京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/18
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『秋テスト3日目』2年

 ここからは2年生の頑張る様子です。
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『“てっぺん”獲りに行こうや!』〜Catch the top !〜

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「いざ,信州へ」
「校長先生,急な話で申し訳ないのですが,修学旅行の栞の最初のページに載せる文章を書いていただきたいのですが…。」今朝,3年の学年主任から聞かされました。常に用意周到な彼をして失念させるほど,教職員には忙しい毎日を送らせていたことを反省させられました。早速,書きかけていたこのエッセイの文章の一部を転用することにしました。
 修学旅行が1週間後に迫ってきました。今年度は方面が信州に変更になっています。気候や景色が京都とは大きく異なるのでとても楽しみです。秋の信州は,身が引き締まるような空気に加えて紅葉がさぞかし美しいだろうと思います。
 今年度は、新型コロナウイルス感染拡大のため沖縄への修学旅行を断念しました。今回が教師生活最後の修学旅行になるので,これまで何度も訪れた伊江島でお世話になった方々へお礼を言いに行こうと思っていただけに個人的にも残念な思いでいます。
 本校は,早い時期に方面と時期の変更を行いました。ぎりぎりまで実施できるのかどうか心配でしたが何とか決行できそうです。2学期になってからは,文化祭や体育大会の取組をはじめ,部活動の大会もあって,大変な忙しさの中で今日まで過ごしてきました。全員が体調管理に努め,みんな揃って楽しく元気に出発したいものです。
 以前に一度,信州方面への修学旅行を経験しました。当時の学校では,毎年ディズニーランドと東京都内班別研修をメインにした修学旅行を行っていました。ある年,信州への修学旅行を経験した先生が学年主任となって方面の変更を提案しました。生徒の中にも教職員の中にも反対意見がありましたが、学年主任の強い思いに押されて行ってみると,その素晴らしいことに反対したことを後悔した者が多くいました。
 日ごろ,京都の街中に暮らす私たちにとっては自然の素晴らしさや美しさ,迫力に魅了された感がありました。また,長野オリンピックが間近に迫っていたこともあって,完成したばかりのジャンプ台を訪れたのですが,その際には『選手はこんなところから滑り降りるのか!』と,足がすくむような高さのスタート地点に立って驚いたことを昨日のことのように覚えています。ペンションでのクラスごとの分宿も楽しかったです。おいしい料理とマスターご夫婦の温かいおもてなしにすっかり癒されました。
 実は,この修学旅行の感動を妻や子どもたちにも伝えたくて,その年の夏休みには同じ行程で家族旅行をしたくらいです。まだ歩き始めたばかりの下の息子を“しょいこ”に載せ,背負って高原ハイキングをした際の写真は今も飾られています。
 3年生は今、心身ともに成長の真只中にいます。今回の修学旅行でまた一回り心と身体を成長させてくれるだろうと楽しみにしています。修学旅行の3日間は,受験のことなどもしばし忘れて大いに学び、大いに楽しみたいものです。
 信州の大地よ,そして自然よ,待ってろよ。来週には二条中の3年がそちらに行くからな!

