を描くのか)を,チンパンジーとヒト幼児の描画行動の比較などを通して研究。修了後は京都大学野生動物研究センター(熊本サンクチュアリ)でチンパンジーの遊びの研究を行い,中部学院大学教育学部を経て,今年4月から現職に就かれました。

[アドバイス]
 大切なのは,自然や現象に目を向け,「!」と感じる力。その「!」をかたちや音にするのがアートであり,「!」から「?」を深めていくのがサイエンス。同じ「!」を追い求めるにしても,「そのメカニズムは?」と考えるなら物理学だし,「ほかの文化ではどうか?」と考えると文化人類学だし,「なぜそう感じるの?」を明らかにするのは認知科学,というように,さまざまな方向・角度から考えていくことが出来る。そして,「!」を応用するのが科学技術。
 アートとは,“物の見え方”を変えるもの。(既成概念をこわし,新たな価値を見出す[想像力])。ぜひ「アートな生き方」をして下さい,と勧めて下さいました。
 そして,締めくくりとして,悩んだときはInput(外を歩いて,いろいろなものを見る,本を手当たり次第に読む)してみたり,Output(自分の好きなもの/ことを書き出してみる,誰かに話してみる)してみたりして下さい。外に出すことで,“頭の風通し”をよくしましょう,と,これから文理選択を控えた生徒たちに呼びかけて下さいました。

生徒の感想です。
・「ヒトはなぜ絵を描くのか」という問いがそもそも素敵だと思った。大変興味深い内容の講演で,もう1回聴きたい!と思った。
・私はやりたいことがコロコロと変わることを今まで自分の悪いところだと考えていたけれど,今日の講演を聴いて,自分のやりたいこと,不思議だと思うことはいっぱいあってもいいんだ,と分かった。もっと社会に目を向けて,「?」や「!」をいっぱい見つけて,いろんなことに興味を持って,いろんなことを頑張って・・・。その上で自分の本当に「やりたいこと」と見つけたいと思った。
・文理選択は,自分にとって人生のターニングポイントになると思う。後悔しない選択ができるよう,視野を広くして考えていきたい。
・西京という,自分のやりたいことやなかなかできないようなことを積極的にやらせてくれる学校に通っているのだから,自分の視野を広げることにつなげられるよう,たくさんのことに自分から挑戦していきたいと思った。


 あっという間の50分間でした。お忙しい中,生徒たちのために御講演下さいました齋藤先生,有り難うございました!

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全日制
7/22 1・2年夏季学習講座 3年夏季進学補習
7/25 1・2年夏季学習講座 3年夏季進学補習 3年チャレンジ合宿(〜28日)
7/26 1・2年夏季学習講座 3年夏季進学補習
7/27 1・2年夏季学習講座 3年夏季進学補習
7/28 1・2年夏季学習講座 3年夏季進学補習
京都市立西京高等学校
〒604-8437
京都市中京区西ノ京東中合町1
TEL:075-841-0010
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