京都市立学校・幼稚園
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「特別な日を楽しもう!」
 校長室の隣の部屋から楽しそうな声が聞こえてきます。誰かの一言で“ワッ”と笑いが起こり、次々と冗談も飛び出します。教職員が12月9日の記念事業の中で行う公開授業の指導案集を綴じているのです。私も何度も経験しています。この時、何とも言えない充実感を感じます。多分、『ようやく、ここまで辿り着いた』という満足感と、皆で同じことに取り組んでいる一体感とから生まれる充実感であると考えています。
 26日の月曜日、12月9日に向けての全校集会を行いました。研究推進委員長と私からこの日の内容と意義、心構え等について話しました。生徒たちは、熱い眼差しで聴いてくれました。体育館の温度が上がったのを感じたのは私だけではないと思います。また、昨日の昼休みは、新旧の文化委員さんたちがイキイキ交流ルームに集まって、「全校手話コーラス」を成功させるための作戦を練っていました。「全校手話コーラス」は、50年に渡って難聴学級がある二条中ならではの取組です。何としても、来校者の皆様にこの素晴らしさを感じてもらわなければなりません。新文化委員長は、その思いを精一杯に伝えました。旧委員長もまた気持ちは同じです。更に、一昨晩はPTA常任委員の皆様方が、遅くまで記念品の準備をして下さいました。12月9日の本番に向けて、生徒・教職員・PTAでその準備が着々と進行しています。
 以下は、月曜日に生徒に向けて話したことの概要です。
 12月9日は、二条中学校にとっても皆さんにとっても「特別な日」です。
 この場で皆さんには「目的をもって取り組めば、中学生はここまでのことができるんだ!」という姿を見せてほしいと思っています。授業参観や研究授業の際、多くの人が「普段通りでいいよ!」と言うでしょう。でも、敢えて私は違うことを言います。「この日は特別の日なのだから、皆さんにも“特別な姿”を見せてほしいのです。」
 今年度、「対話できる力」を付けるべく取り組んできました。そして、皆さんはその力をつけてきてくれたと思っています。その姿を見せ、皆さんが来校者の目標と励みになることで、全国の中学生のモデルになって欲しいと考えています。
 この日は「特別な日」という認識で、「特別な態度」で授業等に臨んでください。「普段は発言できない人も、この日には手を挙げる!」「普段、1回は発言するという人は、2回3回と発言する」「人よりたくさん発言すること、人より気の利いた内容の発言ができることがカッコいい!」そんなことをみんなで共通認識してほしいのです。
 これまで、私は個人的に教育関係の友人に案内状を200通以上出してきました。京都市内だけでなく大阪府や遠くは鳥取県からも「来る」という返事をもらっています。また、門川京都市長や在田教育長にも来ていただけます。
 案内状は次のように結びました。「私の自慢の生徒と教職員を観に来て下さい。」

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「何を学ぶか」
 野球部が秋季新人戦で見事に優勝を果たしました。私は9年間校長を務めてきました。これまで本校の男子バスケットボール部も含めて、中体連公式戦での準優勝や3位は何度も経験しましたが優勝は初めてです。“てっぺん”を獲るとはそれほど難しいことです。
 さて、ここで改めて野球部の選手と顧問の先生に問いたいことがあります。
「今回の優勝で、あなたは何を学びましたか?」
 決勝戦の1試合だけのことを言っているのではありません。決勝戦まで戦い抜くには、相当な量の練習をしてきたことでしょう。練習試合もたくさんしてきました。毎朝早くから昼食の用意をして家を出してくださる家族の方の支えもあります。叱咤激励し、心身両面を鍛えてもらった顧問の先生の力も忘れてはいけません。
 優勝は素晴らしい結果です。でも、そのことに浮かれて、上記のことに思いを馳せることがなければその価値は大いに下がります。勝った時こそ、勝てた原因を追究し、常に自分に厳しくあろうと努め、来年の春季大会と夏季大会も連覇してほしいです。
「4つの大会全部に優勝して、来年の夏は校長先生を全国大会へ連れて行ってくれ!」
 今夏の終わり、「文部科学大臣杯京都市大会」に優勝した時、野球部の選手にそう言いました。2つまで実現しました。今後の活躍も楽しみにしています。
 先週末、今年も「全国人権・同和教育研究大会」に行きました。18日の午前中(野球部の決勝戦の前)、ある中学校の若い先生のレポートで色々なことを考えました。
 中学校に入学以来、暴力を繰り返すA。気に入らないことがあると、同級生だけでなく先輩や先生にも暴力を振うという。指導しても指導しても改善はみられず、教師として無力感にさいなまれる。確たる打開策も見いだせないまま、被害を受けた生徒に詫びつづけ、只々サンドバッグになり続けた日々…。そんな内容でした。
 報告終了後、「なぜ、一人で関わったのか」「関係機関との連携は出来なかったのか」「発達障害の疑いが感じられる。検査は受けさせたか」など、様々な質問や意見が出されました。それに対して報告者は、次のように答えました。「チームとして取り組んだとしても、何らかの診断が出たとしても、私のすべきことに変わりはなかった。」
 そして、報告は次のように結ばれました。「本気で生徒と関わるというのは、その生徒個人をいろんな角度から見つめ、生活背景や生い立ちを知ろうとし、本人の話を全身で聴くことから第一歩が始まるんだということが分かった。Aさんとの出会いが、私にとって新たな教師生活の第一歩となったと感じている。…略…この経験をこれからの教師生活のエネルギーにしていきたい。」
 厳しい経験から素晴らしい学びをされたこの先生は、きっとこれから立派な先生として活躍されると思います。結果がすべてではありません。大事なのはそこから何を学ぶかです。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜〜

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「人権教育を学校教育の根幹に」
 今週末に「第70回全国人権・同和教育研究大会」が滋賀県で行われます。この大会には毎年参加しています。目的は、自分の中にある“人権教育の軸”がぶれていないかの点検、万一ぶれが生じていればその修正です。自分としては、「じんけんドックに入る」とか「人権感覚のメンタナンスに行く」と位置付けています。初めて参加したのは25年前の大阪大会でした。分科会での熱い議論に『全国には、子どもの人権や教育について、深く熱く考えている人がこんなにもたくさん居るんや!』と感じ、心が大きく震えたのを思い出します。
 翌年の徳島大会では、全体会で熱く語る森口健司先生の姿に同和教育の素晴らしさと普遍性を強く感じ、自校でも活かしたいと思ったものです。そして、その翌年の三重大会では、分科会で発表する機会を得ました。今でこそ、多人数の前で話すことに抵抗も少なくなりましたが、当時はまだ34歳。全国から集まった500人を超える人の前で話をする重圧は想像を絶するものでした。今改めて、この経験が今日の私を作ってくれたと思えます。同和教育を通じて交友関係も全国に広がっていきました。その仲間たちが今年の研究発表に来てくれもします。全人同教へ行き始めた頃、遥か遠い存在だった森口先生とはその後に交流が始まり、今も強く繋がっています。
 全国の舞台で発表したことで、当時勤務していた学校の取組が広く知られ、全国各地から視察を受け入れるようになりました。全校生徒100人ほどの学校の研究発表会に、全国から600人もが来られた年もありました。その後はNHKのTVで取組をとり上げても頂き、年間を通して視察者の対応に追われるようになりました。
 時代は変化します。京都市でも同和教育という言葉が徐々に聞かれなくなっています。20年間勤務した学校を離れ、5年後にはその学校も廃校、統合されて、現在は新しい学校として生まれ変わっています。課題のある生徒に対する特別な施策は徐々にできなくなっていきました。また、学校内外での人権教育、特に同和教育についての研修は極端に少なくなってきているように思います。
 各学校には様々な課題のある生徒が居ます。本校には“聞こえ”に課題のある生徒が居ます。特別施策は出来なくてもその課題に応じた取組はしなければなりません。
 たとえ時代が変わろうと、生徒を自らの課題に向き合わせ、教師もそれに向き合い続けるという教育理念と強い意志は求められます。授業の場面、学級活動や部活動の場面、或いは生徒指導の場面に、人権を尊重するという考え方がなくなると教育は危険です。
「優しいけれども甘くない、厳しいけれども冷たくない教育(指導)」の根底に人権教育があります。同和教育が華やかなりし頃の教育をしようというのではありません。その精神と普遍性を現在の教育活動に浸透させていくことが重要なのです。
 学校教育の根幹に人権教育を据え直さなければならないと思っています。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「20年後の学校教育」
 本市のすべての中学校で「生き方探究チャレンジ体験」が始まって、今年で確か19年目になると思います。もうすっかり各学校の年中行事として定着しました。どの学校でもこの行事にはかなりの時間と手間をかけます。学年として取り組む行事でいえば、3年間で修学旅行に次ぐ大きな行事だと言っても過言ではないでしょう。
 生徒にも概ね好評です。先日も下校する生徒と次のような会話をしました。「来週からチャレンジやね。楽しみか?」「はい!すごく楽しみです。」「君は、どんなとこへ行くんや?」「はい、ホテルのレストランです。」実にハキハキと、瞳をキラキラさせて語る姿がとても印象的でした。この生徒と学習のことを話しても、多分こんな風にはならないだろうと思います(笑)。
 さて、チャレンジ期間の楽しみの一つに買い物があります。生徒が体験している事業所へ行ってその店の商品を買うのです。二条中学校が体験先としている事業所には、結構な有名店があります。一覧表を見せると妻が「ここのロールケーキを買ってきて」とか「ここのシュークリームは美味しいよ。」と教えてくれます。何より、お土産によって家族の間に“プチ幸福感”が生まれることを喜んでいます。
 チャレンジ体験の際にした買い物で最大のものは、私の場合は自動車です。15年以上乗った愛車ではありましたが、買い替えのタイミングにあり、事業所(カーディーラー)と打ち合わせを重ねて、ちょうどその時期に納車してもらえるように手はずを整えました。花束をもって自動車を届けたのが私の家であると知ったとき、生徒は座敷で跳びあがらんばかりに驚いたと聞いています。もう6年前のことですが、その車は今も妻が大事に乗っており、毎年この時期になると愉快に思い出しています。
 「いい生徒さんですね」「皆さん、大人しいですね」「挨拶もしっかりできて…」「毎日でも来てほしいくらいです。」「(幼児たちの)人気者なんですよ。」
 どの事業所でもそう言って褒めてもらいます。校長として嬉しい瞬間です。
 しかし、この事業が始まった当時はなかなか事業所開拓が難しかったのです。生徒には、働く意義を実感させ将来の自分像を描かせる、という目的があり、地域の方々には、中学生の生の姿を知ってもらう、という目的がありました。当時はまだ、『中学生は乱暴だ 怖い!』というイメージが残っていた頃で、進んで受け入れてくださる事業所さんばかりではなかったのです。20年で、生徒が変わり学校が変わり、地域や社会が学校を観る目も随分と変化したと実感します。
 現在、「対話する力」を身に着けさせることをテーマに掲げて取り組んでいますが、20年後には、すべての学校で講義形式の授業から脱却し、当たり前のようにスピーチや集団討議、話合い活動や議論する授業が行われるようになるのかもしれません。
 20年後、30年後の学校がどうなっているのか、想像してみると楽しいです。