『“てっぺん”獲りに行こうや!』〜Catch the top !〜

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「行事で感動する心を育てる」
 今年度も半分が終わりました。とは言え,4月5月が新型コロナウイルスのために休校となり8月の3週間が夏休みだったので,実質的には約3か月しか本格的な教育活動を行っていないことになります。しかし,実のところ本当に忙しい上半期でした。
 9月29・30日に行われた文化祭,そして昨日の10月1日に行われた体育大会は,最後の最後まで実施できるかどうか心配しましたが,こ3日間は実に楽しく盛大に行うことができました。最終的に保護者の方には参観をご辛抱いただきましたが,これも成功裏に終えることができた要因の一つであると学校の取り決めに従って頂いたことに感謝しています。
 さて,学校には行事がつきものです。入学式や卒業式などの儀式的行事の他,修学旅行などのように学校が主体的に計画し実施する行事と生徒会が主催する行事もあります。文化祭や体育大会はその中間にあたるといえます。大筋は学校が決めますが,企画や特に運営に生徒が多く参画します。
 これらの行事に求める一番大きなものは「感動する心」です。入学式や卒業式に感じる感動と修学旅行や文化祭,体育大会などで感じるそれにはそれぞれ違いがありますが「感動する心」を育てることは学校教育の大変重要な営みです。
 かつて中学生が荒れていた頃,彼らがよく口にした言葉に「ショーモナイ!」「どうでもええ!」「関係ない!」がありました。当時の彼らの関心の多くはバイクやたばこやシンナー,窃盗や暴力など学校教育の外にありました。また,校則に反発し簡単にはそれを守ろうとしませんでしたし,各教科の授業や学校行事などに対しても簡単に心を開きませんでした。そんな彼らに対して,体育大会で応援合戦に力を入れたり一緒にリレーを走ったりなどして,学校行事で盛り上がる楽しさを伝えようとしてきました。卒業生を送る会などを盛大に行い,部活動に力も入れてきました。生徒と一緒に涙することも少なくなく,徐々に荒れる生徒たちの心が柔らかくなっていったように思います。今50代の教職員は多かれ少なかれそんな経験をしているはずです。
 「保護者の方の参加はなかったけれど,先生方には私たちの成長した姿を観てもらうことができました。このような機会を設けて頂きありがとうございました。」
 昨日の体育大会の閉会式で,健康委員長の坂本さんが声を詰まらせながら言ったことばです。この3日間には様々な感動の場面がありました。合同劇や手話劇,ダンス&楽器演奏や展示発表,合唱では当日が一番うまくいったクラスや,『あれっ,なんで?』と感じながら歌ったクラスがあったかもしれません。悔しい思いも含めて心を動かすことが大事だと思っています。学校祭の3日間で生徒はまた一つ心を成長させてくれたはずです。これを機に下半期の教育活動も益々充実させていきたいと,今決意を新たにしています。生徒・教職員の皆さん,一緒に頑張っていきましょう。

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「学校祭前夜」
 「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので,お彼岸を過ぎて一気に過ごしやすくなりました。近頃では寝るときのエアコンは必要なくなりました。早朝の愛犬の散歩は快適です。まだキンモクセイの芳香は漂ってはきませんが,それももう時間の問題です。
 さあ,学校にもよい季節がやってきました。来週には文化祭,引き続き体育大会が行われます。今年度に限っては敢えて両方合わせて「学校祭」と呼びます。今,午後からは文化祭に向けての取組で大忙しです。また,体育の時間は体育大会に向けての練習が主になっていますが,この3日間を楽しく盛大に過ごしたいと思っています。
 私も若い頃からこの時期の雰囲気が大好きです。劇や合唱に取り組んでいたとき,本番の前夜は,ワクワクとドキドキでほとんど眠ることができなかったことを思い出します。『これだけ練習してきたのだからもう大丈夫!』そう思おうとするのですが,『あのセリフはこう変えた方が効果的やなあ。』『あの道具はちゃんと用意できてたかな?』『あの子は,大きな声であのセリフが言えるやろか?』などと考え出すと不安や心配ごとが次々と頭に浮かんできます。自分がやるのではない“指導者としての悩み”がここにあります。多分,今年も合唱指導をしてきた先生や劇を指導してきた先生,文化祭や体育大会を統括してきた先生は同じような気持ちで前夜を過ごすのだと思います。しかし,敢えて書きますが,この悩みは決して不快なものではなく,どちらかというと最終的には『あの子たちはやってくれた!』という満足感と幸福感に変化するもので,“教師の遣り甲斐”の中の代表的なものです。
 新型コロナウイルスは,「学校祭」の在り方を大きく変えました。文化祭や体育大会は,生徒と教職員,保護者の方が一体になって楽しめる数少ない機会ですが,今年度は保護者の方に参観を遠慮して頂くことにしました。文化祭に至っては,全校生徒が一堂に会することも避けます。講堂に入るのは2・3年生だけで,1年生は階下にある2つの音楽室と美術室とでライブ映像を視聴します。教職員が知恵を出し合い,何とか実施できるよう工夫したつもりです。保護者の方に優れた映像を観て頂くため,プロの業者を入れてDVDの販売を決めもしました。PTAの役員会では,販売価格の一部を負担するという決定もして頂きました。有難いことです。
 例年と比べて規模が縮小されるとはいえ「学校祭」がやってきます。担任をはじめ深く関わってきた教職員は今年も眠れない前夜を迎えるでしょう。生徒の間では練習の過程で様々な葛藤や対立もあったでしょう。それらのすべてが学習です。こうした学習が生徒の「人間性」を育てます。この場面こそが学校の良さであり価値であると考えます。生徒諸君には,正義を重んじ,正義を貫き,仲間と一体になる充実感を体験してほしいです。そして,そのために教職員は生徒の背中を押し続けます。

