最新更新日:2024/04/18 | |
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全国学力・学習状況調査の結果から(2)
前回取り上げた「生徒質問紙」には生活などについてのほか,教科の学習についての質問もありました。
《望ましい傾向がはっきりと見られた項目》 ○国語の勉強が好きですか。 ○国語の勉強はよくわかりますか。 ……教師の言葉に無駄がない,説明がわかりやすい,時間の使い方が上手。こんな先生の授業が生徒は好きですし,生徒が何を目指せばいいのかはっきりするので,わかりやすいと感じます。 ○国語の勉強は役に立つと思いますか。 ……授業の内容がつけたい力に合っているだけでなく,それを学ぶ意義の説明があることで,生徒はこのようにとらえます。ひたすら学ばせるだけでなく,なぜそれをするのかを説明することの大切さを教えてくれる結果となりました。 国語,数学,理科それぞれ,全体としては全国平均を少し上回る結果が出ています。 今回は国語A・Bの設問ごとの深草中の正答率を,全国の正答率と比較して考察します。 《はっきりとよくできたと言える設問》 ○「成否」という言葉を,聞いて分かりやすい表現に直す ○場面の設定を〈ノート〉から読み取り,そこから自分なりに〈演奏するタイミング〉を選んで,その理由などを50〜80字で説明する。 ……いずれも記述式です。特に二つ目は「説明」が求められます。「説明」は言語活動の基本であり,社会生活でも「説明を求められる」ことは多い。説明がうまくいくことは,仕事がうまくいくことの元となります。 ○意見文を直した意図として的確なものを選択する ……昔の国語の授業では「どんなことが書いてあるか」を確かめていくことに多くの時間を割きましたが,今はそれとともに,「どのように書いてあるか」も読み取ります。書き手が「そんな書き方をした理由」も読み取り,自分が書くときに役立てることが大切です。 ○用いられている表現の工夫として適切なものを選択する ○小学校漢字の書き「秒速」「縮尺」「余る」 ○(縁)の下の力持ち の( )に言葉を入れる ○「青い」と「青さ」が形容詞,(転成)名詞であると選択する ……表現技法,漢字,慣用句,文法の授業や課題が充実していたことを物語る結果です。 《比較的できなかったと言える設問》 ・棒グラフの特定の部分の変化の内容を書き表す ……え?国語でグラフ? 現代の国語の授業で読み取るのは,文章だけではないんですね。 ・毛筆書写の運筆の説明が正しくなるように選択する ・手紙の「後付け」の直し方とその理由として適切なものを選択する ……書き初めをはじめ,毛筆書写の授業や課題で,楷書と行書のちがいなどを知っておきましょう。 メールは文字で書きますが,そこで使っている言葉は「話し言葉」同然ですね。きちんとした「書き言葉」での手紙の書き方を知っておくことも,大人になるにつれて必要が出てくるのではないでしょうか。 |
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