『校内あれこれ』その5

 なんと、私までスキップが出来るかどうか試されました。

 何年もしたことがないので一瞬不安になりましたが、何とかちゃんとできました。それにしても、中学生でできない人がいるなんて、少なからずショックです。
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top !〜

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「生徒を深く知る」
 感動と興奮の文化祭から早くも1カ月が経過しました。あっという間の1か月でした。いつの間にか、朝晩は随分と寒くなってきました。昨朝は、今シーズン初めてエアコンを“暖房”に切り替えてスイッチを入れました。えっ、早すぎるって? いえいえ、私が暮らしている辺りは本当に寒いんですっ!
 今月は「秋テスト」から始まりました。また、全学年が「学習確認プログラム」にも取り組みました。3年生は、これらを受けて卒業後の進路を考える1回目の三者懇談会も行いました。将に「学習の秋」です。
 一方、部活動と生徒会活動では代替わりが完遂しました。休日は、吹奏楽部の本番や運動部の新人大会の応援で市内各所を駈け回りました。その中でも、野球部が決勝戦へと駒を進めたのが特別に嬉しいニュースです。新チームが強いと思ってはいましたが、果たして対戦相手もそうと認める堂々の“横綱相撲”で勝ち進んできました。是非とも来月の決勝戦でも勝って、京都市の“てっぺん”に立ってほしいと思います。
 その他の部も結果こそついてきませんが、十分に頑張っています。中学生の本分は学習です。そのことは十分に理解しているつもりですが、それでも私は、中学生にとっての部活動の意義がとても大きいと思っています。生徒が部活動(クラブチームの活動を含む)に取り組んでいるときの表情を観るのも大好きです。授業中の姿とは全く異なる凛々しく清々しい表情があるからです。また、この場での心と身体の成長が、彼らの人生に大きな影響力を持っていることをこれまでの経験から知ってもいます。
 もちろん、やるからには勝ってほしいです。しかし、負けることもまた人生における大切な勉強です。どんな負け方をしたか、敗戦を受け止め、原因を追究し、そこから何を学んだかが重要です。同じことが、生徒会役員改選においても言えます。部活動や生徒会活動で、負けて悔しい思いをした多くの人たち、この経験が皆さんの人生にプラスに働くことを願っています。
 今月はまた、生徒や保護者の方が地域で活躍する姿も多く見てきました。運動会や地域のお祭りなどです。その場面では、授業中や部活動中とはまた違った表情を観ることができます。教師として、学校の中だけでなく、地域で活動中の生徒の様子を知っておくこともまた大変重要だと考えてきました。「あの先生は、どこにでも来てはる。」これは『あの先生は、僕(私)らのいろんな場面での態度や表情を知ってくれたはる。』と同義だからです。
 「生徒指導は、子ども理解に始まり子ども理解に終わる。」昔から言われてきました。生徒からすれば、自分のことを深く知ってくれている先生というのは、安心感があり、時にこわい(畏れの念)存在です。そして、こういう先生を信頼し尊敬するようになるものです。私もそんな教師になりたいと思って、今も自分なりのやり方で生徒と関わっているつもりです。