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「教育実習に思う」
 私の教育実習となると,もう40年程前になります。今は4年生(回生)が実習に来ますが,私の頃は3回生で行ったように記憶しています。教師を目指して大学に入学した私にとって,実習の毎日は刺激的でとても楽しかったです。ただ,学習指導案の作成に対しては指導教官がとにかく厳しく,一緒のグループになった女子学生は何度も泣かされていました。「この指導案で,一体何を教えるつもりなんや!指導意図や指導の過程が全く分からん!」そんな一言で,何時間もかけて書き上げた指導案を突き返されていました。
 今はそこまではしませんが,実習生に対しては厳しく指導しています。というのも,教育の現場は決して甘くないからです。いい加減な気持ちの人が教師になったとしたら,おそらく授業や学級経営が全く上手くいかないでしょう。実際のところ,毎年,決して少なくない新規採用教員が不調をきたしています。そうなれば,その本人が傷つくのは当然ですが,それ以上に不利益を被るのが児童や生徒たちです。彼らはある意味ではとても正直です。授業や学級経営が下手だとまず必ず荒れます。今はあまり聞かれなくなりましたが「学級崩壊」などで学級が荒れるのは児童や生徒のせいだけではありません。往々にして教師の方にも大きな責任があるものです。
 1つの学級が荒れだすと,それを治めるために他の教師に負担がかかります。疲れが溜まってくると,不平や不満が聞こえ出します。そうなると一学級の問題ではなくなります。学年,学校全体で時間と労力を掛けて対応しなければなりません。こういう不幸を引き起こしてはならないから,教師を目指す若者には厳しく接するのです。
 技術は学べばよいのですが,心構えとか情熱,特に人間性を人から学ぶことはできません。教育に対する熱が低い人,教師としての心構えの甘い人,何よりも豊かで魅力的な人間性をもっていない人は教師に向かないと思ってよいでしょう。
 私は,教師は素晴らしい職業だと思っています。しかし,もう一方で決して楽な仕事だとは思っていません。仕事とプライベートの境界線が明瞭でない部分も多くあります。深夜に及ぶ家庭訪問や休日を返上しての部活動指導など,一般のサラリーマンからすれば「ありえない」ことでしょう。近年,就職活動を行う大学生からは“ブラック(企業)”とされてもいるようです。
 それでも私は,教師を素晴らしい職業だと思っています。生徒と一緒に楽しんだり,生徒の成長を喜んだり,授業で生徒に「分かる喜び」を感じさせることが出来たり,時にはことが上手く運ばず,悔しい思いや悲しい思いをすることもあったり…。
 教育実習ではこれらのことも少しですが学びます。今年度本校に来た3人の教育実習生が,教師は素晴らしい職業であると思ってくれたこと,子どもたちのために頑張って素敵な教師になろうと決意してくれたことを期待します。

