入学式 式辞

式辞

　春の陽気につつまれ、新緑を一層成長させる恵みの雨ふる今日、ご来賓・保護者の皆様方のご臨席を賜り、第４４回入学式を挙行することができますことを心より感謝申し上げます。
　新入生６９名の皆さん、入学おめでとうございます。
皆さんは、この伝統ある西陵中学校の最後の新入生として今日を迎えました。来年度には洛西陵明小中学校へ学び舎をうつし、令和９年３月には、その第２期生として義務教育を終えます。
　当然、今は期待や不安の入り混じった気持ちだとは思いますが、これからの３年間は、自分自身を飛躍的に成長させる貴重な時間になると思います。在校生・教職員一同、皆さんの入学を心から歓迎するとともに、その成長の道をともに歩んでいきたいと思っています。どうか、自分自身に大いに期待して、素晴らしい学校生活を創り上げていきましょう。

　今年度の西陵中学校の学校教育目標は「未來に向かってしなやかに伸び続ける」です。
歴史と伝統ある地域の竹林のごとく、困難に対しても折れることなく、自己実現に向けて挑み続け、志高く、未来を創造する人になってほしいとの意味が込められています。簡単に言うと、「なりたい自分」になるために、日々成長しようということです。

　皆さんの入学にあたり、この目標を達成するために大切にしてほしい視点を２つ紹介いたします。
　一つ目は、視野を広くもつということです。
　小学校の卒業時とは異なり、中学校を卒業するときには、次の進路(行き先)が自動的に決まることはありません。よその町に出て、初めて出会う人たちと交流し、異なる習慣や文化の中に入っていくことも必要になってきます。したがって、この３年間は、これまで以上に視野を広げ、西陵や洛西地域のことだけでなく、京都、関西、日本や世界の現状を知り、どこの社会のどのような人たちとも臆することなくかかわり、そこで活躍できる自分づくりに励むことが大切になるわけです。学校でも、ICT機器の活用や校外学習、総合的な学習の時間、進路学習などを通じて、みなさんの視野を広げるためのたくさんの機会と取組を実施していきます。知らないことを知る喜びを感じて、社会とつながる学びを深めていきましょう。

　二つ目は、時間を上手に使うということです。
　人は失敗する生き物です。中学校でも失敗はつきものです。ただし、失敗した事実を悔いてばかりいても成長はありません。失敗した理由を考え、次はどうすれば成功するのかを考察し、繰り返し挑戦することが大切です。その結果、必ず成功する日がやってきます。
　一方で、失敗したことを隠し、ごまかし、放置した場合はどうなるでしょうか。時間がたつことで勝手に成功するようになるでしょうか。大人になればできなかったことが自動的にできるようになるのでしょうか。
「時間の経過とともにできなかったことができるようになる」こと、これを「成長」と言います。時間を上手に使って、できることを確実に増やしてきましょう。学校には、その成長を支えてくれる先生方、先輩方、仲間たちがいます。互いに悩み、相談しながら、３年という時間をかけて自分自身を育てていきましょう。

　社会や世界に関心を持ち、時間とともに成長していく生徒でいっぱいになることを期待しています。

　さて、保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。高いところからではございますが、心よりお祝い申し上げます。予測困難と称される現代において、子どもたちが、社会から求められる資質・能力を獲得できるよう教職員一丸となって支援してまいります。また、次年度の洛西陵明小中学校開校を見据えた教育活動を、少しずつではありますが、今年度より展開していきたいと考えております。引き続き、ご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

　ご来賓の皆様、西陵中学校最後の新入生を迎え、これまで以上に不易と流行を見据えた教育活動を推進してまいる所存であります。今後とも、ご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。

　それでは、新入生の皆さん、自己実現に向け、充実した中学校生活をともに創りあげていきましょう。皆さんの輝かしい未来と成長を祈念して、式辞といたします。

令和六年四月九日
　　　　　　　　　　　　京都市立西陵中学校　校長 　向段　新

ご挨拶

　平素より、本校教育推進のため、保護者・地域の皆様方には多大なご支援を賜りありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
　過日、令和６年度の着任式・始業式、入学式を無事に終えることができました。今年度の新入生は６９名で、西陵中学校に１９９名の全校生徒が集い、新年度をスタートさせています。　
　今年度の西陵中学校の「学校教育目標」は、「未來に向かって しなやかに 伸び続ける」です。この目標は、歴史と伝統ある地域の竹林のごとく、困難に対しても折れることなく、自己実現に向けて挑み続け、志高く、未来を創造する人になっていくとの願いを込めています。
　また、令和７年度の洛西陵明小中学校開校に向け、本校は本年度をもって閉校を迎えます。生徒会が掲げる至誠一貫の言葉のように、西陵中学校開校以来大切にされてきた伝統を継承しつつ、新たな輝かしい歴史を作っていけるよう、最後まで教職員一同力を合わせてがんばってまいります。
　保護者の皆様、地域の皆様方におかれましては、今年度も西陵中学校の教育の推進にご理解とご協力をいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。