『新人戦』バレーその3

 接戦の末、1セット目を奪われましたが、第2セットは二条中学校のリードで進みました。
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「自分へ向ける」
「あいさつは、『挨拶』と書きます。『挨』には心をひらく『拶』にはその心に近づくという意味があります、あいさつは、人と人との関わり合いを豊かにする上でとても大切です。」3−3の昨日の学級通信の冒頭に、あいさつについてこのように書かれてありました。
 毎朝校門で、登校してくる生徒や職場に向かわれる人々に対して「おはよう!」「おはようございます!」と声を掛けています。若い頃、こちらがあいさつしているのに、無視をしたり聞こえるかどうかわからないほどの声でしか返さない人に対して腹を立てることがありました。また、当時はこんな風に思っていました。「あいさつは、その人の中に自分の存在があるかどうかの証(あかし)だ。つまり、あいさつするというのは、『あなたのことを私は認識しているよ』という意味で、それを返さないのは『あなたは私とは関わりない人です』と言っているのと同じだ。」
 いつの頃からか、相手があいさつを返さないことも気にならなくなりました。
 「自分が好きでやっている」「人にあいさつを要求する必要はない」そんな風に思えるようになったのです。今も稀にこちらのあいさつが聞こえているはずなのに、それを返すことなく通り過ぎて行かれる大人の人が居ます。一方、初めはそうであっても、それを続けることでいつの間にか笑顔であいさつを交わす関係になった人も居ます。
 ところで、生徒とも大人の方とも、笑顔であいさつを交わした瞬間はとてもハッピーな気分になれるものですよね。「あいさつを相手に強要しない。返してもらうことを期待もしない。自分がその人との関係を大切にしたいから続ける。」そう思ってやっていて、笑顔のあいさつが返ってくると、とても豊かな気分になれるということが分かるようになりました。その方がずっといいと思ってもいます。
 昨日、生徒会役員改選がありました。1定員に2人が立候補しているポストが4つありました。つまり、昨日は4人の落選者が出ることになったわけです。立候補が締め切られた時から、どちらかが落選するということを分かったうえで選挙戦を戦ってきたのですから、ある程度の覚悟はできていたはずです。それでも、結果を目の当たりにすることはきつかったでしょう。落選した人は、男女を問わず涙を流していました。なかなか掛ける言葉を見つけられませんでした。気持ちを切り替え何とか立ち上がって、今後は学級や学年の代表として活躍してくれることを願うばかりです。
 人生には上手くいかないこともあります。努力が報われないことも多いです。むしろ、その方が多いくらいです。でも、その時に対戦相手や周囲の人や環境を呪ったところで何の解決にもなりません。冒頭のあいさつの話のように、自分が納得できる取組ができたかどうかを振り返るようにしましょう。してきたのなら、たとえ結果が思わしくなくてもOKです。必ずその経験は次へと繋がります。