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「教師の幸せ」
 土曜日,遅まきながら今年度の「休日参観」を実施しました。毎年6月に行う行事ですが,授業再開後まもなくということで9月に延期しました。新型コロナウイルスの感染が収束しきらない中で不安はありましたが,今年度はこれまで生徒の学校生活を保護者の方に一度も観て頂いていないことと,今後の文化祭や体育大会も無観客で行うことを既に決定していますので,何とかこの機会にご来校頂こうと決断いたしました。
 「密」状態を避けるためにクラスの生徒数を半分に分け,2教室で授業を行うように工夫しました。また,保護者の方に対しましても,検温とマスクの着用の他,お子達の同伴についてご遠慮頂くことと致しました。小さなお子達がおられる保護者の方には,ご夫婦や祖父母様と交代でご来校頂くなど,ご不自由をお掛けしたことと思いますが,ご協力頂きまして誠に有り難うございました。
「校長先生,参加の状態を心配しましたけれど,例年と変りなく来て頂いて安堵しました。多くの保護者の方から“子どもの学校生活を観られてよかった”という言葉を聞いています。思い切って実施して頂きありとうございました。」
当日の午後,PTA役員の方からそんな電話を頂きました。
 さて,教師が幸せを感じる場面はいくつもあります。最も大きな場面はやはり卒業式でしょうね。そのほかにも同窓会や結婚披露宴に呼んでもらった時も嬉しいです。日常的な場面でいえば,問題行動の指導や部活・生徒会指導などの生徒指導が上手くいって,生徒との信頼関係が上手く結べた時やそれが強められたと感じるときも幸福感を感じます。もっとよくあることが毎日の授業の中で,『今日の授業は上手く生徒に届けられた!』と感じた時です。教師ですから,授業を生徒に上手く届けるのは当たり前ですが,その中でも特に上手くいったときに多くの教師は“細やかな喜び”を感じるものです。勿論,反対もあります。『今日の授業は上手くいかなかったなあ』という時には案外へこむものです(笑)。
 ところで土曜日の4時間目,3年生を対象に私がさせてもらった「学年道徳」では久々にこの喜びを感じることができました。「今日の授業を思い出に残るものにしよう!」という冒頭の言葉を子どもたちも教職員も大切にして自覚し協力くれたお陰で,中学生の心の中を知ることができた授業になったと思っています。
 例年,1学期に3年,2学期に1年,そして3学期に2年を対象に「学年道徳」をさせてもらっています。この学年はコロナの影響で昨年度末のそれが出来ずじまいでした。1学期も機会を逃したのでどうしてもしたかったのです。協力してくれた3年の教職員には特に感謝しています。今,3年生の書いたワークシートを読みながら,彼らには二条中での残りの半年間を楽しく充実したものにしてほしいと願っています。

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「恥ずかしくない試合」
 3年生の引退を掛けた試合(夏季大会もなくなって「代替試合」と呼ばれています)が始まりました。ソフトテニスについては8月上旬にすでに終わっていますが,多くの競技は先週の土・日からです。土曜日,男子バスケットボール部の試合を観戦に行きました。バスケットボール専門部では各校2試合ずつを戦わせて中学校の部活動に終止符を打たせることに決定したようです。会場となった横大路体育館の外では,既に試合を終え,引退を決めた他校の女子チームが涙しながらミーティングをしているシーンも見ました。
 さて,男子バスケットボール部では,以前より練習中や試合後に全員が私の周りに集まってアドバイスを求めてくれています。専門外の競技ですので,はじめの頃は心構えや態度のことを中心に話をしていましたが,徐々に踏み込んだ内容についても話すようになりました。先ずは,先日の初戦の後に話したことを紹介します。
 「さっきの試合をこれまでお世話になってきた先生や保護者に自信をもって見せられるか。シュートするとき,指先まで神経を集中してたか。なんとしてもゴールするぞって気持ちでシュートしたか。私にはそうは見えなかった。シュートの本数はうちのチームの方が多いのに決定率が低いから負けたんや。次の試合が君たちにとっては最後やから,人に対してというより自分に対して恥ずかしくない試合をして来い。」
 その言葉が彼らの心に響いたのかどうかは分かりませんが,2試合目は見違えるような戦いぶりを見せてくれました。おそらく去年までお世話になってきた顧問の先生にも褒めてもらえるような内容だったと思います。彼らは有終の美を飾ることができました。選手たちは,2つ目の試合後も私の周りに集まってくれました。
 「3年生,君たちが入部したとき,当時の3年生はとても強かった。その上の先輩はもっと強かった。そうやな。(みんな,大きく頷く)初めてそのユニフォームをもらったとき,『僕らがこれを着てええんやろか?』って思ったんと違うか。このユニフォームを着て試合会場を歩いていたら『おおっ,二条の人や!』って言われているのを感じたんと違うか。(みんな,頷く)3年生には,そんな重みのあるユニフォームを着て試合を戦ったということを誇りに思ってほしい。しんどいことも一杯あったやろうけど,今日までよう頑張ってきた。本当にお疲れ様!」
 彼らの視線がまっすぐに私に注がれます。つくづく逞しくなったものだと感じました。1年生の頃,練習でよく泣いていた彼らです。「そんなことくらいで泣くな!」そう言われてまた涙を流していました。そんな彼らも3年間の部活動を通じて強く逞しくなりました。部活動の大きな力であり魅力です。
 今後も多くの部でこんな場面を見ることでしょう。3年生諸君,最後の最後まで頑張りなさい。是非,自分に対して恥ずかしくない試合をしてほしいと願っています。