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「力の入れ処」
 3・4・5月が春、6・7・8月が夏、9・10・11月は秋、そして、12・1・2月が冬。確か幼稚園でそんな風に教わりました。また、日本には四季がある。其々によさがあって風景は美しく食べ物もおいしい。併せてそうも教わりました。いつの間にか5月と9月も夏の仲間入りです。更に、本市が推奨しているクールビズ期間は10月までですから、半年間は夏なのかもしれません。
 しかし、さすがにこの時期になると朝晩は冷え込み、上着を着て登校する生徒が一気に増えてきました。一方、日中は半袖でも十分過ごせるほどで、体調管理が難しいです。「日向はあったかいですね。」先日、朝の校門である先生がそう言いました。こんな言葉、今シーズン初めて聞きました。気温の高いのを「暑い」というと不快な感じを示しますが、「あったかい」は快の感情を表わしています。つい最近まで「暑い・あついっ!」と不快感一杯に言っていたのに、確実に季節は移っているのですね。
 さて、ただ今世界バレーが熱いです。毎晩、興奮しながらTV観戦しています。流れと勢いでしょうか、各上とされる相手に勝つこともあるので面白いですね。
 13・14日、本校のバレー部が新人戦を戦いました。方や世界バレー、方や京都市の予選リーグ。競技レベルは全く異なりますが、興奮度は世界バレーに匹敵するものがありました。一進一退のシーソーゲームになる場面があります。一方的に連続得点が入るときもあります。体力や技術が異なってもこの場面での精神面の動きに大きな差はないように見えます。流れを呼び込めるときとそうでないとき、いったいどこが違うのでしょうか。もちろん、一人としていい加減な気持ちの選手などいません。
 バレー部の予選リーグは3位。1・2位のチームとはフルセットを戦いました。決勝戦もフルセットになったことを考えると、1位通過も可能だったと思われます。
 私が長年かかわってきたソフトテニスなら“力の入れ処”が分かります。4ポイント先取で1ゲームを獲得するこの競技では、力が接近していると、まず間違いなく1−2か2−1になります。次の1ポイントを獲れる力があるかどうかがカギです。
2−1で勝っているなら3−1にする力、1−2で負けているなら2−2にできるかどうかが大きく勝敗を分けるのです。
 素人目には、バレーボールでは連続得点にカギがあるようです。勝っているときには連続ポイントを続ける。そして劣勢のときには連続ポイントを許さない、ということです。その時にチームの力を結集し大きな力として発揮できるかだと思うのです。
 このことは、人生でも言えるように感じます。波に乗っているときにはそれを逃さない、一方で『流れが悪い』ときにはそれを断ち切るのです。要するに、力の入れ処が大事であって、勝者と敗者の間にはそれほど大きな実力差はないのかもしれません。

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「ムードが大事な要素」
 道徳教育に魅かれて久しいです。人権教育、とりわけ同和教育に力を入れてきて、『それをやっていれば道徳教育の必要はない』と考えていた時期もあった私が、変われば変わるものだと思います。
 教師が最も力を入れるべきは教科の授業づくりだということは分かっていますが、教科の時間よりも、道徳の教材研究に力を入れ時間を使うようにもなりました。実は、私の周りにはそんな教師が何人もいます。「“道徳の先生”というのがあったら成りたい。」ある若い教師から聞いたことがあります。“英語の先生”と同じように“道徳の先生”があればやってみたいということでしょうか。専門性が問われる教科の教師と異なり、すべての教師がその個性と能力を最大限に発揮して指導に当たるのが道徳の良い所とされていますが、この考え方に私も賛成です。
 さて昨日、本校の若手教師が北・上京支部の道徳の研究授業を行いました。彼女に決まったのが6月。それから4カ月にわたって指導案を練り、繰り返し作り直して本番に臨みました。自校の教員を褒めて恐縮ですが、大変良い授業だったと思います。よい授業だったと評価する理由を2つあげます。1つめが指導方法と発問の工夫です。これは授業者が計画を立てる際の肝になる部分です。どのように展開するのか、生徒にどんな活動をさせるのかです。発問については特に吟味が必要です。ショウモナイ発問をすると、生徒は一気に学習意欲をなくしてしまうものです。2つめは生徒がみな非常に深く考えたところです。1つめが授業者のよかった点で2つめは学習者のよかった部分です。いつも言っていることですが、よい授業は、一生懸命に伝えようとする授業者と一生懸命に学ぼうとする学習者の間に生まれます。将に昨日の授業がそうでした。生徒たちは、次々とよく考えられた深い意見を述べました。誰かが深いよい意見を述べると、『ようし、僕も私も…』と更に気の利いた考えを発表しました。最高のムードに包まれたよい展開となりました。失敗した道徳の授業ではこの反対が起こります。生徒が考えることから逃げ、「分からん…」「別に…」などの無意味な言葉を言いだします。こうなると、授業がドンドンつまらなくなっていってしまいます。
 道徳に限らず、授業にはムードが大切です。明るい、軽い、面白い、楽しい、のりのよい、愉快な、テンポのよい…、そんなムードでしょうか。そしてムードづくりで工夫すべき点には2つあると考えています。1つめが授業の導入部分です。昨日は授業者自身の写真が使われました。もう1つがキーパーソンの存在です。集団の中に温かな信頼関係で結ばれた生徒が何人かいれば、その子たちが作り出してくれます。
 授業のやり易い学級とそうでない学級がありますが、その違いの重要な要素は学級のムードにあります。『あの学級はやり易いけど、この学級は…』と言っている先生、生徒や学級担任に頼らず、自分でムードをつくる工夫と努力を怠ってはいませんか。

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