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「生徒が生徒と教職員を育てる」
 いつの間にか朝夕に虫の鳴き声が聞かれるようになりました。日中はまだ暑いですが,早朝の愛犬の散歩の頃の気温は,もう真夏のそれとは異なります。“門掃き”をしていても,それほど汗をかかなくなりました。
 さて,2学期が始まって1週間がたちました。始業式が今週の月曜日だったことを既に忘れてしまうほど忙しい毎日でした。そういえば,30年ほど前までは9月1日に2学期が始まり,そこから1週間ぐらいは午前中授業でした。教室にエアコンはなく,暑さが厳しかったこともあってのことだとは思いますが,学校生活が今と比べると,随分のんびりとしていたように思います。
 時代が変わって生徒が変わっても,変わらないのが学校行事です。文化祭や体育祭(本校では体育大会)は秋の行事の花形です。文化祭の中身を学習発表会的なものに替える学校が増えてはきましたが,本校では依然として劇と合唱をはじめとした音楽発表,学級ごとの作品の制作と展示を中心に取り組みます。
 私もこの時期に生徒たちとワイワイ言いながら,時にはぶつかりながらも取り組むことは大好きでした。本校の教職員が生徒たちと楽しそうに取り組んでいるのを見ると,今でも関わりたいと感じます。劇づくりや合唱づくりを通して,生徒の心を育てるとともに学級のまとまりや高まりを目指す営みは,学校にはなくてはならないものです。子どもは,こういう取組を通して“感動する心”や“仲間と協力すること”,“工夫すること”等を学びます。教科の学習だけでは身につけられない知恵や技術,生き方を学ぶ絶好の場面です。こうした行事を通じて,勉強だけで名はない『賢い子』に育ってほしいと願っています。
 今年度は,新型コロナウイルス感染の問題と向き合いながらなので,例年と同じようには取り組めないことも多いのですが,それでも,出来ることを見つけながら生徒の“感性”を育てるべく取り組んでいきます。保護者や地域の皆様方には,生徒と教職員との取組を暖かく見守り,時に激励して頂ければ嬉しく思います。
 今年度の文化祭と体育大会は,保護者や地域の方の参観をご遠慮願うことに致しました。会場の「密」状態を避けるためです。劇や合唱などの発表の際,当該学年の保護者の方にだけ会場に入って頂くという案と最後まで比較検討しましたが,やはり上級生の発表を下級生に見せることは教育的意義が高いと判断しました。上級生の発表を見て下級生が育ちます。態度や技術,意気込みなどのほか,演出の仕方なども学びます。そして,それぞれがやがて「伝統の力」となっていきます。今年度も,新たな伝統を重ねるべく,上の学年には特に頑張ってほしいと願っています。
 生徒の成長の様子を観て,教職員もまたその力量をつけていきます。文化祭や体育大会までの取組を楽しみにじっくり見届けたいと思っています。

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「本当は言いたくないこと」
 5日,5組のサマーキャンプが行われました。例年は花背山の家で行っている行事で,5組の生徒が全員参加します。卒業生も参加してくれて,一緒にカレーを作ったりスポーツを楽しんだりするのですが,何と言ってもメインイベントは「ミーティング」です。これは,5組の生徒たちが自分の聞こえの問題に向き合い,経験したことや感じた(ている)ことを綴った文章を発表し合う場面です。今年度のその場面で2年生の女子が次のように言いました。「本当は言いたくないこと,でも,この場面でみんなに知ってほしいこと。」
 不思議な表現だなとは思いましたが,私にはよく分かります。というのも,以前に同じような取組をしてきたからです。隠しておきたいようなことだけれども,皆に受け入れてもらったらすごく楽になる。そして,本音を打ち明けたこと,仲間の本音を聞けたことで,仲間同士の信頼関係(絆)が強まるのです。
 児童養護施設で生活していること,被差別部落で生まれ育っていること,父(母)親が居ないこと,外国籍であること,障害があること,そのことからくる不安や悩み,親や先生から兄と比べられて辛いこと,友達関係がうまく作れず困っていること,勉強についていけず進路が不安なこと,etc…。道徳や学級・学年の集会の場面で多くの生徒が語り合いました。そして,その取組が自然にそして盛んにできた学年は,男女の仲がよく,互いに思いやりがあって楽しく明るく,いじめや嫌がらせなどが一切ない集団へと育ちました。
 本校の研究主題の中に「仲間を信じて思いを語り合える集団をつくる」とありますが,具体的にはここに書いたような取組をすることなのです。以前に勤務した学校と比べると,二条中学校には様々な厳しい背景をもった生徒は少ないです。しかし,難聴学級の生徒をはじめ心身に障害がある生徒,外国籍の生徒,親子関係や友達関係の厳しい生徒は居ます。性的マイノリティーの生徒もいると思っておかなければなりません。その子たちが,自分のしんどさを安心して語れる場面をつくりたいと思っています。そして,ゆるぎない絆をもった集団に育てたうえで中学校を卒業させてやりたいと思って研究を進めています。
 5組の「ミーティング」にその可能性が見えました。それは手話劇の場面かもしれませんし全校手話コーラスを作り上げる過程で生まれるのかもしれませんが,5組の生徒たちが全校生徒の前で,彼らが自分たちのハンデについて堂々と語り,それを当たり前に受け入れることのできる集団をつくりましょう。そして,5組の生徒の語りをきっかけとして,多くの生徒が「言いたくないけれど,知ってほしいこと」を出し合えたら,二条中学校は一人ひとりの生徒にとって居心地の良い素晴らしい学校になります。私はそのことを既に十分に実現可能だと思っているのですが如何でしょうか。

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「ようやく夏休み」
 京都市内の中学校で新型コロナウイルスの感染者が出ました。『いずれはその日が来るのかもしれない』とは思っていましたが,いざ現実になってみると複雑な心境です。これを“対岸の火事”とみることなく気持ちを引き締めて参ります。また,感染した生徒が一日も早く回復することと,回復した暁には安心して登校できる環境を整備してあげてほしいと願っています。
 さて,長い長い1学期が終わります。敢えて“長い長い”と書きました。実際には4・5月は休校で,生徒と過ごしたのは6・7月の2か月間です。しかし,休校の2か月間は,生徒もそうだったでしょうが,教職員にとっては身体よりも心にかかる負担が思いのほか大きかったです。刻々と変化する社会状況の中で学校もまたそれに振り回されました。時には「朝令暮改」というようなこともあって,腹が立ったり悔しい思いをしたりもしました。近所のおばさんに「学校が休みになって楽でいいね。」などと言われると“ムカッ”としたり,「コロナで学校も大変やね。」と言われると「そうでもないですよ」と言いつつ,心の中で“ありがとう!”と言ったりしていました。
 学校が再開されて2か月間,夏休みを迎える今の時期になって感じることを思いつくままに挙げていきたいと思います。
 まず,ようやく生徒との関係が普通になってきたと思っています。しかし,全員がマスクをつけているので表情が分かりにくくて困っているのと,特に1年生に関しては例年に比べて名前を覚えるのが遅くなっています。ごめんなさい!
 次に,部活動に関してです。春季大会に続いて夏季大会までも中止になって運動系の部員や吹奏楽部員の嘆きと悔しさはいかばかりでしょうか。生徒の応援に走り回ることや生徒の輝く姿を見ることができず,誠に残念な思いでいます。去年や一昨年なら,男バスや野球部の応援に宮津や舞鶴まで行ったなあと改めて思い出しています。また,今年度は教師としての最終年度なので,府大会,近畿大会,そして全国大会と,昨年度の全国大会を実施した際のお礼も兼ねてすべての大会に顔を出すつもりでいましたが,これらの大会も全部中止になって,それも実現できませんでした。
 また,修学旅行や体育大会,休日参観などの1学期に行うはずであった諸行事を秋に延期したことで,秋のスケジュールが過密になって,『ホントに全部滞りなくできるのだろうか!?』という不安を感じたりもしています。
 色々な思いをもって例年よりも10日間ほど短い夏休みに入ります。
 生徒や教職員には是非ともゆっくりと心身を休めてほしいと思います。私も,そうさせてもらいます。学校のことを全て忘れるなんてことはまずできませんが,それでも,出来る限りそうして来るべき2学期に備えるつもりです。生徒・教職員の皆さん,保護者・地域の皆さん,どうぞ素敵な夏休みをお過ごしください。

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